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生徒会探偵キリカ4
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生徒会探偵キリカ4の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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という歌がある(「キャプテン」という野球アニメのOP)のですが、今巻の内容はこれに尽きると思います。 これまで様々な問題を解決し敵を足蹴にしてきた生徒会執行部。 今巻で舞台となるのは、その無敵の執行部ですら3年間勝てずにいるという体育祭。 そして立ちはだかるは「魔王」こと瀧沢瑠威那が率いる体育科の生徒たちです。 いわゆる厨二病キャラというのはこのご時世珍しくもなんともありませんが、作者様の見事なところは彼の厨二病を伏線として謎解きに組み込んでいること、そして瀧沢くんをただの痛い子にしなかったことです。 このシリーズを読んできた方々ならお分かりいただけるかと思うのですが、天王寺狐徹を相手に回して「戦えた」という意味では、シリーズ最強のライバルキャラであると言っていいでしょう。 選手宣誓で、瀧沢は言い放ちます。普通に生きている限り人間が魔王という困難にぶつかることはないと。 しかし実は、この白樹台には瀧沢以上の「魔王」が存在します。天王寺狐徹です。 (日影たちごく一部の生徒を除き)この学園の生徒たちは狐徹には勝てない、あいつは凄すぎると諦めているのがこの学園の現状です。 魔王がそこに立っているのに、避けて通る道を選んだわけですね。 そう考えてみると、瀧沢の宣誓は生徒たちに対する檄であると同時に、天王寺狐徹と戦う自分を奮い立たせるための言葉だったのかもと思えてきます。 今の学校がどう教えているのかは知りませんが、世間全般としては巨大な敵に対して立ち向かうことを推奨していないように思えます。 なぜならリスクが高すぎるからです。 基本的に学校行事の結果がどうなろうと人生に影響はないのでチャレンジすればいいじゃんという話なのですが、この「生徒会探偵キリカ」という物語は学校の中の出来事に金やら就職やら何やらの「外の世界の現実」を混ぜ込んできます。白樹台はモラトリアムなどではなく、一般社会の縮図なのです(と僕は思います)。 よってここは、安全な選択肢を選びたくなるのも仕方ない環境なのです。 ゆえに「お前らそれでいいのか」という瀧沢の言葉は生徒たちの心を打ったのでしょうし、僕らみたいなおっさん読者の胸にも響くわけです。 狐徹の演説もそうなんですが、杉井光という作家は演説を書くのがものすごく上手いですね。 今までの巻では複数の事件が起きていたのに対し、今巻はまるまる全部が体育祭の話です。 よって展開もめまぐるしく最後までどういうオチになるのかが読めなかったので、非常に楽しめました。 いよいよ次回あたりから生徒会選挙の話になるのでしょうか。 本当に楽しみで仕方ありません。 | ||||
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何気にずっと追いかけてきた作品なのですが、個人的には四巻は一番の出来でした。 ギャグテンポのいい作品に熱さが加わるのが私の好みなんです(笑) 今回は体育祭のお話。美園さんが表紙です。 魔王率いる体育科とのお話ですが、魔王もまたいいキャラですね。 ちょっと厨二な感じがキツいですが・・・。 しかしまぁ相変わらず読みやすく、いつもの掛け合いギャグや騎馬戦など、一気に読めてしまいました。 イラストは、崩したタッチが個性的ながら、ふんわりした印象のイラストを描く絵師さん。ラノベと相性のいい絵師さんだと思います。 今回も楽しめました。 | ||||
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生徒数八千人の巨大学園・白樹台学園を舞台に生徒会が誇る詐欺師…もとい書記のひかげが会計にして探偵のキリカと 様々な謎に挑むシリーズ第四弾は体育科VSその他全生徒の体育祭が舞台…今回の相手は体育科を率いる「魔王さま」! 遂に作中最強の存在、生徒会長・天王寺狐徹とまともにやり合えるキャラが登場しました。しかし、その相手が所構わず 邪気眼オーラを纏った痛い言動を繰り返す、昨今のライトノベルではお馴染みの「中二病キャラ」というのが意外だった 「魔王」を自称する新キャラ瀧沢瑠威那は理解するのに通訳が必要なほど痛すぎる言動と妙に世知辛く現実的な生活環境 そして策略家である狐徹とまともに渡り合うだけの頭脳のキレを兼ね備えた杉井光作品らしい超濃厚キャラでした 体育祭で狐徹率いる「その他の生徒」組を三年連続で蹴散らしてきた瑠威那率いる体育科とのルール協議を巡る駆け引きが描かれる一方で この手の学園モノでは珍しく、モブでしか無い筈の一般生徒が率先して参加できる事を生徒会長として意識した狐徹の「王としての資質」や 引きこもりで基本的にこの手のイベントが苦手なキリカに体育祭に積極的に参加してもらおうと試行錯誤するひかげの奮闘ぶりが描かれます 思えばこの手の学校でのイベントというのはどれだけ積極的に参加できるかで、その後の思い出として残るかどうかが決まるかと思うのですが その辺りを作者は自分の経験をもとに意識して上手く描かれていたと思います。ひかげの努力の甲斐あってキリカが依頼によって動くのではなく 自ら率先してイベントに参加してみせた場面にはちょっと感動しました。そういう意味で今回はキリカの成長物語であったと言えるかもしれません 最終的に瑠威那の狙っていたモノであり狐徹が生徒会長として乗り越えようとしているモノの正体が明かされますが、大人しそうな顔をして 打倒会長を狙うひかげが狐徹を具体的にどのイベントで屈服させようとしているかも明かされた事も合わせてシリーズとしての最終的な到達点も 明確になりました。色々な意味でシリーズが今後どこを目指して進むのかが読者に示される転機となった一冊であったかと思います PS 何かこの本、紙が妙に分厚かったような気が。230ページと短めの話の割に本の造りははごついし ページを捲るたびに「これは本当に文庫本に使う紙なんだろうか…?」と妙な違和感を感じました | ||||
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