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ふたり
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ふたりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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十代の姉妹のほろ苦い青春ファンタジーとカバーに書いてあったので読んでみました。 かつて映像化されたらしいですが、未見なので先入観は全くありません。 会話などは生き生きとしてわかりやすく素晴らしいと思いました。 さわやかな青春譚で、十代向けの小説に違いないと勝手に期待していたのですが、 期待外れでした。ものすごく救いのない世界に思えました。 たぶん作者は執筆当時の現実の世界の世相や事件等を考慮したうえで、 実際に困難に直面する十代の少女を励ましたかったのではないかと思います。 最初のうちは面白かったのですが、話が進むにつれだんだん雲行きがあやしくなっていきます。 親友の父親が急死したり、級友の父親が蒸発して母娘で心中を図ったりします。 さらに部活の先輩にいやがらせされたり、母親が不安のあまり入院したり、父親が不倫したりします。 唯一良い部分は美加に彼氏ができたことくらいですが、主題ではないらしく描写は素っ気ない感じです。 上記のような粗筋なので、いくら美加の姉が支えになっているとしても気が滅入ってきます。 美加の頭の中にだけ存在する姉というのが、最初のコンサートのくだりでしか描かれないので印象が弱いです。 幽霊の姉という存在は美加の一人芝居のようでもあるので、絶対とまでは言えませんが、 せっかくのユニークな設定なので、もう少し活躍してもよかったのではと思います。 ここまで絶望的な世界にしなくても美加の成長は描けたのではないかと思います。 個人的に児童文学好きなので不倫ものとかはすごく苦手です。なので大人向けの小説はほとんど読みません。 現実にあるからといって、いたずらにのっかるよりも、力強く否定してくれる良心的な作品の方が好みです。 現在(2013年)は若い人たちにそういった風潮が少し出てきているのをうれしく思います。 | ||||
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兄弟愛が伝わってきました。 感動しました。 | ||||
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姉妹の絆とみるか、性格分裂と見るかで、話の妙味が違うかもしれない。 どのようにも読み込めるところに赤川次郎らしさがあるのだろう。 人として生きて行くことの大切さを間接的に伝えようとしているのかもしれない。 諦めないで、がんばると、いつか何かがつたわるのではないだろうか。 楽しい話ではないが、悲しさだけで終わらせない読み方をしたい。 人が亡くなったとき,その人の気持ちを自分の中に住まわせることができたら,倍強くなる。 逆に,亡くなった人に支えられていた分を失った喪失感だけだと,倍弱くなる。 都合,4倍の差が開くのが,前向きか,後ろ向きかの違いだと分かる。 赤川次郎は前向きの生き方を,本書で教えてくれている。 | ||||
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1991年に大林宣彦監督が映画化した作品を先に見ました。 映画では少女の成長が主題になっていると感じました。 男の僕としては、ふーん、女の子ってこういう風に精神的な成長するんかなぁ。と思いました。 一方、小説を読んでの感想は、一寸違いました。共感できる内容です。 どのような共感かと言うと、「反抗期が終わる時の気持ち」です。 誰でも一度は経験する、反抗期と、自己嫌悪の時期。 それが終わって親を一人の人間として見始める時期ってありますよね。 「そんな時が僕にもあったよなぁ。」 と、主人公は女の子なんだけど、自分の少年時代の心の成長期を思い出した一冊でした。 | ||||
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大林監督の映画をみた後で、原作を読みました。原作を読んで改めて映画はファンタジックに作ってあることがよくわかりました。原作は、無論ファンタジーには違いないのですが、「愛するものとの永久の別れをしなければならなくなった人たちの心の行方」がしみじみと描かれているように思えました。この物語では、姉妹の姉が突然いなくなってしまい、妹の中に現れるのですが、姉妹ではなくとも愛する人を失った時、しばしば人の心に生き続ける場合があるように思います。生きている側は、忘れることが悪いと感じていますが、亡くなった側は少しづつ忘れて欲しいと願っているのかもしれません。そしてある時、その人は姿を現さなくなる瞬間がやってきます。そうやって我々は日々この世を生きているのかもしれないな、という感想を抱きました。とても読みやすく親しみやすい文章です。 | ||||
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全体的にいい作品です。しかしながら前半がかなりいいのに、後半が急ぎ足だったり、パンチが足りない部分が多いですね。 ムズムズする感じですね。もう少しパンチが欲しかった。 ラストがあまりにも淡白。おっちょこちょいな妹が姉の死を乗り越えて成長するのが見どころなのにあの終わり方は消化不良。ミカがこれだけ成長しましたみたいなステータスが曖昧なまま終わるのが残念。 自分としては先生は本当にこれが書きたかったのかな?と思います。 | ||||
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皆さん評価高いですね。テーマとしては面白いと思うんだけど、私はこの人の書く文体がどうも苦手です。セリフ中心に進むあたりは、最近流行りの携帯小説を読んでいるような感覚。さらさら読めるんだけど、ただ字を追うだけで読者にじっくり考えさせるすきを与えないというか、逆に言えば、何も考えなくても読めてしまう本。姉が事故に遭ったときの描写は本当に携帯小説と同レベルと思います。 | ||||
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小学生の頃の愛読書です。今でもたまに読みます。 兄ばかりの末っ子として育った私には素敵なお姉ちゃんがいる実加が羨ましくて仕方なかったです。 最初の姉・千津子との幸せな生活から一転して、姉の死、家庭崩壊、親友の自殺未遂などあらゆる困難を姉の力を借りて実加が強く成長していく過程が不思議な感じで惹きこまれます。 恋愛なども描かれており、ほろ苦い青春ファンタジー。 そして流石、赤川次郎と脱帽させられる素敵な結末です。 16歳の健気に頑張る実加の姿に勇気をもらえる一冊です☆ | ||||
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映画版を見た後にこの本を手に取りました。 不幸にして死んでしまった姉、そして妹。二人の間の姉妹愛を とてもうらやましく思う反面、切ない思いでいっぱいになった作品です。 最後に、妹が成長したことを見届け姿を消していく姉の姿… 印象に残るエンディングですね | ||||
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思いがけずに、引き込まれてしまった。 テンポ早い展開とさらりとした文体。でも、内容は重い。姉の千津子の死にはじまって、次々と不幸が実加をおそう。 実加は聞こえてくる姉の声の励ましでそれを切り抜けていく。姉の死で壊れそうな家族が何とか持ちこたえたと思ったら、父の単身赴任でまた、ばらばらになっていく。けれど、ばらばらになった家族はそれぞれに自分を支えるものを見つけていく。実加だけでなく、父も母も。 共生と自立と言うことを易しく分かりやすく書いていると思う。 | ||||
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死んだはずの姉千津子が、実加の心の中に、声だけの存在としてよみがえる。実加は姉がいることに喜ぶが、はたして千津子の気持ちはどうだったのだろう。無念のうちに死んでしまった自分。そして、もう決して戻れない世界。それでも千津子が実加の心の中に居続けるのは、家族のことが心配だったのだろう。実加が、自分一人で生きる強さを持ったとき、姉の千津子は・・・。ほろ苦く切ない話だった。 | ||||
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おそらく10年以上ぶりに読み返したんだけど、こんなハードな話だったっけぇ? 赤川次郎と言えば毒入りメルヘンですが、これは毒と言うよりも必要以上の現実直視ですな。あれか、ハードな現実とソフトな非現実の対比か。そうでも思わないと、ハードな現実面に対する「幸せな答え」が何一つ用意されてないこの筋では、読後の納得できなさをフォロー出来ないよ。高校生くらいなら「非情な現実社会」と未知の世界をかいま見る程度の感想で良いかもしれないけどある程度経験を積んだオトナには、実加と千津子の会話だけで癒されるような内容じゃないぞ。まったく。いやそれが作品の評価を落とすものではないけどさ。なんだかね。実加ちゃんが可哀想でね。 | ||||
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赤川次郎のかく小説が大好きで,読んでみたんのですが, 感動しました!! 「めざめ」という小説でも涙したのですが, 「ふたり」のほうが殺しとかは少ないので, 殺しとかが苦手な方にもお勧めできます!! | ||||
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肉親が不幸にあった事件を乗り越えて、一人の少女が、悲しみを昇華させ成長していく過程を描いた小説です。いろいろな事件を乗り越えて等身大の少女が徐々に大人になっていくのです。その過程を追う中で、肉親を一人亡くすと言う事の重さや悲しみが重奏低音のようにじわじわと胸にしみ込んでいく気がしました。描き方は、さして深刻ぶってはいません。でも、通勤電車の中でさらっと速読しただけなのに、読了後1ヶ月以上たった今でも、各シーンが胸に甦って来ます。幅広い年齢層にお勧めです。 | ||||
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この「ふたり」という作品は、僕が三年ぐらい前に読んだ作品です。 普通の姉妹の普通の日常生活が突然壊されていく・・・ 僕はプロローグから号泣でしたw この作品は今でも強く胸に刻まれています。 多分死ぬまで忘れることはないと思います。 絶対買ってくださいね!(願 | ||||
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若く瑞々しい視線と軽妙な文が作品を情緒豊かで気品あるものにしています。 なんでも出来る快活な姉・千津子を事故で突然失った控えめな妹・美加の、 自我の成長の物語であり、思春期を謳った美わしき姉妹の物語とも言えます。平凡な(死んだ姉の声が聞こえること以外は)主人公・美加の、ごく平凡な日常。それでも問題は次々と起こり、それを美加は自分の力で乗り越えなければなりません。 頼れる姉はもういない、適切な助言はしてくれるけど実際に行動するのは美加自身なのです。 それでも姉の助言や友情に支えられながら、ことごとく立ち向かっていく姿、 そして次第に自立しつつ死んだ姉を乗り越えていく美加の勇気が素晴らしいです。やがて彼女の奥底に眠っていた勇気や才能が目覚め、心身ともに成長した とき千津子は・・・。読後爽やかな気持ちになれる現代文学の傑作です。大林宣彦監督の映画版もオススメ。 | ||||
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赤川次郎さんは、三毛猫ホームズで有名ですが、この『ふたり』という作品もドラマを見て知っている方も多いはずです。私は何気なく手にし、何気なく読み始めましたが、妹の実加と死んでしまった姉の千津子の間の様々な困難を乗り越えていく過程に、とても感動して泣いてしまいました。亡くなった人を乗り越えること、何か忘れていた大切なものを思い出させてくれる作品です。 | ||||
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