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デカルトの密室
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デカルトの密室の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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難解だというレビューが多いようです。 確かに難解ですが、難解なわりに中に詰まっている知識はとても浅いです。 化学であったり薬学であったり、医学に係わるような分野が少なく、著者の専門で無いのは確かでしょうけれども 込み入った部分まで詳細に描く同著者の他作品に比べると、ひどく見劣りすると思います。 著者の持ち味が生かし切れていないばかりか なぜ登場させたのか不明な登場人物も多く、ストーリーの顛末も粗末なものだったと思います。 書かれている文章のほとんどに意味が無く、どんどん読み飛ばしても展開がわかる内容だというのは非常に残念です。 Kindleで読む最初の書籍にチョイスしただけに残念な気持ちが残りました。 価格にも見合わないと思います。これが半値ぐらいだったら、あきらめもついたかもしれませんが どうにも腑に落ちないのでレビューを書かせていただきました。 | ||||
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パラサイト・イブ及びブレイン・ヴァレーで壮大なSF長編をヒットさせた瀬名氏の、長編第3作です。 前2作が生物学的なロジックを組み上げた理屈っぽいSF作品だったのに対して、本作デカルトの密室はちょっと趣向を変えて、人間の意識・心をテーマにしたある種哲学的な作品となっています。 主人公の作ったロボットにかなり人間臭い?センチメンタルな言動をさせてみたりして、今までの作品に希薄だった心理的な機微や情念といったものを描くことにチャレンジしているのはわかるのですが、肝心の人間をうまく描き切れていないように感じてしまいます。 主人公や主人公の彼女(いずれも人間)については、状況に対してちょっと違和感を感じる言動が多かったり、心理的な内面の描写がぎこちなかったりと、要するにあまり感情移入できないのです。 人間とは何か?というテーマを描こうとチャレンジしているのですが、人間を人間的に描くことができていない、という気がするのです。 やはりこの辺りの筆力は、いわゆる本職の文系作家には遠く及ばないのかなあ、と感じてしまいます。 なおデカルト以降の近代西洋哲学の議論をベースに形而上学的な議論がけっこうなボリュームで展開される(しかも本筋に大きく関係してくる)ので、哲学論にあまり詳しくもなく興味もない人にとっては、読むのがちょっと大変かもしれません。 厳しいことを書いてしまいましたが、瀬名氏は個人的に大好きな作家なので、感動的なヒューマンストーリーを描くよりも、やはり理屈で押しまくる理系SFの方が向いているのではないか、と感じさせられた1冊でした。 | ||||
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「デカルトの密室」という古くて新しいテーマを取上げたので期待は大だったし、瀬名氏の文章の上手さに最初はひきつけられた。 が、いかんせんあんなオチや理屈では風呂敷を畳んでいないではないか。 壁に投げつけようと思ったが、売りに出すため自粛した。 | ||||
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極めて難解な小説であるが私なりに解釈すると 意識あるいは自我が密室すなわち精神から出て行くとはどういうことか? というテーマなのだろう,と思う. 「思う」というのは残念ながら十分理解できたという実感がないからだ. とはいえ哲学的なテーマに対して作者らしくよく調べてあるし IT的あるいはおとぎ話的な回答が用意されていて なかなかの意欲作ではある. しかしながら,そのテーマは読者にはなかなか伝わらないのではないか? 内容の難しさもさることながら 不要と思えるような引用が多いし 一人称がころころ変わって誰の視点なのかわかりにくい. たとえば,ロボットの一人称では コンピュータプログラムを擬人化したら こんな風にものを見えてこんな風に表現するだろう,というような 思考実験的な仕掛けがあったら この小説はぐっと魅力的になったのではないか. そのような小説として楽しませる工夫が足りないと感じた. | ||||
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チューリングテスト、中国人の部屋、フレーム問題、人間原理といった用語をちりばめて、自我や認識、知能といったことにまつわる考察がこの小説の大黒柱になっています。 人間によって作られたロボットを中心に据えることで、自我や認識をメタ化して扱えるようにした物語作りはアイデアの面で優れているのではないでしょうか。 しかし、いかんせん、最後のまとめがなんだか、予定調和になっていて、主人公たちのように素直でも、心が清らかでもない私は、かえって居心地が悪いような不満が残りました。 あと蛇足ですが、「すべてがFになる」を意識しているような、キャラクターとエピソードが出てきます。これは出版元のマーケティング上の戦略か、筆者のライバル心?、いや遊び心?などと邪推してしまいました。 | ||||
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密室に監禁された祐輔を救い出すため、祐輔の作ったロボットの ケンイチは人を射殺してしまう。ロボットとして決してあり得ない、 そして絶対にやってはいけない行為だった・・・。人とロボットの 違いは?そして心を持つとは?人間の本質にも迫る作品。 体に脳が閉じ込められている。ひとつの体にひとつの意識。このことに ついて何の疑問も持ったことはない。だが、「なぜひとつの意識しか 持てないのだろう?」という疑問を投げかけられたとき、いったい どう答えればいいのだろうか?この作品には、「意識の開放」そして 「心」の問題が取り上げられている。ロボットはどこまで人に近づける のか?そういう問題とからめて描かれている点はとても興味深い。 だが、難解だし長い。読むにはかなりの苦労と時間を要した。理解しようと することに精一杯で、楽しんで読める作品ではなかった。 | ||||
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無残な失敗作。 意識と心身問題は小説の題材としては目新しく、興味を誘うが、取材で得た知識を吟味せずに取り込みすぎた観がある。物語に不必要な情報が多すぎて、衒学的で鼻につく。それらの理論をもとに本来のSF小説的な空想を展開すべき部分は登場人物のセリフで語られるのがほとんどで、具体的なイメージも実感も伴わない。 構成も滅茶苦茶で、ストーリー上必要な場面を記述することを怠り、後からその場にいなかったキャラクターが「こうだったんじゃないか」と想像することで済ませたりしている。また、三人称叙述と、何人かの一人称叙述が混在している。二人の異なるキャラクターの一人称の記述にどちらも「ぼく」という代名詞を使って読者を混乱させている。こんなことアマチュアでもやらない。小説以前の問題である。 「指輪物語」「スウィングガールズ」「シャム双生児の秘密」など、本書の主題とは何の関係もない他の著作物からの引用、転用がうんざりするほど多い。これらは遊びである。「2001年」のチェスについても同様だが、それがこの小説と無関係なことに作者は気づいていない。 瀬名先生、研究か創作、どちらかに集中されたほうが良いのではないですか? あとがきで人工知能や倫理学について述べた「私の専門外の分野」いうことばは、プロの作家のものではありませんよ。 | ||||
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どうも・・・頭のいい人間が・・・頭だけで組み立てだけの物語という感じで・・・地に足がついていない印象を受けます・・・。もう少し・・・人間を知るべきだというのが・・・アドバイスですね・・・。小説というものは学術論議の場ではないはずです・・・?!衒学趣味ばかりが鼻につく著作は駄作と言わざるを得ない。 | ||||
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