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偉大なる、しゅららぼん
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偉大なる、しゅららぼんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全87件 81~87 5/5ページ
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このバカバカしくも、どこか甘酸っぱさの漂う青春小説を万城目さんは一人で考えているのかなぁ。それとも、途中、編集者には「こんな感じにしよう」と思うんだけど、どうですかねぇ・・・なんてやってるのかな。だとしたら、 編集者の人はほんと幸せですよね。打ち合わせの段階でも、きっと、くすくす笑いとかがはははは笑いが入り交じったようなハッピーな感じだろうし。 鴨川ホルモーや鹿男あをによしなど、他の万城目さんの作品と同じテイスト。 馬鹿馬鹿しい。でも登場人物は一生懸命だし、でも屈折してて、でも屈折してるとは思われたくなくて、そこを無理するからもっとおかしい・・・。しかも、舞台はいかにもありそうで、断じてない世界・・・ 他の方も書いてらっしゃいますが、ラスト、ちょっと余韻の残る、そしてわくわく感いっぱいの終わり方。 胸いっぱいにハッピー感がひろがるいい終わり方でした。 | ||||
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万城目氏の作品を読むのは初めてだったが、 文章のテンポが良く、すいすい読める。 登場人物たちも奇想天外、ストーリーも荒唐無稽だが、 読み物としては非常に楽しませてもらった。 しゅららぼんという語感を思いつくのは並大抵ではない。 琵琶湖とサイキックバトルという組み合わせもまた、 不思議な化学作用が起こって新鮮。 このノリははっきりと好き嫌いがわかれるだろうが、 ストーリテラーとしての才能は申し分なく感じた。 個人的な懸念は、やはりどこかしら漫画的であるため、 小説的な深みを保てないところにある。 作者本人は極めて自覚的に、この作品を構築したと感じられるため、 こうした世界観が彼の作品の本質なのだ、 と言われてしまえばそれまでだ。 だが、これほどストーリーテラーとしての才能を持っているのだから、 もう少し小説的な「闇」に突っ込んでもいいのではないか、と感じた。 完成された世界を崩すことは苦しいことだと思うが 自己の完成された世界からの脱却を期待したい。 ただ、ラストの締めは非常に良かった。 私にとっても、登場人物にとっても、 「期待」の感覚がふつふつと沸いてくる、 素晴らしいラストシーンだ。 | ||||
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先祖代々琵琶湖から得る特別な超能力を持つが故に、互いに牽制しあう日出家と棗家の末裔たち。そこに第三の勢力が紛れ込み日出家と棗家は琵琶湖から追われることとなった。第三勢力の正体とは?日出家と棗家の運命は!? 個性的な登場人物たちが繰り広げるドタバタな青春劇。「うる星やつら」が好きな人なら大好きなジャンルだと思います。錯乱坊主とか面堂終太郎とかがうっとおしいと思う人は楽しめないでしょう。 ていうか万城目ワールドはどれも留美子ワールド的だよな。そう思いません? | ||||
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「鹿男あをによし」も「プリンセス・トヨトミ」も、その世界観や「ことの始まり」における神秘的な歴史イメージは素晴らしいものの、いざ事件が起こってみると結局大事にはならなかったり、絵に描いたように無事に解決するという物足りなさが残念な点だった。琵琶湖が舞台の本作では、湖から与えられた特別な「力」、早い話が超能力という、これまでより強いフィクション性をもつ設定を取り込むことで、小説としての「ブッ飛び感」が増した。「鹿男〜」ではいかに鹿や鼠が喋ろうとも、最終的に「おれ」が直面する課題というのはあくまで「普通の人間」が実現可能なものであったり、「〜トヨトミ」では府民すべてが秘密を守っているというカラクリさえクリアできれば「大阪全停止」という作品の肝は「ありえなくもない」話であったのに対して、本作には「超能力一族」に加え琵琶湖に潜む(?)ちょっとありえないくらい巨大な秘密がクライマックスに登場し、他と比べてもかなり派手な展開をみせる(琵琶湖に起こる異変も併せて、やや映像的に「見せ」ようとしすぎたきらいもあるが)。さらにラストは「時間」を超える完全にSF的なまとめで、単なるハッピーエンドにはしなかった。「念じれば何でもできちゃう」というご都合主義になりがちな話に片足を突っ込んでいるので、これまでの作品と同じように受け入れられるとは限らないが、作者の持ち味であるややコッテリ系ミステリの持ち味は、このくらい吹っ切れた見せ場や仕掛けをもつ話の方が、設定の大胆さに見合った起伏を伴っているように思える。 ただ、相変わらず「そこに現れたのは…○○だった」とか「よく考えたら〜ではないか」といった描写(がもたらす事実)が見え透いていて、意外でも何でもない人の登場や事実(の表現)に対して冷めてしまう瞬間が少なくない。特に、「グレート清子」が登場する節々は、そこに作者が感じているサプライズ感と読者の予想が完全にすれ違ってしまっていて、せっかくの魅力的なキャラクターが予定調和に登場させられているような印象なのが惜しい。 最後に、映像化された「鹿男〜」の藤原君、「〜トヨトミ」の鳥居、ともに性別を変更して女優の綾瀬はるかが演じているが、本作にも彼女のもつイメージに重なりそうな(初の)女性キャラクターが登場する。よほど作風との相性が良いのだろうか。 | ||||
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基本的には青春SFギャグ小説。人知れずサイキック能力を持ち、ひっそりと城(本物の城ですよ、あーた)に住む一族がいた。そのサイキック能力を私欲のために使い、滋賀県で権力をほしいままにしているのが日出一族であり、視点人物「涼介」が能力ありとして本家に迎え入れられるところから本編がスタートする。 だが、日出のサイキック能力には、致命的な副作用があったのだ。そして、不幸にもライバル一族さえいたのだ。 このまた副作用が冗談のようなものなのだ。しゅららぽんって…。 赤い詰襟で船で通う高校生なんて、ギャグが突き抜けすぎてスペってまっせ、マキメはんっ! 序盤は何のことやら仕組みがわからなくて、とにかく読み進めました。半分くらいで、なーるほどと、いろんなセリフが整合性を持ってきます。 一族を揺るがす大事件が起きるあたりから急展開。滋賀県のごく一部だけで普及率百パーセントというボードゲーム「カロム」は、本筋にあまり関係ないものの、事実ですよ。 なんといっても物語の収束が完璧だ。物語の初めと終わりでは、事件が終わってほとんど元に戻っている。でも決して同じ世界ではない。何かが取り戻され、何かが失われている。世界というのはそういうものだ。決してただ単に元に戻るなんてことはない。 そして、描かれないラストシーン。描く必要のないラストシーン。 蛇足だが、彼がいるからには、彼女だっているはずだ。 完璧だと思います。 | ||||
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これまでの作品と比較すれば、少し物足りなさを感じる。とは言え、ほぼ年1冊のペースで出しているのに、このクオリティを維持できる著者は、やはり天才かもしれないです。 それにしても、どの作品も主人公がちょっと間抜けで、周囲の登場人物の能力や言動に素直に影響されている姿は、著者ご自身と思ってもよろしいですか? | ||||
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筆者の得意とする?不思議系ストーリー。グレート清子が大活躍したり、思いがけない人物が黒幕だったり、後半一気にバタバタしますが先の読めない展開に引き込まれました。続編が読みたい。 | ||||
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