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青春の証明
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【この小説が収録されている参考書籍】
青春の証明の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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笠岡道太郎は、暴漢に襲われた婚約者を見捨て、助けに入ったくれた刑事を見殺しにしてしまった。婚約者は笠岡の卑劣を許さず婚約を破談されてしてしまう。笠岡は贖罪で刑事松野の娘時子に結婚を申し込み、時子の父を殺した犯人を自ら逮捕すると約束するのである。 笠岡道太郎と結婚予定であった笹野麻子は、姉の代わりとして矢吹禎介と結婚した。矢吹は特攻隊の生き残りで姉と婚約していた。ところが、生きて帰れぬと思っていた戦地から帰って来ると、麻子の姉は空襲で死亡していたのである。 朝山由美子の婚約者矢村重夫は山で遭難死した。後に、その際、捜索に加わり親身になってくれた婚約者矢村の従兄弟木田純一と結婚する成り行きになった。婚約者を失った悲しみと懸命に捜索する木田の姿に親しいものを感じたからだった。 この様に意中の人以外と図らずも結婚した三組の夫婦の晩年までの様子を描いた作品です。将来に希望を持つ若い夫婦たちであった。だが、彼らの人生は平板では無かった。始めに生じた僅かな齟齬が、長い年月を掛けて彼らを苦しめたのである。 松野時子は笠岡の贖罪での結婚が、自分への愛情では無いと知っている。その不惑は、平穏な生活で楽しい時や何気無い時にふと吹き出てくる。平穏から奈落への逆戻りが耐えられないのである。 笹野麻子は、矢吹が自分を通して姉を想像している事を感じてしまう。会話中に目を合わせていても、焦点が合わずその先に姉の存在を疑念してしまうのである。また、その苦悩を夫に言えず更に苦しみを閉じ込めてしまう結果になった。 朝山由美子が、夫の遭難に疑問を持ち始める切掛になったのは、木田が学生時代矢村とザイルパートナーであった事である。矢村の登行に木田も同行するはずだったが、急にキャンセルし矢村一人で山へ入っての遭難だった。矢村遭難時の木田の動向に疑惑が膨らみ、それが夫婦の紐帯まで解き始めてしまった。 結婚当初はそれほど大きな火種だと思っていなかったが、人生を共に過ごしていくうちにその火種の基が予想より大きかった事に気がついていくのだ。三組三様の長期にわたる負の煩悩に苦しまされる様子が書かれた、決して幸せになれなかった若い三組の夫婦の生涯を描いた物語です。 | ||||
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笠岡道太郎は、暴漢に襲われた婚約者を見捨て、助けに入ったくれた刑事を見殺しにしてしまった。婚約者は笠岡の卑劣を許さず婚約を破談されてしてしまう。笠岡は贖罪で刑事松野の娘時子に結婚を申し込み、時子の父を殺した犯人を自ら逮捕すると約束するのである。 笠岡道太郎と結婚予定であった笹野麻子は、姉の代わりとして矢吹禎介と結婚した。矢吹は特攻隊の生き残りで姉と婚約していた。ところが、生きて帰れぬと思っていた戦地から帰って来ると、麻子の姉は空襲で死亡していたのである。 朝山由美子の婚約者矢村重夫は山で遭難死した。後に、その際、捜索に加わり親身になってくれた婚約者矢村の従兄弟木田純一と結婚する成り行きになった。婚約者を失った悲しみと懸命に捜索する木田の姿に親しいものを感じたからだった。 この様に意中の人以外と図らずも結婚した三組の夫婦の晩年までの様子を描いた作品です。将来に希望を持つ若い夫婦たちであった。だが、彼らの人生は平板では無かった。始めに生じた僅かな齟齬が、長い年月を掛けて彼らを苦しめたのである。 松野時子は笠岡の贖罪での結婚が、自分への愛情では無いと知っている。その不惑は、平穏な生活で楽しい時や何気無い時にふと吹き出てくる。平穏から奈落への逆戻りが耐えられないのである。 笹野麻子は、矢吹が自分を通して姉を想像している事を感じてしまう。会話中に目を合わせていても、焦点が合わずその先に姉の存在を疑念してしまうのである。また、その苦悩を夫に言えず更に苦しみを閉じ込めてしまう結果になった。 朝山由美子が、夫の遭難に疑問を持ち始める切掛になったのは、木田が学生時代矢村とザイルパートナーであった事である。矢村の登行に木田も同行するはずだったが、急にキャンセルし矢村一人で山へ入っての遭難だった。矢村遭難時の木田の動向に疑惑が膨らみ、それが夫婦の紐帯まで解き始めてしまった。 結婚当初はそれほど大きな火種だと思っていなかったが、人生を共に過ごしていくうちにその火種の基が予想より大きかった事に気がついていくのだ。三組三様の長期にわたる負の煩悩に苦しまされる様子が書かれた、決して幸せになれなかった若い三組の夫婦の生涯を描いた物語です。 | ||||
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笠岡道太郎は、暴漢に襲われた婚約者を見捨て、助けに入ったくれた刑事を見殺しにしてしまった。婚約者は笠岡の卑劣を許さず婚約を破談されてしてしまう。笠岡は贖罪で刑事松野の娘時子に結婚を申し込み、時子の父を殺した犯人を自ら逮捕すると約束するのである。 笠岡道太郎と結婚予定であった笹野麻子は、姉の代わりとして矢吹禎介と結婚した。矢吹は特攻隊の生き残りで姉と婚約していた。ところが、生きて帰れぬと思っていた戦地から帰って来ると、麻子の姉は空襲で死亡していたのである。 朝山由美子の婚約者矢村重夫は山で遭難死した。後に、その際、捜索に加わり親身になってくれた婚約者矢村の従兄弟木田純一と結婚する成り行きになった。婚約者を失った悲しみと懸命に捜索する木田の姿に親しいものを感じたからだった。 この様に意中の人以外と図らずも結婚した三組の夫婦の晩年までの様子を描いた作品です。将来に希望を持つ若い夫婦たちであった。だが、彼らの人生は平板では無かった。始めに生じた僅かな齟齬が、長い年月を掛けて彼らを苦しめたのである。 松野時子は笠岡の贖罪での結婚が、自分への愛情では無いと知っている。その不惑は、平穏な生活で楽しい時や何気無い時にふと吹き出てくる。平穏から奈落への逆戻りが耐えられないのである。 笹野麻子は、矢吹が自分を通して姉を想像している事を感じてしまう。会話中に目を合わせていても、焦点が合わずその先に姉の存在を疑念してしまうのである。また、その苦悩を夫に言えず更に苦しみを閉じ込めてしまう結果になった。 朝山由美子が、夫の遭難に疑問を持ち始める切掛になったのは、木田が学生時代矢村とザイルパートナーであった事である。矢村の登行に木田も同行するはずだったが、急にキャンセルし矢村一人で山へ入っての遭難だった。矢村遭難時の木田の動向に疑惑が膨らみ、それが夫婦の紐帯まで解き始めてしまった。 結婚当初はそれほど大きな火種だと思っていなかったが、人生を共に過ごしていくうちにその火種の基が予想より大きかった事に気がついていくのだ。三組三様の長期にわたる負の煩悩に苦しまされる様子が書かれた、決して幸せになれなかった若い三組の夫婦の生涯を描いた物語です。 | ||||
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笠岡道太郎は、暴漢に襲われた婚約者を見捨て、助けに入ったくれた刑事を見殺しにしてしまった。婚約者は笠岡の卑劣を許さず婚約を破談されてしてしまう。笠岡は贖罪で刑事松野の娘時子に結婚を申し込み、時子の父を殺した犯人を自ら逮捕すると約束するのである。 笠岡道太郎と結婚予定であった笹野麻子は、姉の代わりとして矢吹禎介と結婚した。矢吹は特攻隊の生き残りで姉と婚約していた。ところが、生きて帰れぬと思っていた戦地から帰って来ると、麻子の姉は空襲で死亡していたのである。 朝山由美子の婚約者矢村重夫は山で遭難死した。後に、その際、捜索に加わり親身になってくれた婚約者矢村の従兄弟木田純一と結婚する成り行きになった。婚約者を失った悲しみと懸命に捜索する木田の姿に親しいものを感じたからだった。 この様に意中の人以外と図らずも結婚した三組の夫婦の晩年までの様子を描いた作品です。将来に希望を持つ若い夫婦たちであった。だが、彼らの人生は平板では無かった。始めに生じた僅かな齟齬が、長い年月を掛けて彼らを苦しめたのである。 松野時子は笠岡の贖罪での結婚が、自分への愛情では無いと知っている。その不惑は、平穏な生活で楽しい時や何気無い時にふと吹き出てくる。平穏から奈落への逆戻りが耐えられないのである。 笹野麻子は、矢吹が自分を通して姉を想像している事を感じてしまう。会話中に目を合わせていても、焦点が合わずその先に姉の存在を疑念してしまうのである。また、その苦悩を夫に言えず更に苦しみを閉じ込めてしまう結果になった。 朝山由美子が、夫の遭難に疑問を持ち始める切掛になったのは、木田が学生時代矢村とザイルパートナーであった事である。矢村の登行に木田も同行するはずだったが、急にキャンセルし矢村一人で山へ入っての遭難だった。矢村遭難時の木田の動向に疑惑が膨らみ、それが夫婦の紐帯まで解き始めてしまった。 結婚当初はそれほど大きな火種だと思っていなかったが、人生を共に過ごしていくうちにその火種の基が予想より大きかった事に気がついていくのだ。三組三様の長期にわたる負の煩悩に苦しまされる様子が書かれた、決して幸せになれなかった若い三組の夫婦の生涯を描いた物語です。 | ||||
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刑事の個人的理由もあって追いつめた犯人が、刑事の死後、人違いと発覚とは。 刑事の苦労が水の泡だったと同時に、感情移入して読んだ真剣さが水の泡でした。 | ||||
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この物語の構想力は 豊かで 緊張感がある。人間ドラマである。 ・麻子と道太郎の前で 松野時子の父が殺される。麻子が道太郎に卑怯者といわれる。 ・道太郎が償う。時子と結婚。 ・矢吹と麻子との結婚。 戦争に対するとらえ方が リアリティがある。戦争体験者ならではの筆運び。 ・笠岡道太郎の風化とその執念の描き方が優れている。 ・結末として 時也と由起子がうまくいくとなっているが そうだろうか。 ・殺人犯を父として持つ由起子の将来は? 『偽善の愛』を 森村誠一は好きなんですね。 | ||||
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複雑に絡み合った登場人物の関係が、悪魔のいたずらのためとしか思えませんでした。 | ||||
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物語の中でと三つの家族がだんだんと繋がってくる。 親の代はみんなが不幸。本人が悪いのではなく時代だったり、ひょんなきっかけのせい。 子供は対照的に、そしてありがちだけど、やっちゃらめっちゃらで親とは対照的。 でも、幸せになってしまう。青春に後悔のある大人が書いたちょっといじわるな小説って気がする。 特に最後の10数ページ。嫌だ。 | ||||
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ある日ふと思い立って、昔読んだ証明三部作を読んでみようと思いました。最初は野性の証明。特に感動もありませんでしたがまあ読めました。凄惨な場面が思ってたよりうんと少なかったことにはちょっとびっくりしましたが。 そして次はこの青春の証明です。どなかたかも書いてらっしゃいましたが、あまりにもたくさんの人物が登場するのでどれが誰だったかおしまいのほうではわからなくなってきました。あと、修飾語のやたら多いごてごてした文章が読む気を削ぎました。 あの少年時代の感動はなんだったのでしょう・・・ | ||||
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なんて重厚な人間物語なのでしょうか。 ひとつの事件が元ですべてを喪失した者と その周りの人たちの「悲哀」あふれる物語… テーマはずばり「卑怯」でしょうか。 この言葉がキーワードとも言えるような本なのです。 この卑怯と言う言葉は冒頭でも出てくるのではありますが 本当にしみてくるのは物語が終わる前のところです。 時と言うものは実に皮肉なもの。 卑怯と言う言葉は別の意味での響きとして 帰ってくるのです。 そう、その言葉を発した者に。 ミステリーと言う体は一応取ってはいるものの 人間ドラマ、と言う色のほうが強そうです。 そして、注意しておきたいのは 終始、物語のテイストは 暗いまま、と言うこと。 それと、多少なりとも暴力表現があること。 一応上記を考慮しまして 星は一つマイナスにしておきます。 人によってはこう言う本に眉をひそめてしまう人が 多少なりともいるでしょうから。 ページ数は多めですが、 人間模様が面白かったので 読むのは苦ではありませんでした。 | ||||
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面白かったけど、正直、やっぱスタイルが古いかな。 戦後のにおいのある頃の話からだから、その意味でもちろん古いんだけど、そう言う意味ではない。 なと言うかな、謎解きが、登場人物の「偶然」の関係が、余りにもでき過ぎ君で。。。 それはないでしょ、という感じ。 主要な登場人物が、結局娘の結婚相手の父であったりと、いくら何でも世界が狭過ぎ。 これが偶然で、というのはまさに小説でしょ。 ただ、一点。話の発端となる部分の謎解きだけが最後まで残され、その結末が相当意外なこと。 この点は推理もへったくれもなく、何ともある種人間味があって面白かったな。 | ||||
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登場人物がたくさん出てきて最後にはきっとそれぞれが関わっていくのだなとは思っていたけれど、あれ、この人は誰の妻だったっけ、息子だったっけ? 登山好きはどっちだったっけ、じゃあ戦争に行ったのは? とか何となく似たような名前の人物が並んでいて読みながら前のページを探し歩かなければならないことが何度かあった。しかし主人公笹岡の最期はあまりにもせつなく、それでいて生涯をかけて償おうとする「卑怯者」という汚名を体を張って証明した。青春とは、その一瞬、一瞬を一生懸命に生きること、私はそう思うが、時には、それが他人を傷つけてしまうこともあるし、自分が痛い目にあうこともある。そんな人々の人間ドラマを著者は鋭い観察力で見事に書き上げていると思う。 | ||||
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犯人探しをメインとする推理小説においては犯人の心理を詳しく描くことが難しいという難点があります。犯罪を犯すような状況に陥った人には語るに値するドラマがあるはずなのに、それを十分に描けないのはもったいないことです。開き直って犯人が初めから明かされている小説というのもありますが、今作で森村誠一はそれとは異なるかなり思い切った策に出ています。登場人物のほぼ全員にそれぞれのドラマを与えているのです。それぞれの人物のドラマが微妙に絡まり合っているので、犯人以外の人のドラマも単に真犯人を隠すための目くらましという意味だけでなく、本作に文学的な味わいを与えるのに貢献しています。『人間の証明』『野性の証明』と本作からなる証明三部作の中ではもっともエンタテイメント性が薄く、その結果唯一映画化されていませんが(映画化は不可能でしょう)、厚い作品であることもあって読了時の充実感では決して負けていません。“青春”という言葉の森村誠一独特の解釈も魅力的です。 | ||||
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