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迷宮



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【この小説が収録されている参考書籍】
迷宮
迷宮 (新潮文庫)

迷宮の評価: 3.56/5点 レビュー 18件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.56pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

到達点までの過程、一つの習作か

美女と、病的な社会不適合感と、抑圧された悪への欲望と・・・さえあれば魅惑的な物語が成立するというわけではない。 と思った。
迷宮 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:迷宮 (新潮文庫)より
4101289557
No.1:
(2pt)

良い作品であるとは思えません

猟奇的な一家殺害事件の生き残りであった女と深い仲になった若い男を語り手として、
物語が展開されていく。
一読した際の正直な感想は「良くない」である。その理由について考えてみる。

ここには「悪事」が書かれている。
だが、その事に接触する語り手の立場は、あくまで傍観者の領域から超えていかない。
この物語には、悪事に関わった当事者が一切登場してこないため、読み手は物語の核心に入り込んでいくことができない。

語り手が抱えている心の問題(Rと名付けられた、語り手の内面に潜む別人格)や、女に向けて語られた内面の苦悩が、
読み手としての自分の心に響いてこなかった。頁によっては、ある種の白々しささえ感じさせた。

後半、殺人事件の遺児となった若い女が事件を語る構成となっているが、事件の猟奇性があまりにエキセントリックで、
読者としてついていけなかった。また、女の言動が病的であるため、感情移入できない。

浮かんだ事柄をそのまま書き記していくと、このような感じになる。

初期作品と比較した場合、初期作品は、語り手が、明確な意思を持って行動しており、文体も、
語り手の明確な意思を反映したかのような緊張感と強度に満ちたものだった。
対して近作では、主人公の意思は脆弱で、常に動揺しており、文体も、それに見合った不安定なものになっている。
このこと自体に問題があるとは思わない。だが、近作に見られる作風は、時として、掴みどころのない、
どこかわけのわからない印象を読者に与えてしまうような、悪しき傾向を備えているように思う。
迷宮 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:迷宮 (新潮文庫)より
4101289557

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