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(短編集)
失はれる物語
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失はれる物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全143件 41~60 3/8ページ
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さらっとして簡素な文章、ラノベに近い軽さのテンポ、短いページ数なのにそこら辺の長編に勝るとも劣らない濃さと厚みを持ったストーリーが出揃った短編集。さすが乙一。いやー、面白いです。 ミステリーから感動系、果てはギャグまでこれ一冊で色々な傾向のストーリーが楽しめます。後書きにかえて書かれた書き下ろしSSまで面白いんだから最後までチョコたっぷりなトッ○なみの満足度。豪華ですねこれ。どの話が一番好き?と聞かれたら困る程度には全編ハイレベルです。 個人的にはもう少し描写が書き込まれた文体が好きなため☆を一つ引いています。しかし手軽に良質なエンタメ感を得れるという点ではこの作家の右に出る人はなかなかいないんじゃないかと作品を読む度に思います。 乙一作品を読んだのは久しぶりでしたが、相変わらずどの本を手に取っても一定水準以上のクオリティを保っているので安心して読めますね。定期的に読みたい作家の一人です。ああ、面白かった! | ||||
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電子で乙一作品をまとめ買いしたのですが、この本はすべて再録でした。 書き下ろしはあとがきにかえての掌編「ウソカノ」のみ。 紙だったら友人に譲ることもできますが、電子で二重に揃えても‥‥というわけで、注意喚起のためあえてこの評価にさせていただきました。 内容はみなさん書かれているように傑作ばかりです。 乙一傑作選というタイトルだったら間違えなかったのになぁ。 | ||||
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初音ミクのオリジナルソング、「Lost Story」からこの本を知り購入しました。 失はれる物語には勿論、他の話にもとても考えさせられました。 どれも日常には少しかけ離れていますが、話の一つ一つにリアルのストーリーを感じ、もし自分だったら・・・と考えます。 | ||||
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私も「夏と花火と私の死体」を読んでからすっかり乙一さんのファンになりました。 今更のレビューですが、何度も読み返してみてやはり好きだなと思ったので投稿してみました。 特に心に残っているのは「calling you」と「しあわせは子猫のかたち」です。哀しいのに切ないのに心が温まる。月並みな言葉しか出てきませんが、本当に素敵で忘れられないストーリーです。 私の読んだ乙一さんの小説に出てくる主人公はどこか孤独で自分にも世界にも客観的で他人事な印象を受けることが多いです。そういう人物像がクセもなく入り込みやすいんですかね? 私自身、特別明るくも暗くもなく、少ないですが親しい人もいて、普通です。それでもやっぱりいっちょまえに孤独や疎外感を感じる時はあります。 そういう時に乙一さんの好きな小説を読むと癒されます。一生手放すことのない本です。 | ||||
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どちらかというとホラー系な内容を期待していたので、少し残念ではあったが 読者を引き込む著者の技術はさすが。あっという間に読んでしまった。 読んだあとになんとも言えない余韻が残るストーリーが多く、ホラーでなくても また著者の作品を読んでみたいと思わせる一冊。 | ||||
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やはりおもしろい!引き込まれます。 いい歳の私ですが、夜更かしして読み終えました。 | ||||
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先に永沢さんの小説を読んで、いまさらですが、初乙一さんです。 少しミステリーあり、不思議な設定ありですが、なんとなく入ってしまうのは とても分かりやすく書かれた文体のおかげでしょうか。 どの話もよかったですが、標題の話は、自分に置き換えるととても切なく ちょっと苦しかった。 猫の話はハッピーエンドではないのですが、ほっとするラストでした。 | ||||
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表題作を含む全8つの作品を収めた短編集。全編に作者の温かい眼差しが溢れている。各編の主人公は女子高生、会社員、小学生、高校生と多彩だが、いずれも過去・現在に負い目、疎外感や傷を抱えている。これを時にはSF的技巧を駆使しながら、表題とは裏腹に、「生きる事の希望」の物語へと変貌させている点が作者の手柄であろう。 ユーモア風味を強調した「手を握る泥棒の物語」、ミステリ・タッチの「マリアの指」も中々読ませるが、これも主人公の再生の物語ともなっているのである。奇想とも思える状況設定の巧みさとそれを「生きる事の希望」の物語に繋げる巧みさとが玄妙にマッチしており、作者特有の雰囲気を醸し出している。 主人公(状況)に合わせて文体は異なるが、テーマの一貫性が心地良い。読んでいて、作者の優しさが率直に伝わって来る佳品だと思った。 | ||||
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こちら乙一さんの作品。なかなか近くの書店では手に入らず・・Amazonで購入。 さすが、本の品揃えは最高です。 | ||||
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表題作を含む8つの短編集。 悲しいもの、不思議なものなどバラエティに富んだ内容。 個人的には「Calling You」と「傷」が気に入ったが、 2編の超短編を除いて、どれも読みごたえあり。 小説の内容を十分に楽しめる作品集と言える。 | ||||
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いつも自分が読んでいる本とはテイストがまた違って考えさせられる中身でした。 実際に経験したんじゃないかというくらいのリアルな描写が印象的でした。 読み応えはあります。心に染みるお話でした。 | ||||
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といっても私のイメージする、切ない物語を書かせた乙一なので、他のイメージをお持ちの方には微妙かもしれませんが。。 この本でも切なさ満点なので、私と同じイメージをお持ちの方には楽しめるのではと思います。 | ||||
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乙一さんの作品は初めてだったけど楽しく読めました 文も難しくないのでとても読みやすかったです! | ||||
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なら何故星は4つなの?と問われたら、5つだと何だか嘘臭い感じに聞こえると思ったからですと、最初に述べておきます。 この本を読んだのは今から5〜6年くらい前になり、当時私は中学生でした。当時は中々学校に通えず、仲の良い友達はいたけれど傷付けてしまったり、自分の傲慢さ故に周りを痛め付けていると言う現実にちゃんと向き合えず、今ならそう解るんですけどその時は自分は悪くないとずっとずっと内に隠って攻撃的な日々で、そんな時にこの本に出会いました。 最初こそ軽い気持ちで読んでいました。けれど徐々に登場人物達の気持ちが自分の中に流れ込んできてその時の自分と重なったのです。公園で本を読むのが好きでその時も公園で読んでいたのですが、周りに人がいたと言うのに思わず号泣していました。 この作者は登場人物の全員を残らず助けだそうと、全ての作品で悪戦苦闘をしています。その優しさや器の大きさが、きっと色んな人達の傷に響いて涙が出るんだと思います、その時の私も多分そうだったんでしょう。各話の最後に主人公からメッセージがありますが、私は、傷、失はれる物語、しあわせは子猫の形、マリアの指が好きなんですが、そのメッセージはどれも全て作者から読者、登場人物達への素直なエールだと思います。本当にお気に入りはしあわせは子猫のかたち、です。 表題作の失はれる物語はストーリーとしては、ジョニーは戦場へ行ったと似ています。この作者なりの当作品への解釈だと捉えて読むと面白いです。潜水服は蝶の夢をみるも似ているように思います。 今ではすっかり大好きな作者で、他の作品も読んでいますが、どの作品もやはりみんな優しさで溢れている。見捨てる事はしない、みんな助け出してやる、その作者なりの溢れだして駄々漏れの優しさが辿り着いた、この作品は集大成。大好きです。 | ||||
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これを読んだら解る。『あ。こんな大切なものをもらった。。』ってね。 | ||||
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失はれる物語、(中断)、傷、(中断)、ボクの賢いパンツくん、マリアの指、(中断)、ウソカノ、(中断)、Calling You、(中断)、手を握る泥棒の物語、しあわせは子猫のかたち 読んだ順と必要だったインターバルをメモ。我ながら驚く中断量wかように、この一冊は打ちのめしてくれた。いや、打ちのめすというか、「星の王子さま」の狐言う「馴染み」深させいゆえの、身に覚えありすぎる記憶来襲に耳を塞ぎたくなったため、というか。 失はれる物語からしてそうだが、傷のあたりで、この作家さんはもしかしてクリスチャン?という考えが過ぎる。傷(=傷み)を「代わりに」請負う少年を、まんまナザレのイエスと連想するのは短絡過ぎるかもしれないが、失はれ〜の絶対孤独にあるはずの絶望がさほど、というかあまり感じられない穏やかさは、前ローマ法王=ヨハネ・パウロ2世の言った必ずしも孤独を否定しない(≠悪しきもの)推奨しうる「状態」アティチュードとして認識もできるように思えてならないのだが、いやどうなんだろうか、穿ちすぎか。 無音の音楽という矛盾は文字ゆえにその行間が五線譜となって奏でるという荒業で展開される失はれ〜は、カフカの変身やシオドア・スタージョンのシジジイにも通ずる隔絶感、映画「ジョニーは戦場へ行った」・「潜水服は蝶の夢を見る」の周囲には死と見られなくてはならない生きている肉塊の無抵抗の抵抗等、一種ホラーともいえる否応ない「孤」のイメージはもはや実験小説のレベルで、ふと気付くと何も音のしないどこかぼんやりとした薄暗さと感じるはずのない仄かな温かさに包まれているようで、なぜかそれがひどく心地よかったりする。この瑣末が前法王言うところの「孤独の利点」ではないとは思うのだが、当たらずとも遠からずと思いたいことは確か。個人的に、主人公に届いた無音楽の美しさは、映画「戦場のピアニスト」のシュピルマンがナチから隠れ潜伏先の飢餓生活において、空腹に勝る音楽への渇望から空想の鍵盤に向かって慣れ親しんだショパンの旋律を思いのまま弾く場面にも通じるほど。「安らか」という現代を生きる者にはついぞ馴染み浅い状態を、奇妙に思い出させてもくれる。 そしてマリアの指は谷崎潤一郎やバタイユの「眼球譚」を思わせ、太宰の「女生徒」風に始まるCalling YouはやがてS・キングのファンタジーに重なるようで、パンツくんとウソカノで幸福な子供時代(あるいは虚構捏造に不合理のない時代)との別離をリリカルに描き、もはや死者となった魂に「それでもこの世界を好き」だと言わしめる。 この読書旅行は、ある意味過去への博覧会鑑賞にも似て、正直読み終えたくない代物だった。その淡々とした文体に中毒性はないが、なんでもない一文に何かひっかかり、もしくは既視感に似たものを見いだしてしまって、気になってしょうがない。キアロスクーロの文学、とは大げさだが、光射すところに影あり、の逆で、翳ったその瞬間によって意識されうる光の存在を、これら短編に共通する「救い」の在りように見いだすことも可能だ。 だから中断しながら、「息も絶え絶え」(これは太宰だがw)になりながら、続きを、物語の結末を見ずにはいられなかったように思う。なるほど、手を握る〜は少しテイストが異なるが(そして少しホラーwなラストだが)、その他はどの語り手or主人公たちも、もはやこれまでデッドエンドという状況下から脱出し、どうにかこうにか「現実」との折り合いを付けられている(ように見える)。そして改めて、こうした良い意味での意外性のなさに自分の嗜好は向かい、志向したいと気付かされる。あまりの懐かしさにはしゃいで手を取り合うことはもう無理だから、そうした無邪気を遠くからただ眺めていたいような、そんな安堵感との再会とも。 この世界が好きかどうかは、まだ終われていないので明言はできないが、在る現実を前に唾し続ける愚を許される未熟はやはり疎ましく感じる身として、受容れ難くともせめて寄り添っていけたらいい、とは思う、「好き」と言えるにこしたことはないけれど。 この作家さんは自分は初読みなのだが、こちらのレビューを読むのもまた楽しい。世代を選ばずに支持されているのがとても良くわかる。そして「平易」と「簡潔」がいかに「読ませる」ことの前提として必要かもとても良くわかる作風だと思うし、それにとても長けている方だと思いました。 機会を本当にありがとうね。私設図書室に収蔵することに決まりました。 | ||||
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乙一さんの特徴として、ホラー色の強い作品を書くのがとても巧く、そして、短編を書くのに優れている。 『失はれる物語』も短編集ですが、ホラーではありません。 なお、『GOTH』のように連作短編集ではございませんのでご注意ください。 ただ、連作短編集を期待して購入されたとしても損をすることはないかと思います。 収録話のうち、表題作と「Calling You」が素晴らしい。 どんな作品も内容は知らずに読むのがいいと思うので触れませんが、この2作品だけで、☆5つ。 その他の作品も質の良い作品です。 | ||||
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この本に収録されているほとんどすべての主人公が、対人関係などで悩みがあり、暗く引きこもりがちな性格である。そのような主人公達の生活にある人との出会いであたたかい希望の風がふく、というのが大体のパターン。一つ一つの話を取れば、題材も違い、それぞれの設定は突拍子もないことが多くおもしろいのであるが、続けて読むと「またこのパターンか」と少々うんざりしてしまう。 良い意味で心に残ったのは『失はれる物語』。これは他の話とは違い、自分の身のも起こる可能性があるような話。孤独すぎる待遇を受けるラストは少しリアルでないような気はするが、心の中の孤独感は想像すると恐ろしく、とても切ない。 『しあわせは子猫のかたち』は、作者の作品「暗いところで待ち合わせ」に通ずるものがある。個人的には、事件性を絡ませずに、ほのぼのとした切ない物語として、このような話を読んでみたい。 『手を握る泥棒の物語』は早々に展開が読めてしまい残念だった。 ところで、乙一の作品はタイトルがとっても魅力的ですね。 | ||||
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乙一さんの作品を読むたびに考えさせられる。 文学で一番優れている物ってなんだろう・・・。 自分が小説を好きになったきっかけは、小学生の時に読んだ『夏と花火と私の死体』で、以来すっかり乙一ファンになりました。中でもこの本は一番のお気に入りです。 文学で一番優れている物は、難しい文体でしょうか。美しいストーリーでしょうか。複雑な日本語でしょうか。 乙一さんの作品は、どれもわざと読者に分かりやすい文章で書いてある。簡単な漢字でもひらがなに直したり、短い文で想像しやすいようになっている。 小説を好きになって以来、堅苦しい内容や、難しい古文等を読んできましたが、自分にはやはり原点である乙一さんの作品が一番です。 これは結局好みの問題になってしまいますが、よく知り合いに『乙一さんは面白いけど、文が幼稚だから』と言われますが、そんなことはないと思います。 文学は、難しい文章で書かれているから優れているわけではないし、分かりやすい文章で書かれているから劣っているわけはないと思います。 どれだけ人の心に響かせるかが大事ではないでしょうか。 少なくとも自分の中で、今まで読んだどんな本よりも心に残っています。 | ||||
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この本は私が乙一に夢中になったきっかけの本です。 この本は今まで私が読んだ本の中で1番泣けた。 どの短編を読んでもほろ苦く、そして切なく、涙せずにはいられない。 この一冊は、あなたの人生で心に残った究極の一冊になるでしょう。 | ||||
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