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恋愛中毒
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恋愛中毒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全203件 141~160 8/11ページ
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何度も何度も読み返しています。私の愛読書です。恋愛小説でこんなに何度も読み返しても楽しめ、そして読むごとにまた違う感想を持つ本はなかなかないと思います。 恋愛って深い、、と思い知らされる作品。でも誰にでもこういう感覚っておおかれすくなかれあるものではないのかな?と考えさせられます。 | ||||
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女心の一面を鋭く捉えていて、名作だと思います。 主人公ほどではありませんが、私自身も過去に、男を深く愛しすぎて泥沼に陥ってしまったことがあります。この作品は、そういった過去の心の襞をはっきりと思い出させるもので、胸が痛くなりました。 今分析するに、主人公や私が泥沼にはまってしまった原因は、多分自分に自信がなかったり、愛されたという実感がなかったこと、「愛と性を結びつける日本の教育と、現実がそうではないという事実」にあるように思います。 私も主人公同様、もう二度と恋愛はしないと誓い、今では子供と自分を愛する事に徹しています。恋愛を素晴らしいものだと、私は決して思いません。恋愛を賞賛する作品が多い中、恋愛の真実を書いているという点で、私はこの作品を高く評価します。 | ||||
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吉川英治文学新人賞を受賞した作品で今年の6月に文庫本化されたので、読んでみた。かなりページ数の多いだが、決して長さを感じさせない作品である。 心理描写が巧みで、物語にどんどん吸い込まれていく。 主人公の女性心理描写が素晴らしかった。 恋愛小説の傑作の一つだろう。 | ||||
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「本を読む」楽しさを思う存分に味わせてくれる、まさに傑作です。 小手先の美しさやテクニックではなく、人の心の襞を丹念に、正直に、ストレートに描ききっています。しかもストーリー構成も抜群。 読者を煙に巻くような自意識過剰な作家が多い昨今、読者に対するこの真っ正直さがとても心地よい。 完全燃焼できる小説です。 きっと作者も完全燃焼したんじゃないかな(笑)。 | ||||
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人を愛するということはこんなにも人を変えてしまう。 1人の人を愛してしまう時に静かに動き出す嫉妬心が、ここまで膨らむとは… 怖いな…と思いつつ、主人公の感情に妙に納得できる自分もいる。 長編があまり得意じゃない私でもすんなりと読み進めていくことができました。 愛しすぎてしまう怖さとともに主人公の気持ちが痛いほどわかるからこそ、この本の世界にどんどん引き込まれていきました。 | ||||
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自分よりキレイ・かわいい・若い女たちへの羨望が嫉妬をうみ、 好きなオトコへの執着が嫌がらせへと発展する。 それが醜い、こわい、最低だとは言い切れない。 なぜなら私にだってそんな一面がないわけじゃないから。 ここまでイっちゃうひとはあまりいないとおもうけど 誰だって少しくらいこんなきもちになることあるんじゃないかな。 私自身はこの本に出てくるイツジ先生のようなタイプを好きになることが多く たとえそれが不倫でも自分が本命の彼女でも どちらの立場にいたってこんなオトコとつきあうのはどんなにたいへんか 苦しいかある程度わかってるつもり。 そんなときに自分を救ってくれるのはともだち。 それが水無月さんにはちょっとばかり足りなかったかもしれない。 私みたいにただひたすら耐えて平気なフリしてるのもけっこう大変だけど 水無月さんくらい したたかに好きな男に執着(粘着)していくのは それはそれで大変なことだとおもうしすごいことだおもう。 それでもまた人を好きになるのは人の弱さであり強さなのだろう。 | ||||
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始めと終わり以外は回想録になっています。 ストーリーの展開がとにかくうまい!! 話の途中までは主人公と一緒になって進んでいる気になっているのに、途中から内面が垣間見えてくると主人公が遠ざかっていくような、そんな錯覚に陥りました。 従来手法の読み込んでいくうちに感情移入や共感したりするのとは逆で、とても新鮮です。 男の人に固執してしまうあまりストーカーにまで及んでしまう主人公、愛だの恋だのだけでは付き合えないことを知っている女性達が対照的に描かれていて、人物設定もおもしろいです。 単純な感想としては、同性ながら女性って怖いです。 | ||||
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の最高傑作近い作品。正真正銘の傑作である。 文章のとぼけた味わい、そして的確な心理描写。振り回される中、それでもずるずるいってしまう、あたし何やってんだろう的な戸惑いと切なさ。そして、何より主人公の駄目っぷり。まわりの女性達のいやらしさと関係。それを含めて魅力的に見せる技はどうであろう。 それに、何より上手いのは構成。徐々に徐々に主人公の内面が明らかになっていくのだが、それが上手い。ホラー作家でもミステリ作家でもないくせに、こんな構成をどかんとやられたら他の作家もたじたじではないだろうか。 とても素晴らしかったと思います。 | ||||
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登場人物の誰にも共感はできなかった. でも,小説として面白いと思うのは,やはり作者の力量だろうと思う. ただひたすら思うのは,こんなふうにしか人を愛せなかったら辛いだろうなぁ,苦しいだろうなぁ,ということ. たいがいの人は,自分が傷つく一歩手前でなんとかして気持ちをストップさせるから,ストーカーにも犯罪者にもならずに,自分に合った恋愛と,恋人を見つけることができるのだろうけど,この主人公は違う. とことん人を好きになって追い詰めて,挙句の果ては自らも追い込んで,深く深く傷つく.そしてそれを繰り返す. うーん,思い出してもやっぱり怖いなぁ. 恋愛小説じゃないですね.怖い小説です.でもぐいぐい読んでしまう一冊. | ||||
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実は私は、ドラマを観てから原作を読んだのですが、原作の方にすっかりひきつけられてしまいました。今となっては、ドラマは原作からただ設定を借りてきて、多くの人にわかりやすくストーリーを変えただけのようにすら思えます。 偶然が重なるところは残念ながら「やっぱり小説なんだな」と思いますが、ヒロインの心情の繊細さ、激しさ、一見した矛盾性、そして「本当の敵」が現れた時、とうとう爆発する狂気! 今まで読んだ本の中で、このヒロインが一番魅力的です。 | ||||
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先日、「プラナリア」を読んだとき世の中に対するひねくれた視点が 全く私には合わないと思ったこの著者の作風ですが、 こちらのデビュー作もやはりネガティブ系の女性が主人公。彼女の卑屈さや、 両親に対する屈折した思い、別れた旦那へのねっとりとした未練などに、やはり 共感できない・・・と思いつつも面白かったです。 それは、彼女が惹かれていく作家でありタレントでもある創路がなかなかに魅力的だから。 豪快で傍若無人、女性が大好きで、わがままま放題、気のむくままに生きている大男。 そのくせ、常識的な気遣いなどは心得ていて、根は悪い人ではない。 私個人は好みのタイプではありませんが、彼のセリフや、行動がすごくイキイキと 描かれていて、「あ~、こういう芸能人いそう!」と思えるキャラクターです。 普通の女性がこういう人のペースにあらがえずに、気が付いたらはまってしまっている・・・ というシチュエーションがすごくわかるなあ、と主人公の人柄や行動にではなく、 そんな状況に共感しながら読みました。 | ||||
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読みはじめは、愛に到達することができないことへもどかしさや悔しさを感じながらも、どうしようもない恋愛から抜け出せずにいる、というよくある恋愛話かと思った。 ところが読後、あーそうゆーのあるある、つらいねー。よくわかってんじゃん。などという、自分に重ねては安堵する恋愛小説特有の感想は持たなかった。苦しくなった。自分が見て見ぬふりをして蓋をし、気づかれないよう日々苦心している部分がこの物語のテーマだった。嫉妬、弱さが狂気へと変わってゆき、実際に行動に移してしまう主人公に、哀れみの念を抱きながらも、どこか羨ましく、格好いいとすら感じた。 | ||||
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山本さんは文章がすごく特徴的で、心理描写が的確で共感できる箇所が沢山ある。にもかかわらず、核が見えない。 感情の表現方法にばかりに気を取られてしまうが、よく考えると結局どう思っているのかがどことなくぼやけていることに気がつく。 読む側は、なるほどなるほどと思っても、どこかしら淡々としていて、ゆったりした空気を見つけてしまう。 感情の起伏、喜怒哀楽の付け方に重点を置いていないからなのか、最後のところでガツンと心に響いてこなかった。 また、シリアスなテーマであるにも関わらず、萩原という水無月を助けてる存在があることと、水無月が恋をする先生の性格が妙にからんとしていて深刻さがないせいか、伝わってくる「危機感」が薄かった。 しかし逆にいえば、事実主人公が抱えている歪みはまがいもない狂気であり、なんでもない日常に転がっている恐怖、人が抱えている闇を見せ付けられたようでぞっとした。 | ||||
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いつも誰かに恋してないといられない。そんな淡い恋愛中毒なのかと思って読んだが,実際は自分から離れた男を自分が嫌われた理由を理解しようともせず,いつまでも病的に追い続ける中毒患者の悲しくて怖い内容だった。 ただし,物語の巻末近くに来るまでは,30歳を過ぎた離婚歴ありで心に傷を持つゆえに,二度と傷つくことは避けようと思いながらも,現状の小さな優しさや自分の居場所を守るために,好きな男に嫌われないようにとり続ける行動は,女性の弱さと強さの両面を描いていて頷ける部分も多かった。ただ,読んでいて彼女の心のどこかが病んでいるような,こだわりや自己保身が感じられたことは決して間違っていなかった。 「どうしてきらわれたのか分からない」学生時代から,結婚,そして現在に至るまで一貫して消えない彼女の心の病巣であろう。 女性の弱さと怖さが紙一重であることに何か重い宿題を課せられたような後味の悪い作品だった。そういう意味ではすごいと思う。 | ||||
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一言でいうと、ストーカー女性の内面を追った作品。中毒のように恋愛にはまっていく女性の狂気を丹念に描いている。けっこう長くて、しかも救いがない内容でカタルシスがないので、「何を期待して読むか?」が僕には疑問だが、ただテーマとしては興味深い。この作品では、主人公の水無月が、 1)なぜそのような狂気に苛まれる動機を持つに至ったか? 2)この後、彼女はどう生きていくのか? が、つまりは原因と結果がまだ「描ききられていない」ので、このテーマの次の作品が見たいと思う読者や評論家は、多いと思う。だから多分僕は、彼女の作品は、いくつか読むと思う。 ただ、このテーマを描くにあたって、同時代性や女性の共感を当てにしすぎていて「言葉による描写」というのは存外少ない。作者はもう少し勉強が必要な気がする。たぶん、時代的に「あーこれって私みたい」と思う女性は多いと思う。ただ、そういう共感という名の感性に支えられた作品は、時代を超えない。だから、もう一歩と思う。まだこのレベルで、大きな賞をあげるのは、早い気がする。といっても、この作品がいつの発表なのかとか文壇での地位は全然知らないで書いているんだけど。 また読んでいて、この主人公の被害者意識とこずるさに吐き気がした。 まず「全部受身」「男性と付き合うことがすべて自分自身のセラピー」 それは、甘すぎるよ。もっと世界と戦って、正々堂々と自分自身のほしいものを獲得すべきだ。全力で、野蛮ではあるけれども自分のほしいものを偽らず獲得しようと戦っている創路を、非常に「大人だ」と水無月が評するシーンがあるが、そのとおり。それが大人なんです。欲しいものは、自分で奪うしかないの。それを、主人公は頭でっかち(だから頭は中途半端に良いのだと思う)に考えてばかりいる。頭で考えすぎる人間は、心が狂うパターンがよくある。人間とは、頭と身体と感情の三位一体で構成されているといったのは、コリンウィルソン だが、主人公(=著者)は中途半端に頭に偏っている。だから、これだけ恋愛の話であるにもかかわらずSEX描写のシーンが、ほとんどなく、頭ではなく身体が感じる描写のシーンが物凄く少ない。これは、将来著者の最大の弱点になるような気がする。 とはいえ、全体としては、いい小説でした。個人的に、出てくる登場人物の性格が、ほとんど大嫌い(笑)なだけでした。 | ||||
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大人の小説。読んでいてそう感じた。恋愛をする女性の心理をここまで細やかに描いているなんて!作者は恋愛の達人では?きれいな恋愛の話ではない。どこか現実味のある話だから、引きつけられるのではないだろうか。しかし、女性遍歴豊かな男性にそこまで振り回されることもないのでは?読んでいてじれったい面もあった。 | ||||
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恋してる女はこわい。しかし、必死になると 自分もああなりかねない。という現実感のある 描写。これは一つのホラーだ。 そして文章のつくりも巧妙。色んな角度から 見た人物描写なので、一見ふつうのセリフも 不気味な背景があると気付いたりする。 美雨がボケとするなら、ツッコミをする 読者は頭を抱えてしまうほどの衝撃をおぼえる はずだ。 無邪気ってコワイ。 | ||||
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山本文緒の本の中で1番好きです。好き、というかなんというか。 1人の男を好きになりすぎて、嫌われたくなくて、そう苦しむ姿はすごく切なくて、目を背けたくなるくらい痛い。 『無理矢理ガムテープのようなものを胸から引き剥がされたような激しい痛みが走った』(一部抜粋) 表現がすごく分かる、分かるって思えて、水無月の恋愛には共感出来なくても、一緒になって切なくなりました。 自分が恋に苦しみ、弱っていた時の事が思い出されました。(これには全然及ばないけれど) この本を読んで、頭に浮かんだ人が今までに最もハマッた人なの、かも。 | ||||
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1年ごとに3回目の読み直しです。 ストーカー側の心理を書いているわけだけど その心理が読み手側にもあると気付いてしまうのが この小説の本当に怖いところです。 自分は真っ当人間だと思っていますが ブレーキをかけたり のめりこみそうな気持を別のものに昇華して かろうじてバランスをとっているだけなのかもしれないなぁ と思わされてしまいます。 男性陣との共依存関係もすごいです。このあたりは、若くて自信にあふれている頃だったら理解できなかったかもしれませんが、人は強さや美しさだけに引かれるものではないですからね。 山本文緒は天才ですねぇ~。 | ||||
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甘ったるいタイトルに惹かれて読んだ大半の読者は、ラストに向けて音を立てて捻じれていくあたりで身震いする。そのあたり、著者の真骨頂だろう。どうせ何かあるだろうと覚悟の上で読んだけど、やはり読後感は悪い(笑)。 自分の欠けた部分、壊れた部分に見向きもしないし、努力をするつもりも無い主人公には全く共感出来ないし、出来たら一生お会いしたく無い存在。しかし、世の中には必ず萩原や先生のようなお人よしもいる。厄介な事である。 面白いし、上手い小説だとは思うが、何も生み出さない話なので☆は削ります。 | ||||
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