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(短編集)
検事の死命
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検事の死命の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全57件 41~57 3/3ページ
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ん~。今回も物語は面白い。勧善懲悪な展開は期待を裏切らない。恣意て言うなら、前作等より若干物語の展開がトーンダウン、完全無欠の展開(ざっくり言うと郵送や速記など物語の転結する革新的重要な部分が曖昧に感じる)でないことか。とは言え、先の展開を知りたくてページをどんどん捲ってしまいます。そして何より「業をおろす」の広島弁(厳密には備北弁)に萌えまくりです。佐方の故郷、広島の県北「次原市」は、「庄原市」「三次市」から一字を取り、町の北側にある「比場連山」は、明らかに県境に連なる「比婆山連峰」をモデルとしていると推測される。大叔母の家は「呉原市」が「呉市」と「三原市or竹原市」から一字づつ取り、そして夕餉の食卓に「ワニの刺身」ときた!アリゲーター、クロコダイルではない。サメ(シャーク)の刺身。美味しんぼでも取り上げられた郷土料理が何気に書いてある!備北弁の住職により物語が展開していく様は、個人的に萌え萌えである。っていうか、これだけ著名な作品の舞台、モデルとして取り上げられているのに、県北二市(特に庄原市)では、これといって話題となってないらしいが、誰かWikipediaの庄原市を舞台(モデル)とした作品に記述したれよと思う次第。ってな感じで、マニアックな私的には、柚木氏に過疎地庄原市の個人書店やショッピングセンターあたりでひっそりと講演会かサイン会か何かして欲しい。あるいは、RCCで横山雄二との対談や、アンガールズあたりと共演して庄原や広島を散策して欲しい所存(笑)。個人的満足度は100点満点中87点。ん~萌える!!! | ||||
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シリーズもの短編小説。 短編「業をおろす」は「本懐を知る」の完結編とのこと。 これがシリーズ何冊目かは分かりませんが『検事の本懐』の次に発行されたもののご様子。 「本懐を知る」は前作『検事の本懐』に収録されているとのこと。 よって「業をおろす」をぶっ飛ばして読了。 勧善懲悪。 オレも主人公同様、金や出世なんて興味ねぇぜ。 ウソ。 使命感に燃える青二才共に萌えましょう。 | ||||
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優秀な若手検事を描いた連作短編. 罪に対してまっとうな罰を,という検事の使命は果たされるのか. 主人公・佐方の父親にまつわるエピソードが書かれた2作目を除けば, 佐方の正義感,使命感,そして課題遂行における能力の高さが描かれた作品. 検事の仕事や裁判のシーンでは,実際の流れや雰囲気が具体的に描かれていて, 紙芝居的ではないリアリティが感じられるのもよい. また,検察という閉じられた世界での政治力や出世欲といった 一般社会と同じ,あるいはそれ以上に硬直した価値観での行動原理も描かれており, それに屈しない佐方の魅力が引き立つ一方, このような法曹界に不安を感じてしまう作品でもある. | ||||
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短編二つに,短編二つくっつけて中編で構成し,駆け出し検察官 佐方なる人物を造形する。 私は,正義を具現化しようと尽力する人物像に共感した。 中編の前・後編では,地道な「捜査」を軸に物語は展開する。 もちろん,お話だもの,都合良く証拠は用意される。 法曹界もミステリーオタクも「ばか言ってんじゃない」と言うけれど いいじゃないの 面白いんだから。 それにしても「あしたのジョー」のクロスカウンターにはしびれた。 だって,おじさんだもの。 | ||||
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父の秘密?などが絡んできたが、やや出来すぎかなあ?とも思う。綺麗すぎるというか。。。なので星三つ。 | ||||
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”最後の証人”より3年遅いリリースですが、主人公の佐方さんは逆に若くて、弁護士ではなくまだ検事をやっていた頃の話です。で、筒井という方が上司検事としてどちらの物語にも登場しますが、この人の考え方や振る舞いが、”最後の証人”と”検事の死命”でかなり違うので強い違和感があります。前者では、強姦罪を犯した若手検事を、有能だし、公にすれば世間の検事に対する信頼感を損ねると考えて、不起訴に賛同するのですが、佐方さんがそれを知って、「何が秋霜烈日だ。笑わせる」と啖呵を切り、検事をやめることになります。わたしが、きったねぇ「何が秋霜烈日だ。笑わせる」、と唱和したくだりです。 ところが、本書では、痴漢(迷惑条例違反)被疑者の周辺が政治家や部長検事を通してかけてくる圧力に抗して佐方さんが精力的に動くのを支え、自分の将来に望みがなくなる危険を侵して部長方針に逆らいます。何より、犯した罪に対してあくまでまっとうな刑を求めるのが検事の使命であるという、佐方さんのポリシーに強く賛同するのです。 つまり、”最後の証人”では、強姦した若手検事をかばうような、正義感あふれる人というより事なかれ的心情を持つ人であるのに対し、”検事の死命”では、検事の使命の前で自分の将来を顧みない、意気に感ずる人として描かれているのです。 わたしは、”最後の証人”を読んだ時、情けない筒井さんに強い怒りを感じましたので、本書でかなり違和感を覚えました。 そして、実はこちらの方が星3に止めた直接の理由になりますが、特に後ろの方で、登場人物の描写が生で拙い感じがして、たまらず斜めに読んでしまったところがありました。”最後の証人”と比べると、読後感がかなり劣ります。 | ||||
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佐方シリーズのファンです。最後の証人でもそうでしたが、ストーリー展開はとてもひきつけるものがあり一気読みしてしまうのですが、公判の部分は、法律的なツメが甘く、間違いがあったり、それこそヤメ検の弁護士が法律の監修をしているという割に、残念です。 | ||||
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現在の新司法試験制度の下ではこの小説はおそらく成立しないであろう。 金持ち以外は500万近く、否それ以上の借金を背負って法曹界にデビューする若者たちの実情を我々は知っている。 裁判官、検事は公務員であり10年20年かかって借金を返済することとなる。 果たして裁判官や検事に進んだ者がここまで事件解決に踏込むだろうか? 正義感溢れる崇高な心根を持った人以外は裁判官や検事への道に進まないのではなかろうか? 弁護士になっても先ずは借金返済が第一であれば仕事(クライアントからの依頼)を選ばざるを得ないだろう。 そういう現実を知っているとシラケた物語に思えてしまう。 但し我々年配者で旧司法試験制度の時代を知っている者の話と割り切れば面白いかも知れない。 あるいは新制度の下であっても裁判官や検事に任官された者は最高裁からの貸与金が免除される制度があれば、 この小説は非常に現実味を帯びてきて面白くなろう。 | ||||
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佐方自身も勿論、魅力的ですが上司、事務官、以前の事件で関わりのある警察署長など回りを固める人々が各々の職分に誇りを持ち、真摯に難関に取り組んでいく姿勢に背筋が伸びます。佐方シリーズの続編に期待しています。 | ||||
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『検事の本懐』に続き、ヤメ検弁護士・佐方貞人の検事時代の活躍を描いた連作短編集。これまで『検事の本懐』が柚木裕子の最高傑作だと思っていたのだが、訂正しなければならない。間違い無く現時点の最高傑作はこの作品である。 『心を掬う』は、佐方の事件解決に賭ける並々ならぬ信念と類稀なる洞察力を描いた秀作。 『業をおろす』は、『検事の本懐』に描かれている『本懐を知る』の解決編。まさか解決編が用意されているとは思わなかった。『本懐を知る』でも泣かされたのだが、『業をおろす』でもまた泣かされた。佐方貞人の背景を知る上でも鍵を握る作品であり、『本懐を知る』を先に読み、『業をおろす』を読んだ方が良いだろう。 『死命を賭ける』と『死命を決する』は、二つで一つの物語になっている。検事としての死命を全うするために権力には決して屈っせず、信念を貫く佐方とその上司の筒井の姿が素晴らしい。 作品を出す度に成長し続ける柚木裕子という作家から暫く目が離せないようだ。 | ||||
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佐方シリーズのファンだったのでとても期待して読んだのですが・・・・・。残念です。 | ||||
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佐方シリーズの3作目。タイトルの通り検事時代の作品。短編2つと、中編1つの3つの話からなっている。 圧巻なのは中編の『死命』。刑事部編の「死命を賭ける」と公判部編の「死命を決する」の2部構成になっているこの作品は、電車内での痴漢事件を扱ったもの。被害者は素行不良の女子で、容疑者は家族が県内の有力者。容疑者が犯人に間違いないと確信した佐方は、容疑者側からの圧力をものともせずに立証していくというお話。巨悪だろうが、小悪だろうが、犯罪は犯罪としてブレずに切り込んでいく佐方の活躍は読んでいて清々しい。 柚月作品はこれといった変わったトリックも無いし、アッと驚くどんでん返しも用意されていないが(あったとしても『最後の証人』のように読者にはバレバレ)、正攻法でグイグイと惹きつける魅力がある。今作もきっとこうなるのだろうなという予測はつくが、そんなことはどうでも良いと思えるほどに心に訴えてくるものがある。今後の佐方シリーズが今から楽しみだ。 | ||||
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胸のすく法廷ミステリである。ただ「胸のすく」というには若干留保がつき、「死命」について若干の不満を述べると、この手の法廷ミステリでは膠着した局面から敵方から突然思いもかけないハードパンチを食らって絶体絶命の状況からあっと驚く逆転の一発、というのが割と常道なところだが、本作ではあまりに敵方が打たれっぱなしという状況、言ってみれば贔屓の野球チームがほとんど相手にならない弱小チームを快いまでに滅多打ちにするような胸のすき方で、丁々発止のスリリングな展開を期待すると肩透かしを食らう。他の短編2作は好編であり、全体的に高いレベルでまとめられており、読んで損はないと思う。 それとこれはストーリーとはまったく関係ないところだが、ある登場人物の一言が気になって仕方がなくなった部分がある。ビールを勧めるセリフなのだが「よう冷えとるじゃろ。井戸水で冷やしとるけえの(原文ママ)」・・・・さて、どこが気になるか。 そもそも井戸水がそんな冷たいということがあるだろうか?一般的な井戸水の水温は12〜18°Cくらいらしいが、季節は夏ということもありまず絶対に10℃を切ることはない筈だ。そんな水で冷やしてもビールが美味くなるとはとても思えないのだが・・・。思うに作者は「西瓜とか胡瓜を井戸水で冷やして食べるとうまい」みたいな固定観念(「どっちかというと極めてビジュアル的な観念か)に凝り固まっているのではないだろうか。それにしても「ビールと西瓜は違うだろ!」と突っ込まざるを得ないのだが・・・ こういう誤った感覚でミステリを書くのは少々危ない。人によってはそれをミスディレクションと読みかねないからである。(さすがにこの作品での状況でそれはないと思うが)「井戸水にしては冷えすぎたビールには何か裏があるのでは」などとつまらないことを考えてしまう、かなりコアなミステリファンもいないではないことを作者には心に留めて欲しいと思う。 | ||||
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面白くなかった、駄作意外に表現のしようが無い、これを、評価して大賞? なんの?と、思ってまう | ||||
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私は、この作家の検事物、または弁護士物を無条件で購入することに決めている。検事の本懐と並び、お勧めの書だ。もちろん、検事の本懐を読了後に読まれることをお勧めする。今の世の中にこうした法律家がどのくらい存在するのか不明だが、著者には、このシリーズの著作をどんどん執筆していただきたいと感じている。新刊を心からお待ちしています。 | ||||
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前作の「検事の本懐」に続き、法律家としての信念と正義を貫く佐方検事を主人公とした連作物です。 地道で、それでいて機転を利かした捜査で真相を究明していく佐方検事の姿は、やはり魅力的です。また、事件の背景に、親子、家族の情愛が絶妙に絡められており、これも前作同様、ジーンと目頭が熱くなることも、しばしばでした。 一話目の「心を掬う」では、事件の解決のために妥協を許さない厳然さと、恩を忘れない情の深さをあわせ持った、佐方検事のキャラクターの奥行きをあらためて感じることができました。独立した短編であり、連作のスタートとしては、ちょうど良い内容、ボリュームだったと思います。 二話目の「業をおろす」は、前作の「検事の本懐」の後日談です。 前作の内容に、大きな救いと、ほんの少しの希望とを付け加えています。 父親を偲ぶ佐方検事の心情、そして、自問する姿は感涙ものです。 また、佐方検事の父親の同級の住職の存在が深い味わいを醸し出します。 三話目の「死命を賭ける」、四話目の「死命を決する」、この二作が本書のメインとなります。 検察上層部や政治的圧力にも臆することなく、真実を手繰り寄せる佐方検事の粘り強さと機転の良さに圧倒されつつ、強気をくじき弱きを助く姿に感銘と爽快感を覚えます。 綿密に描かれる法廷シーンも見どころです。 前作の内容から、大きな期待をもって本作を手に取りましたが、期待どおりに楽しめることができたと思います。 | ||||
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検事・佐方の短編集。今回は連作ではなく、短編同士のつながりはありません。 扱う事件は郵便物盗難・電車内での痴漢・佐方の父の後日談と大きなものではないけれど夢中になってイッキに読みました。 読み終えて気持ちが温かくなるミステリー。佐方は検事というより名探偵ですね。 作者の柚月裕子さんとは同郷、同級生、山形県在住経験者と共通点が多いので応援してましたけど、そんな事関係無く面白い内容です。 横山秀夫の世界と通じる所もあり大変気に入りました。 | ||||
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