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疾走



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【この小説が収録されている参考書籍】
疾走
疾走 上 (角川文庫)
疾走 下 (角川文庫)

疾走の評価: 4.14/5点 レビュー 273件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.14pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全215件 181~200 10/11ページ
No.35:
(4pt)

ディープという一言に尽きるお話

ページをめくる手が止まってくれないほど面白い話でした。ただし、この世の苦という苦が凝縮されたような話なので、重松清らしからぬ面白さではあります。おっさんになってからまた読んだらもっと面白いのかもしれないけど、主人公と同年代という意味での、今しか味わえない面白さもあったような気がします。後味の悪いハッピーエンドなのか、後味の良いバッドエンドなのか、読み終わったあとには重いものが圧し掛かったような気分になるんですが、何となく爽快な気持ちにもなれます。
疾走 下 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:疾走 下 (角川文庫)より
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No.34:
(4pt)

表裏一体な現実

現代社会の問題提起をさせたら流石と唸ってしまう重松清作品であり、本当に妥協が無くとことん詰めた1100頁、どこにも無駄はないなと感じさせてくれました。
 文章の人称的にもかなり実験的な書き方をされている為に、対象となる人物像が本に閉じ込められておらず、ひょっとしたら今日もまたこんな事が日本で起きてるんじゃなかろうか、自分にもありえなくないんではと、読中にドキドキを感じる作品でした。
 久しぶりに読んだだけじゃ済まなさそうな本にであえました。
 きっと読んだらみんな悩むはず。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.33:
(4pt)

是非読んでみて下さい

久し振りに読み応えのある本を読みました。人間は、一歩間違えば誰でもこの主人公になれます。いつもギリギリの塀の上を歩いているのだと思います。でも、中学生のような若い人がこんな目にあうことはないと思います。ディープな小説でした。読み始めたら、止まりませんでした。面白い本でした。
疾走 上 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:疾走 上 (角川文庫)より
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No.32:
(4pt)

是非読んでください

久し振りに読み応えのある本を読みました。人間は、一歩間違えば誰でもこの主人公になれます。いつもギリギリの塀の上を歩いているのだと思います。でも、中学生のような若い人がこんな目にあうことはないと思います。ディープな小説でした。読み始めたら、止まりませんでした。面白い本でした。
疾走 下 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:疾走 下 (角川文庫)より
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No.31:
(4pt)

重松版「天童荒太が書くような小説」

これまで重松清の小説を何冊か読んできましたが、一番重たい作品かも知れません。救いのない悲惨な状況に追い込まれていく15歳の少年が主人公です。題名にある通り、歯車の回転の狂い、積み木の崩れ方が疾走感を持って迫ってきます。ヒロインの女の子の背後にも切なくてやりきれなくて声も出ないような漆黒の闇があります。天童荒太が描く「永遠の仔」(幻冬舎文庫)、「家族狩り」(新潮文庫)に合い通じるような、この世界の不条理がたくさん出てきます。結末をどう思うかは各々違ってくるでしょうが、本当にささやかな「救済」の予感めいたものが暗示されているけれど、それでも・・・コトバにならないいろいろな思いが心の中を駆け巡りました。
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No.30:
(5pt)

壊れていくシュウジの周囲…

シュウジの兄は中学入学~卒業まで学年二位以下を落としたことがない優秀な兄だ。しかし、だんだん成績は落ち、カンニングの疑いで停学に…兄は壊れ家庭は崩壊…
シュウジが小学生の時に見た鬼ケンとアカネの間の不思議な行動。不思議な感覚…、鬼ケンの死…、アカネとの再会…、壊れていくふるさと…
ひとりになったシュウジはたくさんの悲しみを背負い自らも壊れながら下巻に続く…
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No.29:
(5pt)

従来の作風とは異なる重さがずっと余韻をひく・・・

著者は家族をテーマにした作品を多く書いている。悲惨ないじめや家庭崩壊を描いても、最後は再生への希望や救いを感じさせられる作品が多い印象があった。
だが本作で描かれる家族はいとも簡単に崩壊する。作品のラスト近く、あの頃に戻りたいと主人公が思ったときには修復不可能・・・、どうする術もない。
4つ年上の兄が事件を起こしたとき、シュウジは13歳だった。秀才と言われ両親の自慢だった兄は、高校で挫折し壊れた。兄の事件をきっかけに、家族はバラバラになっていく。
父は仕事を失い、生徒たちはシュウジを仲間はずれにし、いじめる。教師たちは顔をそむける・・・。シュウジは心を閉じる。最初は父が消え、次に母、そしてシュウジが残される。死刑囚の弟を持つ牧師、幼少時、両親が心中した少女エリ、ヤクザの情婦アカネ、わずかながらにシュウジを見守る人たちはいる・・。だが現実は過酷だ。シュウジは誰にも寄り添わない・・・。
情感をそぎ落した、乾いた文章はシュウジのおかれた状況を淡々と描く。「おまえは・・」と語られる独特の文章と、随所に引用されるシュウジが読む聖書の文章が独特の雰囲気を出している。
最後まで読むものをはなさない語り口は著者の作品群に共通なもの。暗く重い塊が読後もずっと余韻をひく・・。覚悟して読まれたい。
(蛇足だが、シュウジの家庭環境の一部設定は、実際に起きた通り魔殺人事件の犯人の境遇から取っている模様。)
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No.28:
(5pt)

別の目線からものを観る

「どうして人は死ぬの?・・・」シュウジは人生の物語のラストにむっかって走る・・・狂った兄から逃げずにただ一人耐える、赤犬の弟として受けるいじめ、エリ、アカネ、神父さん、鬼ケン、宮原雄二との出会い。
壊れた彼は感情を失うこともあった。「一緒に生きて下さい・・・」彼は寂しかったのかもしれない、帰りたい、帰りたい、昔のふるさとに・・・
助けて下さい、助けて下さい、壊れた僕を・・・
許して下さい、許して下さい、罪を犯した僕を・・・
シュウジは叫び疾走する。エリのポニーテールを追いかけて・・・兄が壊れ、家庭が壊れ・・・「ひとり」になったシュウジ。
家族の無理心中で生き残り・・・「ひとり」になったエリ。
「ひとり」と「ひとり」は壊れたふるさとに帰る・・・。
「ひとり」と「ひとり」は逃げる・・・。
「ひとり」と「ひとり」は「ひとつ」になって、物語の終わりに向かって風のように疾走する・・・。
この本は、「強さ」「弱さ」を考えさせられる。罪を犯した「シュウジ」の、そして、それを見守る「神父」の目線になり物事をとらえる。ふるさとの崩壊、家庭崩壊、いじめ、セックス、殺人・・・死。シュウジは凄まじい物語を「ひとり」になり、「ひとり」で終わったのだった。
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4043646038
No.27:
(5pt)

重い

私には重すぎてきつかったです
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No.26:
(5pt)

重く切ない

ヒトって弱くもろい生き物。そして誰かと寄り添ってなければ不安でしょうがないというグラグラした状態のなかで生きていく少年の姿に重くそして、空虚感を感じた。すぐに読み切ってしまい、読み終わった時にはヒトの切なさをすごく感じた。今秋には映画が公開されるとのことでとても楽しみ!!
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
4048734857
No.25:
(4pt)

謎の視点

田舎町に住む、少年の物語。と内容も特に凄いことになるわけでもなく、淡々と移り変わる世の中と少年が描きこまれています。文章自体は重松さんの筆力で安定レベルの読みやすさ面白さなので、わりとさくさく読めます。
 ただ私が非常に面白く感じたのが「おまえ」 文章の要所要所ではいるこの「おまえは」と言う言葉に一瞬、???になるのです。いったい誰の語りべなのか、なんとも奇妙なむずがゆい感覚が脳裏に走ります。なんか自分のことを語られているような妙な感覚で主人公に感情移入してしまい、凄く物語りに没頭できました私は。好みの分かれるところでしょうが、なんか不可思議な文体を味わえます。重松作品としてはきわめて異例なつくりです。一度読んで判断してもらいたいところですね、この感触は。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.24:
(5pt)

重松清の新しい傑作!!

重松清の「疾走」には参った。 愛すべき家族、血族が教えてくれたのは、絶望だった。バブル期の狂乱と、土着的な差別、そして少年期独特のいじめ。その奔流のなかで少年は、少女は、走った!生きた!その生の果てにたどり着いたのは…。 全編を貫いているのは、「深い憎しみ」と「それでも憎むことを拒みつづける愛情」。 勢いで書いた部分もあると思うが、間違いなく、重松清の新しい傑作。改めて、命について、考えさせられる作品。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.23:
(4pt)

ぶっちぎり

筋書きは単純、エピソードも安易。だけど、それがどーした。主人公は、一人の少年。なんてことはない日常を生きていた彼が、次第に奈落のそこに引きずり込まれていく。それに立ち向かうには、彼はあまりに無力だ。彼は、自分と世界を憎み、本当の地獄を見る。繰り返して言うけれど、物語は本当に安易。けれど、無力さゆえの絶望をここまで描き出した日本人がいただろうか。ページにナイフを突き刺せば、本物の知が流れ出してきそうなほど生々しいこの小説は、きっとあなたの心を揺り動かすだろう。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
4048734857
No.22:
(4pt)

暗く重いかたまり・・

家族をテーマにした作品を多く書いていた著者だが、悲惨ないじめや家庭崩壊などを描いても最後は再生への希望や救いを感じさせられた作品が多かったように思う。だが、本作で描かれる家族はいとも簡単に崩壊し、バラバラになっていく。ラスト近く主人公はあの頃に戻りたいと思うが、どうする術もない・・・。4つ年上の兄が事件を起こしたとき、シュウジは13歳でしかなかった。秀才と言われ両親の自慢だった兄は、高校で挫折し壊れた。事件をきっかけに、家族はバラバラになっていく。最初は父、次に母、そしてシュウジが残される。父は仕事を失い、生徒たちはシュウジを仲間はずれにし、いじめる。教師たちは顔をそむける・・・。シュウジは心を閉じる。死刑囚の弟を持つ牧師、小さい頃、両親の心中に残された少女エリ、ヤクザの情婦アカネ、わずかながらにシュウジを見守る人たちはいる・・。だが現実は過酷だ。シュウジは誰にも寄り添わない・・・。情感をそぎ落した、乾いた文章はシュウジのおかれた状況を淡々と描く。「おまえは・・」と語られる独特の文章と、随所に引用されるシュウジが読む聖書の文章が独特の雰囲気を出している。
最後まで読むものをはなさない語り口は著者の作品群に共通なもの。暗く重い塊が読後もずっと余韻をひく・・。覚悟して読まれたい。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.21:
(4pt)

孤独、孤独、孤独、そして、孤独

人間ってやっぱり限りなく生き物なのだなと思った、もともと限りなく孤独なんだなって思った。だから、シュウジに、そんなにつっぱしらなくとも、大丈夫なんだよ、どんな状況になっても生きていること自体が大事なんだよ、と言ってあげたくなった。でも、そう感じている今の自分というものは、もしかすると傲慢なのかもしれない。「疾走」の少なくともある一面は、自分が自分であることを認められているかどうかという物語だ。自分が一番関心があるのは、実は自分自身についてだし、人間の究極の欲望は、自分をいかに人に認めてもらえるか、認めさせるか、という一点につきる。その欲望にさいなまれながら、生きているうちに、語っているうちに、たまたま自分の自我に近しい言説を見つけると、それを借用して、あるいは誤認して、それでコミュニケーションがとれたと傲慢に思っているのが、人間なのだろう。誤認を認めない、純粋であるがゆえの絶対孤独というのは、無間地獄なのかもしれない。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.20:
(4pt)

疲れるけれど・・・

一気に読みました。かなり重いお話なので、ものすごい疲れました。
リアルで生々しく暗いものでしたが、最後に私は泣きました。
主人公は最後に救われた気がしたから・・・。
人とつながれたことを嬉しく思って。
爽快感とは違うけど、すっきりした気持ちが残りました。
疲れたけど、読んでよっかった!
でも、聖書の部分は難しかった。。。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.19:
(5pt)

疾走してるね・・すごい。

1日で全部よんでしまいました・・。
僕も15歳なので、シュウジと年が近いのですが(今年高校生になたばっかりなので、もしかして死んだ時点では同じなのかな?)
その分、彼の心情にそのままひきずりこまれていくようでした。
兄シュウイチが壊れていく様子や、父親は母親の弱さ、醜さ。
エリの過去や今、アケミの強さや弱さ、全部の醜いメンが見えてしまうような重い話だけれど、どうしても引きずり込まれてしまう、すごいハナシだと思います。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.18:
(5pt)

作風がいつもと違うが力作なので必読

同世代、同窓(大学・学部が同じで、年が一緒だが、学生時代には全く面識なし。)のこの作者の作品は感覚がとてもよく分かるものが多いが、これは全く別物といって良い。重い、暗い、悲惨、でも読み始めたら止まらない。いつもの作風と違い、とてもグロテスクな描写もあるが、力作であり読んで損はしないと思います。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
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No.17:
(5pt)

-疾走-です。本当に。

人がその人生を踏み外すきっかけなんてささいなこと。そして一旦踏み外すととことん落ちる。すごい速さで。あるいは死まで。日常の日向と日陰の境界は紙一重。いつ誰が落ちてもふしぎではなく、そして今そこここで実在するあやうい、視界の端に横切るけれど目をそらしてきた日陰の容赦ない残酷さを、首ねっこをつかまれたまま抗うことも出来ずに凝視させられる。でも底を流れるこの不思議に静かな流れはなんだろう。人間の根本?生の?主人公シュウジは全編を通して全力で走る。風を切る。助手席で、自転車で、自分の足で。それは逃げる為に?ここではないどこかへ向かう為に?瞬きもせず、見た。彼の胸の奥を。一瞬も目をそらすことが出来ずに。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
4048734857
No.16:
(4pt)

悲しく美しい物語。

僕がこの本を買った理由は重松さんの本だったからです。大変ページ数が多いので読みきれるかなと、不安になったのですが多さをカンジさせないストーリーにぐいぐい引き込まれ、結局最後まで読みきってしまいました。兄の放火で主人公の、学校生活での立場一変し、いじめにあったり、人殺しをするハメになったり、好きだった兄が高校でのいじめをキッカケに醜く変わってゆくなどとても悲しい物語なのですが、ぐいぐい読まされました。主人公と同じ年代だったという理由もあったと思いますが、それよりも重松さんの文章力だったと思います。読んでいる途中は、主人公に完全に感情移入しとても暗い気分になりました。重松さんの作品はこのような主人公に感情移入できて暗い気持ちになるようなものが多いと思います。しかし悲しく暗い分、教訓・戒めをまなぶことができます。
疾走Amazon書評・レビュー:疾走より
4048734857

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