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2の評価: 4.30/5点 レビュー 37件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

一作目の映アムリタ程の衝撃と感嘆は感じませんでした

生物学や遺伝子学等にも通じる(?)観点から、大胆な発想を思いつき、その大胆なオチに力技で着地させる手腕はすごいと思います。
ただ、その結果としてのあの存在は、
存在の凄さを観念的にしか証明できておらず、
シンプルにすごい存在として認識しやすい過去作品のヒロインズに比べ、
どうも具体的な凄さがわかりにくく、オチの真相が弱い感じでした(戦闘力が高そうなのは伝わった)。

総合的には普通でした。
衝撃の一作目、安定のパターンの四作目の方が、オチには素直に納得できました。

ここからは少し余談かつ、
若干ネタバレ。
なので未読の方々は注意。
ぼかしてはいますが、
ネタバレ的に危険なので。
注意しましたぞ。
特にアムリタのネタバレがあるので。




序盤に、数多君とミシマさんがあまりに過去作の匂いをしてるので、二人に関してある予想を立ててたら、
数多君に関しては、彼が誰だかは完璧予想通りで、ミシマさんに関しても、序章の最後にあの人が出てきた際は、ありゃ、予想外れたかな、と思ったんですが、最終的には最初の予想が当たってました。
一旦外れたかと思わせてさえくれるのは作者の上手さでしょうけれど。
あと、
・本シリーズは毎回どんでん返し有り
・一作目のヒロインは映画を見せる事で他人を好きに〇れる(一作目の後半でわかる)

という事から、本作を読んでる間、もしかしたら、本編で数多君とずっと絡んでる最原さんは、
一作目のラスボスが映画を見せて(「誰に」みせたかは、あるキャラがある事になるまではわかりませんでしたが、なった後は大体三作目のあの人ってわかりますよね。どうせ後でって予想つくんで)ラスボスに〇りきってる誰かかもしれない可能性、
はずっと心のどこかで考えてました。
それに今にして思えばそもそも髪の色違いますし。
一作目の表紙絵みてると、本作で最原さんが最初に登場した際の
「黒髪」て描写に違和感すると思います。
旧版も新版も表紙の最原さんは黒髪じゃないし。

そういった意味で伏線はわかりやすく親切でフェアだと思います。
一作目でも、しのめねむさんの正体(登場人物のうちの誰か的意味で)はすぐ初見で察しがつきました。
怪しんでくださいと言わんばかりのタイミングであの人主人公にアプローチしてきますしね、
あれもあからさまで予想つきやすかった。

一つ気になったのは。
一作目で主人公とヒロインは互いに初めてで、
て事は素直にあの子は二人の子って事なので、
一作目のラストでラスボスは主人公の〇☆を消さなかったて事で(もし主人公に自分を忘れさせてたなら本作の一作目主人公の最終的な行動原理に矛盾が生じるので)、
そこは一作目読了後、作品としては一作目を素直に名作と思えつつ、それはそれとして主人公可哀想だったので、
一作目主人公にフォローあってよかったです。

ただ主役二人の娘さんと最初の本作主人公の仲間二人可哀想過ぎ。
特に主役二人の娘さんの扱いひどい。
全てがFになるのラスボスも、自分の娘に冷徹な所があったけど、
本作の主役二人も自分達の娘によくああ割り切った事できるな、と。
その辺は少しもやっとしました。
2 (メディアワークス文庫 の 1-6)Amazon書評・レビュー:2 (メディアワークス文庫 の 1-6)より
4048869256
No.3:
(3pt)

やりすぎ。

野崎まどといえば超展開である。
今作は前半のターニングポイントに一つ目の超展開が仕掛けられており、
その圧倒的な描写には大いに唸らされた。さすがである。
だが、終盤の怒涛のどんでん返しは正直やりすぎだ。
説明不足の状況でそれを繰り返すと、読者は展開についていけなくなる。
最後のどんでん返しは一つあれば十分ではなかったか。

また、シリアスな雰囲気だったところに急にラノベのラブコメのようなどうでもいい会話が混じったりと、
ギャップのある表現が目立つのも不満だった。
ストーリーの都合上、超常的な能力を出さざるを得ないから、
そういう軽いノリを入れてバランスを取っているのかもしれない。

ただ、そこで気になるのは本作のテーマとの兼ね合いである。
主人公たちが作中で最後に生み出したものは、(ネタバレを避けた表現をすると)
我々の想像を超えた別次元のものである。
主人公たちは、それをあくまで現実的な方法で生み出した(莫大な費用がかかっているにせよ)。
だが一方で、作中には「人の心が読める人間」や、さらには「不死の人間」などという
超自然的な存在が登場する。
これでは主人公たちが生み出した存在の凄みが薄れてしまわないだろうか?
それの偉大さ、恐ろしさをせっかく丁寧に表現できているのに、
その他の超自然的な存在が邪魔をしているように思えてならなかった。

この作者は一時的にトップスピードに持っていく力は凄まじいものがあるが、
全体的にうまくまとめるのは苦手なのだろうか。
面白く読めたが、残念な点も多い、不思議な読書であった。
2 (メディアワークス文庫 の 1-6)Amazon書評・レビュー:2 (メディアワークス文庫 の 1-6)より
4048869256
No.2:
(3pt)

言うなれば、創作版、究極の俺TUEEEモノ(若干ネタバレあり)

創作の極致という謳い文句に惹かれ、購入。
ある作家が著者について言及しており、以前から気になっておりましたので。著者の作品は初です。
まず思ったのが、長いな……ということ。この半分の長さでまとめられる内容であるように思います。
初めは良かったんです。主人公が劇団に入り、努力する日々と、突如劇団が解散するという展開。
そこまでは。
というのも、その後からは様々な人物が突拍子もなく小出しで続々と登場するという展開。
んん?
あれ、と思い、本の後ろの方にある著者の作品紹介ページを見てみると、どうやら過去作品の人物の後日談のようなものを本書にて描いているのだということがわかりました。
あちゃあ、といった心境でした。続編のようなものなら、本の裏の紹介文にそう書いてほしかったなと。
著者の作品を網羅しているファンなら嬉しいのでしょうが、仲間内にしかわからない身内ネタを見せられているような気持ち悪さを感じてしまいました。
まあこれは著者は悪くなく、売り方の問題なのでしょうが……それでもちょっとファンサービスが過ぎるかな、と。半分くらいはそういう内容で、正直読むのは少し辛かった。

そして、劇団解散以前のとある主要人物二人がないがしろにされているのもマイナスポイント。
過去作の人物との扱いの落差がありすぎます。
そんなありさまなので、序盤の描写は、そもそもここまで長くする必要があったのか?とも思いました。
彼は立ち直った様子を見せて再登場しましたが、気合の入った彼女はどうなってしまったのでしょう。
そのへんも物語に絡めてくれるのかと思いきやまさか放置とは……。これはいただけない。

ですが、生物の進化と創作を絡めたある種の思考実験として後半は非常に面白かったです。
凄いことを考えるなと感心してしまいました。

そして最後まで読んでみると、これは最強の創作者と最強の演者による俺ツエーものだったのか、ということがわかりました。
最強の二人の掌で踊らされる人々の様子が始終描かれていたのだな、と。
あとがきで作者が二人の恋愛小説だと冗談交じりに書いていましたが、あながち間違っていません。
ですがそれゆえに、ドラマとしての余韻はあまり感じられませんでした。
登場人物や展開が現実離れしすぎていて、リアリティが感じられなかったのが原因だと思います。そこは作者の弱点かとも思いますが、それがあるからこそ、こういった作品が書けるのかな、とも。
悪い点ばかりあげつらいましたが、決して嫌いな作風ではないです。面白かった。
主人公の二人が出ているらしい『[映]アムリタ』という作品も気になったので、今度読んでみようと思います。
2 (メディアワークス文庫 の 1-6)Amazon書評・レビュー:2 (メディアワークス文庫 の 1-6)より
4048869256
No.1:
(3pt)

小説版「エクスペンダブルズ」か

映画で言えば、さしずめアクションスターが豪華に共演する「エクスペンダブルズ」、あるいは人気アメコミヒーローが大活躍する「アベンジャーズ」といったところだろうか。または「オーシャンズ11」とか。

つまり。

本作には、野崎まどの「2」以前の作品、「[映]アムリタ」、「舞面真面とお面の女」、「死なない生徒殺人事件」、「小説家の作り方」、「パーフェクトフレンド」に登場した主要キャラが勢ぞろいする。

一連の作品を読んできたファンにとっては面白いことこの上ないストーリーかもしれない。かく言う私もその一人。

しかしそうではない人にとっては、あるいは野崎ファンであっても少し冷静に本書を読めば、結局何が言いたかったのか分からない作品だ、という印象しか残らないかもしれない。

なぜか。

「2」以前の作品に存在した圧倒的な展開力、読み手を驚愕させる「どんでん返し」が、この「2」にはないのである。

いや、それらしきものは確かにある。しかしそれは「この人は、実はあの人だった」「あの人は、実はこんな状態だった」といった類のもの。物語の展開ではなく、読者には知る由もない、キャラクターの素性明かしに過ぎないのだ。

「超人類」とも言える「進化した人間」を、「映画」というありふれた題材によって誕生させるという奇想天外なコンセプト。その「進化」を「創作とはなにか」という視点から登場人物にとことん考えさせるスタンス。そんなせっかくの素材とキャラクターを活かしきれていない。

だから、なんだか物足りなさが残る。

そこまで深く考えなければ十分楽しい作品であるのは事実なのだが。
2 (メディアワークス文庫 の 1-6)Amazon書評・レビュー:2 (メディアワークス文庫 の 1-6)より
4048869256

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