■スポンサードリンク
シカゴ・ブルース
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
シカゴ・ブルースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これを読めばあなたもエドのファンになり、成長記と、知れば次々と読みたくなると思います。あなたもエドの成長の伴奏者になりませんか⁈ 読後感がが爽やかで、シリーズを通すと満足感に満たされる。と、思います。コロナ禍で色々大変な若い人こそ読んでほしいです。きっと何かが得られると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔懐かしいシカゴの様子が楽しいです。このエド・ハンターシリーズの新訳がどんどん出てくれるといいんですけどね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
旧訳は読んだことがなく、今回はじめて手に取った。 父を喪い、もともと繊細な一面をもつ主人公に残されたのはギクシャクした関係の継母義妹の二人。 そんな不安感を払拭するように懸命に犯人捜しを続ける主人公と、それを助ける如才ないおじさんのバディは、生き生きしていて大変魅力的。読んでいてイヤミのない若々しさを感じた。 ラストはやや唐突な感もなくはないが、若者に必要な体験はすべて出そろったと作者が判断したからかもしれない。そういう教養小説的な構成を思わせる(そしてそれがこの作品にはふさわしいと納得できる)作風だった。まあ少しショッキングなシーンはあるけれど。 少年少女におすすめしたいが、成人男性が読んでも十二分に楽しめた。むしろ大人になってからの方が楽しめるかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
70年以上前の創作とは思えぬ新鮮で初々しい魅力がある。SF作家、サイコものの元祖、奇妙な味の小説家のレッテルが貼られがちなブラウンが遺した青春ミステリの傑作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
待ちに待った、書店の棚に再び『シカゴ・ブルース』の並ぶ光景。自分の記憶では、この本が流通するのは20年ぶりぐらいではないか…と思う。 このエド・ハンターを主人公としたシリーズは、伯父のアンブローズとエドのやり取りが非常に楽しく、人情噺のような面も感じられて、何度読んでも飽きることがない。 このシリーズの魅力はエドのある種の無鉄砲さ(初期は特に)と、アンブローズ伯父の大人の余裕という点に集約できるような気がしているが、この新訳ではアンブローズのキャラクターがこれまでとは少し印象の違うものに感じられた。これまで私の感じていた豪快さや粋な所が感じられず、非常に礼儀正しい常識人…という雰囲気であった。対してエドの方は旧訳と比べて、よりナイーブさが強調されていたように思う。どちらのエドとアンブローズが好きかと言えば、自分は旧訳の方に軍配を上げる。 この新訳をされた方は、各登場人物のセリフを『~と思う』とか『~で構わない』など、少しぶっきらぼうに感じられるようなブツ切り口調で揃えていて、各人の特徴があまり感じられなかった。特に女性の登場人物が殆ど全て、この話し方をしていたもので、あまりニュアンスというのか、言葉の余韻とでもいうのか、そういったものが感じられず、味気ない印象だった。自分の個人的な好みではあるが、もう少し語尾に変化を持たせた方が良いのではないだろうか。 巻末の杉江松恋氏の解説は、内容も濃く、非常に良いと思った。カバーの絵も魅力的。 この新訳版が出たことで、再び「エド・ハンターシリーズ」が注目を集めたら嬉しいなぁ…と思っている。今後、シリーズの残り6作も新しく刊行されるのかどうか分からないが、自分の好みでは翻訳者を変えてほしいなぁ。5年前に論創社から出た『アンブローズ蒐集家』(シリーズ4作目)の圭初幸恵氏の翻訳には違和感がなかったので、どうせならこの方にやってほしいって思っちゃう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いつもFブラウンの感想は昔話から始まります。最初に読んだのは、この本の主人公のエドとその義妹ガーディの中間の年頃だったので、あまりの苦さに辟易して好きな本ではなかったのですが、コーヒーやビールのほろ苦さをとうに知った今では最後の解放感に、「これぞ青春!」と喝采を浴びせたい!10代のころはシカゴの悪のカッコよさにしびれて、ジャグラーを通販で買ったり、なるべくポケットに物を突っ込んで膨らませたりするのはやめた覚えがあるなあ(この本の影響とは覚えていなかったけど)。おじさんが少年の成長への先導者となるのは、「君たちはどう生きるか」に似ています。おまけにどちらも外の景色を眺めておじさんが甥に人生と人間について教える箇所がある。「君たちはどう生きるか」では、脳細胞のように、人間どうしは経済活動を通してつながっている、とおじさんが甥に伝えるのだけれど、「シカゴ・ブルース」では、逆に、一人ひとりの人間も分子にしてしまえばばらばらで、一面だけを見るな、とおじさんが諭す。こんなところにも気づけて面白かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書はフレドリック・ブラウンが1947年に発表した処女長編で、アメリカ推理作家協会賞(エドガー・アラン・ポオ賞)の第3回最優秀処女長編賞を獲得しています。ブラウン41歳にして、初の長編作品。但し、彼は1940年代始めから、短編作家として活躍していました。 物語は、18歳の見習い印刷工である主人公エド・ハンターの一人称(「ぼく」)で語られています。血の繋がりのない母親と妹、そして同じ印刷工をしている父親と生活していた彼の上に、突然降りかかる、夜半の路上で父親が何者かに殺されるという事件。ちょっと息苦しくも平凡な生活から、移動カーニバルで巡業している父の兄(アム伯父)との再会を経て、独自に、父親の犯人探し(=自分の知らない父親の側面を知っていく)をしていきます。 私は10数年前に本書を読みましたが、とても印象深い作品で、それまでは海外の本格推理小説やブラウンのSF作品しか読んでいなかった自分に、彼のミステリ作品への面白さに眼を開かせてくれた作品。今回、再読しましたが、その素晴らしさは全く色褪せていませんでした。 なお、エド・ハンターとアム伯父を主人公とするシリーズは全7作で、シリーズを通し、エドが18歳から20歳代後半までの姿を描いていて、一種の青春小説の趣きがある素敵な作品群です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書はエド・ハンター・シリーズの第1作で、フレドリック・ブラウンの処女長編。このシリーズは、ミステリーとしては1作ごとに完結しているが、全体では主人公エドの成長を描いた教養小説的な趣もある。後の作品ではプロの私立探偵となるエドも、本書では弱冠18歳の見習い印刷工。父を殺した犯人を捜すため、叔父のアムの手を借りて、初めて犯罪捜査に乗り出す。ブラウンの特徴は無気味さとユーモアの軽妙なカクテルだが、本書には特に無気味なところもなく、ミステリーとしては特にどうという事はない。だが、エドとアム叔父との、ユーモラスで心温まるやりとりがすばらしい。また、エドと継母と継妹(継母の連れ子)との、"なさぬ仲"の機微がさりげなく描かれているのも印象的。小品だが、捨てがたい味わいがある。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!