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(短編集)
満願
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満願の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全221件 161~180 9/12ページ
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さすが「このミス2015」1位 2014年のミステリー3冠。 6つの短編が収められています。 最近は本を読んでも「ラストは結局どうなったんだっけ?」なんて 記憶が相当怪しい私ですが どのお話も忘れがたく、心に残り、何年たっても忘れないと思いました。 そして、どのお話も冒頭の1行が以外で物語へグイっと引きこまれます。 読んで損はしない本でした。 | ||||
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「夜警」・・・・・・昨年のこのミス、文春の1位。小心者は警官に向かないという。失敗すると小手先で切り抜けようとして周囲を巻き込むから。確かに警官でなくとも、仲間にしておくのが怖いタイプだが、それが事件の謎にうまく使われている。こういうミステリーもありなのだと思った。 「死人宿」・・・・・・職場で嫌がらせや恫喝を繰り返されたと聞いても、どこにもそういう奴がいるものだ、と常識的に考えてしまうことは多い。自殺者が出て初めて深刻さを思い知る。常識を離れてみれば真実が見えるということを、説教臭くなく謎の解決に使った、今日的視点の好短編だ。 「柘榴」・・・・・・両親の離婚に伴う親権争いで、父方につこうとして美少女姉妹が企む自作自演。姉妹が抱いていた美貌の父親への愛の正体とは。ミステリーというより耽美小説的で、本短編集の中では異彩を放つ1作だが、この薄暗い少女世界にはついに馴染めなかった。ありえへんやろw 「万灯」・・・・・・バングラデシュでガス田開発を目指す商社マンの働き振りが丁寧に描かれ、短編とは思えない読み応えである。だが、これで人を殺すのか(特に2人目)という疑問が拭えなかった。「エアコンもパソコンも止まった」というのはケアレスミスだろう。舞台は昭和54年だw 「関守」・・・・・・事故の相次ぐ峠近くのドライブインで、雑誌記者の取材に機嫌よく応じていた老女が、急に自分の娘の身の上を語り出す…。僕にも時々経験があるが、こんな田舎で出される珈琲は飲めたものじゃない。いまだに口の中がネバネバするような、いい意味で後味の悪い作品だw 「満願」・・・・・・司法試験を目指す若者の下宿先の若妻への思慕、旧島津家由来の掛け軸等、全編に昭和の雰囲気が漂う。某サイトにあった「連城三紀彦の再来」という評に同感。このままミステリーでなくともいいと思いながら読み進めたが、最後にはやはり鮮やかな謎が用意されていた。 | ||||
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驚きはなかったが、STORY展開はおもしろいと思います。 この本の世界観が好きです。 わたしには良い本でした。 | ||||
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すごく気に入りました。 とは言っても気に入ったのは私じゃなくて私の担任のせんせいですけど。 おもしろかったって言ってましたよ!! | ||||
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まず一ついえるのは、本作収録の各短編とも、序盤から読者に示された謎を軸にしてストーリーが進み、その謎が解き明かされるラストでストーリー全体も意表をついた結末を迎えるという、ミステリらしい構成になっている点。 一方で、各々の内容は、ミステリとは随分と離れた世界も含まれる。商社マンの海外での奮闘努力が綴られる「万灯」、古き良き昭和の仄かな思慕に戸惑う表題「満願」など、著者は持ち前の豊富なレパートリーを活かし、まるで古い小説のパロディのような世界を描写していく、それが一転してミステリらしいラストに突入するところで、読者は驚かされる。これは、一見すれば典型的な警察ミステリである「夜警」の着地点が同様の作品とは全く異なることへの衝撃と通底するところだろう。 ミステリで高い評価(というか賞取り)をすることは、そうでない場合には殆どない根拠の薄いディスリを受けるリスクをはらんでいる。 本作で言えば、帯にもなっているミステリ三冠というやつだ。それほどの作品か?と言われても、王とブーマーのレベルは違うがその年度に他にタイトルホルダーがいなければ相対首位の者が受賞していくわけで、賞云々とは切り離した評価が必要だろう。 その点で、本作はミステリマニアだけでなく、エンタテイメントや文学をメインにする読者にも十分楽しみ・味わいのある点で、5☆以上の評価をしたい出来といえる。個人的には「死人宿」を若手の監督で気をてらわずに一時間程度のドラマにして欲しいところ。叙景の美しさと、ミステリとしての映像描写が楽しめるのではないか。 | ||||
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迎えるという、ミステリらしい構成になっている点。 一方で、各々の内容は、ミステリとは随分と離れた世界も含まれる。商社マンの海外での奮闘努力が綴られる「万灯」、古き良き昭和の仄かな思慕に戸惑う表題「満願」など、著者は持ち前の豊富なレパートリーを活かし、まるで古い小説のパロディのような世界を描写していく、それが一転してミステリらしいラストに突入するところで、読者は驚かされる。これは、一見すれば典型的な警察ミステリである「夜警」の着地点が同様の作品とは全く異なることへの衝撃と通底するところだろう。 ミステリで高い評価(というか賞取り)をすることは、そうでない場合には殆どない根拠の薄いディスリを受けるリスクをはらんでいる。 本作で言えば、帯にもなっているミステリ三冠というやつだ。それほどの作品か?と言われても、王とブーマーのレベルは違うがその年度に他にタイトルホルダーがいなければ相対首位の者が受賞していくわけで、賞云々とは切り離した評価が必要だろう。 その点で、本作はミステリマニアだけでなく、エンタテイメントや文学をメインにする読者にも十分楽しみ・味わいのある点で、5☆以上の評価をしたい出来といえる。個人的には「死人宿」を若手の監督で気をてらわずに一時間程度のドラマにして欲しいところ。叙景の美しさと、ミステリとしての映像描写が楽しめるのではないか。 | ||||
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短編集であるが、一編一編読み応え十分で、作者の技量の高さが分かる。 | ||||
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旅行の移動中に一気読みしました。 個人的には読みやすい話でした。 | ||||
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ミステリ、かどうかは読者の判断に委ねられるような自由度の高い短編集でした。 短編にもかかわらず、じっくりとした話運びには作者の意気込みが感じられました。 さて本作「満願」読後イメージは、夜になる直前の夕暮れですね。 これまでの作風とは一風変わって、薄暗い情景が目に浮かぶような細やかな作品です。 米澤穂信さんの作品はどこかしら軽い明るい作風が持ち味でしたが、本作でかなりそれのイメージから脱却したのではないでしょうか。 山本周五郎賞受賞作と聞くと、ハードボイルドのイメージがあったので、それに当てはまるのは「万灯」だけかなあ、と個人的には思いました。 ひたすらダークな、とくに表題作「満願」それと「関守」これはかなり面白かったです。 もはやミステリではなくサスペンスに近いかもしれませんが、目の前にありありと想像できる描写は秀逸でした。 特に「関守」ずるずると引き延ばさずに極限まで絞った文章、そして最後の一言。ぞくりときますね。 私のお勧めは「万灯」「関守」「満願」ですね。 高度経済成長期ごろのお話で統一されているのも、米澤ワールドの持ち味でしょう。 まだまだ若い作家さんなのでこれからも大いに活躍してくれるでしょう。 直木賞と山本周五郎賞は特に楽しみにしているので (芥川賞と江戸川乱歩賞は最近は手に取れません) これからも良作を期待しております。 | ||||
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小さな物語が詰まっているのだけど、どれもよくできていた。すぐに友人に勧めたしまった。 | ||||
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おもしろくて、一気に読みました。ただし、短編が6つだったので、読みやすいです。 | ||||
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いくつかの短編が入っていて、最後が「満願」です。傾向の異なる短編が上手く織り交ぜられ、飽きることなく最後まで読み通せます。文体も読みやすく、登場人物もある程度抑えられているため、安心して読むことが出来ました。 | ||||
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とてもよく書けていますが、騒がれている程の驚きも感動もありませんでした。 | ||||
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ミステリー小説に関する各種記事で絶賛されていたので購入しました。著者の作品は「インシテミル」のみ読んだことがありましたが、この「満願」で私のなかの評価は大きく上がりました。短編でこれほどインパクトのある作品を連続で読めることはないので満足しましたし、それぞれの作品が丁寧に書き込まれており、(読者に考えさせるというような名目で)読者に謎を放り投げたりしないので、本当に実力があるのだと思います。 | ||||
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緻密によく練りこまれた構成。最初の「夜警」を読むと、残る5編の色調を予測してしまうのだが、それは簡単に破られる。緻密な構成はミステリーそのものだが、ストーリーは異界に誘う。そういう意味で異色の短編集だと思う。読みながら、これって映像になるかも、と思ってしまったのだが。 | ||||
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昨年の各賞を総なめにした作品ということで、興味を持って読みました。期待を裏切らず、素晴らしい作品に仕上がっています。ミステリーという名の文学作品です。登場人物が実にうまく書けていて、自然描写、特に古風な物を描くのがとても上手く、作品に彩りを添えています。どの作品も殺人がテーマとなっており、犯人の人生と殺人に至る動機がよく書けています。最初の短編は警官の殉職がテーマになっていますが、登場人物の中に警官をクビになって人生に絶望した若者が登場しますが、体力・知力に恵まれた若者が失業しただけで簡単に自殺するものでしょうか。転職し、人生のやり直しができるはず。この点にはやや疑問を感じましたが、読み進めるにつれて、満足感が高まりました。後半の3短編はこの作品の白眉といってもよい作品です。実に良く書けています。著者の力量と取材力に感嘆しました。仕掛けが人物描写のための手段として完全に奉仕しており、単なる謎解きで終わっていない。しかも、読後にこの人物はなぜ殺人に至ったのかと改めて考えさせられてしまう。こんな作品に出合ったのは久しぶりです。まるでドラマを観ているような臨場感と説得力ある人物描写、深い人間観察力は著者の磨かれた才能といってよいでしょう。次回作も楽しみにしております。すっかり彼のファンになりました。読み応え十分の意欲作に拍手を送ります。 | ||||
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新聞広告に惹かれてkindle版で読みました。 壮大なタイトルだったので、1冊1話だと思い込んでいたのですが、 読んでみてテンポのよい短編が揃っていたので1冊でとても楽しめました。 時間のない人(ディテールまで細かく覚えていないと楽しめない推理小説を読む時間が取れない方) にも十分楽しめると思います。 主人公の設定がバラバラで、同じ人が書いていると思えないくらい書き分けがされていたのがよかったです。 どの物語にもずっと流れている、冷酷で残酷な雰囲気や、無情な世の中などはなんだか現代に通じるものがあるように感じます。 | ||||
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まず1ページ目で既に文章の美しさに動かされる。豊かな語彙を生かす緩急の程よい文章で世間の荒波に埋もれる人々の心の裏側を描く手法も鮮やかである。 | ||||
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氷菓のころから、ずっと気になっていた作家でした。 満願をじっくりと読んでみて、本当にうまい!と思いました。 とくに死人宿と満願は、これぞ推理小説のテクニックで、見事です。 あなたは事件に秘められた、本当の真実を、 読み終わったあとで、高評価することになるのだと思います。 | ||||
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作者らしく短編ながら話の流れからは予想しにくい、怖い方へ終結していく、きれのあるお話です 探偵等がでて事件を解決するタイプではないミステリーです この短編集読んでゾックとするミステリー作家だなと再認識しました | ||||
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