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ジーン・ワルツ
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ジーン・ワルツの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 21~40 2/3ページ
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AI(死亡時画像診断)の次に筆者が問題提起するのは、産婦人科問題 でした。舞台は桜宮市から東京へと移ります。でも主人公は東城大出身 ですし、友人の小児科医「真弓」と言えば・・・ そのうち物語がクロスするのでしょうか。楽しみです。 産婦人科にまつわる問題を数多くスマートに扱っています。バティスタの バタバタ感とは違う「巧さ」が出ています。出産についても多くの頁で 解説してくれてます。未婚女性には是非読んで欲しいです。 ・1万人に1人の出産異常で最善をつくしたにも関わらず逮捕された医者 ・体外受精の遺伝学的意義 ・仮り腹問題(代理母問題) etc その筆は医療だけには留まりません。 ・未婚の母(しかも男は逃げている) ←この娘には涙しました ・胎児と仕事をどちらを優先するか ・不妊治療をめぐる人間模様 etc 巧い反面、テーマが重すぎて一部救えていないため星4つとしました。 白鳥さんの存在は大きい。 2冊続けて読むなら、この本を読む前に「医学のたまご」を読んで欲しい と筆者は言っています。本と本の間の空間にドラマがあぶり出しのように 浮かび上がります。 | ||||
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医療問題に疎い私にも 強い関心を抱かせてくれた。 小説という手法を選びつつも、 著者自身が抱いている医療問題に対して、 明確なメッセージが描かれているのがいいですね。 また、小説としても十分に魅力的であり、 代理母出産をめぐる関係者の思惑が交錯し、 最後にきれいに謎解きが完了してすっきり。 著者の他の本もぜひ読んでみたいと思います。 | ||||
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毎回、最高に面白いだけでなく、現代の医療問題にそくした作品を世に送り出して いる海堂先生ですが、こんどの産婦人科の抱える問題をテーマにした作品も 最高です。このテーマでも画像診断のように世の中動かせるんじゃないでしょうか? いやいや、読む価値有りです。 | ||||
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著者の今までの作品群とは、ちょっと趣を異にしている様な気がしますが、それは舞台が桜宮市ではないと言う事だけではない様な気がします。 全体のストーリー展開は実にミステリアスで、その中心で動くヒロインの曽根崎理恵もどこかミステリアスな魅力に溢れています。 その一方で、彼女の言葉は実に歯切れが良く、官僚を始めとする旧勢力に対して気持ちが良い程攻撃をします。 これだけで、惹きつけられ一気に読み通しました。 ところが、この本はそれだけではありませんでした。 「生命」と言うものに対する登場人物たちの真摯な態度に胸を撃たれ、涙腺が緩くなってきます。 いろんな意味で良く出来た小説であり、エンターテイメントとしてすべての面を持った楽しい本でした。 | ||||
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オリジナルは2008年3月20日リリース。初出は『小説新潮』で2007年6月号〜12月号。文庫化は2010年6月29日。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。この作品では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示している。 この作品でも惚れ惚れするような医者が登場してくる。この作品の主人公理恵の言葉は正に産婦人科の現場の言葉であり、現代の女性の言葉だ。そしてこの作品だけは主人公が女性である必要があったようだ。ラストに向かうほど『子供を産む』ということを、いろいろな立場の女性が考え、決断していく姿にかつてない感動を覚えた。 この作品は現時点で海堂氏の最高傑作だと思う。この作品を霞ヶ関の役人どもは読んで参考にするだろうか。『白鳥』のような役人がいて、霞ヶ関が根本的に変わらなければ日本なんてすぐ崩壊だな、と読了して思った。 | ||||
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チームバチスタがコミカルな展開の裏にテーマが隠されていたのと違い、こちらはテーマ性を全面に押し出している。 官僚機構や医療行政を告発することがメインのお話だろうか。 この著者ならではのテンポと個性的なキャラで一気に読めた。 「生まれるということは奇跡」というそんな当たり前のことを再認識。 あと現在妊娠中の方にはオススメしない方がいいかも。 | ||||
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妙高助産師の言葉。 《赤ちゃんができれば母親の準備は自然と追いつくし、 赤ちゃんは世界を一変させる力を持っている》 素敵な言葉だと思います。この小説全体に流れる「母の力」 を思わせるトーンの、元気が出てくるような言葉。 しかし現実はこの言葉を悪い意味で越えている。 「母親の準備は自然と追いつ」かない。児童虐待は後を絶たない。 だからといって、虐待をする人が倫理的でない、悪であるとただ 言ったところでなんの解決に結びつくのだろう? 虐待をする人も苦しんでるかもしれないのに。 理恵のとった行動だって、倫理的でないとは思うけど、じゃあ、 彼女は、どんな行動をとればよかったのか? 現実をよく見て、それに対して、少しずつでも、一歩を踏み出す ことしか、人間にはできないと思う。 法律だって人間が作ったものなんだから完璧なものじゃないし。 しっかりした倫理観を育てるためにも、こういう小説を読んだ 後は、自分でよく考えていかなきゃならないと思う。 | ||||
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医療サスペンスですが、 内容は生命誕生の神秘を扱ったものです。 人が生まれてくるまでに いくつもの関門を乗り越えて ようやく誕生しているということが 実感できます。 | ||||
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海堂尊はすごい作家だと思う。今まで6冊ほどの著作を読んできたがどれも睡眠時間を削ってでも読みきりたいと思わせるすばらしいストーリーテラーであり、読書の喜びを感じさせる。 本書もこれまでの著者の作品設定の中でヒロインの医師が「代理母」「医療制度」など深遠な生のテーマをめぐり、劇的なドラマをみせる。 そのなかでも「産む選択」をめぐる女性の葛藤と決断のエピソードは読んでいてほろっときた。泣かせどころをきちんときかす著者の仕込み、台詞使いのうまさには脱帽である。 終盤のヒロインと先輩医師との議論は攻守が激しく展開し、戯曲を読んでいるようで、若干論理を追求するあまり現実味がないようにも思えたが、いずれにせよまた一気に読んでしまい、読後感も良かった。 | ||||
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著者は病理医として勤務する傍ら,処女作『チーム・バチスタの栄光』で鮮烈なデビューを果たし,メディカルミステリーというジャンルを切り開いたベストセラー作家である. 本作品は悲惨な状況に置かれている日本の産科医療の現状について,エンターテイメント小説の形式で分かりやすく解説している.本書を読むと,いかに日本の医療行政が産科医療をおろそかにしてきたかがよくわかる.その結果,現在の産科医不足を招いていることを考えると,怒りがこみ上げてくる.また法律に関しては,医療技術がいくら発展しても,戦前のまま放置されているため,様々な不具合が生じていることも明らかにしている.例えば,代理母出産に関しては,法解釈だけでは無理があるので,法改正が必ず必要となるであろう. 著者のような強い信念と行動力を持った医師が,医療現場の問題点を指摘し,解決策を提示することによって,世論,政治家,医学会を動かし,最終的には厚生労働省を突き崩してくれることを期待したい.更には厚生労働省に白鳥圭輔のような人物が多く現れてくれることも期待したい. | ||||
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いままでがエンターテイメント的な作品が主だった作者が、現在の産婦人科医療の実情をリアルに描き、厚生官僚や学会のお偉いさん方の無策ぶりを糾弾した作品です。「ノーフォルト」ほどリアルでなく「エンブリオ」ほどインパクトはありませんが、個々で描かれている産科医療は現実であることはもはや疑いのないことでしょう。また、不妊治療、代理母の問題にも触れられており、いかに日本の法律が古く、現実に全く対応できていないかがわかります。政治や法律に関わる方々は根本的に日本の法システム改革していただきたいと思います。 | ||||
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海堂先生の作品にはいつも現場の医師の血を吐くような叫びが描かれていて 心につきささって胸がじーんとなりますが、この作品はそれに加えて出産の場面で読むたびに涙がでます。 妊婦さんも、それをささえる先生も(特に清川先生の笑顔に泣けた)、出産てやっぱりすごいなあと心から思える作品です。 R指定になってでもぜひ映像化してもらいたいです! ちなみに「極北クレイマー」「医学のたまご」を読む方は必読です!! | ||||
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産婦人科の医療問題について 切り込んだ作品。 不妊治療、人工授精、妊娠、出産、代理母出産…etc 現在問題になってるさまざまな産婦人科医療について リアルに書かれています。 出産は安全なもの、という概念は危険だということを 改めて思い知らされました。 障害を持って産まれることがわかっている赤ちゃん 生まれてすぐに死ぬことがわかっている赤ちゃん 終盤の出産シーンは感動して涙します。 ラストは予想できた内容で 理恵の執念みたいなモノを感じずにはいられなかったけど 現実とシンクロしている部分が多いだけに 架空の世界、と思えないような。 うん、やっぱり出産ってすごい。 そんな作品でした。 | ||||
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生命を造る手助けに、人はどこまで手をかしていいのでしょうか? 難しい問題ですが、私は魔女の行為を全否定出来ません。 女性といわず、男性にも是非読んでいただきたい『生命について考えさせられる』一冊です。 | ||||
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まさに昨今、妊婦の急患がたらい回しにされている現実を背景に、官僚による地域産科医療の崩壊と不妊治療への無理解に立ち向かう美貌の女性勤務医を描く。 主人公の女医理恵は産婦人科医として官僚から恩恵を受ける首都の大学病院に勤務する。専門は不妊治療。 理恵は密かに日本では禁止されている代理母の出産を実行するが最後に謎解きが待っている。 同時に、臨場感あふれる出産シーンは生命の誕生に感動を覚えさせる小説である。 | ||||
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著者の作品はどれも面白いので欠かさず読んでいますが、 この作品は2児の母の私には、号泣な作品でした。 (知的興味をくすぐられる場面や、んっ!それは…な部分もありましたが。) お産は安全と考えている妊婦さんに読んで貰いたい作品です。 私も経験するまでは、日本のお産は安全だと思っておりました。 (医療が進んでいるので、NICUなどで助かるだろうと。 医療従事者なので医療知識もあるからなど…。知識があっても現実は厳しいです。) 健康に赤ちゃんが産まれてくれるだけで、どれほど幸せな事か噛締められる作品です。 特に、ラストの出産シーンでは号泣しっぱなしだったので、旦那が心配するほどでした(笑) 私だったら耐えられないだろう事も、 登場人物たちが耐えて幸せに代えていこうとする力に(著者の読ませる力に) 読書後も世界観を引きずってしまいました。 しばらく、ここまで陶酔出来る(考えさせられる)作品に出会えなかったので、 読者になれて嬉しい作品です。 「ジーン・ワルツ」という、タイトルも成る程な!と、著者のセンスの良さを感じます。 | ||||
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ジーン(gene)は遺伝子。その奏でる旋律が、新しい生命を形作るー。 クールで優秀な不妊治療専門の産科医・曾根崎理恵が、閉院間近の産院で、最後の5人の妊婦を診察している。5人それぞれの妊娠出産経過に、理恵の思惑が絡み、ドラマを生み出していく。 日本の産科医療崩壊を招いた原因を鋭く分析・糾弾し、現状打開の方策を探る、鮮やかな社会問題提起の書でありながら、著者一流の娯楽性・謎解きの面白さは、いささかも損なわれていない。著者はどんどん腕を上げているような気がする。 わくわくしつつ、背筋が寒くなる本である。 | ||||
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現代の産婦人科医師不足の抱える問題を、医師と言う立場から描いた意欲作。 五体満足な子供が生まれてくることは、生物発生学の見地からすると奇跡にひとしいという、事実。「チームバチスタの奇跡」の一連のサスペンスとは全く異なる意図を持って書かれた書と思えた。 不妊治療を試み、代理出産をも手がける医師、曽根崎理恵。その信念に揺るぎはない。しかし、倫理的視点に立ったとき、その行為は認められるものなのか賛否は分かれることだろう。 作者はあくまでも客観的立場から問題を投げかけているが、それ以前にお産のトラブルによって、「医師」をも追われる産婦人科医の現状は考えなくてはならない。 人気作家の作品ゆえに、多くの人々の目に触れ、産婦人科医療を考えるきっかけになればと思わずにいられない。小説と言う形をとってはいるが、非常にメッセージ性の強い作品だった。 | ||||
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チームバチスタの栄光の海道尊が書く産科を題材とするミステリー 医学の進歩により、代理母や人工授精などの技術が進歩しているのに 対し、法整備など国の受け入れ態勢が整っていない間隙を突いている作品。 チームバチスタが”いつ死んだか”を扱った作品とすると ジーンワルツは”いつ生まれたか”を扱った作品でとても共通性がある。 主な登場人物は、女医で人工授精のエキスパート曽根崎理恵、 先輩医師に当たる清川医師そして、4人の妊婦と5つの受精卵 たちの物語である。海道シリーズでは、他の本の多くのメンバーが 関係して登場するものの、この本では、桜宮ぐらいしか重複しない もともとは小説新潮に半年にわたって連載されたものですが、 連載ものにありがちな、話が飛ぶ感じがほとんどなく、 チームバチスタのように一気に読んでしまう勢いのある本です。 ちょっとだけ残念なのが2点あります。 ひとつは、医師と妊婦だけという少ない 登場人物のせいか、話が少し狭くなっている感じがします。 二つめは現実の産婦人科医の逮捕などをモチーフにしている せいもあり、この隙間を知っている人は結末が予想できる 範囲に留まっている点です。 難しい現実に、明るく取り組もうとする2人の医師の姿は 同感できますし、それぞれの登場人物のキャラが立っていて ぐいぐい物語に引き込まれるのはチームバチスタ同様秀逸です。 唯一キャラが不鮮明な55歳の妊婦、山吹みどりも最後で なぜ不鮮明かの謎解きがあり、とても面白い本になっています。 現実の妊娠に関わる社会システムの回答としては問題があるとは 思いますが、問題をうまくとらえ、小説に仕上げている 技量は素晴らしいですし、評価されるべきだと思います。 小難しいことは考えずに一気に読んでしまえるこの本は ぜひこれも文庫本化して欲しいなと思いました。 | ||||
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2008年3月20日リリース。初出は『小説新潮』で2007年6月号〜12月号。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。この作品では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示している。 この作品でも惚れ惚れするような医者が登場してくる。この作品の主人公理恵の言葉は正に産婦人科の現場の言葉であり、現代の女性の言葉だ。そしてこの作品だけは主人公が女性である必要があったようだ。ラストに向かうほど『子供を産む』ということを、いろいろな立場の女性が考え、決断していく姿にかつてない感動を覚えた。 この作品は現時点で海堂氏の最高傑作だと思う。この作品を霞ヶ関の役人どもは読んで参考にするだろうか。『白鳥』のような役人がいて、霞ヶ関が根本的に変わらなければ日本なんてすぐ崩壊だな、と読了して思った。 | ||||
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