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カンガルー日和
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カンガルー日和の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 41~59 3/3ページ
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長編小説で村上春樹のファンになった私はこの作品を最初に読んだとき、正直ピンとこなかった。 ここには18のショートストーリーが収められている。250ページあまりで18というのは、物語への欲求を満たしてもららにはちょっと短すぎるように思える。 さらに、ガンガルーやあしかや吸血鬼やかいつぶりなどが登場するストーリーはシュールすぎて理解できなかった。 しかし、最近になって再読し、考えが変わった。欠点が長所になったのだ。 ストーリーはシュールであればある程、面白いと感じた。ここまでシュールな世界観を提示できる彼はやはり並の作家ではない。おそらく「どこまでシュールになれるか」というのが命題の一つだったのではないか。 またショートショートで話をまとめあげる手腕も見事だ。いずれのストーリーも劣らぬ個性を持ち、読み終えた後、あなたの心の中に何がしかの思いを確かに残してくれる。 思えば、彼はパッセージの集積で1冊の本を作り上げ、作家としてデビューしたのだ。ショートストーリーというスタイルは初期の作家の背丈に見合っていたのかもしれない。 読んで理解できもなくても構わない。理解が困難だからこそ、かえって幾通りもの解釈ができる。つまりは好きに読めるということだ。 文章は相変わらずため息が出るほど素晴らしい。流れ、リズム、語彙のチョイス、比喩、会話どれをとっても素人の私には完ぺきなように思える。 | ||||
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正直ここまで短い短編集だと、感想もなかなか持ちにくい。しかしながら、最後の「図書館奇譚」はやや長めでストーリーも面白い。羊男が出てくる。かわいい女の子が出てきて、想像で抱くシーンがあるなど、どことなく「羊をめぐる冒険」とか「海辺のカフカ」とか他の作品とのつながりを感じさせて楽しい。 | ||||
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ひとつ15ページから20ページくらいのごく短い話ばかりですけど いくつか、これはというのがあったりします。別の本ですけど、同じ著者 の蛍という短編もそうです。短編の良さ(軽い。適度に面白い)をしっかり と持った本です。最後に収められている、例外的に長めの図書館奇譚は ホラーっぽく、幻想的でなかなかのもんです。 | ||||
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「あの時、僕は彼女と寝るべきだったのだろうか。」 ヴォネガット風に言うのならば、 「神は居るのか。」 「神が居るとしたら、何を望んでいるのか。」 「神が居るとしたら、自分に、或いは 自分達に何を遣らせたいのか。」 こう言った事は、21歳くらいの年齢の人間が 一生懸命、考えたがる問題だが、「答え」が 割と直ぐに出てしまうものだ。 (私自身は、23歳の時に、粗方全部、解決してしまった。) しかし、もっと日常的で「卑近」な事柄と言うのは 45歳以上に為っても判らなかったりする。 でも、判らないからって「悩んでいる」のは、 余程の暇人で金の有る奴か、さもなくば 「悩むしか能の無い」能無しである。 大人は、どんどん、行動しちゃうんだよ。 多少は、判らない事が、有っても。 | ||||
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村上春樹の短編集。 村上春樹の描く切ない孤独感が大好きです。 特にこの中の「32歳のデイトリッパー」は、さらっとしてるけど、今の自分を振り返らせてくれる。生きることととかそんな哲学的なことを押し付けてるわけではないけど。 多分、自分もどっかで人生のUターンしてるんだろうな。 | ||||
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この作者独特の淡さというか空虚感、そういったものを存分に楽しめる短編集です。 長編ではジャズとモテまくりの主人公が基本装備の小説ばかりですが、この短編集では出てきません。春樹氏らしさが最高に出ているのは100パーセントの女の子に出会う本当に短い短編だと思います。何も解決しないし、登場人物が受動的なのは、春樹氏の持ち味でしょう。 表題のカンガルー日和は、私でも書けそうな、でも実際には書けない、単なる日常の描写のみです。 きっと春樹氏の作品はキュビズムの絵みたいなものなのだと思います。ネタ自体は誰でも思いつきそうで、一見自分でも書けそう。でも実際は書けない。その点において春樹氏の作品は絵画的だと思いました。 | ||||
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これは、10ページちょっとの短編が、たくさん詰まっている本です。 どれも、オシャレな雰囲気が漂っています。 本の中の、佐々木マキさんの絵も、とてもいい感じです。 最後の「図書館忌憚」は、ちょっとだけ長い作品なのですが、 ここには、村上作品には欠かすことのできない羊男が出てきます! | ||||
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僕:ねぇ、カンガルー日和っていう短編集読んだことある? 友人:いや、ないよ。それより今日のランチは何にする? 僕:う〜ん、そうだな〜。昨日は中華だったし、その前は出し巻き定食だったし、パスタにしよっか?いや、ちょっと待ってザルそばも捨てがたいな。 友人:たかがランチで悩みすぎじゃない? 僕:何だって!今、たかがって言った?いいかい、僕は朝ごはんは食べない主義で晩御飯は母親が作ったのを毎日、毎日食べているんだ。つまり僕が自分の意思で決断して食べれるのは唯一ランチだけなんだ。 友人:・・・ごめん悪かった。君にとってそれほどランチが重要だったなんて知らなかったんだ。じゃあ、君が決めてくれ。 僕:う〜ん、そうだな〜。とりあえず、パスタでも食べよっか。 友人:とりあえずって!そんな決め方でいいのかい? 僕:いいよ。だってランチなんてそんなもんだろ。 | ||||
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村上春樹の 充実した長編小説や 端正な短編小説集に比べて 本書での村上は 実にリラックスしている。軽い話をさらりと書いているだけだ。村上春樹の初期の短編集であるわけだが 当時の村上春樹のエッセンスに満ちている。そう 村上春樹は お洒落で スタイリッシュで カルトな小説家だったのだ。 今の村上春樹を知っている我々である。ノーベル賞すら噂される文豪になった村上春樹だが このカンガルー日和を読み返すと懐かしいものがある。これを読んでいた20年前を思い出す。喫茶店に一人で入って ぼんやり本書を読むことが素敵だった事を思い出す。あれから 小生も遠いところに来てしまったと感慨にふける。それも人生か。 | ||||
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目立って超有名!!という作品が収録されているわけではありませんが、いずれもはずれのない短編集です。お茶の時間や、電車の中でも気軽に手にとって読めるのではないでしょうか。文庫、ハードカバー共に収録作品に違いはありませんが、私はこちらのハードカバーバージョンをお薦めしたいです。 何と言っても見た目が可愛らしい(^-^;)ので・・・ ムラカミ作品ではおなじみの佐々木マキさんの表紙・イラストはもちろん、ケースから取り出した時に見えるきれいなイエローの本体や、真四角に近い形がポップな印象を強めます。 価格的には確かに文庫よりお高いですが、手元においておきたい1冊。 | ||||
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知名度では「ノルウェイの森」や「風の歌を聴け」に劣りますが、ぼくはこの作品が村上作品でいちばん好きです。 淡々とした「読ませる」独特の文体、比喩表現の圧倒的な巧さ、全体に漂うスタイリッシュで気負わない雰囲気が非常にいい。他作品で見られる氏独特の「カッコつけ」も抑えられてて、好感の持てる一冊です。 | ||||
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自伝的な小説や、エッセイっぽい(でも決してエッセイではない)小説にこそ、村上春樹という人の力量が顕れていると思います。 なにかを隠したりことさら大げさにいうのでもない、淡々とした空気を、なぜこんなに素晴らしく表現することができるのか? 素人がいうのもなんですが、さすがです。 | ||||
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『悲しい話だと思いませんか』 この短編集に収録されている、とある話ででてくる台詞(正確には言っていないが)である。穏やかで上品、淡々としていてもの悲しい一言だ。登場人物たちの会話は、どの話でもそんな風に成り立っているように感じる。多少残酷な場面でも、彼らは平然とした顔をして話しているのだ。これが村上春樹の手腕なのだろうか?それぞれの短編がどれも短く、しかし味わい深い。ちょっと高級なお菓子の詰め合わせのようである。 | ||||
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もうかれこれ15年位前の学生時代にこの短編集を読んだ。正直言って、そのときどういう気持ちでこの小説を読んだのかまったく覚えていない。 あれから、月日がたってふと我に返ると、結果的には仕事やその他の雑事に追われる日々を長期間送っている。自分自身を取り戻す時間的余裕は正直多くはない。 この小説を訳あって、再読してみた。どれもこれも、とても短いし、特に「オチ」があるわけでもない。しかし、なんだろうこの惹かれるものの正体は。 そう、きっと忘れかけていたほろ苦い思い出、恋ごころ、くやしさ、充実感・・・。青春時代(まあ、今も青春なんだけど)の多感な感情を見事に表現していることに気がついた。また、新たに村上春樹を再読してしまいそう。 | ||||
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お気楽に読めるけど お気楽に終わらない。 ひとつひとつ淡々とした客観的な目線から書かれているのに その要素は読む人の胸の隙間にズキッとでなく コロンと転がって その好きまでいつまでもコロコロと転がり続けて 解決できない問題みたいに残っているようなそんな短編集。個人的に私の中で心地よく転がり続けてるのはタイトルにもなっている「カンガルー日和」 読む度にほろ苦い気分になります。 | ||||
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私が村上春樹の短編集の中で一番好きな作品です。 どこかファンタジックな雰囲気が良いです。 あと、あるお話に出てくる「要するに寄付ですね」というセリフにばかうけです。 | ||||
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いい短編集です。「五月の海岸線」は特に。かつて「僕」が、女の子ととりとめのない会話を交わし、そして友人を失った海岸。それは、以前の姿を失い、堤防だけがまるで、崩れ行く文明を暗示するかのように取り残されていた。その堤防の上を一人歩き、故郷に対する暗く閉ざされた記憶の断片を思い浮かべる「僕」。 同じように故郷に距離をおいた今の自分に、ウイスキーソーダを傾けながら「僕」を重ねずにはいられませんでした。 | ||||
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『鏡』という話が、学校の教科書にのっていました。 読んでみてすっかりはまってしまい初めて買った文庫です。 不思議な感じの話がたくさんでとても面白かったです。 この本をきっかけに私も本を読むことが大好きになりました。 | ||||
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都会的で、軽く、読みやすい本です。短編集ですので、細切れで空き時間ができるときに読むには最適です。心に深く突き刺さる作品も含まれていると思います。とにかく、あっという間に読めます。 | ||||
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