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東亰異聞
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東亰異聞の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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闇のなかを妖かし者が徘徊する東亰。 怪人による無差別殺人と思われた事件の被害者のなかに鷹司公爵家の関係者が含まれており・・ ガス灯の朧げな明かりでは照らしきれない闇の世界観が魅力的な作品。 ミステリとしての結構も確保しつつ、 開化の世の思わぬ弊害が明かされる結末も嵌っている。 この作品が受賞を逃した1993年度のファンタジーノベル大賞の受賞作、候補作の顔ぶれも凄いの一言。 | ||||
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お話の冒頭から1/4くらいまではその美しい文章と妖しげな世界観に大きく期待させられた。菊枝と新太郎のピリピリとした初対面のシーンもよかった。会話のシーンは途中までは抜群にいい。 おかしくなりだしたのは、謎解きに比重が大きく傾きだしてから。結局、自分はいわゆる『ミステリ(=謎解き)小説』にほとんど興味がないのだ。時刻やトリックを細かく摺り合わせたりするのは退屈この上ない。ちょっとムチャだろ・・・と思った箇所もたくさんあるし。 p.134「河童だの人魚だの、見世物があっても本物だったことはござんせん。それでも人が集まるのは、嘘でもいっこうに構やしない、むしろ嘘を観るために集まっていたからじゃァありますまいか」皮肉にもこのの万造の台詞に逆行して物語は進んでいく。綺麗な女性に誘われて路地裏に歩みいれると切り裂かれて命を落とす。「本は売れませんな」という謎の読売り。なんとも耽美で幻想的。 自分はそこに答えを望んでないんだな。手品の種明かしを見たいですか?謎は謎だからおもしろいのでしょう? 妖しげな世界で遊んでいてほしかった。 なら、なぜ高評価を付けているのかといえば、それは幕間に挟まれる女性のお人形とその人形遣いのやり取りが艶かしくて最高だからだ。 『蛇身に変じて灼き殺してみしょうか』p.56 『わしゃァ、それが幸せだもの。この身には縁のないことなれば、たとえ芝居のうえだとて、嬉しゅうて声も弾もうほどに』p.170 もうたまらんね、このあたりの文章。 だから、言ってるんだ、種明かしなんて不要だと。 中盤以降の筋立てはもひとつ得心しないところもあったし、各登場人物の性格が首尾一貫していないんじゃないか?と思ったとこも少なからずあった。けど、そんなのどうでもよし。 可愛らしく色っぽいお人形に魅惑された。すばらしい。 | ||||
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お品の状態も良く、満足。お話は、思ったよりオカルトではなかったけど、面白かった。 | ||||
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東京(とうきょう)かと思って読んでいたら、東亰(とうけい)だったという不気味さ。これは推理小説?と思わせて、最後にやっぱり小野不由美ワールドだったという怖さ。 | ||||
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最後まで読了すると、「東京」でなく「東亰」にした理由も分かる気がします。 序盤は「ん?」という、一見魑魅魍魎の類が街を跋扈しているように思える、 京極夏彦の「巷説百物語」シリーズみたいな雰囲気ですが、 本編ではお家騒動に端を発するミステリとなります。 そして最後に明かされる真実、他の方も書かれていますが、 まさに小野不由美らしい世界観。 「屍鬼」は長い割にあまりカタルシスが無いし、 「残穢」も終わり方・真相が中途半端だし…など、 ちょいちょいこれはどうなんだろうみたいな作品を書く人ですが、 このクライマックスは本来の(?)小野不由美らしい物になっていると思います。 | ||||
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とても読みたかった本で探していたものなので手に入れられて良かった。 | ||||
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やばいものを読んでしまいました。あまりにも抱いていた印象と違うので、途中読むのが面倒になってしまいましたが…実際は想像以上のものでした。 ここまで読んだ自分自身は既に魑魅魍魎に魅せられている、そんな気がします。 | ||||
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ホラーで突き進むと思いきや・・・流れる文体に飲み込まれました。 江戸時代は過ぎたが現代すぎることもない。 文明開化後の洋式文化が微妙に日本に混じりだしたいびつな時代の雰囲気が描き出されています。 「和」の怖れがジワジワ来ました。 | ||||
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題名から女神転生の小説かと思って購入しました。 ですが蓋を開けてみるとビックリ! 東京は東京でもそっちじゃない! でも、内容は面白いので☆5です!! | ||||
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ホラーミステリーという感じでしょうか。 平河と万造のコンビで(ホームズとワトソン並みとまではいきませんが) 奇妙な事件を解決するというストーリーですが、最後に大ドンデン返しが あります。 出だしはショート・ショートのような感じですが、読み進めるうちに引き 込まれていきます。 | ||||
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とても面白いです!!さすが小野不由美作品。最後までまったく展開が読めませんでした。 最後は少し切ないですね・・・兄弟愛を感じましたし、意外な展開にびっくりでした。 読んで損のない作品です! | ||||
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引き込まれました。読むのがやめられなくなりました。オススメです。 | ||||
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ミステリーの物語とホラーの物語が無理やり合体させられたフランケンシュタインのような作品。 舞台は、東京に一画加わった「とうけい」というパラレルワールド。 生き人形遣いの黒衣に始まり、闇御前、火炎魔人、人魂売り、謎の読売り、般若のそばと怪人・妖怪が跳梁跋扈する。 異形のキャラクターが多すぎて少し疲れる。 華族のお家騒動を軸に、ちんまりと話がまとまりそうになるが、そうは問屋が卸さない。 話がごちゃごちゃしすぎた感があるが、幕引きは鮮やかだった。 | ||||
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まず、タイトルが「東京」ではないところに注目。 歴史上ほんとうにあったかつての東京では無い、あくまで架空の街が舞台です。 それだけに、ラストにはあっと驚くしかけが… しかし、私はこの作品の何よりの魅力は冒頭部にこそあると思ってます! 不思議な雰囲気、人ともモノノケともつかない不思議な「香具師」たち。 ホラーでもミステリーでもない独特の世界観に、 読み始めたら首までどっぷり!一気に!つかれます。。。 大好きな作家さんですが、 この一作はとくに好きです。 十二国記シリーズとはまた違った「小野不由美」を体感できますヨ。 | ||||
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この方も、ファンタジーノベル大賞が見出した逸材。あまりメジャーではないようだが、あなどれない賞である。 さて、物語はもう書くまでもないようだが、帝都「東亰」を舞台にした謎解きの物語。怪しい魅力的な人形使いとその人形、懐かしの十二階、怪人、公爵家の美少年、お家騒動と、少々盛り込み過ぎの感もあるが、そのため雰囲気は十分。読んだ当時はあまりに容赦のない書きように、当の公爵家から文句が出ないのかと変な心配をしたりした。 圧巻は、やっぱりラスト。東亰をヴェネチアにしちゃったよー。 | ||||
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東京のパラレルワールド、「東亰(とうけい)」の明治時代を舞台に繰り広げられる。 開化という時代の節目に、夜の者が騒ぎ始める。惨殺される民衆。果たして物の怪か人間の仕業か…。 最初は、怪談ものを読む感覚だが、途中から推理ものになり、最後は「あっ!」とうならされる結末が! 文体も明治時代色豊かで、夜の街に瓦斯(ガス)燈が灯る、その中を怪しげな夜の者が跋扈するシチュエーションが目に浮かぶ。 圧倒的な筆力にぐいぐい引き込まれる。 さすがのひと言に尽きる作品! | ||||
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こういうのを「SFファンタジー小説」っていうんでしょうか。架空の都市「東亰」で起こる、連続殺人事件。で、その容疑者が・・・妖怪??ヒトダマは飛び交うわ、人形は喋るわと、ある程度ヤリタイ放題な設定であるにもかかわらず、その犯人探し、そしてトリックの解明っぷりが、とにかくリアルなんです。物凄く、現実的なんです。ファンタジーものは正直苦手な僕ですけど、コレはおおいに!大いに楽しめましたねー。 | ||||
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それとなりたいものがそれに選ばれる訳ではないのです。 選ばれたのは彼でした。 のち「魔性の子」での広瀬と高里でもそう。 初期らしい物語めいた道具仕立ても魅力の作品。 | ||||
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明治維新がもし天皇の法力によるものだったらという仮定で書かれたケレン味溢れるエンターテインメント。舞台は首都・東京ではなく、帝都・東亰である。そこで、公爵家を巡る連続事件が起き、これが作品の一応のメインになり、ミステリ的な解釈もできるのだが、実は本筋ではない。幕間に入る操り人形の描写は歌舞伎のケレンを思わせ、作品の耽美的ムードを高めている。 話の本筋は、天皇の病気により法力が落ちてきた事により、東亰に魑魅魍魎が跋扈し、それと天皇の忠臣が戦う妖力合戦である。先の公爵家もこの戦いに関係するのである。奇想天外な構想の割には話が纏まっており、読みやすい。また帝都・東亰の幻想的な雰囲気も良く描写されており、読んでいて異次元の世界に心地良く浸れる佳作。 | ||||
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維新直後の東京。まだ江戸情緒が街並みにも人情にも残っています。巧妙に妖怪の仕業のような演出をしながら繰り返される殺人事件は、既に亡くなっている初子の怨念に操られています。ですから、冒頭から搭乗する黒子の操る文楽人形は、犯人が初子の傀儡であることの暗示でもあったと思います。陰惨な通り魔事件が続き、謎解きと犯人探しが展開されますが、不思議と推理小説という感じを与えません。それは、犯人が誰で、相続争いが元での殺人であるというのはあくまでも表面的なことであり、そのような怨念を生んでしまう背景が「闇」として何度も搭乗して、そこに最大の原因があることを明示されているからです。最終の「大詰め」の章は、やや惰性で書いている感を免れませんが、開国と文明開化は、古来から封じてきた鬼を開放してしまい、発展するはずが逆に魑魅魍魎が跋扈する社会へと逆戻りしてしまっていたことが分かり、納得します。 | ||||
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