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恋雨



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【この小説が収録されている参考書籍】
恋雨 (文春文庫)

恋雨の評価: 3.00/5点 レビュー 1件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

高みを目指すゆえの最後の決断

元OLの茉莉緒は偶然が重なり、売り出し中の俳優である海のマネージャーに。
その海が殺人事件に巻き込まれ・・・。

「傑作恋愛ミステリー!」というより 茉莉緒や海の成長が読みどころであろう。
ミステリー要素を重視する人には物足りないかも。

あいかわらず柴田よしきは心理描写−特に女性のそれ−が本当に上手い。
そのひとつひとつが心にしっとりと染み入る。

茉莉緒の海に対する切ない感情はもちろん、
未知の世界での仕事にがむしゃら且つひたむきに向き合う姿や、
女性の悪い面さえも丁寧に描かれている。

茉莉緒に感情移入できなかったとしても 
海の所属事務所の冴子になら感情移入できるという人もいるのではなかろうか。

「傘」ではなくて「レインコート」に。
茉莉緒は身を切るような想いに苛まれながらも最後に決断を下す。
いつか海のレインコートになるため。そのための悲しい決断。

この茉莉緒の決断はほろ苦さを感じさせるものの 茉莉緒の成長を如実にあらわしており
また「めでたし、めでたし」で終わらせなかったからこそ
この作品全体が陳腐なものにならず、よかったのではなかろうか。

ただ 茉莉緒と海の蜜月とでも申しましょうか
心を通わせてからのふたりの幸せな時間が いまひとつ描ききれていなかったため
茉莉緒の最後の決断も あともう一歩感情移入できなかったのが残念である。
恋雨 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:恋雨 (文春文庫)より
4167203219

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