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ABAの殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
ABAの殺人 (1979年) (創元推理文庫)
ABAの殺人 (創元推理文庫 167-4)

ABAの殺人の評価: 3.50/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

アメリカの出版業界の裏事情を垣間見る面白さ。

アメリカ図書出版協会=ABAの年次大会の二日目、大会会場となったホテルの一室で、新進気鋭の売れっ子作家が死体となって発見された。
発見した、同業者の作家ダライアス·ジャストは、死んだ作家をよく知っていて、彼がいつも脱いだ服をきちんとたたむ癖があったのに、発見されたときに、死体のそばの彼の服が脱ぎ散らかされていたことに疑問を持ち、真相の究明に乗り出す。
……トリックや犯人探しでは大した山場はないけど、途中で作者アシモフが実名で登場したり、少しロマンスやサスペンスのようなものが加味されたり、どこの国にもありそうな、出版業界の諸事情が描かれていたりして、そういう部分の面白さがあります。
……犯人探しやトリックの精巧さを求める人には、あんまり面白くないかもしれない。
……出版業界の諸事情とか、登場人物の人物描写に興味がないと、詰まらないだろうと思います。
ABAの殺人 (創元推理文庫 167-4)Amazon書評・レビュー:ABAの殺人 (創元推理文庫 167-4)より
4488167047
No.1:
(4pt)

出版業界ミステリ

ABAは「アメリカ図書販売協会」の略だ。年次総会の期間中に、新人作家が自室で殺された。
第一発見者のダライアス・ジャストは、独自に調査を開始する。

主人公(語り手)のジャストは身長158センチの小男ながら、向こう意気と腕っぷしが強く、作家には珍しいタイプだ。
この人物は「黒後家蜘蛛」にもゲストとして出演している。モデルはハーラン・エリスンらしい。本作にはアシモフ本人も登場する。
ABAは出版業界のイベントだから、コミケやワールドコンのようなファンの集いではない。
でもサイン会や講演があるので、愛好家にとって祝祭には違いない。華やかなイベントの裏に出版業界のせちがらい裏事情が垣間見える。
一種のバックステージものとして興味深く読ませてもらった。 注釈でアシモフとジャストが繰り広げるコントが楽しい。
相変わらず人物描写が達者だ。特に被害者の新人作家を巡る人間模様が多彩で引き込まれる。
流麗なプロットとテンポの良い会話のおかげで、どんどん読める。が、かんじんの謎解きがあまりにも呆気ない。
物足りなさを感じるが、当時の業界を活写した小説として非常によく出来ている。
ABAの殺人 (創元推理文庫 167-4)Amazon書評・レビュー:ABAの殺人 (創元推理文庫 167-4)より
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