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ジーン・ワルツ



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【この小説が収録されている参考書籍】
ジーン・ワルツ
ジーン・ワルツ (新潮文庫)

ジーン・ワルツの評価: 3.73/5点 レビュー 90件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.73pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 1~20 1/2ページ
12>>
No.24:
(3pt)

良くも悪くも海堂尊と思います

20150818読了。 医療エンターテイメント小説であることは確か。 生命倫理の話題は心地よく読めない。 。 解説にある通り、関連本も一気に読むと相関関係が分かって小説の世界にもっとどっぷり入り込めそう。
ジーン・ワルツ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.23:
(3pt)

途中まではかなり面白く読めました。

しかし「これってミステリだっけ?」という感じで
良く考えたらいつまでたってもミステリ部分ないなあ…と。
後、医療系の説明部分が多々でてきて
飛ばし読みしてしまいました。

赤ちゃんの誕生の話なのだから
当然感動的なのは当たり前なんだと思いますが
この主人公女性が、結局全然取り乱しもしないところが
女性らしくないなあと思いました。
可愛げがないと言うか…。

主人公が大学側の偉い人をぐうの根もでないほど
論破するところは、カタルシスを感じるべきなんでしょうが
私にはそこ、どーでもよかった…。
そんな場面が結構何回もありました。

父親は自分が父親だと推定するしかないっていう事で、
主人公とちょっとだけ恋仲だったイケメンのお医者が
「まさか僕の・・?」とか言ってるんだけど
「ご心配なく」こっちで育てます、っていう展開が
何だか「それ、自立した女演出?」と思ってしまった。
「あなたの子供です、養育費くれ、結婚してくれ」
の方がよくない?だから男はゾッとするんでしょ。

ここに出てくる女の人、他にもシングルマザーになっちゃう
子が出てくるけど
それが潮流なんでしょうか、と思いました。
そうやって「女はたくましい」みたいな話は
それを男性作家に書かれると
「なんか、女だけ損してる」と思います。
ちゃんと男に責任負わせる話の方がいいと思うし
無理だから堕胎します、も普通の話として受け入れられると
思う。

実はネタバレ読んでから小説を読み始めたので
最後は衝撃は受けませんでした。
「本当に勝手で最低な女だな」と思った。
こういう女の人が、実生活で子供を欲しがる気がしないです。
でも、文章が本当にうまくて
小説読んだ、って充実感を感じさせてくれたので
星みっつ。
ただ、文がうまくても、話の展開が感動ありでも、
やっぱ医学的な説明とか難しいところとか
いらないなーと私は思いました。
娯楽小説ってわけではないんでしょうかね
この小説は…

続編は…また気が向いた時ですかねえ…
ジーン・ワルツ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.22:
(3pt)

感動のバーゲンセール

様々な困難を抱えた女性たちの出産がテーマなだけあって、終盤は感動シーンのオンパレードだが、
ちょっとやりすぎた感も否めない
変なダークさを入れず母体も三人ぐらいに絞ればもう少し印象深い作品になったのではないだろうか
作者のほかの作品に比べると、そこまで魅力のある作品ではないかもしれない
ジーン・ワルツ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.21:
(3pt)

評価不能

うーん、評価するのが難しい…

男の目線での話で、女性からかなりの反発、反論があるような気がする。
私自身は大野明子著「分娩台よ、さようなら」などを読み、妻の出産に立ち会った経験がある。妊娠・出産・乳児・子育てについて、男性としては勉強したほうだと思う。そんな私は、物語のあちこちに違和感を覚えた。

著者絶好調という感じで、なめらかな筆さばきを想像させる出来。
ストーリーとしては、とても良くできていると思う。泣かせどころあり、官僚のような教授をぐうの音も出ないところまで追い詰める様は痛快。
最後の最後で明らかになる「封殺」もお見事。だが、残念ながらここに大きな違和感、あり得ないものを感じてしまった。
これは「神の領域」ではなくて「悪魔の仕業」。コウノトリだなんて、冗談じゃない。

全く類似性はないが、ふと、昔ビデオで観た「ブラジルから来た少年」や浅田次郎の「椿山課長の七日間」などを思い出してしまった(こちらは、すごく良かった)。

面白くはあったのでもっと高い評価も考えたが、違う、根本的な何かが違う。そんな心の中の叫びを、払拭することができなかった。
評価不能。真ん中の★★★とさせてもらう。It's OKか… ニュアンスが相当違うなぁ…
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No.20:
(3pt)

理屈だけでは解決しない。

不妊治療・産婦人科医の現状を題材とした作品。

他の海堂尊作品と異なり、有り余る勢いで書いているのではなく、
随分と慎重に執筆したのかなと感じさせられました。
それだけ、重いテーマなのかと思います。
医学の進歩と人間の感情は、理屈だけで解決できるものではないこと。
そして、小児科・産科・救急医療の現状の改善は、容易でないなと
改めて思いました。

作品内容よりも、投げかけられたテーマに思いが行ってしまいます。
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No.19:
(3pt)

結末が気になって一気に読んでしまいました。

最近は女性の時代です。
しかし、男女雇用均等法なども法制化されると
女も男と同じ様に働けると喜んでばかりは
いられません。
同じ様に働く事で、身体に無理がかかり、
そういうことが一つの原因となって、
出産がうまくいかない女性が増えてきました。
この本は普通なら助産婦さんだけで産めるのに、
いわゆる普通ではないお産の為に女性が
どれほど悩み、困難に立ち向かい、
この出産という出来事をこなしていくか
という視点と産婦人科の医者がどれほど
困難な医療にたちむかっているか
ということに主眼を置いて小説を進めて
いきます。

つぎはどうなるんだろう・・・
という期待と不安で一気に最後まで
つきあってしまいました。

おりしも、いま、この続編の
“マドンナ・ヴェルデ”が
NNHKでドラマ化され放送されて
います。

このジーン・ワルツを読んでから観る
のをお薦めします。
面白いです。
しばらくこの作家に付き合ってみようかしら
と思っているところ。
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No.18:
(3pt)

「フェア」って何?

とても面白い小説で、一気に読み進めました。
妊娠や出産、発生学についても興味深い知識を得ることができました。

ただ最後に理恵が自分の行ったことを「自分に対してもフェア」というところがわからない。
自分の卵を使う限り、精子が清川のものであったとしても自分の子どもであることには変わりがない。
対して荒木夫妻は完全に他人の子どもを自分の子どもと思って育てる可能性があるわけで、釣り合いが取れているようには到底思えない。
ほんとうにフェアというなら荒木夫妻の受精卵を自分の時にも混ぜるべきだと思う。しかし理恵の場合は借り腹であり
「自分のお腹から生まれる」わけではないから、その選択はできなかったんだろう。
これではどうしたって半分しかフェアにはなれない。その辺の中途半端さが、読後いつまでもひっかかってしまった。
それまで理恵の冷徹かつ論理的にバッサバッサと敵を斬る姿が爽快だっただけに。

同じように冷徹な女性の出てくる湊かなえの『告白』では、ラストは完全に「フェア」ですっきりと納得がいったのを思い出しました。
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No.17:
(3pt)

てんこもり

スピーディな展開、巧妙な仕掛けと驚きの結末。官僚組織に対する反乱。ミステリーとしては大変面白かった。

周産期医療の崩壊と日本における生殖補助(不妊)医療が直面している現実。生命の誕生という「奇跡」。深刻な少子化と迷走する医療行政。堕胎。生命の誕生に関わる医師の「倫理」−人間が干渉することが許されるのはどこまで?子供は誰のものか(誰のものでもないのか)。人間の誕生と死。まさに浅く広くで、数時間で読んでしまったが、提起された問題は多い。どれも重要で、そして切り離すこともできない。この深遠なテーマを、この薄い本一冊で理解できるわけでも、批判できるものでも、安易に答えをだせるものでもないと思う。ただ、この本の中で繰り返し言っているが、当たり前と思われていること−問題なく妊娠し、母子ともに健康で五体満足な子供が生まれてくること−が、実はさまざまな難関を越えておこる奇跡なのだということ、そして、男性や、何の問題もなく子供を得ることができた方々、若い子供がいないカップルなど、不妊治療について知る機会がなく、あるいはその必要がない・なかった人々にとり、さまざまな理由により子供に恵まれず苦しむ夫婦が数多くいること、その治療について知る機会となればと思う。無論、不妊症が少子化の主因ではないが、これが機会となって不妊についてもっと理解が進めば、タイムアウトになる前に子供をつくろう・治療をはじめようとする人も増えるかもしれず、多少なりとも出生率改善に貢献するかもしれない。また、また沢山の人が知り、映画化・ドラマ化されることで、生殖補助の先端的治療について、曖昧なまま放置するのではなく、正々堂々と方向性について議論できるようになればと思う。

ただ、先を急ぎすぎた、また、あまりに特殊すぎる感がある。もし、「不妊」について多くの人に向けて問題を提起し、考えてもらうこをを目的とするなら、もっと一般的な不妊治療についてページを割いてもよかったのではないかと思う。日本では当面(or never?) あり得ない代理母出産だけをとりあげるのではなく。一般的な治療では面白くないから代理母出産というテーマを取り上げたのだろうと思うが、生殖医療という、人間の一生にとってまた国の将来にとっても極めて重要なことであるだけに、一般的な不妊治療についてもっと掘り下げればより正しい理解を得られるのではないかと思う。残念で、星3つとさせていただいた。是非続編でお願いしたい。

派手で、きわめてスキャンダラスな結末について。読み物としては楽しい。しかし、理恵がとった選択は、あくまでフィクションだ。可能性はゼロではないが、彼女のように当事者が医師であるという特殊な状況でなければ「成立」しえないことだと思う。非現実的だから起こるとしても極めて極めて可能性が低いとわかればいいが、読者が不妊治療についてあまり知識をもたないことは十分考えられるし、こんなことがいくらでも起こりうるというような誤った認識をもたれかねないのではないか、その点が気になった。
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No.16:
(3pt)

主人公の傲慢さに唖然とした

主人公の女医の傲慢さにただ唖然。
もはや不妊は医療によって克服されたというような台詞が作中に出てきたと思うのですが
子を望む母は(或いは父もですが)そこまで妥協しなくてはならないものでしょうか?
カッコウのごとく托卵された親達は本当に幸せだとでも?
確かに医療技術の進歩はすさまじく、
方法さえ選り好みしなければ誰もが「親」という立場になり得るのかもしれません。
でもそれが誰もが望んだ「親」という形なのでしょうか?
技術が進んだからといって、何もかも医師の勝手に治療を進めていいものではないでしょう。
尊厳死という選択があるように、産む産まない、或いはどのように産むのかという選択も本人に委ねるべきです。
そうでなければ本当に女性は「産む機械」に成り下がってしまう。
ただただ、この主人公の存在が作者の代弁ではない事を祈るのみです。
主人公がDNAを軽んじる一方で、あくまで自分の卵子にこだわる嫌らしさや
別視点から書いた「マドンナ・ヴェルデ」では、ちょっとしたしっぺ返しを喰らっているところから、
作者も決して全面的にこの女性のあり方を肯定しているわけではないと思うのですが
著名な作家さんの作品であるだけに色々影響がありそうで心配です。
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No.15:
(3pt)

大団円で終わるのかと思いきや・・

そうきたか・・。という感じ。もちろん賛否両論あるであろう。しかし問題提起もしっかりしてるし、それに対する答えも提示している。なかなかこういう作品は無い。ただ氏の作品としては珍しい(いらぬ)性描写が鼻についた。
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No.14:
(3pt)

産婦人科医療の崩壊

少子高齢化時代を迎え、少子化対策への保障を渋る行政。
それに迎合し、地域医療を荒廃させた大学病院。
その影響を受けて疲弊し、社会的にも追い詰められる医療現場。

非常に難しいテーマを、産婦人科医曽根崎理恵を味付けとし、
その問題を世に問う意欲作です。

そして、子どもが普通に生まれることの奇跡を感じることができる一冊です。
ぜひ、これから子どもを生み育てる人に読んで欲しいです。

この奇跡を考えると、不妊治療や、代理母出産について、もう少し考えてもよいのでないかと
思いました。予算がないといいますが、無駄な箱物をつくるよりも
こういう現場に予算を配分して欲しいと切に願うばかりです。

この本を読む前に、「医学のたまご」を読みました。
主人公曽根崎薫の出生の秘話が語られるので、非常に感慨深いものがあります。

ただ、小説の評価としては、テーマの難しさからか、今ひとつまとまりきれていない感を受けました。
2冊くらいにして、妊婦や医師たちの心情の変化を丁寧に描いてもよかったのではと思いました。
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No.13:
(3pt)

医療の情報が詰まっていました。

テーマに惹かれて購入しました。
 「こんなキャラの子、今時、いるか〜??」って言う登場人物も出てきましたが、その分、登場人物設定が分かりやすかったです。

スラスラ読めながらも、妊娠・出産に伴う医療情報、現在、医療機関ではどんなことが起こっているか。とても考えさせられる作品でした。
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No.12:
(3pt)

そこまでする??

著者の思想をぶつけた直球勝負の作品に感じた。
魔女(ウイッチ)の目的の為には手段を選ばない気迫がスゴイが。。。
ここまでして良いの??と最後に疑問符がついた。
とはいえテンポは良く、気持ち良く読み進められる作品ではある。
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No.11:
(3pt)

もっと展開に広がりがあれば・・・

不妊治療、その原理などが詳しく書かれていて興味深くは思った。
スピーディな展開で、読みやすいが、医療ミステリーとしての展開は、
他の海堂さんの作品に比べると、インパクトに欠けていた。
また、主人公の曽根崎理恵と宮川の話に終始し、
理恵と夫との関係や、久広先生の医療事故についての記述が
中途半端な気がした。もっと展開に広がりがあれば、よかったと思った。
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No.10:
(3pt)

やや説明が多すぎる

物語としてもおもしろいし、
問題提起している医療問題も素晴らしいのに、
あまりに専門的な医学的説明文や、
社説を読まされているかのごとき、
医療問題批評文が多すぎて、
物語の小説としてすっと読みにくい箇所が多いのが、
非常に残念。

海堂作品の中では正直おもしろさ的には、
各落ちした巻。
ハードカバーで買うにはややもったいない気がしました。

物語がおもしろいだけに残念です。
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No.9:
(3pt)

文庫版に期待大!

現代医療、特に地方における産婦人科医療の崩壊と政治による誘導ミスの関係を素人にもわかりやすく解説し、「火急的速やかな」方向転換を世に問う、社会派医療小説と思いました。また主人公の再出発、未熟な妊産婦の成長など楽しく読ませてもらいました。

ただ残念なのは、最終章で明かされる、赤ちゃんたちの驚くべき真実。
この辺りは、ミステリーとして読むべきなのでしょうが、一個人の人格にかかわる根本的な干渉/操作は、たとえ周産期医療改善の大儀名文のもとであろうと決して許されることではないはずなのに、何故か、策謀のひとつとしてさらりと片付けられ、敵(エネミー)はあっさりシャッポを脱いでしまっている。

いつの日か文庫版での加筆の際には、この辺りに厚みを持たせリアリティを引寄せていただきたいと期待し、星2つマイナスさせてもらいました。
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No.8:
(3pt)

ヒトとしての医療を!

生命操作・・・。それはまさに神の領域と言わざるを得ない。その領域を、
ヒトは侵す権利があるのだろうか?確かに、不妊に悩む人たちに救いの
手をさしのべることにはなるのだが。だが、自然の摂理を破壊するという
危険性も充分秘めている。モラルを逸脱すれば、見ず知らずの他人の
卵子と精子を受精させ、代理母に出産させることもできるのだ。医学の
発達がはたしていいことなのか悪いことなのか、この作品を読んでいると
判断がつかなくなってくる。せめて悪用されないことを願いたい。そして
世の中の医師たちには、ヒトとしての道を踏み外さない医療を切に望み
たい。いろいろな問題を含んだ作品だった。
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No.7:
(3pt)

設定に無理がある

今度の主役は産婦人科の女医です.

テーマは「不妊治療」,「代理母出産」.この女医さんはこの2つにとても積極的です.患者さんのためにという気持ちは分かりますが,そこに自分の都合を持ち込むのは許されないと思います.こんなこと,あり得ないし,あったら大問題です.大学病院の医局の内部事情や医学生の講義の様子などが丁寧に描かれている割には,それぞれの妊婦さんたちの話があまり詳しくなかったのも残念です.ちなみに本書では,田口先生も白鳥さんも登場しません.やっぱり,この2人が登場しないと寂しいです.

同じテーマなら,帚木蓬生「エンブリオ」,山田宗樹「天使の代理人」の方が内容も濃いし,おすすめです.
ジーン・ワルツ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
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No.6:
(3pt)

作家さんの理想論が先行しすぎている感じです

「ブラックペアン1988」を読んだ後に読んだので、残念ながらがっかりしました。

産婦人科医療について書かれており、非常にタイムリーではあるのですが、作家さんご本人の理想論・言いたいことが先行しすぎており、消化不足な感じは否めません。
せっかく良い内容・おもしろい登場人物たちなのだから、もっと面白く書けただろうな〜と思ってしまいます。

特に、主人公の女性が「クール・ウィッチ」とは全く思えませんでした。

ストーリーの終わり方が悪くないのが救いです。
ジーン・ワルツ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
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No.5:
(3pt)

やや粗い展開が・・

現代の日本の医療。特に産科崩壊について概観したい読者にはお勧めできます。

無能で無責任な官僚による、日本の医療崩壊、その最前線にある産科医療・・不妊治療、サロゲートマザー、赤ちゃんポスト等々社会的センセーショナルな問題に対する筆者の思いは十分伝わります。が、総花的に問題をちりばめすぎた結果か、最終章近くなってからの展開はあまりにご都合主義的で、粗っぽい印象があります。

同じ「産科崩壊もの」としては、昭和大学の産婦人科現役教授(岡井 崇先生)の書かれた「ノー・フォールト:早川書房」のほうが数段リアリティがあります。

よって少し辛い評点になりました。
ジーン・ワルツ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
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