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2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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この小説から読んでも楽しめますが、映アムリタから順を追って読むのをオススメします。 巡り巡ってこの小説を読了した時の感動を、是非味わって頂きたい! | ||||
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"『創作とはなんですか?』(中略)『それがわかりそうなのです』彼女か変わらない声で、そんな大それたことを呟いた。『映画を撮ります』新人の言葉が続く"2012年初版、2019年新装版となる本書は日本一の劇団壊滅から始まる『アムリタ』シリーズ最終章。 個人的には"このシリーズはちゃんと順番に読んでください"という読書好き仲間のアドバイスに従って読んできたのですが。 さて、そんな本書は専用劇場『エリシオン』有する"日本一のプロ演劇集団"『パンドラ』のオーディションを無事に突破した数多一人(あまたかずひと)が【仲間たちと演劇の道をひた走るかと思いきや】1人の女性新人の入団試験の出来事で(冒頭100ページ弱で)劇団は壊滅(笑)一人残った数多はその女性に『映画に出ませんか?』と言われるがままに、二人きりで映画制作"創作活動"を【これまでのシリーズ登場人物を次々に巻き込みながら】ゼロから始めていくのですが。 まず、これまでのシリーズ全体に共通しての話ですが。本書でも序盤の劇団『パンドラ』話で登場したクールな阿部足馬(あべたるま)エネルギー溢れる振動槍子(しんどうやりこ)といった、【他作品ならもう少し活躍しそうな魅力的なキャラクター】が『あっさりフェイドアウト』していくのが"らしくて"ニヤリとしてしまった。 一方で、これまでシリーズを順番に読んできた読者に対するご褒美のように【これまでの各巻の主要人物たちが次々と登場】それぞれ濃淡はあるも(パーフェクトフレンド勢はもうちょい活躍してほしかったかな?)話に絡んでくる展開は胸熱で。またラストのどんでん返し二連発も『シリーズ共通』とうまくまとまっていて驚かされました。 著者ファンはもちろん、展開の早い作品が好きな方、創作活動に関わっている方にオススメ。 | ||||
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"『創作とはなんですか?』(中略)『それがわかりそうなのです』彼女か変わらない声で、そんな大それたことを呟いた。『映画を撮ります』新人の言葉が続く"2012年初版、2019年新装版となる本書は日本一の劇団壊滅から始まる『アムリタ』シリーズ最終章。 個人的には"このシリーズはちゃんと順番に読んでください"という読書好き仲間のアドバイスに従って読んできたのですが。 さて、そんな本書は専用劇場『エリシオン』有する"日本一のプロ演劇集団"『パンドラ』のオーディションを無事に突破した数多一人(あまたかずひと)が【仲間たちと演劇の道をひた走るかと思いきや】1人の女性新人の入団試験の出来事で(冒頭100ページ弱で)劇団は壊滅(笑)一人残った数多はその女性に『映画に出ませんか?』と言われるがままに、二人きりで映画制作"創作活動"を【これまでのシリーズ登場人物を次々に巻き込みながら】ゼロから始めていくのですが。 まず、これまでのシリーズ全体に共通しての話ですが。本書でも序盤の劇団『パンドラ』話で登場したクールな阿部足馬(あべたるま)エネルギー溢れる振動槍子(しんどうやりこ)といった、【他作品ならもう少し活躍しそうな魅力的なキャラクター】が『あっさりフェイドアウト』していくのが"らしくて"ニヤリとしてしまった。 一方で、これまでシリーズを順番に読んできた読者に対するご褒美のように【これまでの各巻の主要人物たちが次々と登場】それぞれ濃淡はあるも(パーフェクトフレンド勢はもうちょい活躍してほしかったかな?)話に絡んでくる展開は胸熱で。またラストのどんでん返し二連発も『シリーズ共通』とうまくまとまっていて驚かされました。 著者ファンはもちろん、展開の早い作品が好きな方、創作活動に関わっている方にオススメ。 | ||||
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kindleで買い直して数年ぶりの再読だったけれど、当時の衝撃が色褪せることなくエグいの一言。 単体としても面白く読めるとは思えるものの、やはりメディアワークスの一連の作品を読んでおくべきで、その意味では間口は狭い。 けれど、それらを履修して挑んだ場合、完全に構築された物語というものを体験できることは保証する。 大袈裟な言い方をするが、創作の最高傑作。 | ||||
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ただただ最高でした。 「愛してる」の意味を知りたいあなたへ。 | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 雑な言い方をすれば連作短編の小説版で,これまでの五冊を収束させるための六冊目. 演劇青年らの青春物語でのはじまりは,100ページにも及ぶ長いアバンタイトルであり, 最後に現れるあの彼女,そして見開きでのタイトルバックにまず強烈な衝撃を受けます. (『[映]アムリタ』から『パーフェクトフレンド』までの五冊は必読になると思います) そして,彼女を中心に回り始めた物語は,全てを壊し,ひっくり返していくようで, 合間合間には,これまでの作品でも多く見られたコミカルなやり取りもありのですが, 彼女が眺め,生み出してきたものたちには,天才や狂気といった言葉では言い表せない, 過去五作,そのたびに驚かされたキャラクタたちも,彼女の前では借りてきた猫も同然で, 何度も味わってきた,それ以上の底知れぬ気持ちの悪さや畏怖の感情を抱くことになります. 一方で最後は明るく,希望にも満ちた雰囲気でしたが,彼女以外は果たして…?など, その内面はもちろん,目の前の彼らや物語自体までが『創りもの』めいて見えてしまい, 彼女の手のひらでと言いますか,幻想を見さされたような,不思議な読後感を覚えました. 2 は 1 を迎え,1 は 2 を知り,それは 3 となり,さらに 4 や 5 へと進んでいくのか, 誰もが知りながら,答えを見つけられないその先も,彼女ならすでに見えていそうですが, それは本当に誰もが知りたいことなのか,自分には答えを見つけることができませんでした. | ||||
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これほど面白い小説はない。 そしてこれほどレビューを書けない小説もない。 何を書いてもネタバレになってしまうだろうし、 私の語彙力では彼の小説の魅力を語ることはできない。 いや、語彙力が豊富にあったところでも無理だろう。 言葉で語ろうとするとどうしても劣化してしまう。 彼の小説の魅力を十分に語れるだけの言葉はまだ存在しない。 この作品を気になっている人はまず『[映]アムリタ』から順に読んで、 最後に本書『2』を読んだほうがいい。 『2』単体でも読めないことはないが、他の作品を読まずに『2』を先に読むと一生後悔すると思う。 焼肉屋で肉を腹一杯食べきった後にライスが出てくる感覚と同じ。 例えが絶望的に下手だけど、とにかく『2』は最後に読むのがいい。 あぁ。『2』を知らなかった頃の自分に戻りたい。そしてもう一度この作品を読みたい。 神。野崎まどは神だ。 | ||||
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ぜひ、第一弾から順に読んで、これを読むのは最後にして欲しい。 | ||||
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過去ミステリ(?)からなる締めの1冊。 [映]アムリタ→舞面真面→死なない生徒殺人事件→ 小説家の作り方→パーフェクトフレンドのキャラが登場する本作。 舞台の吉祥寺シリーズとでも呼べば良いのか分からないが、 何を書くにしても色々とネタバレになる部分が多い。 過去作を読まないと「〇〇は何だったの?」となること必須。 ギャグやパロ・メタネタもいつも通り多く挿入され、 ラノベ特有の雰囲気には、面白さに個人差があるのでご注意。 劇団パンドラを舞台にした作品かと思いきや、 あのキャラクタがまた再登板して、大番狂わせ。 本作は過去作キャラ出演の珍道中を繰り広げる。 キーキャラクターがそこから出てくるとは思わなかった。 目次の構成にもまんまと騙されたので、 逆に清々しい気分で読み終えた。 Kindle(BOOK WALKER)版 【0.2】122頁目3行目が「愛してる」が「ありがとう」になっていて 気になった。途中でゲシュタルト崩壊でもしたんでしょうか。 | ||||
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まず、最初にレビュー書く前提として、自分にとってこの本はSFであり、私はSF大好きです。 レビューを見ていると本品をどのジャンルとして読んでいるか、どのジャンルの話が好きかで評価/感想が違うような気がします。まあ、全体的に高得点ですが。 自分としてはSF好きなので、本品は野崎まどの他の作品と比較して突出した作品ですが、SF好きでない人はひょっとすると他の作品とそんなに大きな差はないかも知れません。 他の作品が布石、円環とのレビューありますが、他の作品にそんな大きな役割は見つけられません。 同様に、SFとして読むと本品はこれまでの作品の集大成ではありません。上記の通り突出した作品のため、他の作品がなくても十分成り立ちます。これまでの作品を読んだ方がより楽しく読めるし、その他の作品も面白いので、先に読むことをおすすめしますが、読まなかったら面白さが半減するかというとそんなことはありません。100%のものが90%になる程度でしょうか? もう一つ、SFであるが故にどんでん返しは必要ないと思います。SFが故にガジェットの方が大事。個人的には、最早が作ったものがこれまでにないどんでん返し。 本品を読むために、他の方のレビューに従って、作品を発表順に読んでいきました。この作品も他の製品の延長線上の物語かと思いましたが、話はとんでもないところへ。 人が作りえないものを作りだす話自体が想定外で、そのポイントだけでも個人的には★5つです。最早まさかそんなものを作り出すか? 心構えがなかった分、驚愕の一作でした。ハヤカワあたりから刊行されていたら、ここまでの驚きはなかったかも知れません。ただ、ほんの一部を覗いてSF感は全くありません(^^)。他の作品も死なない生徒は出てきたり、妖怪は出てきたりで、よくよく考えるとSFなんですよね。SF感ないけど。 SF好きの人で本品を4以下を付ける人はいないんじゃないかと思います。いるのかなー? ちなみに、SF好きの自分として、好きな作品は「2」→「know」であって他の作品はほぼ並びでその次になります(Hello world含めて全製品読破済み)。 この作品を読んでから完全に野崎まどのとりこです。一番大好きな作家にのし上がりました。この本がないとここまで好きになっていないと思います。 | ||||
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私の読む順は:不死学生 → 小説家 → 2 → アムリタ → パーフェクトフレンド → 舞面真面でした。 全部読み終わった今に言いますと、どんな順番でも異なる体験が出来て、最も勧める順はないと思います。ですが、「2」の後に「[映]アムリタ」を読むと、エンディングバレまでは行かなかったが、所々ネタバレ感が半端ないでしたので、「2」を「[映]アムリタ」の先に読むことだけは避けるべきだと思います。 | ||||
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他のレビュアーの方々が、実に熱く語られており、自分が改めて付け足す要素はありませんが、「アムリタ」から本作までの全ては、文学という表現でしか出来ない、ある意味、究極の表現だと感じました。もっともっと有名になって良い作品だと思います。これから読まれる方は、是非「アムリタ」から読まれる事をオススメします。 | ||||
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「順番に読め」という先人の教えを忠実に守って読み進めてきました。 きっと今まで出会ったキャラ達が全部関わってくるんだろうと・・・ 手にした本の厚さ(これまでの5冊の倍以上)がそれを物語っていました。 まず超劇団「パンドラ」が崩壊していくまでが、長く書かれます。 台詞1つで劇団を潰す人と言ったら、あの人しかいないでしょう。いよ、待ってました! で、100P以上も使っていながら、これがほんのイントロダクション。 (この直後にタイトルを表す黒塗りページ挟むのがカッコいい) その後、案の定過去作の名前を持ったキャラが色々からんで来て・・・ (それぞれの後日譚としても面白い) もっとも面白いのは、”死なない生徒”での伊藤先生でしょう。 彼のする、進化やミームの講義は面白い。 別に無くてもいい章な気もしますが、ここの野崎氏の創作の考え方や これから持っていたい姿勢を表明する場でもあったのでしょう。 しかし・・・最中の父親はどこでどうしているんだ??(読んでる間の疑問) 終盤で、死んだと思われる人が死んだ(?)と思われる出てきます。 その死因からは、ここでも”死なない生徒”を思い起こしました。 もしや、最原が実は不死の人か、藤凰式不死法の実践者として子育てしてるのか? その後は雪崩打つような吃驚展開ですが、「参った」というよりは、「え、どういう事?」の連続。 (あと、上記の疑問も解決) ラストの1行、いや2行がどこかで見た文言と同じなのはいいのですが、 その前のページで明かされる、真の目的はちょっとガッカリかな。 もっと本を投げ飛ばしたくなるようなエンディングを期待してただけに。 なんだかんだで「アムリタ」の衝撃を超えるものは、それ以降無いかも。 (たぶんバレ) 「2」というタイトルの意味には、主要キャラがほぼ「一人二役」か「二人一役」だったことも含まれてると考えます。 そう思うと、『二見遭一』という名前は・・・・・ 作者はどの時点でシリーズ化を考えたのか?という疑問は、読んだ誰もが考えると思うのですが、 この名前が最初からあった時点で、「もう始めからです」って事になりそうな気になります。 「2」に於いて、主人公が凄い仕込みをしていたのと同様に、ここまでの5冊の作品があったってことなんでしょうね。 | ||||
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ほかの人も書いているが、読む順番によって印象が変わる。 あえて『2』を最初に読む事ができるなら、それは最高の贅沢である。 | ||||
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演劇青年・数多一人が人気劇団「パンドラ」の入団試験に応募するところから物語は始まる。 冒頭からテンションが高く惹きつけられるが、ストーリーはあらぬ方向に進み、目くるめく野﨑ワールドが展開する。 過去五作の主要人物が総出演する。 「刃牙」の最大トーナメントか仮面ライダー大戦か。 これをやりたいために今までの創作活動があったのか?と思われるほどだ。 賑やかで楽しいし、お馴染みのキャラたちに再会できて嬉しい。 特に伊藤先生の進化についての講義が面白かった。終盤の対決も盛り上がる。 何度もどんでん返しを食らう。途中まではいいが、最後の奴だけは余分ではないか。 これだけ読ませておいて、それはないだろ!絶賛する人もいれば、怒って最低点をつける人もいるだろう。 大きな不満点があるが、一気に最後まで引っ張っていく力量を評価して、★4個とします。 | ||||
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パンドラ解散あたりのくだりで、また大袈裟なハッタリだなぁと思ったものの、過去作に比べてツッコミで足踏みするところがあまり無かったのは、すでに過去作の中で「こいつは天才なのね」と承認したキャラでストーリーが動いていくのと、途中までは学術的な見識で説得力を構築していたためだろうと思う。四角形と五角形の中間なんて言うより、こういう描写の方が素直に乗れる。 ただし最後の最後で「神が生まれるw」「天使www」とはなった。ただこういう感覚はいつものことなのでもう慣れた。その上でハッタリだけで「うるせえな、とにかく何だかすごいところにこの作品はたどり着いているんだぞ」と読者を酔わせる腕力はすごい。 現実的に即したすごさや説得力は期待しても無駄なのはすでにこちらとしては了解していて、その上で「そのハッタリで物語はどこにたどり着くのか」という点にワクワクしている自分がいる。自分をこういう気持ちにさせたパワーはいったい何だったのか興味深い。 実際、多くの人がこの作風に酔っているという事実がある。真剣になりきれていない自分でも☆5ぐらいに楽しく読めたのだから、真剣に酔えている人にとっては作者は神のように感じられることだろう。 理桜ちゃんが一番好きなので、理桜ちゃんをもっと出して欲しかったぞ俺。 | ||||
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野崎まどワールドの一つの到達点。今までの作品全て、この1冊に凝縮され、破壊され、再構築されている。knowでも似たような哲学が現れる。/「2」、シンプルの極み。題名も物語も、全て2に還元される。0と1ではない。/結論、これは凄い、としか言いようがない。 | ||||
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レビューを参考にシリーズを順番に読み終わりました。 読み終わってみて、結末までたどり着いて。 少し残念です。 天才が創作の果てに成功する成果物が天才を超えているように見えないからです。 作者は天才を想像することはできても、天才が創造する完成物(天才を超える超存在)がどういうものになるかまでは、想像することはできなかったのでしょうね。(概念としては言及していますが表現出来てはいないと思います。) もちろんそんなことは誰にも出来ないとおもいますが。 そこに目を瞑れば、そこにいたる物語はとても面白かったです。 | ||||
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毎回、天才であったり不死であったり何かしらの超越したものと周囲の関わり・コミュニケーションを中心に物語が紡がれますが、この作品では最原最早という始まりにしてもっとも超越していた創作の天才の物語です。最終的に一人の天才のために周りのすべての余計な出来事が徹底的にそぎ落とされて、その天才だけがみえる理想形のようなものに近づいていく描写は圧巻でした。創作とは何か、人間とは何か、愛とは何か、感動とは何か、哲学的でもあり根源的でもある疑問にある意味納得できる一定の答えを提示している作品のようにも思います。 創作活動はもちろん、日常の色々なことを試行錯誤しながらだんだんうまくなっていくことはよくあります。しかし、作中にあるように完全な答え、絶対に正しい答えを目の前に提示されて自分には決してそれができないと気付いた時、人間はその事実に耐えられるものではないのだなと感じます。ではこの場合は創作活動についてですが、その答えを知っている天才たちはいったい何を目指すのかについての後半部分は驚きと感動でいっぱいです。どうやったらこのような超常現象に近い人たちの物語を期待以上でかつ破綻なくまとめることができるのかという点でも感心しました。利己的な遺伝子、ミーム等を読んでこの物語に至ることも非常に興味深いです。 他の方のレビューにもありますが、メディアワークス文庫で「アムリタ」から始まる一連の作品の集大成であり終着点にある作品です。今までの作品を読んでからこの作品に臨んだ方が楽しみが多いと思います。この作品によって今までの作品の意味・捉え方もいくつか変わってきます。全作品群を一ヶ月で読んだことは少々もったいなかったかなと思いますが、非常に楽しむことができました。 | ||||
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他のレビューに重ねて書かれているが、読む順序が大切である。大切なので何度でも書いておこう。(私も先行レビュアーに感謝) この本「2」を読む前に最初に「[映]アムリタ」を、その後「舞面真面とお面の女」「死なない生徒殺人事件」「小説家の作り方」を読み、「パーフェクトフレンド」を楽しんでおくことは必須である。 そこで今巻を読むと、過去作の登場人物がわんさか出てきて個性豊かに振舞う中でダイレクトに「[映]アムリタ」に繋がり、映画創作に始まり映画創作で閉じる全6冊の円環構造が完成する。それは自らの尾を飲むウロボロスではなく、円形になった蛇が自らより進化した子蛇を口から生み出す形だ。この子蛇も円を重ねるように成長し、同じように孫蛇を吐き出すだろう。ぐるぐる螺旋を描きながら進化し続ける創作者たちの物語と言えよう。 しかし残念ながら次の輪は著述されないだろう。何故なら次の輪は我ら現代の人間の理解を超える高度な創作をめぐる話になるからで、いかに野崎まどとはいえ、今は書けない。 そんな創作の限界を探求した超天才映画監督 最原最早の物語である。 純粋なミステリーではないものの、説明抜きの直感的人間の行動を論理的に解明していこうと試みるので、読後感は推理小説のそれに似ている。いつもの重層的どんでん返しもあり、著者は読者の期待を裏切らないし、これまでの巻と諸々が完璧に整合しているし、見事である。ただ、そのために理が勝ちすぎていて、感動より納得が先に来てしまうのがちょっと残念。最原最早が持つ人の枠を越えた魅力、例えば艶やかさや可愛らしさをもうちょっと確認できると、最後の衝撃がもっと大きくなっただろう。この衝撃度だけでいえば「[映]アムリタ」の方が上だと思う。(まあ、最初に読んだからかもしれないが) ところで、前5作には全て最後にあれはどうなったのかなと悩む「解明されないもの」が説明するまでも無いとして残されていたが、今巻ではそれらのオープンマターを相当拾ってくれているのがすごい。ひょっとしたら第1作の時から、遅くとも「パーフェクトフレンド」を書く前に、「2」の構想は出来上がっていたに違いない。逆に言えば、今巻を読まないと実は前5巻を読み切ったことにならないということである。だから読むしかないのですよ、あなた。但し、順序を守って最後にね。 | ||||
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