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SOSの猿
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SOSの猿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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さっと読める小説でした。 今の社会の中で、現実的でありそうになりながら、 フィクションとして物語る物。 娯楽という形式の想像の創造として、 いい動きをしている作家さんであり、作品であると感じた。 西遊記の色をもっと濃くしても面白かったかもしれない。 | ||||
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酷評する方が多いみたいですが…、私は良かったと思います。 最近の私自身のモヤモヤに対する答えが書いてあるような作品でした。心にじんわり沁みる感じです。 初期作品のような読み終わった後のスッキリ感は確かにありませんが、伊坂さんらしさはあります。 小説を漫画にしたり映画にしたりは大嫌いですが、、、五十嵐大介さんの漫画(カボチャの冒険)を一冊持ってたり…表紙に猫がいたり…やっぱり繋がってるなぁ〜と勝手に感動してました。コミックも読んでみようかな(笑)。 | ||||
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初期の作風が好きな伊坂ファンの方にしてみれば、物足りなさは否めないかと思いますが。 伊坂作品で『チルドレン』が1、2を争うくらいに好きな私にとっては、大好きな作品になりました。 一言で言えば、くよくよしてる人を、救ってくれるんですよね。 登場人物もそれぞれ魅力的です。個人的には、イガグリさんに今後もチョロッと顔を出していただきたいです。 ただ、猿の存在への違和感は最後まで拭えなかったので、☆1つ減らさせていただきました。 | ||||
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伊坂幸太郎の作品はほとんどすべて読んでいます。 今回の作品は、とてもとても深く、でも広くではなく針の先っぽで刺されたように深く心に突き刺さりました。 ちょうど、「自分がだれかに救ってほしい!」という状況にあったからかもしれません。この不思議な物語で、私はちょっとだけ救われました。重力ピエロやゴールデンすランバーでは、素直に物語じたいに感動しましたが、SOSの猿は自分の心とシンクロする瞬間があったのです。 エンターテーメントと、文学的なものはなかなか相いれないような気がしますが、この作品はその両者の懸け橋になるのではないかと感じました。 | ||||
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エアコン販売員でエクソシストの遠藤二郎。因果関係原因追求の鬼五十嵐真。孫悟空の取りついた引きこもり眞人。ユニークな登場人物目白押しで楽しく読めました。大きなテーマは、因果応報。でも、私のお気に入りは、辺見のお姉さんが、萎れたおばさんからあの頃の憧れんのお姉さんに戻ったところ。そのきっかけを作った、漫才コンビ『孟子孔子』。いずれも本筋と関係ないけど・・・。『SOSの猿』の理解が進むかも知れない五十嵐大介の漫画『SARU』も非常に楽しみです。 ゴールデンスランバー | ||||
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「私の話」と「猿の話」という二つの物語が平行して進むのだけれど、「私の話」には、伊坂さんのお得意の弾んだ会話の楽しさやキャラクターの面白さ(雁子さん&ゲリラ合唱団ラブ!)があるし、「猿の話」では、西遊記がどんどんミックスされてくる物語の殻を破った新しさがあると思う。そして、二つの話が合体してからのどんでん返し技の巧なことといったら。ここには、伊坂幸太郎の今があると思うし、興奮しました。コラボしてるみたいな、五十嵐真じゃなかった、大介さんも早く、「SARU」を書いとくれ。 | ||||
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絶対的に悪い人もいなければ、絶対的にいい人もいない。 普通の人は良い面と悪い面が混然となり、その揺れに悩んでいる。 本書では誰かが何処かで泣いている事態を強く意識させられる。 ちょっとした出来心や偶然が巡り巡って誰かを困らせているかもしれない。 助けたいけれども、自分には何もできないと見過ごす様。 何が原因なのか追っていく様は真実を一つ一つ紐解いていくようで、 どこに落ち着くのか目が離せませんでした。 | ||||
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伊坂幸太郎さんの本はだいたい読んでいますが、読み始めると、どんどん前へ前へとページを進めたくなって結局徹夜してもた、ってことがよくありました。が、今作はなぜかきりのいいとこで一回休憩、が普通に出来てしまい、ちょっと引き込む力が弱いかな、というのが率直な感想です。主人公はまあいいとして、周りの人たち、共に行動する仲間たち、がもっと魅力的であって欲しいかな、と。あ、でも孔子孟子の二人はいい味出てるし、救急車のくだりも好きですし、詳しくは書かない方がいいと思いますが段ボール、も思わず笑っちゃいました。これ、これ、と。部分部分で、あやっぱり伊坂さん、ってニヤリとするんですけど、作品全体としては残念ながらそんなに面白くないような。 僕は伊坂さんのことをミステリー作家ではなくてエンターテイメント作家だと思っています。だから別に驚くようなトリックや結末を求めてはいません。ただ、楽しませて欲しい。そろそろ陽気なギャングたちとまた会いたいなあ。 | ||||
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『モダンタイムス』…『あるキング』辺りを読んで 少しがっかりした古くからの伊坂ファンの皆様!! 確かに中盤辺りまでは『あるキング』の臭いがプンプンするし お洒落な会話もあまり無いし… 確実に最近の伊坂のインタビューでの発言(伏線はもう引かない 物語を収束しない)が頭をグルグル巡り 嫌な予感がすることでしょう…苦笑 しか〜しっ!! 終盤からのワクワク感とラストの爽快感は あなたが大好きだったあの伊坂幸太郎です!! 読みましょう!ラストまで一気に!! 『魔王』…『モダンタイムス』を経て、問題作『あるキング』を通過したからこそ生まれた これが《現在》の伊坂幸太郎! なかなかの…傑作です。 | ||||
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読売新聞の夕刊に連載されていたものを単行本に纏めた作品。「私の話」と孫悟空縁の謎の「猿の話」が数週分毎に交互に語られると言う凝った構成。 家電量販店員の私(二郎)は「困っている人がいると放って置けない」性分。訪問カウンセラー風の副業をしている。他人の「SOS」に心が疼くのだ。そして副業の正体は、悪魔祓い(エクソシスト)だった...。作中、警句のオンパレードと言っても良いが、作者が一貫して語っているのは、人と人との繋がりの大切さであり、ある人間に対する"決め付け的"態度への懐疑だ。この点、「善と悪」の対立項が鮮明なキリスト教の風習「悪魔祓い」を題材に据え、バリのバロンダンスと対比させる辺り巧いと思った。作中での相談事は"引き込もり"。孫悟空を山に閉じ込めた"二郎神"との対比で、作者の洒落っ気が窺える。ここでも、"引き込もり"を単純に悪とする考え方を否定する。引き込もった青年は「俺は孫悟空の分身」と叫び、そして語り出したのは何と「****」の話...。 「猿」はソフト会社の品質管理担当の五十嵐を狂言回しにして因果関係を語る。五十嵐に説諭される女性プログラマが蜥蜴に化身する様は西遊記の世界さながら。そして、五十嵐がトラブルで呼び出された菩薩証券の部長は牛魔王。笑わせる。だが、五十嵐は牛魔王の、そして一般人の"決め付け的"態度を信じない。客観的な原因究明が全てだ。そして、人間の心理的要因を重視する。だが、因果関係は縺れた糸のようで、何が本当の原因なのかは、やはり判然としない。そして、孫悟空の影が...。 二つの話の"因果関係"も洒脱。他人の心の痛みを感じられる人の繋がりの大切さ・決め付け的態度への戒めと言う重いテーマを、西遊記の世界で包んで、爽やかに描いた快作。 | ||||
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