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(短編集)
失はれる物語
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失はれる物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全123件 1~20 1/7ページ
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若い頃、私が一番恐怖に駆られたのは、死後、漆黒な闇の中で、独りで、いつ来るとも知れない再生の時をじっと待ち続けねばならないというイメージでした。このほど、短篇集『失はれる物語』(乙一著、角川文庫)に収められている『失はれる物語』を読んで、本当にびっくりしました。私が恐れたイメージがこの短篇の中で、ものの見事に再現されているからです。 妻と口喧嘩した翌日に「自分」は交通事故に遭い、体中の骨を折り、内臓もやられ、脳に障害が起こり、視覚、聴覚、嗅覚、味覚を失ってしまいます。僅かに、右手の指先を上下させる以外の全ての動きを封じられてしまったのです。 毎日、病院を訪れる妻が自分の右腕の内側に爪で書く文字に対して、YESなら指を1回上下させ、NOなら2回上下させることでしか、意思を伝えることができないのです。 そういう状態のまま、3ヶ月が経過し、1年半が経過し、3年が経過し、4年が経過し、やがて、どれほどの年月が過ぎたのかを知ることもできなくなります。 この間、妻と、事故に遭ったときは1歳だった娘にどういう変化が起こったのでしょうか。 悪夢に魘されそうなので、この本は二度と開かないぞと、心に固く誓いました。 | ||||
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大昔に図書館で借りて読み、もう一度読みたくなり購入しました せつないお話したちの後に爽やかな読後感のあるお話しが続きます やっぱり乙一さん好きだわ〜 「失はれる物語」を読むと「ジョニーは戦場へ行った」という映画を思い出します 映画よりこちらの方が悲しい結末のような気がします | ||||
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〝喪失〟をテーマにした短編集で、「Calling You」、「失われる物語」、「傷」は、元気がないときに読むと、くらいます。かなり暗い気持ちになるります。それだけ小説に力があるということでしょう。 | ||||
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短編小説だったので読みやすかったです。 私自身がミステリー小説が好きなので先の展開を推測してしまう癖があるのですが、推測通りの展開にいきながらもそこが繋がってくるのか!?という驚きもあって楽しみながら読めました。 | ||||
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綺麗な本だった、初めて乙一さんの作品を読んだけどまた読みたいと思った。 | ||||
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めっちゃよかった。ハズレがなくどの物語も非現実的な話なのに登場人物に人間味を感じるからかありえなさが気にならずに感情移入できて、かなり物語の世界に没入してしまうので読み終わったあとの終わってしまった虚しさの感覚が強かったです 表題作と猫の話と指の話が特に好きでした | ||||
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悲しい・怖いとかではなく、ただただ切ない。 もちろん、話としておもしろくて一気読みしちゃいました。 | ||||
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どの物語も、後ろめたさのもつ寒気をゾクゾク感じることができました。 | ||||
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乙一氏の小説は高校生時代にドはまりしていました。 あれから15年近く経過し、久しぶりに再読。 本当に色褪せないですね。 10代はわりと暗い性格で友達も多くなかった私。とにかく自分に自信がなかった。 乙一作品の主人公は今でいう陰キャが多いので、自分と重ね合わせていたことを思い出しました。 当時は「Calling You」が一番印象的でした。 自分自身もやっと携帯電話を持てるようになった頃でした。 「色は白がいい。触った感じは、つるつるがいい。」という文章が、なんだか猛烈に好きです。 結婚して2人の子を持つ今となっては、「失なはれる物語」がもう本当に心に来て…。 読んでてすごく苦しかったです。 閉塞感、絶望感、孤独感という言葉を当てはめるのが失礼なのではないかと思うほど。 気持ちがどよ~~~んとなります。 seven rooms 読んだ時もしばらく落ち込んだなあ。 読後感の悪さもまた癖になるんですよね。 この後に違う乙一作品を読んでいたら、あとがきで乙一氏がこの物語のことを「寝たきりのおじさんが延々と独白しているだけの短編小説」と表現していました。 少し心が軽くなりました。笑 | ||||
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一作目は、男女入れ替わり要素がプラスされれば「君の名は」の元になったと言っても良い位の内容で、新海監督の元ネタかもしれない。 問題は二作目で、良い出来なのでパクリとは言いたくないが「ジョニーは戦場へ行った」へのオマージュであるかもしれない作品。ただし、作品の出来としてはこちらの方が短いし、本質だけを浮き彫りにしているので何らクレームをするものではない。 色々と心が汚れている初老のせいか、こうした色眼鏡でしか見れないのが申し訳なく思える。 | ||||
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読んだことのないジャンルというかテイストの作品だったからか、ん?と思いながらも面白く読めた。 どこか/何かが欠落している/欠落してしまった人、それも若い人のお話たち、とでも言えばよいのか。 それもちょっと欠けた、ではなく。 誰だかが今(1980年代だっけ?)の子たちは生まれた時から絶望している、と言っていたような気がするが、それでもたぶん希望の欠片くらいはあって、そこからどうにか自分を構築していくのかな。 なんの根拠も保証もない希望ではあるけれど、これからの自分や他者との関係性を、それがアカルイものではないとしても、そこに在るということを感じ取って生きていく。 切ない、と言ってしまえば、そういう物語かもしれないけれど、今ここに在る、これからも在りつづける、というカンジ。 そこが、よかった。 | ||||
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勧められて初めて乙一さんの小説を読みました。 文章も読みやすく、登場人物にも感情移入しやすいような細やかな表現が読んでいて伝わってきました。 ミステリー系の短編では自分の想像したものをことごとく覆され鳥肌が立ちましたね。オススメです。 | ||||
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途中から文字が読めなくなる品です。他の人にも読んでもらいましたが、同様の症状になる人が多かったです。 | ||||
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表題作が素晴らしい | ||||
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角川スニーカー文庫で読んでいた作品を、懐かしく思い角川文庫で再読しました。 このせつなくて透明感のある物語と、予想もしない方向からぶん殴られるようなどんでん返しの爽快さ。……そうか、この物語やこの人物はこんな思いを抱えていたのかと、何度も読んだはずなのに目を見開くおもいでした。 名作は何度も読み返すたび、われわれ読者側の変化に応じて新鮮な感動を与えてくれます。 10代の頃はとくに「Calling You」の、結ばれないけれど時を超えてつながり、未来へと変化を起こしていくストーリーに感動していました。 主人公達の年齢も読者だった自分と近く、共感しやすかったのでしょう。 大学生のころは「しあわせは子猫のかたち」を繰り返し読んでいた気がします。内向的な男子大学生と、彼が同居することになったお茶目な女性の幽霊と猫の、切なくも優しい“同居人”関係に引き込まれた――かと思いきや、彼女の死にまつわる謎が展開され、うなったものです。 いい年になった今、あの頃は強い悲しみと喪失感で打ちのめされた「失はれる物語」に涙しています。事故で右腕の感覚以外をすべて失った男性。彼は腕の感覚だけを通じて妻と子どもとのささやかな交流をしていきます。腕を鍵盤に見立てて触れるピアニストの妻。その指先の優しさ、ときには荒々しさから、繊細に家族の思いを受け取り、想像し……そして彼女たちのためにある決断をする。読み終えて、感情の濁流に呑み込まれました。 作家さんが別名義で書かれているホラーやミステリも素晴らしい作品ばかりだけれど、この時代の「乙一」氏の作品がもつ美しさがわたしは好きでしかたがない。 | ||||
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ネタバレです。 1つ目の話、未来の主人公が伝えればどっちも死なずに済みますよね?だけど、何故かそれをせずに、バッドエンドになってる。この設定だったらハッピーエンドにならなきゃおかしいし、バッドエンドにしたいんだったら設定を変えないとおかしい。 ラスト以外は読みやすかったのと、まだ他のやつを読んでないので一応星は4。 | ||||
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もし、あなたが外界とのコミュニケーションの全て失った時、愛する人に そのオモイ どうやって伝えますか? | ||||
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「短編集」と銘打つ作品は数あれど、ここまで隙がなく全編おもしろい作品もめずらしい。ひたすら切なくなる作品やギャグ風味で笑える作品、ドキドキするミステリーなど一つ一つの色も強い。まさに八面六臂、究極に味わいぶかい短編集だった。 題名の『失はれる物語』に恥じぬ構成で、すべての作品においてなにかしら「失うもの」がある。(パンツ君は例外)「人の命」や「五感」のように重いものもあれば、「腕時計」と軽いものまで。 しかしただ失うだけでなく、得るものもあるのが深いところ。「大切な人を亡くしたが、それがきっかけで立ち直る勇気をもらえた」というように、希望もきちんと見出させてくれるのがとても前向きで魅力的だと感じた。 全編おもしろいが、『手を握る泥棒の物語』『マリアの指』の二編はその中でも抜きんでている。どちらも飽きさせないよう意匠を凝らした展開と、綿密にねられた伏線の応酬を楽しめるので必見。 | ||||
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私が好きな話は「失われる物語」と「しあわせは子猫のかたち」の2つ。失われる物語は28ページと少ないが、とにかく濃密な内容になっている。婚約者の妻が毎日介護しに来て徐々に疲れていることに対して、このまま妻を駄目にしたくない主人公の死ねない辛さが伝わってきた。死んだふりをしたあとの「ごめんなさい。ありがとう」というセリフは、とても印象深く苦しくなった。しあわせは子猫のかたちは、涙腺に来るものがあった。幸せになれないと思っている大学生が、亡くなって見えない前住者の雪村と過ごす話。最後の手紙の部分で一気に来て好きだった。 | ||||
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乙一先生は本当に魂に直接刻み込んでくるような話を書かれるなと思います。 | ||||
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