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今ふたたびの海
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今ふたたびの海の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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作者紹介によると、歴史の教師であったようで、(まるで、「千尋の闇」の主人公ですな)この手の歴史物は、豊富な知識に裏付けられて、さながら、眼前に18世紀の西欧社会が甦ったごとき話運びは、真骨頂ともいえる。特に、前半の英国からオランダ、そしてオランダからローマへ至る道筋の描写は、作者から蘊蓄たっぷりの西欧史の講義を受けているようで、歴史好きには堪らない! さぞや、この人の講義は面白かったに違いないが、肝心の小説の方は、後半になるほど話がまとまらなくなり、最後はゴダートお得意の「デウス・エクス・マキーナ」で、大団円に無理矢理、収まっていく。 この人は、他の作品でも言えるが、枝葉の歴史的事件を語るのに夢中になって、本筋が貧弱な構成なのが一向に改まらない。とは言え、「歴史的蘊蓄」の教科書としては、なかなか面白いので、池田理代子さんの「エロイカ」や「エカテリーナ」の愛読者なら、一読されてもよいかも。 | ||||
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原著は2000年の発表である本書は80年代から90年代前半のゴダードの初期作品からすると、「何だろう?」という感じです。政治家ウォルポールの悪行ばかりが際だち、物語としての重みが感じられないのです。まず、これはゴダードの責任ではありませんが、上巻と下巻の区切りがよくないことも、拍車をかけています。上下巻を同じボリュームにする必要はないと思うのですが、第一部の途中で下巻になるので、非常に違和感があります。なぜ、一部と二部で巻分けしなかったのでしょう?それはともかく、内容ですが、あまりに話が飛びすぎます。それから、本書では準主役とも言える未亡人「エステル」の行動も、動機付けという点で、私にはよくわかりません。個人の行動など、他人の理解の範疇にはないのでしょうがなんかしっくりきません。結末も、ありきたりのどんでん返しで、薄っぺらさを感じました。すべてが台無しです。「これがゴダード作品なのか?」と失望しました。90年代後半から近年の作品は、どうも私にはあわないようです。初期の名作で勝ち得た評価により「稀代の語りべ」ということになっていますが、私の中ではゴダードの評価は下がる一方です。 | ||||
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