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ルパン最後の事件
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ルパン最後の事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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表題作の「ルパン最後の事件」、原題は「ルパンの数十億」、その他「ルパンの大財産」は、当時から他人の力(著者の息子・クロードの妻)が加わったと、つまりゴーストライター説が根強い作品。フランス本国では、一旦は本として世に出たが、息子のクロードが父の名を傷つけると再刊を拒否し、出回らなくなったというほどのもの。これを日本で取り扱うのは、現時点で偕成社しかない一択の状態。 ところで、この偕成社版では翻訳の底本をしたものに話の欠落箇所が存在した為、本作でも当然、話が欠落しています。 具体的には第9章「金庫室」の箇所で、ちょうど214ページ最後の行と、215ページ最初の行の間に、本来あるべき話が欠落しています。そこの話がなくても何とか話は成立していますが、不自然な感は否めません。 この話は初めアメリカで始まり、マッカラミーとフィールズという人物が同じ組織に属しながら相次いで殺害される。この組織はルパンの財産を狙う組織だった。それで、欠落箇所は殺害された2人が組織で果たした役割と、何故組織がルパンの財産を狙うかの理由を述べた箇所だった。 欠落箇所の前から、その組織がルパンの財産を狙い、手に入れたら人数が少ない方が取り分が多くなるので、消される人が出てくることを述べていたので、ここの箇所がなくてもわからぬではないが、どうせなら完訳で読みたい。 韓国などでは、この作品の完訳が取り扱っているようです。2011年に著作権保護期限が過ぎたので欠落箇所補完も軽易になったかに思われますが、日本の偕成社版は欠落箇所補完はまだで、現時点でも2005年の19刷のが最新の状態であって、以降刷られておらず、一刻も早く完訳されることが待たれます。 この書籍では、どの本にも属さなかった「山羊皮服の男」と「エメラルドの指輪」の2つの短篇が収録されているので、寧ろこちらが目玉と思われます。 「ルパン最後の事件」は、欠落箇所あり、執筆過程に不自然さがあり、読むにはそれでも構わないという気構えが必要になります。 表題作の完訳はいつになるのか、また他の出版社から発刊されるのか、この点についても気を配る必要があります。 | ||||
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