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偶然の音楽
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偶然の音楽の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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逃走男、宝くじで大富豪となった男たち、ポーカー勝負、壁作り・・ 不思議なストーリーで、冒頭にタモリでも出てきて導入を語り出しそうな雰囲気の小説。 だが、話に引き込まれるまでに時間がかかってしまった。 ポーカー勝負に至るまでの話が長いかな、、 全体的にもやや冗長な気がした。 | ||||
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タイトルが読後でもピンとこない。旅行記ではなく、家族、友人との交流、奇妙な体験談みたい。ポーカーゲームが主人公ナッシュの人生を象徴しているようだ。奇妙な「偶然の出逢い」でギャンブル屋の小柄なポッツイに最後の掛けを挑み失敗、愛車を取られ最後の終末に突っ込むエンディング。時代の隔世で現実感が無い分を楽しめる。 | ||||
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この人の描く登場人物の世界観はすごく独特。日本で言うところの村上春樹さんとかと重なる印象があります。登場人物の考え方が、私たち一般人からすると、理解し難いというか、少しだけずれているというか。そのため完全に共感はできないけれど、まったくの異質ではないため、ところどころで強く感情を動かされます。 思うにポールオースターは、全体の構成や伏線などの物語全体の構成や完成を追求するのではなく、まさに自分を表現するといった芸術家本来のタイプに近い作家さん(というか本人が積極的に選択している)なのだと思います。 こうなってくると、あとはもう読む人個人の問題であって、私ごときが評価するのもおこがましいのですが、本好きな方は、一度読んでおいて損はないと思います。 個人的には物語として完成度が高い、”最後の物たちの国で”が一番なんですけどね。 | ||||
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周囲を見回し自身の現状を知ることを拒否するために、自らの視野を狭くすることで当然予測すべき危機を「予測できなかった」ものとするために、重要なのことは目前の事柄一点だけだと自身をだまし続け、ひたすら破滅へと向かって走り続ける主人公の姿は、前作の『ムーンパレス』にも少し見られました。しかし、『偶然の音楽』では、冒頭で結末が明らかにされており、問題も「いかに破滅するか」という一点に集中しているので、より閉塞感が強いと思います。億万長者のフラワーとストーン、その使用人のマークスと彼の義理の息子フロイド、主人公のジム・ナッシュは彼らの内にある狂気と暴力を感じ取りましたが、それこそが彼自身の内にある狂気と暴力が見せた幻影ではなかったのか。彼が最後まで気遣った賭博師のポッツィでさえ、事実を捻じ曲げ、破滅の道を行くことを不可抗力だったと結論づけたいナッシュが、自らに捧げる生贄ではなかったのか。そんな風に思います。何を思ったときに人は破滅を望むのか。また、ひとたび破滅願望に取り付かれた人間は、どう行動するのか。考えさせられる作品でした。 | ||||
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「偶然の音楽」は,この後の一連のもっと質感のある作品群の先駆けにあたる。その意味で輪郭の明確な小品を作ろうとしたものだったのだろう。「望みのないものしか興味のもてない」主人公が疾走の挙句,自分が走っているのか世界が向かっているのかわからなくなった不動の車内で,ハンドルさばきを誤ることで起きるラストの衝突。道を外れて衝突したことで初めて動いていたことがわかる皮肉なラスト。このようなクリアなセリフでクリアな破滅に向かえる人生が生きられたら、どんなにか素晴らしいことだろう。 | ||||
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