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ジーン・ワルツ
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ジーン・ワルツの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全90件 41~60 3/5ページ
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以前産科医療に従事していた者です。産科医療、不妊治療の現場を知っているだけに主人公の描写があまりにも産婦人科医としてどうかと思います。もちろん小説だからと言われればそれまでですが…。 代理母問題を提起した作品かもしれませんが、代理母問題以前に不妊治療の技術を悪用し、他の夫婦に自分の受精卵を戻すなんて行為はいくら自らが不妊になった産婦人科医とはいえ、もちろん一人の女性としてもこのような突飛な行動には小説とはいえあまりに無理があると思います。あんな傲慢な考え方を持つ女性が産婦人科医としてその知識と技術を悪用しておきながら、その後も平然と産婦人科医を続けれる心理もまたわかりません。作者は何か母性をはき違えているのではと思います。産科医療はこのような程度の低い倫理観のものではないと思います。この点が作者が医師とはいえ、専門分野が違う、男性の感性で書いた作品なのだと思います。この作品を一般の方々が読んで、代理母問題を考えるきっかけになるのは根本がずれていて、問題を歪ませて考えてしまう気がしてならないです。レビューを見ると皆さん高評価だったので、期待して読んだだけに内容にガッカリでした。 | ||||
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AI(死亡時画像診断)の次に筆者が問題提起するのは、産婦人科問題 でした。舞台は桜宮市から東京へと移ります。でも主人公は東城大出身 ですし、友人の小児科医「真弓」と言えば・・・ そのうち物語がクロスするのでしょうか。楽しみです。 産婦人科にまつわる問題を数多くスマートに扱っています。バティスタの バタバタ感とは違う「巧さ」が出ています。出産についても多くの頁で 解説してくれてます。未婚女性には是非読んで欲しいです。 ・1万人に1人の出産異常で最善をつくしたにも関わらず逮捕された医者 ・体外受精の遺伝学的意義 ・仮り腹問題(代理母問題) etc その筆は医療だけには留まりません。 ・未婚の母(しかも男は逃げている) ←この娘には涙しました ・胎児と仕事をどちらを優先するか ・不妊治療をめぐる人間模様 etc 巧い反面、テーマが重すぎて一部救えていないため星4つとしました。 白鳥さんの存在は大きい。 2冊続けて読むなら、この本を読む前に「医学のたまご」を読んで欲しい と筆者は言っています。本と本の間の空間にドラマがあぶり出しのように 浮かび上がります。 | ||||
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医療問題に疎い私にも 強い関心を抱かせてくれた。 小説という手法を選びつつも、 著者自身が抱いている医療問題に対して、 明確なメッセージが描かれているのがいいですね。 また、小説としても十分に魅力的であり、 代理母出産をめぐる関係者の思惑が交錯し、 最後にきれいに謎解きが完了してすっきり。 著者の他の本もぜひ読んでみたいと思います。 | ||||
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毎回、最高に面白いだけでなく、現代の医療問題にそくした作品を世に送り出して いる海堂先生ですが、こんどの産婦人科の抱える問題をテーマにした作品も 最高です。このテーマでも画像診断のように世の中動かせるんじゃないでしょうか? いやいや、読む価値有りです。 | ||||
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少子高齢化時代を迎え、少子化対策への保障を渋る行政。 それに迎合し、地域医療を荒廃させた大学病院。 その影響を受けて疲弊し、社会的にも追い詰められる医療現場。 非常に難しいテーマを、産婦人科医曽根崎理恵を味付けとし、 その問題を世に問う意欲作です。 そして、子どもが普通に生まれることの奇跡を感じることができる一冊です。 ぜひ、これから子どもを生み育てる人に読んで欲しいです。 この奇跡を考えると、不妊治療や、代理母出産について、もう少し考えてもよいのでないかと 思いました。予算がないといいますが、無駄な箱物をつくるよりも こういう現場に予算を配分して欲しいと切に願うばかりです。 この本を読む前に、「医学のたまご」を読みました。 主人公曽根崎薫の出生の秘話が語られるので、非常に感慨深いものがあります。 ただ、小説の評価としては、テーマの難しさからか、今ひとつまとまりきれていない感を受けました。 2冊くらいにして、妊婦や医師たちの心情の変化を丁寧に描いてもよかったのではと思いました。 | ||||
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テーマに惹かれて購入しました。 「こんなキャラの子、今時、いるか〜??」って言う登場人物も出てきましたが、その分、登場人物設定が分かりやすかったです。 スラスラ読めながらも、妊娠・出産に伴う医療情報、現在、医療機関ではどんなことが起こっているか。とても考えさせられる作品でした。 | ||||
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著者の今までの作品群とは、ちょっと趣を異にしている様な気がしますが、それは舞台が桜宮市ではないと言う事だけではない様な気がします。 全体のストーリー展開は実にミステリアスで、その中心で動くヒロインの曽根崎理恵もどこかミステリアスな魅力に溢れています。 その一方で、彼女の言葉は実に歯切れが良く、官僚を始めとする旧勢力に対して気持ちが良い程攻撃をします。 これだけで、惹きつけられ一気に読み通しました。 ところが、この本はそれだけではありませんでした。 「生命」と言うものに対する登場人物たちの真摯な態度に胸を撃たれ、涙腺が緩くなってきます。 いろんな意味で良く出来た小説であり、エンターテイメントとしてすべての面を持った楽しい本でした。 | ||||
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オリジナルは2008年3月20日リリース。初出は『小説新潮』で2007年6月号〜12月号。文庫化は2010年6月29日。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。この作品では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示している。 この作品でも惚れ惚れするような医者が登場してくる。この作品の主人公理恵の言葉は正に産婦人科の現場の言葉であり、現代の女性の言葉だ。そしてこの作品だけは主人公が女性である必要があったようだ。ラストに向かうほど『子供を産む』ということを、いろいろな立場の女性が考え、決断していく姿にかつてない感動を覚えた。 この作品は現時点で海堂氏の最高傑作だと思う。この作品を霞ヶ関の役人どもは読んで参考にするだろうか。『白鳥』のような役人がいて、霞ヶ関が根本的に変わらなければ日本なんてすぐ崩壊だな、と読了して思った。 | ||||
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チームバチスタがコミカルな展開の裏にテーマが隠されていたのと違い、こちらはテーマ性を全面に押し出している。 官僚機構や医療行政を告発することがメインのお話だろうか。 この著者ならではのテンポと個性的なキャラで一気に読めた。 「生まれるということは奇跡」というそんな当たり前のことを再認識。 あと現在妊娠中の方にはオススメしない方がいいかも。 | ||||
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妙高助産師の言葉。 《赤ちゃんができれば母親の準備は自然と追いつくし、 赤ちゃんは世界を一変させる力を持っている》 素敵な言葉だと思います。この小説全体に流れる「母の力」 を思わせるトーンの、元気が出てくるような言葉。 しかし現実はこの言葉を悪い意味で越えている。 「母親の準備は自然と追いつ」かない。児童虐待は後を絶たない。 だからといって、虐待をする人が倫理的でない、悪であるとただ 言ったところでなんの解決に結びつくのだろう? 虐待をする人も苦しんでるかもしれないのに。 理恵のとった行動だって、倫理的でないとは思うけど、じゃあ、 彼女は、どんな行動をとればよかったのか? 現実をよく見て、それに対して、少しずつでも、一歩を踏み出す ことしか、人間にはできないと思う。 法律だって人間が作ったものなんだから完璧なものじゃないし。 しっかりした倫理観を育てるためにも、こういう小説を読んだ 後は、自分でよく考えていかなきゃならないと思う。 | ||||
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「ブラックペアン」を読んだ後だからか、物足りなさは否めませんでした。 私も女性で出産経験がありますが、理恵の「女としてのイヤらしさ」はどうにも共感できませんでした。 海堂さんの小説のキャラは憎らしくとも嫌いになれないキャラが多いのですが、 理恵だけは受け入れられなかったです。 「最終保険」をかけるためにわざわざ他人を巻き込む必要はあったのか? (彼女は何も知らずにこの先吾郎君を育てていくのか…) 医者の越権行為であり、こんな危険性があるなら体外受精なんて恐ろしくてできないだろうと思います。 実際本当の子供かどうかは女にしか分からない、ということも事実は事実なんだろうけれども ちょっと乱暴さを感じました。それ言っちゃ身も蓋もないでしょう、と。 男の人はどう感じるのでしょうね。子育てや出産に夢も抱かなくなるんじゃないでしょうか。。。 厚生労働省のくだりもしつこく、物語の不自然なところに所々に入ってくるので正直読みにくかったです。 内部告発の件も犯人はわかったものの、最終的にはスルーされてまた和解してるし、中途半端。 ハードカバーで買うまでもなかったです。文庫出るまで待てばよかった。 出産シーンは感動しましたが、印象に残ってるのはそこくらいかな。 本当の主役はユミだと思います。彼女が一番「妊娠、出産を機に変われた人間」だと思います。 彼女の成長をもっと書いて欲しかったなぁ。 今年の秋に菅野美穂さん主演で映画化されるようですが、どうなるのでしょうね。 | ||||
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医療サスペンスですが、 内容は生命誕生の神秘を扱ったものです。 人が生まれてくるまでに いくつもの関門を乗り越えて ようやく誕生しているということが 実感できます。 | ||||
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海堂尊はすごい作家だと思う。今まで6冊ほどの著作を読んできたがどれも睡眠時間を削ってでも読みきりたいと思わせるすばらしいストーリーテラーであり、読書の喜びを感じさせる。 本書もこれまでの著者の作品設定の中でヒロインの医師が「代理母」「医療制度」など深遠な生のテーマをめぐり、劇的なドラマをみせる。 そのなかでも「産む選択」をめぐる女性の葛藤と決断のエピソードは読んでいてほろっときた。泣かせどころをきちんときかす著者の仕込み、台詞使いのうまさには脱帽である。 終盤のヒロインと先輩医師との議論は攻守が激しく展開し、戯曲を読んでいるようで、若干論理を追求するあまり現実味がないようにも思えたが、いずれにせよまた一気に読んでしまい、読後感も良かった。 | ||||
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著者は病理医として勤務する傍ら,処女作『チーム・バチスタの栄光』で鮮烈なデビューを果たし,メディカルミステリーというジャンルを切り開いたベストセラー作家である. 本作品は悲惨な状況に置かれている日本の産科医療の現状について,エンターテイメント小説の形式で分かりやすく解説している.本書を読むと,いかに日本の医療行政が産科医療をおろそかにしてきたかがよくわかる.その結果,現在の産科医不足を招いていることを考えると,怒りがこみ上げてくる.また法律に関しては,医療技術がいくら発展しても,戦前のまま放置されているため,様々な不具合が生じていることも明らかにしている.例えば,代理母出産に関しては,法解釈だけでは無理があるので,法改正が必ず必要となるであろう. 著者のような強い信念と行動力を持った医師が,医療現場の問題点を指摘し,解決策を提示することによって,世論,政治家,医学会を動かし,最終的には厚生労働省を突き崩してくれることを期待したい.更には厚生労働省に白鳥圭輔のような人物が多く現れてくれることも期待したい. | ||||
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いままでがエンターテイメント的な作品が主だった作者が、現在の産婦人科医療の実情をリアルに描き、厚生官僚や学会のお偉いさん方の無策ぶりを糾弾した作品です。「ノーフォルト」ほどリアルでなく「エンブリオ」ほどインパクトはありませんが、個々で描かれている産科医療は現実であることはもはや疑いのないことでしょう。また、不妊治療、代理母の問題にも触れられており、いかに日本の法律が古く、現実に全く対応できていないかがわかります。政治や法律に関わる方々は根本的に日本の法システム改革していただきたいと思います。 | ||||
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海堂先生の作品にはいつも現場の医師の血を吐くような叫びが描かれていて 心につきささって胸がじーんとなりますが、この作品はそれに加えて出産の場面で読むたびに涙がでます。 妊婦さんも、それをささえる先生も(特に清川先生の笑顔に泣けた)、出産てやっぱりすごいなあと心から思える作品です。 R指定になってでもぜひ映像化してもらいたいです! ちなみに「極北クレイマー」「医学のたまご」を読む方は必読です!! | ||||
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産婦人科の医療問題について 切り込んだ作品。 不妊治療、人工授精、妊娠、出産、代理母出産…etc 現在問題になってるさまざまな産婦人科医療について リアルに書かれています。 出産は安全なもの、という概念は危険だということを 改めて思い知らされました。 障害を持って産まれることがわかっている赤ちゃん 生まれてすぐに死ぬことがわかっている赤ちゃん 終盤の出産シーンは感動して涙します。 ラストは予想できた内容で 理恵の執念みたいなモノを感じずにはいられなかったけど 現実とシンクロしている部分が多いだけに 架空の世界、と思えないような。 うん、やっぱり出産ってすごい。 そんな作品でした。 | ||||
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生命を造る手助けに、人はどこまで手をかしていいのでしょうか? 難しい問題ですが、私は魔女の行為を全否定出来ません。 女性といわず、男性にも是非読んでいただきたい『生命について考えさせられる』一冊です。 | ||||
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著者の思想をぶつけた直球勝負の作品に感じた。 魔女(ウイッチ)の目的の為には手段を選ばない気迫がスゴイが。。。 ここまでして良いの??と最後に疑問符がついた。 とはいえテンポは良く、気持ち良く読み進められる作品ではある。 | ||||
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まさに昨今、妊婦の急患がたらい回しにされている現実を背景に、官僚による地域産科医療の崩壊と不妊治療への無理解に立ち向かう美貌の女性勤務医を描く。 主人公の女医理恵は産婦人科医として官僚から恩恵を受ける首都の大学病院に勤務する。専門は不妊治療。 理恵は密かに日本では禁止されている代理母の出産を実行するが最後に謎解きが待っている。 同時に、臨場感あふれる出産シーンは生命の誕生に感動を覚えさせる小説である。 | ||||
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