魍魎の匣

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

魍魎の匣の評価:

4.33/5点 レビュー 192件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全303件 181〜200 10/16ページ
No.123
(5pt)

祝!映画化!!

2作目にして、やっと表紙やタイトルに惹かれた人待望(?)の
猟奇殺人です。
前作では「なんだこういうオチか‥」とグロ無しでお嘆きの方も
今回はご期待通りです。
京極道シリーズ全てそうですが、タイトルは読み終わると納得です。
いつも意味深いですよ。
ご期待ください。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.122
(5pt)

押入れの中は覗くなかれ

京極堂シリーズ第二作。
前作から続いて、キャラクターは更に自由を極め始めます。
生き生きと動き始めます。
そして、相変わらずの言葉の渦。
今回のキーワードは「みっしりと」。
この何の変哲もない副詞「みっしりと」が
この本を読み終わった後ではなんとも怪しげな言葉に変わります。
読んで数年経ちますが、未だに私の中で「みっしりと」という言葉は
言いようのない不安をあおる粘着質のイメージあふれる言葉のままです。
自分の家の一角にある押入れが怖くなること間違いなし。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.121
(5pt)

押入れの中は覗くなかれ

京極堂シリーズ第二作。
前作から続いて、キャラクターは更に自由を極め始めます。
生き生きと動き始めます。
そして、相変わらずの言葉の渦。
今回のキーワードは「みっしりと」。
この何の変哲もない副詞「みっしりと」が
この本を読み終わった後ではなんとも怪しげな言葉に変わります。
読んで数年経ちますが、未だに私の中で「みっしりと」という言葉は
言いようのない不安をあおる粘着質のイメージあふれる言葉のままです。
自分の家の一角にある押入れが怖くなること間違いなし。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.120
(5pt)

エンターテイメントここに極まれり

京極夏彦はすごい。彼は本物のプロで仕事師だ。
本書は本編だけで1048頁ある。その量を一気に読ませる京極夏彦の手腕はとてつもない。
箱詰めの死体、バラバラ殺人、奇妙な宗教、事件に関わった人間たちのそれぞれが抱える闇。それら全ての要素を魍魎とたくみに結びつけ一つのミステリーが出来上がっている。
場面に応じて視点を変え、必要があれば箱に魅入られた男の奇妙なサイドストーリーを載せ、読み手の読書意欲を煽る。
文句なしに面白い。そして読後に一番感じたことは「仕事」として小説を作る京極夏彦の姿勢だ。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.119
(5pt)

エンターテイメントここに極まれり

京極夏彦はすごい。彼は本物のプロで仕事師だ。
本書は本編だけで1048頁ある。その量を一気に読ませる京極夏彦の手腕はとてつもない。
箱詰めの死体、バラバラ殺人、奇妙な宗教、事件に関わった人間たちのそれぞれが抱える闇。それら全ての要素を魍魎とたくみに結びつけ一つのミステリーが出来上がっている。
場面に応じて視点を変え、必要があれば箱に魅入られた男の奇妙なサイドストーリーを載せ、読み手の読書意欲を煽る。
文句なしに面白い。そして読後に一番感じたことは「仕事」として小説を作る京極夏彦の姿勢だ。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.118
(5pt)

第2弾にして、早くもシリーズ最高の出来。

京極堂シリーズ第2弾。
シリーズ第1弾『姑獲鳥の夏』で表された登場人物それぞれのキャラクターが、
この作品でより濃くなり、固まっていく感じなので、やはり本書を読む前には
『姑獲鳥の夏』は読んでおきたい(もちろん、本書を独立して読んでも十分に楽しめる)。
このシリーズ(というか京極夏彦氏)は、本当に多様な分野を扱ったストーリーを描く。
作者自身はどういう意図でこのシリーズを書いているのかわからないけれど、
個人的にはこのシリーズは啓蒙の書だと思っている。
つまらん常識を覆す、という意味で。
特に本書は、(メインテーマとは少しズレるけれど)一般的な「犯罪者に対するイメージ」
を覆そうとする作者の意図がよく見て取れる。そういう意味で、できる限り多くの人が本書を読んで欲しいなあと思う。
評者は、テレビのコメンテーターやなんかが犯罪者を異常者扱いするのを観て、さらにそれらを無批判に受け入れる人間をみて、毎度ムカついているタイプなので、同じような方は本書に共感できるところが多いはずであるし。
評者は推理小説が好き、というわけではないので、本書のトリックや推理が推理小説として
成功しているかどうかはわからない(この点、他のレビューでは良い風に評価していないものもあるようだ)。
ただ、ストーリーの奇抜さ、それに伴ってついてくる知識、ボリュームがあるのに一文の無駄も無い構成etc...秀作が多いこのシリーズの中でも、本書の「面白さレベル」は群を抜いていると思われる。
個人的にはシリーズ最高の出来。
なぜ商品の評価を「星5つ」までにしかできないのだろう・・・残念。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.117
(5pt)

第2弾にして、早くもシリーズ最高の出来。

京極堂シリーズ第2弾。
シリーズ第1弾『姑獲鳥の夏』で表された登場人物それぞれのキャラクターが、
この作品でより濃くなり、固まっていく感じなので、やはり本書を読む前には
『姑獲鳥の夏』は読んでおきたい(もちろん、本書を独立して読んでも十分に楽しめる)。
このシリーズ(というか京極夏彦氏)は、本当に多様な分野を扱ったストーリーを描く。
作者自身はどういう意図でこのシリーズを書いているのかわからないけれど、
個人的にはこのシリーズは啓蒙の書だと思っている。
つまらん常識を覆す、という意味で。
特に本書は、(メインテーマとは少しズレるけれど)一般的な「犯罪者に対するイメージ」
を覆そうとする作者の意図がよく見て取れる。そういう意味で、できる限り多くの人が本書を読んで欲しいなあと思う。
評者は、テレビのコメンテーターやなんかが犯罪者を異常者扱いするのを観て、さらにそれらを無批判に受け入れる人間をみて、毎度ムカついているタイプなので、同じような方は本書に共感できるところが多いはずであるし。
評者は推理小説が好き、というわけではないので、本書のトリックや推理が推理小説として
成功しているかどうかはわからない(この点、他のレビューでは良い風に評価していないものもあるようだ)。
ただ、ストーリーの奇抜さ、それに伴ってついてくる知識、ボリュームがあるのに一文の無駄も無い構成etc...秀作が多いこのシリーズの中でも、本書の「面白さレベル」は群を抜いていると思われる。
個人的にはシリーズ最高の出来。
なぜ商品の評価を「星5つ」までにしかできないのだろう・・・残念。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.116
(4pt)

ノベルスのこの厚さが愛おしくなる

 物語の出だしから中盤までの方がとても面白かった。もうワクワクしながら読んだ。読み始めても京極堂がなかなか出てこない。なんだか満を持しての登場。そして長い長いウンチク談議が始まる。このウンチクがとてつもなく面白い。最後の謎解きは前作「姑獲鳥の夏」でも感じたことなのだが、やはり辻褄合わせが感じられるし現実的にも無理がある。
 京極堂のウンチクには魅了されたので、自分としてはそれを聞くためにも次回作も読みたいと思う。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.115
(4pt)

ノベルスのこの厚さが愛おしくなる

 物語の出だしから中盤までの方がとても面白かった。もうワクワクしながら読んだ。読み始めても京極堂がなかなか出てこない。なんだか満を持しての登場。そして長い長いウンチク談議が始まる。このウンチクがとてつもなく面白い。最後の謎解きは前作「姑獲鳥の夏」でも感じたことなのだが、やはり辻褄合わせが感じられるし現実的にも無理がある。
 京極堂のウンチクには魅了されたので、自分としてはそれを聞くためにも次回作も読みたいと思う。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.114
(5pt)

不可能犯罪を前にして木場が吼える「何の呪文だ? 俺には効かねえな」

箱の中にぴったりと入っている綺麗な娘は、
にっこりと笑うと鈴を転がすような声で「ほう」と言った。
作家、久保の作品「匣の中の娘」の幻想的な書き出しからこの物語は始まる。
自分は捜査に動かず、推理したところで語らなかったり、
詭弁で煙に巻いたりする座敷探偵京極堂が主人公の第二弾。
頼子は聡明で気高く美しい加菜子に憧れを抱いていた。
ある日、加菜子から最終電車に乗って湖へ行こうと誘われる。
しかし、当日に起こる加菜子の線路内への転落。それは事故か自殺か事件か。
どこか恩田陸が描く少女と少女の青春小説のような趣の導入。
そしてこの加菜子の件を切っ掛けに物語は突然動き出す。
多発するバラバラ殺人事件、榎木津に持ち込まれた捜索依頼、
鳥口から関口と京極へもたらされた「穢封じの御筥様」という存在、
警察が捜索する行方不明者リストと御筥様の信者リストの奇妙な符号。
捉え所の無い魍魎という存在と、その向こう側に垣間見える蟲惑的な彼岸の存在。
人が背負うには深過ぎる業、とそれ故の深淵の愛。
医療、命のあり方、幸福に生きる方法、明らかにされる京極堂の過去。
そして頑丈なだけで中身の無い空の箱、木場。
彼は本作の主人公とも言える立ち位置にいる。
果たしてその箱は一体何で満たされるのか。
何を入れ、何を守るための箱になるのか。
不可能犯罪を前にして木場が吼える「何の呪文だ? 俺には効かねえな」と。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.113
(5pt)

不可能犯罪を前にして木場が吼える「何の呪文だ? 俺には効かねえな」

箱の中にぴったりと入っている綺麗な娘は、
にっこりと笑うと鈴を転がすような声で「ほう」と言った。
作家、久保の作品「匣の中の娘」の幻想的な書き出しからこの物語は始まる。
自分は捜査に動かず、推理したところで語らなかったり、
詭弁で煙に巻いたりする座敷探偵京極堂が主人公の第二弾。
頼子は聡明で気高く美しい加菜子に憧れを抱いていた。
ある日、加菜子から最終電車に乗って湖へ行こうと誘われる。
しかし、当日に起こる加菜子の線路内への転落。それは事故か自殺か事件か。
どこか恩田陸が描く少女と少女の青春小説のような趣の導入。
そしてこの加菜子の件を切っ掛けに物語は突然動き出す。
多発するバラバラ殺人事件、榎木津に持ち込まれた捜索依頼、
鳥口から関口と京極へもたらされた「穢封じの御筥様」という存在、
警察が捜索する行方不明者リストと御筥様の信者リストの奇妙な符号。
捉え所の無い魍魎という存在と、その向こう側に垣間見える蟲惑的な彼岸の存在。
人が背負うには深過ぎる業、とそれ故の深淵の愛。
医療、命のあり方、幸福に生きる方法、明らかにされる京極堂の過去。
そして頑丈なだけで中身の無い空の箱、木場。
彼は本作の主人公とも言える立ち位置にいる。
果たしてその箱は一体何で満たされるのか。
何を入れ、何を守るための箱になるのか。
不可能犯罪を前にして木場が吼える「何の呪文だ? 俺には効かねえな」と。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.112
(5pt)

構成力と伏線とキャラクター性

…が、とにかく凄かったですね。私自身…ミステリーというジャンルでも無く、京極夏彦の世界観といいますか…「その伏線はそう来たか!」な構成力に驚きます。そして大好きなシリーズ作品です。またしても榎さんと御亀様に笑いつつ、木場刑事に惚れました。京極堂のウンチクも大変タメになりました。このウンチクを執筆されている京極先生の文章力に脱帽致します。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.111
(5pt)

構成力と伏線とキャラクター性

…が、とにかく凄かったですね。私自身…ミステリーというジャンルでも無く、京極夏彦の世界観といいますか…「その伏線はそう来たか!」な構成力に驚きます。そして大好きなシリーズ作品です。またしても榎さんと御亀様に笑いつつ、木場刑事に惚れました。京極堂のウンチクも大変タメになりました。このウンチクを執筆されている京極先生の文章力に脱帽致します。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.110
(5pt)

堂々の最高傑作

京極氏の妖怪シリ−ズはいつも楽しませてもらっている、その中でもこの作品が最高傑作であることは広く認められている。
前作で繰り広げられた、一種力技の論理がさらに強力に展開され、京極堂の過去まで真相に絡まってくる。
特にこの作品に彩を添えているのが作中作品のあの文章であろう。
日常から一気に各品世界へ引き込む異様な文章。
それが、物語の中核に関連し解決に結びつくとは驚愕ですらある。
函の中の少女が欲しかった・・・・
友人にして、読んでいる最中は悪夢を見ているようだと言わしめた傑作
万人受けする内容とは言いにくいが、乱歩、正史あたりが好みの方にはお勧めです
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.109
(5pt)

堂々の最高傑作

京極氏の妖怪シリ−ズはいつも楽しませてもらっている、その中でもこの作品が最高傑作であることは広く認められている。
前作で繰り広げられた、一種力技の論理がさらに強力に展開され、京極堂の過去まで真相に絡まってくる。
特にこの作品に彩を添えているのが作中作品のあの文章であろう。
日常から一気に各品世界へ引き込む異様な文章。
それが、物語の中核に関連し解決に結びつくとは驚愕ですらある。
函の中の少女が欲しかった・・・・
友人にして、読んでいる最中は悪夢を見ているようだと言わしめた傑作
万人受けする内容とは言いにくいが、乱歩、正史あたりが好みの方にはお勧めです
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.108
(5pt)

登場人物の圧倒的な存在感

1999年リリース。京極堂第2作。なんと1,048ページの作品である。長いものには巻かれ慣れている僕もさすがに最後は緊張感を維持するのに苦労した気もするが面白かった。作品の構成力からすると『姑獲鳥の夏』より上だと思う。なんと言っても五幕まであるのが凄いな。こういう複雑な構成の作品は読後感もスゴイ。この作品を読了して僕の京極作品に対する予想は大分外れていたことを感じた。何となく森博嗣と似たところも感じるのが自分でも意外だった。頭に浮かんだ作品は『笑わない数学者』だ。
何しろ不思議な書き方だ。京極は圧倒的な古典の知識がある。あるにもかかわらずわざと馬鹿のように見せている感じがある。そこがこの作家の一大特色だ。(>_<)もう一つの特徴は登場人物の圧倒的な存在感だ。能弁かつ論理的な陰陽師の京極堂もさることながら、サイコメトラー探偵榎木津。直感で生き抜く木場修。今にも『不定だ』とか言い出しそうな美馬坂。・・・・誰をとってもスゴイ存在感だ。なおかつその壮絶なラストにただ開いた口がふさがらなかった。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.107
(5pt)

登場人物の圧倒的な存在感

1999年リリース。京極堂第2作。なんと1,048ページの作品である。長いものには巻かれ慣れている僕もさすがに最後は緊張感を維持するのに苦労した気もするが面白かった。作品の構成力からすると『姑獲鳥の夏』より上だと思う。なんと言っても五幕まであるのが凄いな。こういう複雑な構成の作品は読後感もスゴイ。この作品を読了して僕の京極作品に対する予想は大分外れていたことを感じた。何となく森博嗣と似たところも感じるのが自分でも意外だった。頭に浮かんだ作品は『笑わない数学者』だ。
何しろ不思議な書き方だ。京極は圧倒的な古典の知識がある。あるにもかかわらずわざと馬鹿のように見せている感じがある。そこがこの作家の一大特色だ。(>_<)もう一つの特徴は登場人物の圧倒的な存在感だ。能弁かつ論理的な陰陽師の京極堂もさることながら、サイコメトラー探偵榎木津。直感で生き抜く木場修。今にも『不定だ』とか言い出しそうな美馬坂。・・・・誰をとってもスゴイ存在感だ。なおかつその壮絶なラストにただ開いた口がふさがらなかった。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.106
(4pt)

夢も希望もない。

確かに面白い。読み始めると、最後まで一気に読めてしまう。しかし読み終えて本を閉じた後で、何ともいえない嫌ーな感触が残ります。この作品で描かれている事件は多分、宮崎勤の幼女連続殺人が一つのベースになっていると思われますが、そのせいでしょうか、単なるフィクションとして片付けられないような生々しさがあります。悪い夢を見そうなので、就寝前に読むのは避けた方が無難かなと思います。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120
No.105
(4pt)

夢も希望もない。

確かに面白い。読み始めると、最後まで一気に読めてしまう。しかし読み終えて本を閉じた後で、何ともいえない嫌ーな感触が残ります。この作品で描かれている事件は多分、宮崎勤の幼女連続殺人が一つのベースになっていると思われますが、そのせいでしょうか、単なるフィクションとして片付けられないような生々しさがあります。悪い夢を見そうなので、就寝前に読むのは避けた方が無難かなと思います。
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)より
4062646676
No.104
(4pt)

幻想味・透明感溢れる傑作〜京極版「押絵と旅する男」

「京極堂」シリーズ第2段。シリーズ中で最も幻想味・透明感溢れる出来。デビュー作に比べ、エピソードの積み重ねとそれを有機的に繋げる全体の構成が巧みになっている。作者の本業はイラストレータだが、本書執筆時には水木しげる氏が昔撮ったフィルムをビデオに纏める作業をメインに行なっており、本作はその合間に書いた由。それにしては上述の通り、出来が良い。
冒頭の、箱を抱えて汽車で旅する男の姿が作品全体を象徴している。
前半は妖しい魅力を持つ少女ともう一人の少女の逃避行を中心に描かれる。しかし、妖しい少女は駅で転落死してしまう。残された一人は呆然となり、後で「憑き物落し」の対象となる。この辺の前フリもうまい。他方でバラバラ殺人が描かれ、結局は京極堂の旧敵の元陸軍高官と、京極堂一派の対決に。しかし、旧敵所有の箱のような建物の一室で、治療中の少女が密室から消えてしまうという事件が...。
この謎は、本格ミステリ的には解かれない。この"謎解き"に怒り出す人もいるかもしれない。しかし、この脱出劇が冒頭の箱を抱えて旅する男の姿に繋がり、「押絵と旅する男」を読んでいるかのような印象を与えるのである。この構成は非常に巧みだと思った。衝撃的なデビュー作と並んで、日本の文学界に確固たる地位を築いたエンターテインメントの傑作。
魍魎の匣 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 魍魎の匣 (講談社ノベルス)より
4061818120