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市民ヴィンス
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市民ヴィンスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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別の方が指摘されているとおりクライムノベルとして読み進めましたが、 肩すかしを食いました。 アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞作をすべて読破しようとし た中の1冊でした。 アメリカ人の良心の物語であることは間違いありません。 アメリカンドリームの対極にある、主人公曰く“ずる”の遺伝子を持つ 小悪党が証人保護プログラムで別人になりつつも自分探しを迫られる 1週間余りの物語。市民としての自覚のめざめが大統領選挙の「有権者 登録カード」とは面白い。 それにしても、この作品がアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞を授 与されていることからして、その間口の広さを感じさせます。 | ||||
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本書は、アメリカにおけるミステリーの最高峰、「MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞」・通称エドガー賞の’06年度最優秀長編賞受賞作である。 アメリカ西海岸最北のワシントン州、その内陸部の地方都市スポーケンに住むしがないドーナツ屋の雇われ店長、ヴィンス・キャムデン、36才。物語は彼の1980年10月28日から11月4日までの8日間を追っている。 実は彼は、「証人保護プログラム」システムで、マフィアに不利な証言をした見返りに、4年前に過去と決別し、全くの別人となってこの街にやって来たのだ。彼は真っ当な暮らしを望みながらも、裏稼業のカード偽造と麻薬の密売をやめられずにいた。それらで稼いだ金でいつか自分の店を持ちたいと思っている。そんなある日、殺し屋が現れ、ヴィンスの裏稼業の協力者を殺し、さらにヴィンスにまでその魔手を伸ばし始めたのだ。ヴィンスは、自分の忌まわしい過去との関係を疑い、戻るつもりが無かったニューヨークへ赴き、4年前に起こしたことを清算しようとする。 本書は、ヴィンス・キャムデンがマーティ・ヘイガンから生まれ変わろうともがき、ヴィンス・キャムデンとしてのアイデンティティーを得ようとする物語である。その象徴が、初めて手にしたヴィンス・キャムデン名義の「有権者登録カード」によって大統領選挙に1票を投じることとして描かれている。 全編にわたり、特徴のある魅力的なキャラクターたちが登場し、文章はすべて三人称・現在形の切り詰めたセンテンスで書かれており、スピーディーかつストレートに胸に染み入る物語である。 | ||||
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