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【門井慶喜】
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悪血の評価:
4.00/5点 レビュー 2件。 - ランク
Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。 未読の方はご注意ください
いやいや、恐ろしいこと、恐ろしいこと
ぞっとしました
本作の主人公、時島一雅は高名な日本画家の祖父と父をもつ。そんな父たちの存在と才能に圧倒されると同時に憧れている自分を持て余し気味。そして、そんな自身の血統や才能のあり方に苦悩していた。彼が選んだ道は芸術家である「画家」ではなく、「絵画制作師」としてペットの犬などを持ち主の希望通りに描くこと。確かな「技術で生計をたて、芸術ではなく技術を売る」と自信をもって仕事をしながらも、時に卑屈になりつつ、自分の道を模索している。
そこで出会ったのが自称犬のブリーダーの男。彼が作り上げた真っ白なダルメシアンに一雅は魅了されてしまう。魅力的な犬たちは人間によって作り上げられたものだったことに、いやも応もなく、血統の力を目の当たりにして、自分の出自を重ね動揺する一雅だったが・・・。
一雅の悩みは、いわば、かなり贅沢な悩みではある。
親に反発しながらも、親の決めた許嫁と付き合ったりしている。
しかし、そんな彼の悲劇はとんでもない方向からやってきた。
あまり詳しくは書けないが、この問題はかなりの作家がとりあげているにも拘らず、なんだか一向に改善しない。すぐそこにある恐怖なのに。
数々のホラーを読んできましたが、ここまで読み終わった後に余韻が恐ろしい本もなかなかありません。
それにしても、もとは「血統」だったというタイトルの変更はインパクト狙いでしょうか?もちろん「血統」よりストレートですが、読み時に開く度、電子書籍の表紙に大きく「悪血」と出るので、毎回「ひゃあ」と身がすくむ思いでした。