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民宿雪国



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【この小説が収録されている参考書籍】
民宿雪国

民宿雪国の評価: 3.60/5点 レビュー 45件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全45件 21~40 2/3ページ
No.25:
(3pt)

正直言って、余り面白くない

国民的画家の丹生雄武郎の偽りの生涯と造られた人物像を描いた奇妙な作品。

正直言って、余り面白くない。サブカルチャーの匂いをプンプンさせたウケ狙いの作品としか思えなかった。その辺りはこの作品の主人公と著者が重なり、思わずニヤリとするのだが。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.24:
(5pt)

読んだことの無い面白い本

まったく今まで読んだことのないタイプの本で
衝撃を受けた。
なにか後書きも含めて壮大なホラ話を聴かされているような
そんな感じがした。
すべてが冗談のような。
とにかく読んでもらうしかない。
としか言いようがありません。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.23:
(1pt)

賞狙いが透けて見えて興醒めになっている。

氏の作品は書籍化されたものは全て読んでいるが、面白さでは「雑司が谷」シリーズ、文学性では「二十五の瞳」に劣っている。
つまり、中途半端。氏の特徴である暴虐的なセックス描写も控えめだし(賞狙ってるんちゃうか)、
意外性やどんでん返し的なストーリー性もイマイチだ。

丹生氏の生涯についても、資料や関係者のコメントから、ニューギニアやシベリア行きは虚飾でだると判明している。
しかし、丹生氏は、死の床に瀕しても尚、シベリアの思い出を語る。

これは一体どういうことか?

丹生氏の意識が混濁しているのとしても、さらに嘘をついているのか、
あるいは、虚飾で塗り固められた人生を自ら本物であると意識化で思い込んでいるのかが
一切、判明しない。

ジャーナリスト、矢島博美の手記と実物の丹生氏のかけ離れた人生について、
伏線ぽく書きながらも最終的に収束させていない。

これは読後感に不満が残る。

「雑司が谷RIP」では、複雑に入り組んだ人間関係が錯綜せずにきちんとまとめている。
暴虐描写も、「屈辱勃起」など知る人ぞ知る夏岡彰文体でこれでもかと責めまくる。

氏のセックス描写は、男女の垣根を超越し、サディズムとマゾヒズムは表裏一体なもので、
肉体的にはマゾでも精神的にはサドとして責め役を逆に調教しているなど斬新である。

この作品は、何もかもが中途半端。

「雑司が谷」シリーズでは、賞が取れないと理解して、賞狙いの小説を書いているとしか思えない。
しかし、その行為が逆に氏の作家性を消してしまっているのだ。

「桐嶋、部活やめるってよ」の朝井リョウ氏が若くして賞を取り、映画化されていることを
嫉妬しているとしか思えない氏のツイートを見てもそれは明らかだ。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.22:
(5pt)

嘘と一緒に

「信用出来ない語り手」が騙る小説が大好きだ。人間が言葉を使う以上、嘘は言葉とセットだという事を認識させてくれるから。人生という、全ての人間にとって過酷な代物を乗り切る為には絶対必要なものだと納得させてくれるから。単純な善悪ニ元論のバカバカしさを嘲笑ってやれるから。でも近代小説に私小説の伝統がある我が国にはなかなか良い作品のないジャンルでもある(ミステリーは別として)。という訳でかなりの数の「信用出来ない語り手」小説を読んできたけれど、この小説の面白さと、後を引く感じはトップレベルだと思う。まず序章で丹生が、とんでもない大嘘つきだといきなり明かしてくれるが、そこで先が読めるのではなく、何故丹生はこんな嘘をつくのか?という興味で引っ張っていく。丹生の嘘は日本という国が嘘でぬりかためて隠している「臭いもの」を白日の元に引きずりだすという逆説!そして、最後の最期まで嘘をつき通す丹生は哀れであると同時に天晴れでもあり、私には後味の悪い小説、とは思えなかった。本気で嘘=虚飾を信じる大衆を翻弄すると同時に、自らも生涯唯一の恋を美化しないでは生きられなかった偉大な詐欺師・・・嘘を一度もついた事のない人間以外に彼を弾劾できる者はいない筈だ。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
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No.21:
(3pt)

風呂敷のたたみ方が下手くそ

語り手がどんどん変わりながら、国民的画家・丹生雄武郎の全く異なる姿を次々と描いていく前半は面白い。
どれが本当の丹生雄武郎だか判らない。
ところが、丹生雄武郎の告白となる後半になってから物語は失速し、ありきたりな平凡な結末に終わる。
そこがつまらない。
実に風呂敷の畳み方が下手。

構成的には、民宿雪国に宿泊する客って異端者ばっかりなのがちょっとよろしくない。
普通に民宿雪国に泊まってそこで気持ちよく過ごした一般人の普通の家族旅行の思い出のエピソードなんかかがあれば、もうちょっと違った感じになると思う。
(読み手はいつ惨劇が始まるかとハラハラドキドキしながら、一般人旅行者の旅のちょっとイイ思い出話を読まされて肩すかしを食らう)

畳み方としては読者に答えを与えるのは良くないと思う。

そもそも丹生雄武郎の告白は、真実か?
「丹生雄武郎と呼ばれる人物は、本当に丹生雄武郎本人だったのか?」というところまで、踏み込んでいかないといけないと画竜点睛を欠く思うんだよ。


民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
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No.20:
(3pt)

連日の事件やニュースも、こういうものなのかなと思いました。


物語は、ジャーナリストの矢島博美が、
日本を代表する画家である丹生雄武郎の死をキッカケに、
彼の生涯を克明に取材したという報告から始まります。

丹生雄武郎は、メディアに登場することが少なく、
逸話や都市伝説が多く存在する世界的な画家。
そんな伝説の画家は、生前から多くの謎と疑惑に包まれていました。
矢島博美は丹生雄武郎との対話・精力的な取材により、
あいまいなベールによって隠され続けてきた真実へたどり着きます。

おもしろかった、というよりも。
ひきつけられました。
特に、前半部分。

タイトルにもある“民宿雪国”で繰り広げられる騒動は、
まるで部屋のドアを開けたら崖だった、というような、
驚きの連続でした。
やや強引であまりにも続く苦境の展開にうさんくささを感じないのは、
物語の設定や背景に注意が払われているからなのかもしれません。
本当にひきつけられました。

後半は、フィクションである物語が史実と混ざり合い、
物語を複雑な展開へと推し進めていきます。
戦時戦後の歴史に明るい人は、そのあたりのアリ・ナシを、
自分なりに楽しめるのなとも思いました。

グロテスクな表現が生々しく描かれているので、
過激な描写に弱い方は、冒頭を立ち読みされることをオススメします。
抵抗を感じなければ、きっと続きが読みたくなると思います。

面白いというより、ひきつけられる本です。
秋の夜長にはうってつけと思いますが、
万人にはオススメしないのと、
友達にも勧めないかもしれません。

まずはこれ読んでみて!というよりも、
読書習慣のある人や、色々読んでいる人にはオススメです。

作品の満足度は4つ、友達に勧めにくいので−1。
ということで、私は★3つです。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.19:
(3pt)

作品と実人生って…

あとがきを読んで、うーんと考え込んでしまった。

たとえば梁石日氏が実父をモデルに、残忍極まりない在日朝鮮人の男を描く、
あるいは玄月氏が、朝鮮人部落内でのリンチというか制裁の気分が悪くなるようなシーンを描く、
というのにはエクスキューズは要らないけれど、
日本人作家・樋口毅宏氏が怪物のような犯罪者を描くと、
こういう言い訳(後書)を書かないではいられないのでしょうか…。
私は要らないと思うけど、この後書き。もっと読者を信じていいんじゃない?
(これから読む人の楽しみを奪わないために、あまり具体的に書けないのが歯痒い)

要らないとは思うけど、でも、
もし私が在日のひとりで、この小説を読んだら、
やっぱりあんまり気分はよくないと思うよ。

怨念から人を殺めるのと、快楽殺人とは、違うよね。
娯楽小説だからスパイスは沢山効かせなきゃ面白くならないのだろうけれど、
主人公の性的嗜好なんかも、ちょっとやりすぎって感じがする。いたぶって殺すだけでいいじゃない。

気になったことをひとつ。
主人公が死を前にして自らを語った内容を、インタビュワー矢島博実は、
虚飾や借り物の部分(ドフトエフスキィまで借りてきている)が多いとわかっていながら
結局は最後にまんまと騙されてしまったのではないでしょうか。
自らの出自の告発者を、主人公は聞き出して知っています。
それを疑っているわけではない。というか、本当は確信している。
なのに真犯人を探すという空しい大義名分を掲げ、自らの特異な嗜好を全開にする。
本当の怨念は、最も愛した者に向けられているのに、それを自分で決して認めようとしない。
その感情の捩れ、欺瞞にこそ、偽りで塗り固めた人生の根幹があるのではないでしょうか。

絶賛に近い書評をいくつか読んで、かなり期待して本を開いたのですが、
それほど読後感はよくありません。
エンターテイメント小説に多い、いろいろてんこ盛り、というところも好みではありません。
すぐに名の浮かぶ人物が脇役として何人か登場しますが、
日本の戦後史を背景にするために人選しているというには、
ちょっとしたお楽しみ、といった程度の印象です。

何より不満なのは、芸術作品と表現者の実人生との関係です。
たしかに作家や画家って、しょうもない人が多いですが
(小林秀雄だったっけ、中原中也のことを、なんだか邪悪なものを感じるって言ったの)
人を殺すのが楽しくってしょうがないっていう人物の描くものが、
国境を越えて大勢の人間の心を捉えるかなぁ。
私はけしてそんなことは起こらない、と思いたいけれど。

漠とした印象ですが、編集者だった人の書いた小説、って感じかな。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
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No.18:
(3pt)

労働の時間

語り手が読者の思い込みをひっくり返してゆく手法は、小説ならではのもので、作者の仕掛けの高度さを感じ、面白く読んだが、それが日本の戦後世相史とリンクさせてゆく後半部から、単に薄っぺらであざといものとなった。パワーはあるが、それは小説という制度に乗っかっただけのもので、人間は描かれていない。人間はこんな奇形なものではない。だから逆に小説という仕掛けを使うと、こんなにも人間は奇怪なものに描けるという可能性を示した。作者が農林漁業や工場労働などの労働時間を繰り込むようになると、また面白い世界が描けるような気がする。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
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No.17:
(3pt)

いい意味でも悪い意味でも、悪趣味なホラ話

ミステリかと思って読み始めましたが、違ってました。第一章はちょっとレトロな感じの、どんでん返しに次ぐどんでん返しのお話で楽しませてもらいましたが、それ以降は、日本の戦中、戦後史をパロディにして、にやりとした笑いを誘うという感じでしょうか。こういうのって好きな人は好きだろうし、出来が悪いわけではないのですが、ちょっと悪趣味な感じで私は笑えませんでした。グロい描写も多かったです。グロな映画を笑いながら見られる人なら、こういう作品も楽しめるのでは?
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.16:
(5pt)

タイトルの意味の深さに泣けました。

1月末に、東京から大阪に向かう新幹線の中で読みました。

第1章を読んでいる時の「脳内映像」は凄まじく、その描写力に圧倒されました。

名古屋を過ぎた時興奮を冷まそうと、ふと外を見ると、一面うっすらと雪景色。
夢か現か、心地良いトリップ…その時の思いをどう言葉にしたら良いかわかりません。
呼吸を整え、はやる気持ちを抑え、また読み出しました。

普段人には隠してる冷たい私の姿や、言いたくても言えない言葉を、
見つけてしまったと感じ、台詞に親近感を持つことがありますが、この本もそうでした。

「写真がその人物や風景の真の姿を写しているとは、必ずしも言えないということです。
一見綺麗な風景も、ほんの少し影が差しただけで、がらりと印象が変わって見えます。
どんなにずる賢い人も、高価な服を着ると立派に見えます。」

「闘わなければ生は輝きを放たない。私は闘ったことがあっただろうか。」

こんなスリリングな台詞もいっぱい出てきます。

もしあなたが年を取ったことを嘆き、孤独で、色んなことをあきらめてラクになりたい。
「もう人を信じられない」と思っているなら、読んでほしい。

「民宿雪国」というタイトルの意味を知った時、その美しさに動揺してしまうと思います。

私は、樋口先生の本は初めて読みましたが、ファンになりました。
未読の作品も追いかけようと思います。

民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
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No.15:
(4pt)

ここまで後味が悪い小説は久しぶり

今日読み終えた。
はっきり言って最悪の後味だった(悪口という意味ではなく→そのため評価を4点にしてある)。
グロに次ぐグロ。男色やら性転換やら在日やら陵辱・殺人(しかも怒涛のごとく連射)・裏切りが無数に出現。
これはさすがに映画化は不可能だろう。
もちろん連続するこれらすべてのグロには作者の執拗な意図があるのだが、描写・設定が狙いすぎと言われかねない
領域に入っているので読者の好みで評価は大きく分かれるのも納得がいく。
単に唾棄すべき描写を書いてるだけじゃねえかと言いたくなる人の気持ちもよくわかる。
ただし最後まで作者の根性を貫き通したことで私の中での評価は高くなった。
実際にこう言う描写を目の当たりにしてみると、人間の本性とは予定調和や中途半端な妥協で終わることはなく、
人生の最後の瞬間まで一貫してこうなるものだろうと思わせられる。
それがこの作品の持った力が一番発揮された箇所なのだろう。

今夜は確実に夢に出る気がする。
これ以上はちょっと言葉が見つからない。
身構えていなかった自分には良くも悪くも刺激が強すぎたので「今年最強の問題作」に遭遇した感じ。
やはり自分にはこういう作風は向かなかった気がする。
当分こういうおぞましいのはもういいや…再読する気力も失せた俺(滝汗…)

民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
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No.14:
(3pt)

もっとリアルに

民族問題や差別を扱うと凡庸になりがちだが、物語の前後を上手に組み変えることにより、ジェットコースターの如くアップダウンの激しいプロットでありながら、一気に読ませる筆者の筆力には脱帽する。
但し、民族差別や性差別を主題として扱っているなら、いささか物足りない。少なくとも、隣に韓国人や中国人、フィリピン人やタイ人も住んでいるのが当たり前の時代になっている者にとっては、人種の多様化は確実に進んでいることは当たり前の日常である。
この現代に、この小説のメッセージが我々にどの程度響くのだろうか?
筆者の祖母に対するオマージュとしては満足かもしれないが、現実は更に多様化している。
筆者にはもっと現代を切り取って欲しい。それだけの才能があるのだから。

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No.13:
(3pt)

少年マンガです

本作を一言でいうと「少年マンガ」。文字だけのマンガ。マンガだから真面目に読むと興醒めする様な、設定のミスや矛盾、「どーやったらそんな事できるんだよ!」的メチャクチャなストーリーなど合点がいくし、許せる。マンガだと思うと「ほー 次は作者どんな下手なびっくり箱用意するかな」くらいに楽しめる。ただ、作者は文学のつもりで書いているらしく、無用に普段使わない日本語を多用し随所に文学的表現や、他の文学作品からの薄っぺらい引用を行っている。そのギャップが痛い。
マンガなので読み終わっても、人に貸したり、本棚に飾ったりしない。すぐに駅のゴミ箱に捨てた。だとすると、1470円は高いかな。
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4396633521
No.12:
(4pt)

終盤がいまいちでしたが・・。

内容紹介文に、

ある国民的画家の数奇な生涯を描いたエンターテインメント。
期待した展開が何度も何度も裏切られ、物語のラストはとんでもないところに着地する。
昭和史の裏面に挑む怒涛の長編書下ろし。

とある。
たしかに中盤までは良い意味で裏切られる展開なうえ、
実在する人物まで登場させ、主人公と絡ませることで、どんどん物語に引き込んでくる。
※実在人物は容易にわかります。

だが後半はどうでしょう。
激しかった展開は影をひそめ、最後は落ち着くところに落ち着いたと感じました。
戦争の悲劇とか差別問題とかの多岐にわたる問題が物語の奥に潜んでいますが、
それらがうまく乗り切らなかったと思います。

ただ、中盤まではホントに面白かったので★4つでお願いします。


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No.11:
(5pt)

きわめて挑戦的な、度胸ある、根性のすわった作品

もう少し先に行けば面白くなるのだろうと思い、読み進めていったが、いつまでも続く貧相な描写と突拍子もないストーリー展開にしらけきってしまい、坂本龍一の対談がでてくるあたりでゴミ箱へ。樋口さんは読者のお金と時間を屁とも思っていないようです。その度胸に☆5つ。
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No.10:
(5pt)

何度驚かせれば気がすむの

ポール・ハギス監督の映画「クラッシュ」を見た時の感想に近い読後感。花村満月や隆慶一郎が初めて我々の目の前に現れたときのような衝撃。もちろん感動に打ち震えています。読み終えたあとタイトルの「雪」の文字が紅いタイポグラフィーであることに気付き、さらに想うことしばし。
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No.9:
(5pt)

文部科学省推薦図書

中高生を子供に持つ親は今すぐこの本を買い、読ませるべきだ。

20歳を超えてからでは遅すぎる。

自分の全てが、善悪が、心が、凝り固まった大人たちを揺さぶるのは思った以上に難しい。

彼らは自分が変わるのが怖い。自分の価値観を壊すよう様な「未知なるもの」を受け入れようとしない。

この本を「傑作だ。」と叫ぶ一部の良識ある大人だけのものとしても意味がない。

「自分とは何か。生死とは何か。善悪とは何か。」

全力で答えのない問いにぶつかる青少年にこそこの本を読んでほしい。

彼らにとってこの本は間違いなく〈文学〉となりえるから。

まぁ、いっそのこと今年の青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にしてくれませんか。

ねぇ、文部科学省さん。


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No.8:
(4pt)

小説という枠を越えた作品

書店店頭でふと手に取り、本好きの間で話題になってたなと思い出して購入しました。
単なる猟奇殺人がからむサスペンス物だと勝手に思い込んでましたが、全くそんな予想を覆す、小説という枠をこえた作品でした。
1章目で既に常識をくつがえされながらも、そこである程度完成してるので、次はどうなるんだろう?と思って読み進める事になります。
すると、主人公の生い立ちになり、ここでトーンが落ちるのかと思いきや、全くそれは許されずに一気にラストまで読まされる・・・。
全くすごい作家が出てきた物です。荒削りではなく、計算されて荒く書かれ、一気に読者を奈落の底に落とす。そんな小説です。
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.7:
(3pt)

まだ娯楽文学の未来ではない

人間の業とか精神の深淵とかを圧倒的な筆力で書ききる、というようなことが小説なのではない、と現代文学の表現者たちはいってきたのではなかったか。基本的に、読者の意表をつくストーリー・テリングにのみ腐心した作品が売れてしまうことと安易なカルト宗教にすがる心理は同質のものなんじゃないか。もちろん人間には娯楽が必要だ。精密で同時にダイナミズムに満ちた自然、草花や、人間を含む動物や大気のただ在る通りのままを作家の全部と、それ以上のものを注ぎ込んで描写することが世界を書くことだ、という現代文学が切りひらいた観点から書かれた小説で、純文学ではなく明らかに娯楽作品である、という表現がもし成り立ち得たなら、それはエンターテイメントの未来でありすなわち現代であろうという気がします。取るに足らないことですが作曲家R・Sはあんな話し方はしませんよね、実在の人物にモデルをとった表現は下手だ。あと、ドン・キホーテに触れた箇所があったけど作者がちゃんと読んでないことが透けている。皮肉ではなく、現代娯楽文学の登場を楽しみにしています

民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521
No.6:
(5pt)

とんでもない人物を描いたとんでもない作家

もしこの作品が11月以前に発売されていたら、悪の教典がミステリー1位になれたのか。
もし永遠の0を読んで感動した人が、この作品を読んだらどんな感想を持つか。
荒削りのようで計算されていて、ストーリー展開や登場人物が唐突だが違和感がなく、
読み終わると、不思議な感動を残す。
この作家『とんでもない奴』
民宿雪国Amazon書評・レビュー:民宿雪国より
4396633521

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