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(短編集)
暗くて静かでロックな娘
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暗くて静かでロックな娘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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一本目の『日本人じゃねえなら』でゲンナリさせた気分を徐々に上げてくれる構成になってます。 それで6本目の『反吐が出るよなお前だけれど…』あたりでもう楽しくなって平山夢明の本ってことを忘れちゃうんですよ。 で油断したところを9本目の『おばけの子』で完膚なきまでボッコボコに殴ってくる。グーじゃなくて釘バットで。 これはもう2度と読みたくないです。体調崩しました。 平山先生、なんでこんなことすんの? 文字でここまで人を苦しめるのは圧巻。傑作です。 | ||||
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ロックな内容で凄く好き。 ゴタゴタな表現の中にも繊細な描写があって人間味あふれる文章に感じた。 ただ、バッドエンドが多すぎて読後感がシンドイ。 この著者の本は初めてですが、もうちょいハッピーエンド寄りがいいな。 | ||||
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救いがない。 誰も助けてくれない。 そらそうだ。 ドラマでは都合よく、 誰かが自分を見ていてくれる。 でも現実ではどうか? 新宿だの渋谷だのにいき、 掃いて捨てるほど人がいても、 誰も自分なんか気にしない。 死のうが苦しもうがそんなもん、 風景にすらならない。 悲しくても苦しくても、 それを感じてるのは自分だけ。 だって関係ねぇもの。誰にも。 どんなに現実離れしていても、 現実の急所をついていれば、 そこには現実が見えます。 平山夢明さんには、 いつもそれがある。 そして、どうにもならない悲劇を、 薄情な喜劇のように描くのも、 センスだなぁと感心します。 短編集なので、 なんだかなって話も、 そらなかには、なかないです。が、 面白さの基準を他の小説に合わせれば、 そらもうどれも満点、 満足です。 このレベルで夢中にさせてくれる本、 なかなかないし。 たまになに書いてんのかわからない、 奇妙な言い回しもありますが、 リズムに掻き消されてしまい、 そーゆーもんだと思わされました。 むーん、素晴らしい。 レビューを見ると、 他の作家と比較し、 こちらが劣るという評価もあり、 へーそーなんだ。と、 そっちも読んでみたくなりました。 ぼくは読書歴がまだ浅いので、 いい情報をもらいました。 他作家を読んでどう感じるにしろ、 これを基準にして、 もっといいものがもしあるなら、 ぼくにとっては朗報です。 だってこの本は面白かったし。 マネかよとでも思わない限り、 本作の評価には影響ありません。 | ||||
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■日本人じゃねえなら◎ こんなこと言う日本人て本当にいるのかしら、、、 人の心がないです。 悲しい話でした。 ■サブとタミエ△ あさましい人たち。 ■兄弟船△ 弟、ダサい。兄貴カッコいい。 ■悪口漫才◎ 徳の低い父。 不幸の連鎖。 自業自得。 ■ドブロク焼き場◎ なんか切ない仕返し。。。 ■反吐が出るよなお前だけれど○ なんだかんだ絆が強い夫婦。 ハッピーエンドで良かった。 ■人形の家◎ 自分を騙しながら生きていく。 悲しい話です。 ■チョ松と散歩○ ちょっと不思議で切ない話。 でもほっこりします。 ■おばけの子◎ ただ、ただ、悲しくて苦しい話。 ですが、なんだかリアルで考えさせられる。 ■暗くて静かでロックな娘◎ 切ない、、、 3人とも幸せになって欲しかった。 | ||||
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一番、残酷で悲しかったのは児童虐待がテーマの「おばけの子」。表題作と「人形の家」は純愛小説。 | ||||
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社会の底辺でうごめく駄目人間たちが主役の短編集。 平山夢明十八番のグロテスクなシーンは控え目だが、口汚いとも言うべき文章表現はパワーアップしているように思う。 少年を轢いた男の悪夢「悪口漫才」は”らしい”作品だが、兄妹のせつない愛情物語「日本人じゃねぇなら」、精神的な問題を抱えた女性との暮らし「人形の家」は、毒をまき散らしていながらも独特の美しさがある。 薄汚れた世界の中で純粋な愛が謳われているのは、著者の作品としては珍しいのではないだろうか。がっつりしたホラーを期待するとハズレる。 | ||||
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いつもの平山でした。 あいかわらずのクレイジーハートフルサイコグロストーリーで、 他人には絶対に薦められないが僕は大好きです(ゲス顔) 我こそはゲログロ基地外大好き人間であるという人は買ってみると良いと思います。 | ||||
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本でも映画でも、思い出すだけで《じわぁ》っとくる類のものがあると思う。 本書に収録されている【ちょ松と散歩】も、私の中ではそのひとつ。物語のラストでちょ松がとるある仕草は、思い出すたびに目頭が熱くなる。 これぞ職人技。絶妙だ。 | ||||
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平山夢明、というのはホラー作家でありハードボイルド作家である。周知の通りに彼の書く世界は何処もモラルを欠いていて掘れば死体が出てきそうだし、胸糞悪い展開、残酷な描写、身勝手極まりない人々を『ああ、平山夢明だ』としか言いようのない独特な表現力をもって進めていくものだから、そこに嵌まって追い掛ける読者もいるだろうし、生理的に受け付けない人もいよう。 平山夢明ファンは恐らく『無理に人に薦めるべきではない本』として今作も捉えた筈である。 しかし、平山夢明の素晴らしいところはそれだけ所謂『エグさ』を出しつつも作品によっては後味が悪いままで終わらずに、ほっと胸を撫で下ろせる幕引きにしてくれるところだ。それは登場人物の心境からくるものが多く、一般人の此方から見れば相当詰んだ状況であることに間違いはないだろう。だが登場人物が心中穏やかであれば読者もまた一息吐けるもので、そういう物語があるからこそ平山夢明が書く小説を読み続けられるという方もいるだろう。 兎に角、近年流行りの『イヤミス』とは一味も二味も違うということは理解して頂きたい。 せっかく珠玉詰めの短編集なので一つ一つ詳しくいきたいところだが、『おばけの子』に絞って書きたいと思う。 他の方が書かれたレビューの通りに子供が親に虐待をされる話である。ニュース番組や新聞でこの手の話は現実にあるのでお腹いっぱいなのだが報道と違って自分がページを捲る度にリアルタイムで主人公が母親と彼女の恋人から凄惨な暴力を受けるのだ。何度読み飛ばそうと思ったことか! 虐待、というのは誰しも加害者になる可能性があるし、心身共に限界がきて子供につい手を上げてしまった‥‥というのであればまだ分かる。親というのも人間なのだ。決して親という生物ではない。責任の名前である。 『おばけの子』の母親はどうだろうか。 切羽詰まって耐えきれずに及んだ?傷付いた我が子を見てほんの少しでも反省したか?もしそうであったなら『おばけの子』は本書とは違う結末を迎えられただろう。 内容の詳細は控えさせて頂くが『人でなし』と呼ぶのも可愛く思う程に彼等の所業は『人間ではない』。 最近似たような事件もあったが、なんというタイミングだろうか。 さて、そんな『おばけの子』。 果たして救いようのない物語であったのか。是非、最終頁までしっかり読んで頂きたい。 あなたは胸を苦しくさせながら『なんてものを書いてくれたんだ‥‥』と思うことに違いないだろう。 平山夢明はずるい作家なのである。 | ||||
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短編集十本入り。相変わらず常識を踏みつぶし、道徳に唾をかけてくれます。 『日本人じゃねえなら』「日本人じゃねえのか」「日本人か」このセリフが何度も繰り返される。もちろん最近の排他性が強まっていく社会を描いているのだ。別に何国人でも関係ないだろ。「そういうおまえは人間か」と問い直したいゲスが山ほど登場する。傑作です。 『サブとタミエ』『人形の家』 は、彼女と同棲する話だ。前者はヤンキー崩れで、後者は不思議ちゃんというか脳に問題がある。 現実に居たらとても付き合いきれないが、どっちも可愛い。 『兄弟船』は困った兄貴と弟の話だ。ラストシーンが心に残る。 『悪口漫才』は人身事故が家庭を破壊する。地獄は日常にぽっかり口を開けているのだ。 『ドブロク焼き場』火葬場のお仕事小説のような出だしだが、作者がそんなヌルいものを書くわけがなかった。プロットの捻りが気持ちいい。 『反吐が出るよなお前だけれど・・・』脂っこいラーメンが流行っている。 「ドブゲドロラーメン阿鼻叫喚スペシャル牛頭(ごず)」一杯で成人病になりそうだな。豚骨ラーメンは健康のため控えようと思った。 人生を降りたようなクズが死ぬのはいいが、いやよくはないが自己責任という部分もある。だが子供の死は痛ましい。 死ぬほどの罪は犯していないからだ。そこを容赦しないのが作者である。 『チョ松と散歩』『おばけの子』は子供が主役だ。味わいは正反対だが、どちらも強烈な印象を残す。 表題作の「娘」は「チャンネー」と読む。キャラ造形が際立っている。「こうでもしなけりゃ、這い上がれねえ」というセリフは、福本伸行ぽい。 結末が不満だが、それだけにトラウマ効果は抜群だ。 いずれ劣らぬ異色作揃いだ。現代日本で最もユニークな作家ではないか。 いかに不快でも、作品の価値を他人に真似できない個性に求めるならば、最高点しかつけられない。 | ||||
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平山夢明作品はずっととんがり続けていながら、見事に読みやすくなっている。 この前に出た「デブを捨てに」もそうだったけれど、初期の長編より、言葉の運びがリズムよく、一層胸糞悪くなっているからだ。 世の中にはロングロングアゴーでレリゴーでハッピーエンドしか受け付けない人もいるかもしれない。 だけれども、世の中には確かに「毒をもって毒を制す」物語が存在する。 平山夢明ワールドの真髄はそこにある。 収録作品について小話であるが、平山氏著の東京伝説を読んでいると思わずにやりとさせられるラーメンの話がありますよ。 | ||||
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グロの中で純粋を際立たせる作風は十分承知しています。 しかし、子どもがむごい死に方をするお話はどうにもこうにも受け入れがたい。 読者によって捉え方は異なるでしょうが、一瞬でも我が子にダブらせるともうかわいそうで読めません。 それほど作者がうまいということなんでしょうね。 心の平穏を守るため、しばらくこの作者からは遠ざかっておきます。 なお、この文庫は珍しく解説がすばらしかったです。 | ||||
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読んだことあるなと思ったら、前に単行本を買ってました(苦笑 久々に読みましたが、やっぱり面白いです。 ただ落ち込んでいる時に読むと立ち直れなくなるので要注意です。 | ||||
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糞野郎たちが出てきます 胸糞悪く、後味が悪い。 最高です 悲しく哀しいお話も・・ 平常心に戻るのに疲れます 読み返せない つかれた | ||||
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先入観を持たないようにして読みましたので、割と楽に楽しめました。 年のせいか怖いものでも何にでも感情的にはならなくなったようです。 作品にめぐり逢えたことがラッキーだと思っています。 | ||||
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短編集である。 収録作は以下の10点である。 「日本人じゃねえなら」 「サブとタミエ」 「兄弟船」 「悪口漫才」 「ドブロク焼場」 「反吐が出るよなお前だけれど」 「人形の家」 「チョ松と散歩」 「おばけの子」 「暗くて静かでロックな娘(チャンネー)」 初出は全て集英社の『小説すばる』である。 平山夢明、『或るろくでなしの死』以来ちょうど一年ぶりの新刊である。 下種で陰鬱で暴力的で嫌な気分になること間違いなしの腐った短編ばかりをぎゅうぎゅうに詰め込んだ、最高の作品集である。 登場する人物がことごとく駄目人間やロクデナシや動物じみたヒトデナシばかりなのが素晴らしい。 「日本人じゃねえなら」はある駄目な男とある兄妹の交流が最初は胸をちょっぴり温かくするが、 ラストでとても悲しい気持ちになるのである。 「悪口漫才」はある駄目な男が子供を轢いてしまい、その死体を隠蔽するために奮闘するお話である。 実は男は過去にも・・・。私はこの短編を妙に気にいっているのである。 「おばけの子」はこの短編集の中でも最も極悪である。なんたってある一人の少女が両親に虐待されまくるという、 本当にそれだけの話なのである。ディティールがリアリティに満ちているので、生々しさと痛々しさが物凄いのである。 お勧めである。 「チョ松と散歩」と「反吐が出るよなお前だけれど」は一服の清涼剤として機能するかもしれない。 特に「チョ松と散歩」は全体に少年時代のノスタルジックな雰囲気が漂っており、なんだかしんみりとした 気分になってしまうのである。 人間愛や希望や世界の平和や性善説を信じられない信じたくない人や、頬に一発、腹に一発、ドギツイものを かまされたい人や、かつて味わったことの無い極限の読書を希求している人や、クリスマスに読むのいぴったりな ハートフルな本を捜し求める人にお勧めである。 最後に一言。 平山先生、今年出すはずだったSINKERの改訂とSALVAGEはいつ出版されるのでしょうか? | ||||
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前作から一年ぶりの短篇集。『Diner』から数えると二冊目の単行本なのだが、ここ数年でとにかく驚かされるのは、平山夢明という作家を巡る評価の高まりと、それに応ずるかの如く巧さを増している著者の技量だろう。 本作も「ホラー短篇集」というよりも、ダメな部分を切り落とせない人間の業と、それを優しく見守るヒロイン(大抵、売女で気狂いだけど)のラブロマンスみたいなものが素晴らしい。 独特な言葉回しとセリフ回しから生まれてくる迫力は、以前よりもはるかに密度を増している。しかもSF設定度やホラー度はむしろ減っており、より普通の読者にも楽しみやすくなっている。今までは「こんな奇想は思いつかない」という意味で、雪隠詰めになったようなマニアや、本職の小説家からの人気が高かった印象があるのだけれども、この単行本で、『Diner』よりも一層、ファンを増やすのではないだろうか? 印象に残った短編の内容を簡単に紹介。 「兄弟船」 ゴミ箱寸前の古い風呂屋を営む兄弟。兄・市彦は元アメフトの選手だったが、駄目になって帰国。兄中心の家に怨みをドロッドロに積み上げていた弟・市三はやむなく兄と一緒に風呂屋を続ける。が、家族も女も、妄想に駆られた兄が一番の家に、やがて愛想を尽かし。 「ドブロク焼場」 平山夢明ファンが、一番好きなを感じる短編かも。火葬場に勤めながら漫才で一旗揚げることを目指す俺とチョンべ。ところが子どもの遺体を連続して処理したために、上げ上げだったチョンべの漫才はとんでもないことになっていく。読み終わった後、新宿でちくわぶを食べたくなる短編。 「人形の家」 はぁちゃんが最高。なんというか読み終えた読後感はこれが一番いいかも。心が壊れた女性とダメ男のロマンス。 「暗くて静かでロックな娘(チャンネー)」 ラストの一段落がとにかく美しい。 短編もいいのだけれども、『Diner』以降の長編が読みたいです。今年出るはずだった「びきまん」と「シエスターズ」はいつ出るのでしょう? | ||||
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