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(短編集)
ビッグ・ドライバー
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ビッグ・ドライバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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「ビックドライバー」「素晴らしき結婚生活」2作品収録。どちらとも作中、読者を嫌で辛い状況に置く。特に、さいしょの「ビックドライバー」は、これでもかと主人公を痛めつける。彼女の心中と他者との会話の掛け合いが、話の展開にリズムをつけている。「長年連れ添った相手の秘密を何気に知る」という怖さ。その後の妻の苦悩と行動。前半の夫婦の長年「いかに仲睦まじい」ところを読まされた後の展開は面白い。両作品の最後は清々しい。オカルトではないが、身近に感じる恐怖物もよい。 | ||||
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中編のミステリが2編。 表題の『ビッグ・ドライバー』は暴漢に暴行された女性の復讐劇。女性が読むと胸が悪くなるような内容。冒頭から強い筆致で読ませる。「これは…!」と期待したが途中から主人公(作家)が自身の作品の主人公やカーナビとやたらと会話をはじめるに至り「なんだこりゃ」。臨場感、ストーリーの重みが台無し。 『素晴らしき結婚生活』は平凡でやさしい会計士の夫が殺人鬼であることを知ってしまった妻の苦悩。 ラスト、静かな余韻の結末は意外だった。 | ||||
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キングは最強最高ですね。とにかく昔の短編集などを再販してほしいです。 | ||||
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ビッグドライバーに関しては 女性としては納得できない点もあります。 だれもがジョディーフォスターのように強くはない。 それでも、小説としては成立しているので星4つ。 | ||||
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ただただ上手いの一言。ホラーの帝王の冠は伊達じゃない。 今までキングの作品は長編しか読んだことがありませんでしたが中編も濃厚。読んでいてこちらの息が詰まってしまうような、圧倒的な緊迫感は本作でも健在でした。 表題作「ビッグドライバー」はレイプされ危うく殺されかけた女性の復讐劇を描いた中編。復讐そのものよりも復讐するに至るまでの心理描写がリアルで巧い。 ひどく痛めつけられた相手に対してやり返すというのはものすごく勇気のいるもの。我が身の安全を第一に考え泣き寝入りするか?それとも復讐するか?この辺りの心理描写が秀逸です。 もう一編は「素晴らしい結婚生活」。明るいタイトルですが内容はもうとんでもない。個人的には表題作より満足感が高かった一作。 三十年近く連れ添った最愛の夫が連続殺人鬼だった。その事実をふとした出来事をきっかけに妻が知ってしまうという展開ですが、こちらもそうきたか!と思わせられるストーリー運び。 些細なことですが長年一緒に過ごした相手だからこそ騙しきるのは難しいと苦悩する妻にハッとしました。相手を知っているということは相手にも知られているということ。そういった些細な部分をさらっと書いてしまえるからこの作家はすごいんだなぁ。完全なるハッピーエンドとはいきませんが締め方も綺麗です。 どちらも話としては一本道で特にひねりというものはないのですがそれでも最後まで読ませる力がとにかく強い。 精神的摩耗の激しい、ハラハラできるホラー小説をお求めの方は是非。 | ||||
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キングの小説を読んだのは本作が初めてでしたがなるほど翻訳小説が売れにくい日本でもやはり別格と評されている作家は違うと感じました。 翻訳者も丁寧な仕事をしているなと思いましたが中編としてある2編ともに不気味な雰囲気を醸し出す極上のスリラーです。 ステーブン・キングの愛好者も、これから読んでみようと思っている人にもどちらにもお勧めです。 私は表題の作品よりも「幸せな結婚」の方がよりドキドキしました。 | ||||
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キングの短編集ならぬ中編集は、日本では分厚くなりすぎるからか二冊に分冊される。 これは原題「Full Dark, No Stars」。 「星なき 真の闇」とでも訳すそのタイトルにふさわしくオリジナル収録の4編は どれも、きわめて苦みと毒気が強い。 こちらの収録作品はクライムサスペンスの要素が強い2編。 「ビッグドライバー」は一言で言えばレイプを受けた女性の復習譚。展開もスピーディーでカタルシスもある。 ツイストもあり、どれもうまく機能しているように思う。ストーリーの流れもさることながら、主人公の細かな 心理描写のうまさはやはり舌を巻く。 「素晴らしき結婚生活」テーマやストーリーとしてはそれほど目新しくないかもしれないが、 これまた先が気になって仕方がない、実にうまい運び方。 最後の老検事と主人公の対話シーンは静かな場面ながら緊張感があり、クライムものとして とてもいい作品だと思う。 内容はどちらもハードで容赦がない一方で、たとえストーリー展開などはそれほど目新しくないように思えても、 どうしても続きが気になり、ページを繰る手が止まらなくなるリーダビリティーがそこには確かにあり 堪能した!と満足できる2編だった。 キングはこれくらいの長すぎない(十分長いのだが)物語の方が切れ味が良いように思う。 | ||||
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『1922』がおもしろかったので、この本も読んでみましたが、一気に物語の世界に引き込まれました。 こちらの作品集は女性が主人公で、悪の側は男、女性主人公はそれに巻き込まれるけれども負けずに闘う展開になっており、男性が主人公だった『1922』にくらべると後味はよいですね。 「ビッグ・ドライバー」はアメリカ映画ファンなら劇中でたとえに持ち出される映画を思い出してより物語に親密さを感じる筈。リチャード・ウィドマークのサイン入り写真が飾られている、それだけでもういけないでしょう、雲行きが。ちょっとひっかかったのは、「脱出」で山男に強姦されていたのは太った女ではなく、太った男だったのでは? 私の記憶違いでしょうか、それとも主人公の記憶違いなのか。 しかし細かいことはどうでもよい。大満足です。『1922』と同様、星4つにしたのは、キングの本領は大長編ではなかろうかということで中編作品に対しては4つにしておきましたが、『1922』『ビッグ・ドライバー』どちらも実質星5つです。 | ||||
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面白かったです。すぐ読んでしまいました。他にも出たらすぐ買いたいです。 | ||||
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ずっと前に読んだ作品であり、元の本は息子にゆづったので、新しく取り寄せ読みましたが、何時読んでも新鮮な感動を与えてくれました。 | ||||
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御大キング師匠の作品を読むのは「悪霊の島」以来でした。 今回は中編2点という事ですが、この程度の長さ、キング氏にとってはお茶の子さいさいといった所でしょうか。 「1922」はまだ未読ですが筆者言うところのHarsh(容赦のない)な物語、お手並みを拝見。 ちょっと期待とは違った印象でしたが収録されている2編の中では「素晴らしき結婚生活」の方が私にはしっくりと来たかな。 もちろん「ビッグ・ドライバー」もキング氏らしくディテールが強力で物語の吸引力はさすがですが主人公が突き落とされる状況の描写は意外とマイルドで少々物足りなさを覚えました。 過剰に陰惨だったり扇情的な物語にして欲しかったという訳ではありませんが本作は「復讐」がテーマの一篇であります。 ヒロインは作家で、善良なパーソナリティを備えた人物な訳で、当然後半にかけての自らの行動に対して葛藤がある訳です。 そうなると彼女の復讐行動を説得力あるものにするにはその受難はより苛烈に描写すべきでは無かったかなとも思いました。 代わりに他の犠牲者たちの存在が盛り込まれてはおりますが。 やはりキング氏は良くも悪くもケッチャム氏とは違うのだと感じました(と言うか、だからキング氏はケッチャム氏を高く買っているのかな)。 そうは言ってもヒロインが復讐行為に向かう中で己の内なる声としてカーナビのトム君や自分の作品の登場人物たちとの対話を繰り広げる辺りの苦いユーモアはキングらしさが横溢しております。 「正当な復讐」を描いた物語でありながら微妙に外した展開はエンタティメントとしてはスッキリしませんがこの語り口と展開こそキング節なんでしょう。 もう一方の「素晴らしき結婚生活」もその気になればいくらでもセンセーショナルに描ける素材ながら、その語り口は予想以上に抑制が効いております。 ただ、今作に関してはこの淡々とした筆運びが他者を理解することのむずかしさと心の闇の深さを浮き彫りにしていて効果を上げていると感じました。 人間関係を長続きさせる上において必要な「目を瞑ること」(換言すれば寛容である事でしょうか)と個人の良心とのせめぎ合いを提示して大いに読ませます。 キング氏がこれほどの長期にわたって人気を博し続けているのはその並外れた着想力とそれを描き切るだけの筆力が最大の要因だとは思います。 加えてその視点が市井の我々と同じ高さにある事から生み出される絶妙なリアルさもあります。 どんな奇矯な設定にあっても主人公たちには良識を窺わせる身近さがあるわけで、その健全な倫理観こそがキング氏の人気の原動力なのかもしれないと改めて感じました。 | ||||
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わくわくして読んだのに余りにも調子が良すぎます。昔の彼ならきっと このような作品は書かなかったでしょうに。 星3個付けたけど此れはオマケみたいなものです。でもね、好意的に 云わせてもらえば、どんな作家でも長く描いてくれば調子の悪い時も 有るでしょう。シャイニングよりは、短いだけでも読み易いかも。 好みの問題も有るし期待感もファンとしては有るから、その点少し 辛口の批評にもなるのかな?と思って読みました。次回作に期待し たいものです。アマゾンさんのお薦めは何時もハズレ無しが多いのに 今回ばかりは残念ですよ。 | ||||
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久しぶりに、Stephen Kingを読んだ。 タイトルの「ビック ドライバー」の出だしは、まさに、彼らしい物語の 展開で、田舎道で愛車がパンクし、立ち往生、そこに、現れたのが、ビック ドライバーであった。いかにも、ハリウッドB級映画的な、展開をしてゆく のだが、、、、。彼に曲がった愛情を注ぐ母親など、想像どおり。逆に、 簡単に、復讐劇が終了した事に、あっけに取られた。 もう一タイトル「素晴らしき結婚生活」。パートの秘密が、おぞましい 展開をしてゆく。ラスト、元刑事が事件の真相に迫るくだりも、グット 来たのだが、両作とも、やはり以前のゾクゾクくるStephen King節が、 power downしている気がしてならない。 | ||||
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なにかの書評で絶賛されていたので、買ってみました。 久々のキング!と思いながら、わくわくしてページをめくったのですが… え?これがキング?…とちょっと信じられないくらい酷いです。 多作だから、こういうこともあるのかもしれませんが… さんざん良い作品を書いてきたから、もうじゅうぶんなのかもしれませんが… この作品にかぎっては へんな文章、稚拙なプロット、破綻したキャラに ついていくことができませんでした。 | ||||
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饒舌なキング作品の長編は、当然のことながら米国の環境、風俗、生活パターンに即しているので、米国人なら直ぐに馴染むだろうが、私には少し敷居が高い。中・短編ならグッと引き締まってくるので、どうしてもそちらに手が伸びてしまう。本書は「ビッグ・ドライバー」と「素晴らしき結婚生活」の二編が収められている。 「ビッグ・ドライバー」講演旅行を終えた三十代の女流作家が、主催者に教えられた近道を通って帰途につくのだが、悪路でタイヤがパンクしてしまう。古いピックアップトラックに乗った通りがかりの大男がパンクを直そうと近づいてくるのだが・・・・。スティーヴン・キングというビッグ・ネームがかえって邪魔しているのか、復讐相手との攻防に、ハラハラドキドキ感がなく、ご都合主義的なところもあり、これでは満足できない。 「素晴らしき結婚生活」ふとしたきっかけで、自分の夫が連続殺人鬼である事を知ってしまう妻の物語である。相変わらず導入部がよい。そして私が思っていたのと違う展開になるのだが、さすがはキングで、このほうが自然である。そこで、どういう結末に持って行くのかが、読ませどころなのだが、これは余韻があり巧い。伏線も饒舌の中で埋没しそうだが、きっちりとある。こういうキングが読みたかった。 | ||||
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「やっつけ仕事」という印象です。 ひどい目にあった女がいて、わかりやすい悪人がいて、女は悪人に天誅を下す。 つごうよく、女のやったことを正当化する人物があらわれて、女は再生する。 収録されている二本とも同じ構造。 キング・・年を取ったのかなあ。昔は面白かったのになあ。 | ||||
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キングの作品は長編が一番面白いと思うのですが、これは中編。 先の中編よりも、こちらの中編2作品はスーパーナチュラルな要素が無いものの、すごくすごく面白いと感じる、それも読後にじわじわっと、「おもしろい」と思える物語でした。 長年連れ添った夫が殺人鬼だった・・・とか、表題の「ビッグドライバー」も、日常にいきなり割り込んでくる不条理な恐怖とか・・・2作品とも女性は弱い、でも、粘り強さがあるという感じの作品だなと感じました。 | ||||
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ひさびさにスティーブン・キングの中編集を読んだ。むかし、20年以上前はキングの長編・短編ともどもに惚れ込みむさぼるように読んだものだがこのところアンダー・ザ・ドーム 上以外はすっかりごぶさたになっていた。本書も近所のTSUTAYAで偶然発見し、ひさびさに読んでみようと手にとった次第だ。 まずビッグ・ドライバーの方だが、こちらは今一歩緊張感に欠ける筆致で「いまいちかなあ」というのが正直な感想だ。だがタイトルにも記載したとおり後編の『素晴らしい結婚生活』の緊張感はすごい。特に、ダーシーが夫の秘密の場所を発見し、その後、夫、ボブが告白していく描写の緊張はなかなかのものがあり、僕はこの先どうなるんだろう、という読書の楽しみをひさびさに味わった。 最近キングの作品とはすっかりごぶさたになってしまっているが、この調子ならばアメリカで発売された形の残りの中編集『1922』もぜひ手に入れて読んでみよう、と思ったのが思わぬ収穫だった。 | ||||
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次がどうなるのか、怖すぎて一文字一文字をじっくり読めなくなったほどでした。さすがキング! 映像を見ているかのような文章でした。 訳もすばらしいのでしょうね。 | ||||
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本書では、中短篇5編を含む、原著「Full Dark, No Stars」 から「Big Driver(ビック・ドライバー)」と「A Good Marriage(素晴らしき結婚生活)」の2作品を選んで、翻訳本「ビッグ・ドライバー」としたものである。キング自身も言っているように、ここに(原著)収められた中短篇には容赦がなく、非常に Harsh(過酷、残酷)な話である。特に、レイプされた女性作家の復讐を描いた表題作「ビッグ・ドライバー」のストーリーテリングは原著でも最高であると思う・・・前半、 描写がキツく(Harsh)読んでいくのが辛いほどであり、後半の展開がまたすごいのである。やはりキングの中篇は無駄がなく濃密で面白くHarshである。また、夫が殺人鬼であることに気づく貞淑な妻の恐怖譚「素晴らしき結婚生活」は、どんなに近くにいてどんなに長く連れ添っても、決して分からない部分というのが 誰の心にもある・・・でもそれが見えてしまった時にどうすれば・・・。これだけは最後にかすかな希望が感じられるかも。 キングの細部に亘る生々しさ、ひねった語り・・・確かに”暗く容赦のなき物語“であるが、名人芸による充実の1冊でしょう。 これはファンなら必読でしょう。 ☆翻訳書「1922」は原著「Full Dark, No Stars」から『1922』と『Fair Extension』の翻訳を収録したものである。 | ||||
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