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プシュケの涙
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プシュケの涙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 21~40 2/4ページ
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一言で言うなら、とても素敵な本でした。 すでにたくさんの方がレビューを書いているので、簡単に紹介したいと思います。 少女の飛び降りる瞬間を目撃した榎戸川に突然近づいてきた変人の由良。 由良は二人で不登校気味の少女、吉野彼方がなぜ自殺をしたのか調べようと持ちかけます。 不謹慎だと反論しつつ、由良に促されて二人は自殺の理由を調べることになるのですが、 その過程で次第に由良の異常性が明らかになってきます。 自殺の理由を調べることに対する異常な好奇心と執着を見せ、 目的のために手段を選ばない由良の姿勢は、見ていて少し恐怖感を感じました。 そして、少し薄気味悪さの残したまま、前半部分は終わりを迎えます。 後半の物語は、少女の視点で物語が綴られます。 ここで由良の行動の異常性の理由が判明します。 そして後半までに、少女の結末を知っているからこそ、 由良の明るさや優しさに胸が苦しくなります。 本書の最後の一文に心が動かされるのだと思います。 この本が本当の意味で「せつない」のは、 この作品の続編である『ハイドラの告白』と『セイジャの式日』もあわせて読んでいただけるとよくわかるのではないでしょうか。 この作品だけでも十分お勧めできます。 でも続編もあわせて読んだ後に、二回目にこの本を開くと、 彼の想いや生き方がわかるからこそ、より一層心を締め付けられるような気持ちになると思います。 | ||||
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読み終わった直後は、何ともやりきれない気持ちで胸が苦しくなりました。 この気持ちは言葉にできません。 ただ、このレビューを読んで頂けているのなら是非!!この小説を手に取って頂きたく思います。 全3部作で1作目となるプシュケは誰も救われませんが、第3部を読めばきっと感動します。 本当にお勧めの1作です。 | ||||
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悲劇を描くなら確たるべしというような二部構成の作品。 前半は少女の死の真相を解き明かす物語。 後半は少年と少女の出会いの物語。 前半から後半に読み進めれば、なんとも複雑な感情が込み上げてくるし、 後半を読み終えてから前半を読み直すと、これもまた……。 非常に切なくて救いのない物語です。 どうすれば少女は幸せになれたのだろう、何が違っていたら少女は死なずにすんだのだろうと、 くどくど考えさせられて、完全に著者の術中にハマる。 キャラ立ても上手いし、丁寧な言葉で紡がれる世界観は幻想的で美しいから、 余計に読み終えた後の残酷さが一際で……。 電撃文庫から出てますけど、内容は近年売れ筋のメディアワークス文庫のイメージ。 オススメです。 | ||||
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発売された当初、書店で山積みにされたところを買いました。表紙に引かれて何となく手にしたのですが、読み出すと止まらなくなり、ほんの数十分ですっかり虜になってしまいました。 読み終えた時のあの気持ちは今でも忘れることができません。 悲しいけれど嬉しくて、甘酸っぱくて爽やかで…少々言葉にはし難いです。 とても好きな小説なので、少しでも興味のある方には是非読んでもらいたいです。 | ||||
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夏休みの補修授業中に、飛び降り自殺を目撃した主人公に、由良というキャラクターが接触してきて…… というあらすじから始まるストーリーです。 あらすじからは、ミステリかと思ったのですが、全編を通してみると、青春小説という印象でした。 ですので、事件や推理とか探偵が登場する物語を期待して読むと、裏切られることになります。 しかし、一つの物語として見た場合、一読して損はないと豪語できます。 特に、由良彼方というキャラクターと、自殺した女子生徒の二人の生前のストーリーは読後に心が温かくなります。 悲劇で救いはないのですが、悲しいだけではない、美しい物語だと感じました。 | ||||
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レーベルから言えばライトノベルかもしれないが、青春小説と言った方がしっくりくる作品。 物語は一方向に進まず、途中で回想が大きい位置を占める。 内容は死が絡むため、当然に暗い部分がある。ただ、それは穢れた暗さではなく、透明感のある時間として描かれている。 群れて楽しい時間よりも、何かを追い求める時間。指先から溢れる、刹那の煌めきを掴もうとするような印象。 じっくりと読むべき小説だと思う。 | ||||
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表紙の美しさから、この作品に手を取ったことを今でも覚えています。 落ちてゆく少女へと、必死に手を伸ばす少年の姿。 この表紙に作品の世界観とせつなさが凝縮されています。 物語は2章からなる構成で、秀逸。 あえて時系列を逆にすることで、 物語の悲壮感と、もう還らない人への喪失感が際立ち、一層哀しみを痛感させます。 高校時代という最も輝かしい時分に、自分の「光」を失くしてしまった少年。 その姿は本当に痛々しく、切ないもので、 「プシュケの涙」後の由良を描いたシリーズ続刊でも、その痛々しさは所々で見られます。 ですが続刊は是非読了していただきたいところ。 ラストではシリーズのこれまでの感慨全てが詰め込まれていて、読後に爽やかな気分を感じさせてくれます。 物語を全篇読み終えることで胸のつかえが落ちていく。 残酷さと、切なさ、でもどこか爽快感を感じることのできる本作。 シリーズ3巻を通して、ぜひお勧めしたい作品ですね。 | ||||
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シンプルに言えば悲しいお話です。 ストーリーにはそこまで捻りがあるわけでも、めちゃくちゃ意外性があるわけでもありません。 しかし、描写の丁寧さや感情の揺らぎなどはとてもイメージしやすく、なんといっても美しい。 悲しくて残酷で切なさが痛いようなシーンですら、その表現が美しく儚いです。 前半と後半で語り手が変わるので、読み返すことで違った楽しみ方もできます。 この登場人物はこの時、どんな気持ちだったんだろう。 常にそう思わせる悲しくて綺麗な作品でした。 | ||||
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なんとも言えない、儚い青春小説。 二部構成なのですが、これが本当にずるい。先がわかっているだけに読み進めるにはかなりハートにきます。 何度も何度も読み返したくなりますが、読み返すたびさらに切なくなるという罠が……。 文句なしの星5つ。続編も読んでみたいと思います。 | ||||
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柴村仁さんの作品を読んだのは初めてでしたが、良かったです。 この物語は二つの視点から描かれています。 一体何があったのかを調査する前半の物語、そして事件が起こる前の日々を描いた後半の物語。 この順番が切ないです。事件さえ起こらなければと悲しくなりました。 基本的に静かな雰囲気を漂わせた良作です。 読みやすくすらすら読めました。 夏の日にいったい何があったのか。 そして表紙の飛び交う蝶の群れと二人。 物語を読めばその意味がわかります。 | ||||
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私の中では、文句なしで5です。 何度読んでも引き込まれるし、何度読んでも胸がぎゅっとなる切なさがある。 けして作りモノの綺麗なだけの物語ではなく、残酷なお話だけど、どこか温かい。 個人的に由良にヤられました。凄く魅力的。人間的なようで人間離れしてる彼にはグイグイ引き込まれます!大好きです。 前半のスリリングな展開、後半の好きだという言葉を使わず描く恋物語、どちらもオススメできます。 私はつい三部とも一気に読んでしまいました。 | ||||
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とても考えさせられる作品でした。 陳腐な死の真相は、簡単に人の命が失われる現代に問い掛けられるものがあります。 登場人物に感情移入しにくい話ですが、完全に登場人物から離れた読者として読むことが出来るからこそ、この話を深く考えることが出来るのではないでしょうか。 カラーページのメッセージの片羽を失った蝶とは、由良のことでしょう。吉野を失った由良は空へ向かえず、地に墜ちて助かった。 この話はハッピーエンドではありません。誰一人として幸せになれない、そんな話です。 ですが、あまりに呆気なく、怒りすら沸き起こらないほど残酷な死があるからこそ、後半に描かれた2人の彼方の過去は美しいものになっています。 最後に、プシュケ(psyche)は、ギリシャ神話の登場人物であると同時に、ギリシャ語で命という意味があります。 グダグダになってしまいましたが、参考までに。 | ||||
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今までに読んだ本は300冊以上色々な本と出会って来ました。 プシュケの涙を買おうと思ったきっかけは自分が入院するので大量に本を買って読もうと思い買いました。 読み終わった瞬間涙が溢れ出してきました。 これまで300冊以上もの本を読んで感慨深いものはありましたが、実際泣くということはありませんでした。 読み終わった瞬間の空虚な感じで何故彼女が死ななければいけないのか?と、 とても考えさせられる物語でした。 前半は榎戸川視点で書かれていており 後半、吉野彼方視点でえがかれている一冊 前半の終了後は事件の真実が明らかになり 後半は由良と吉野の物語がえがかれている。 事件の結末を知っているからこそ、読み手側は後半の物語がとても切なく感じてしまう。 そしてその事実がとても憎く、切なく、胸を締め付けるような痛みがある。 | ||||
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構成が非常に面白い。 前半部分で救われない物語だと読者にわからせた上で 後半で一気に視点が変わるため、そこらへんの作品より一層欝になります。 しかし、結末がわかっているからこそ、次々と読み進めてしまう不思議な作品。 せつない雰囲気が好きな方にオススメできる作品です。 | ||||
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『辛く、切ない物語』という売り文句を、十分すぎるほど体現している作品。切ない物語が好物だった自分はそのキャッチに惹かれて購入したわけだが、いやはや、今まで切ない成分が好物だとよく言えたものだ。読了後に胸につっかかる、キリキリともチリチリともとれる痛み。今までに読書で感じたことがなかった痛みだけに、これが本当の切なさなんだな、と自覚するまでに少し時間を要した。飾り気なく言える。この物語は本当に切ない。 そう感じさせる要因は、間違いなく時系列の配置にあるだろう。現在から過去へと視点をシフトするというアイデアが、ミステリーにおいてここまで秀逸になるとは知らなかった。そして、胸が痛むほどの切なさの要因のもう一つは、救われた人が誰もいないことだろう。どうしてこうなった? これって、いいことなんてなにもないんじゃないか? そう思わずにはいられなくなるほど由良が可哀想で、だから胸が痛くなる。 しかし、安心して欲しい。この作品は三部構成になっていて、『プシュケの涙』から『ハイドラの告白』、そして『セイジャの式日』へと繋がっていく。そしてここがこの物語の秀逸なところなのだが、『セイジャの式日』における一番最後の二行を読むと、全てが救われるのだ。 それはハイドラを飛ばしても味わえないし、プシュケだけ読んで、他を飛ばしてセイジャのラストだけ読んでも味わえない。 一気に三冊、これが一番いい。是非あなたも切なさと、そして救いを体感してみてはいかがだろうか。 | ||||
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同じ事件を2つの視点から見たお話です。 小説ではよくある構成ですが、この順序こそがこの物語の命であり、 そうでなければ得られないカタルシスがありました。 良い作品だと思います。 マッチ売りの少女が、凍え死ぬ瞬間に幸せな夢を見たように、 この物語のヒロインも、意識が途切れるその前、一瞬でも幸せな夢がみられたら・・・と思わずにはいられません。 桜庭一樹の「砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない」がお好きな方には薦められる作品です。 | ||||
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「我が家のお稲荷さま。」の作者つながりで購入しました。 本文にイラストが付いてないけど、良い意味で裏切られれました。 ジャンルはミステリーなのか?いや、青春小説なのか? 読み終わったあとにのこる、なんともいえない切なさ… じっくり読みたい人におすすめです! | ||||
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最初は、普通に読み進めていくだけで、正直よくわからないなーとか思っていたり。 でも、最後らへんは、謎が解けて、スッとしました。 少女目線で書いてしまうと、すごく悲しい話です。 殺人事件で殺される人は、たいてい「かわいそうに」位で終わってしまうのに やりきれない気持ちがありますね・・・。 | ||||
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暑い夏の一日。 校舎の四階から一人の女生徒が飛び降り自殺した。 その飛び下りた生物準備室の下の階である三年三組で補修ほしていた ときに生徒が飛び下りた瞬間を見た えどがわ と旭(あさひ)。 夏休みということもあって、この話は学校で『誰かが学校で飛び下り自殺をしたらしい』 としか噂されていなかった。 誰もがこの話に深く触れずにいつかは忘れ去られていくものだろうと えどがわ は 思っていたが、ある日、学校でも有名な変人‘由良,が えどがわ に 「どうして、自殺した女生徒…吉野 彼方は死んでしまったのだろう?」 と聞いてきた。 そんな由良に巻き込まれて吉野彼方の死因を探すことになった。 由良に対して何故か怒りを向ける旭は、 「もう由良にかかわるな!!」 と言ってくる。 しかも由良は、 「吉野彼方は自殺じゃない」 と言い出す。 ―――由良がたどり着いた真実とは!? これは、不都合な恋物語。 感想 上のあらすじは、私個人で書いたあらすじです。 だから、あまりあてにはしないでください・・・!! | ||||
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世界観、物語の構成が非常に良かった。 たぶん、他の作家が同じストーリーを描いてもこのようにはならない。 ストーリー自体はありきたりで、どこにでも転がっていそうなのにな。 第一部と第二部では、全く雰囲気が違っていて 第一部でつまらないと思っても、第二部からがある意味この本の始まりという感じ。 思春期の頃の心理描写も丁寧に描かれている 二部の淡いラブストーリーを読み終わったあとの切なさは、なんともいえない。 メインキャラクターもとても魅力的で、引き込まれました。 第一部はわき役を主人公に持ってきているところも 余計にそう思わせてくれるんだろうと思います。 表紙から期待するイメージを裏切らない内容の本でした。 ハイドラの告白も読もうと思います。 | ||||
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