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煙とサクランボ



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【この小説が収録されている参考書籍】
煙とサクランボ
煙とサクランボ (光文社文庫)

煙とサクランボの評価: 2.80/5点 レビュー 5件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

通勤が、ちょっと楽しくなった。

仕事へ向かう車内で、駅構内、道々で、
何となく、気分が鬱っぽくなったとき、…。
もしかしたら、前を歩いている、あの人は、幽霊なのかもしれない。
荷物もないし、身体が重そうでもない。
いや、あっちの人の方が、幽霊っぽいような気がする。

こんな風に、ちょっと思い出してみると、何となく楽しくなる。
さて、仕事だ、と切り替えられたりする。
通勤、通学に限らず、何となく楽しくない時でも、この遊びはできる。
物語も、程よく切なく、後味は悪くない。
また読みたい作者候補です。
煙とサクランボ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:煙とサクランボ (光文社文庫)より
4334767265
No.1:
(5pt)

円熟に達した幽霊物語

これは作者得意の幽霊の物語なので,以前に出された名作'雨恋'と比べて見た.まず,登場人物(と幽霊)の年齢が最新作では高く,ジェンダーが逆になっている.サクランボは老幽霊氏が会社員兼漫画家の女性につけた綽名で,煙は煙草だけは吸える幽霊氏を指す.作品のネーミングは断然'雨恋'が優っているが,読後の印象はこちらの方が圧倒的に重い.なにしろ幽霊氏はヒロインにとってかけがえのない'生きた証拠'を運んでくるのだ.こうして人生の重さを思い出として残して消える幽霊氏.わたしはこの作品に作者の円熟を見る思いをして,感慨深かった.抑制の効いた筆致で書かれた文章は美しく,この点も申し分がない.強く推薦.
煙とサクランボ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:煙とサクランボ (光文社文庫)より
4334767265

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