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東亰異聞
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東亰異聞の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 21~40 2/3ページ
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こういうのを「SFファンタジー小説」っていうんでしょうか。架空の都市「東亰」で起こる、連続殺人事件。で、その容疑者が・・・妖怪??ヒトダマは飛び交うわ、人形は喋るわと、ある程度ヤリタイ放題な設定であるにもかかわらず、その犯人探し、そしてトリックの解明っぷりが、とにかくリアルなんです。物凄く、現実的なんです。ファンタジーものは正直苦手な僕ですけど、コレはおおいに!大いに楽しめましたねー。 | ||||
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それとなりたいものがそれに選ばれる訳ではないのです。 選ばれたのは彼でした。 のち「魔性の子」での広瀬と高里でもそう。 初期らしい物語めいた道具仕立ても魅力の作品。 | ||||
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明治維新がもし天皇の法力によるものだったらという仮定で書かれたケレン味溢れるエンターテインメント。舞台は首都・東京ではなく、帝都・東亰である。そこで、公爵家を巡る連続事件が起き、これが作品の一応のメインになり、ミステリ的な解釈もできるのだが、実は本筋ではない。幕間に入る操り人形の描写は歌舞伎のケレンを思わせ、作品の耽美的ムードを高めている。 話の本筋は、天皇の病気により法力が落ちてきた事により、東亰に魑魅魍魎が跋扈し、それと天皇の忠臣が戦う妖力合戦である。先の公爵家もこの戦いに関係するのである。奇想天外な構想の割には話が纏まっており、読みやすい。また帝都・東亰の幻想的な雰囲気も良く描写されており、読んでいて異次元の世界に心地良く浸れる佳作。 | ||||
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維新直後の東京。まだ江戸情緒が街並みにも人情にも残っています。巧妙に妖怪の仕業のような演出をしながら繰り返される殺人事件は、既に亡くなっている初子の怨念に操られています。ですから、冒頭から搭乗する黒子の操る文楽人形は、犯人が初子の傀儡であることの暗示でもあったと思います。陰惨な通り魔事件が続き、謎解きと犯人探しが展開されますが、不思議と推理小説という感じを与えません。それは、犯人が誰で、相続争いが元での殺人であるというのはあくまでも表面的なことであり、そのような怨念を生んでしまう背景が「闇」として何度も搭乗して、そこに最大の原因があることを明示されているからです。最終の「大詰め」の章は、やや惰性で書いている感を免れませんが、開国と文明開化は、古来から封じてきた鬼を開放してしまい、発展するはずが逆に魑魅魍魎が跋扈する社会へと逆戻りしてしまっていたことが分かり、納得します。 | ||||
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東京と書いて「トウケイ」、を舞台にしたパラレルファンタジー、 と聞いて「帝都大戦系なのかな?」と思って 読んでみました。 でも、やっぱり小野ワールド。 なんかホラーな世界。 話の中心としては、鷹司家に起きる事件です。 その合間に登場する黒衣の男と人形の娘。 全く関係なさそうだったこの二つの軸がしだいに絡み合っていく。 このあたりは上質なミステリー小説風。 でも、じわりじわりと、静かに静かに静かにすべてが進んで だんだんホラーな世界になっていく。 面白かった、というより耽美で不思議な作品でした。 | ||||
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がやっぱりこの作品の身どころなのだろうか。 帝都にすくう妖怪みたいなものを、ミステリ仕立てにしたて、耽美な世界を構築する。 面白いんだけど、若干読みにくいかな。 | ||||
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舞台は帝都「東亰(とうけい)」。都が京都から遷されてから29年。瓦斯灯が普及し始めたといっても東亰の夜はまだまだ闇にまみれて暗い。鋭い鉤爪を持った犬か狼の化身の絶世の美女、はたまた全身を炎に包まれた魔人が闇夜に現れては無差別に殺戮を繰り広げていた。新聞記者の主人公はこの魑魅魍魎な出来事にあるきっかけから深入りするようになり、ある華族のお家騒動がその背後にあるのではないかと思案するようになる。その顛末はいかに・・・。この世のものではない何かが暗躍しているのか、それとも業深い人間の仕業なのか。読み進めて行くうちに思いもかけないどんでんがえしに何度も遭遇するかも知れない。 | ||||
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島田荘司「火刑都市」に言及がある「東亰」が現出する筆力にまず敬服いたします.個々のキャラクターがちょっとライトノベルふうなのも面白い.華麗です.ミステリとして破綻を感じさせないトリックを押さえつつ,夢とうつつが交錯するかんじ,まさに日本ミステリの正道を嗣ぐ作品と言えるでしょう. | ||||
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読みづらさを感じさせない文章力とテンポの良さ。 そしてミステリともホラーとも似て非なる物語になっていてそれがとても良かった。 最後の最後まで気持ちよく騙される作品だった。 | ||||
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十二国記や屍鬼とはまた違った、テンポの良い、 特徴ある文章の書き方で、一気に物語の中に引き込まれる。 人間と魑魅魍魎の世界を巧く織り交ぜ、 それら細かい話の間に入る、黒衣と娘の会話が絶妙。 最後にはあっと驚かされる。 | ||||
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ぐいぐい引込まれていくストーリー展開に加え、リズミカルで美しい文章が心地よく、何度でも読めてしまう作品です。 東亰の描写がしっかりしていて、起こっている事件にも血生臭い現実感はしっかりあるのに、黒衣と娘人形のやり取りから登場人物たちの会話まで、幻想的な雰囲気がどこまでもつきまといます。他の方たちが触れているように、ラストのラストでの展開は急すぎて私もちょっと首を傾げてしまいましたが、それでもそれを打ち消すだけの魅力がこの作品にはあります。 | ||||
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映画「K-PAX」がSFなのか、それともただの哀れな男の偶然の発見なのか、そう言う解釈の多面性と言う点で、この作品もラストまでミスディレクションで先を読ませる力がある(4幕に入ってからは得に)。 種明かしが分かった時点でハッと思い起こしたのが「ユージュアル・サスペクツ」、ああ、これもケビン・スペイシー繋がりだな? で、中盤までの判別がつかない「お家騒動」の探偵ごっこから、後半の怪しくなり、明らかになって行く真実、これは脱帽だな。 黒衣と浄瑠璃人形の対話こそ、この複線とも思えるテーマを一貫させ得るものだ。 「あなたは妖怪変化や魑魅魍魎、そしてUFOにアンビリーバボーを信じますか?」(メルギブソン主演の「サイン」は酷かったね) その答えはここには無い。 しかし、曖昧で奥ゆかしく、どちらともつかず、答えをハッキリ言わないやさしい日本人の美学がここに現れていると思う。 それは「文明開化」と「明治維新」そしてその後の「軍事国家、大日本帝国」への暗闇の時代を経て、失われてしまった。 そして、私たちは小泉八雲(ハーン)の見た視点を追うことで、自分たちのルーツを再発見する。 その美しさと怖さがこの本の中にも生きている。 あっぱれ、小野不由美! | ||||
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今まで私が読んだ小野不由美さんの作品はどれもそうなのですが、この作品は特に「日本語ってきれい!」と思えるほどリズミカルないい文章で、読んでいて心地良くなってきます。そして、もちろんのこと内容も進むにつれてページをめくる手が止まらなくなります。魑魅魍魎が跋扈する街、東亰。そこで起こる奇怪な事件・現象。火炎魔人に闇御前。すべての謎が解明されたとき、なんとも切なく悲しいラストが待っています。この事件の真相は話の流れからなんとなく予想がつくのですが、そこで安心してはいけません!その後の展開は思いもよりません。「えっ?えっ!?」と言ってる間にさらにすごいことになってきます。本当のラストに行き着くと「こうなるの…?」とちょっと悩んでしまいましたが、“東京”じゃなくて“東亰”だからなんでもアリだと割り切ってしまいました。どれほどの衝撃かというと、読んでみればわかります!ラストがすっきり納得できなかったので星4つですが、十分楽しめる作品です。 | ||||
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美しい文楽人形を操る黒衣の人形遣いをはじめ、闇を闊歩する異形の者達。翻弄され闇の餌食となる人々。何が真相で何がこの世の理では説明できないことなのか、読み進むにつれ混乱し、顛末にあっと言わせられます。 難を言えば、ここまで残虐な事件の原因が弱い気もしますが、公爵家という家と時代に縛られた優しい人の弱さと悲しさ故と納得させられるかも。最後の最後に、暗闇に溶けていくような妖しい結末に小野不由美らしさを感じました。 夜の暗さに映える火閻魔人の炎や、闇御前の緋色の衣装、東亰の描写が綺麗で映画か舞台を観ているような気になります。 | ||||
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舞台は魑魅魍魎が跋扈する『東亰』。 人々は新しい時代の幕開けとともに、目に見える現実のみを重んじ、古くから信じ守られてきたことを忘れてしまっている。 そんな時代に突如おこった連続殺人事件。新聞記者の平河は、万造とともに、犯人である火炎魔人と闇御前をおっていた。そして鷹司公爵家のお家騒動にいきあたる。この話には、お家騒動をもとにしたミステリ・サスペンスとしての結末が待っているのか。それとも妖怪怪談話なのか。話の先が知りたくて、グイグイひきこまれてしまった。また面白いだけではなく、この連続殺人の結末は、なんとも切なく、美しいものだった。事件の真相が分かり、一件落着と思いきや、まだまだ油断はできない。それ以降の出来事は、突然すぎて若干違和を感じた。しかし古きを捨て、また今回の事件で血で染められた都が洗われるようで、一筋の希望が見えたような気がした。 黒衣と人形の会話が、舞台がかっていたためか、妖しく美しかった。また、文章がリズミカルでそこが好きだ。 | ||||
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帝都・東亰に跋扈する闇の者たち 闇御前、火炎魔人、そして黒衣と文楽人形…。新聞記者の平河と万屋の万造は帝都を騒がせる 魑魅魍魎たちを追っていくうちに鷹司家の御家騒動に 気が付きます。そして互いに想い合うが故に せつなくも美しい結末が待っているのです。ラストがホントに衝撃的です! さすが小野不由美先生です、驚かされました。 | ||||
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フォントサイズを大きくして確認して欲しいのですが、この作品のタイトルは『東京異聞』でなく『東亰異聞』(とうけいいぶん)です。「東亰」は「東京」のパラレル・ワールドと考えた方がいいでしょう。明治の「東京」を舞台にしたホラーだと思っていたら、いつの間にかミステリになり、しかし最後は…。ストーリー展開は非常におもしろいと思ったのですが、途中、何度も登場する文楽人形と黒衣の歌舞伎調のやり取りに突っかかり、すんなり読めなかったのでこの評価としました。 | ||||
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最初は「妖怪物かホラーかな?」と思って読んでいた。 すると、段々、ミステリー色が強くなってきて、 「“魑魅魍魎”は人が仕組んだもの。さて、犯人は一体!?」 という、完全な推理小説パターンになった。 そして、ぐいぐいと物語に引き込まれてしまう。 ところが! ラストで、文字通り「あっ」と言わされてしまった。未読の方に、ぜひ、この驚きを味わってもらいたいので、詳しく は語らないでおくが、最後の最後まで油断せずに読んで頂きたい。 | ||||
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美しい架空の都市を舞台に、恐ろしく妖しい事件が続発する。でもその犯罪の裏には、あまりにも切ない想いがあった。 ラスト近く、事件の真相が明らかになるくだりで私は、そのあまりにも純粋な気持ちに胸がしめつけられた。やはり’健気さ’を演出させたら小野不由美さん以上の人はいないでしょう。 | ||||
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闇御前、火炎魔人、そして黒衣の男。その他にも多くの妖怪が帝都の闇を支配する。 辻斬りを行う闇御前と炎に消える火炎魔人が悪事を行う。新聞記者平河と芸人の万造は事件を追っていくうちに、鷹司家の相続権をめぐる争いとの関係に気付く。その間にも犠牲者は増えるばかり。そして以外な真相に万造が気付く。 最後には驚きのどんでん返しが待っている、ミステリーと明治の風景を思わせる痛快な時代小説。様々な考えをめぐらせながら読める。ミステリー好きや歴史小説ファンは是非読んでみるべき。 | ||||
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