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探偵術マニュアル
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探偵術マニュアルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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まず一つ言えるのは、好き嫌いが分かれるであろう、ということ。内容は、ミステリ的要素のあるファンタジーだ。なんどなく、不思議の国のアリスをイメージさせるようなそんな作品に感じた。 そうわかって読めば、それなりに楽しめるだろうが、スタート地点からいろいろと間違っている。まず、裏表紙の説明を読む限り、ほとんどの人が、この作品がミステリだと考えるだろう。また、ハメット賞受賞という文言から、ファンタジーを連想するのは難しい。そして何より、本作は創元推理文庫から出ている。同じ東京創元社でも、ファンタジー、あるいは百歩譲ってSFとかからなら、勘違いはしにくいだろうが、よりにもよって「推理」と名のつくところから出ているのが、最大のミスディレクションだろう。意図してやったのかどうかはわからないが、ミステリと期待して読んだら、ファンタジーだったというのでは、期待はずれに感じる人間がいるのではとおもう。 本作は、意外といろいろな言語に翻訳されているようで、日本語版以外にもドイツ語、スペイン語、イタリア語などもあるようだ。英語版と同じデザインの表紙を採用している言語もあるが、日本語、あるいはドイツ語などはかなりテイストの異なるデザインになっており、その辺りも国によって、読み方が異なるようで興味深い。個人的には、ドイツ語版の表紙がいいと思う。 | ||||
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主人公のアンウィンが探偵社に着くと、自分の席には今朝駅で会ったばかりの女性が座ってタイプを打っていた。上司の部屋へいくと、敬語でむかられ探偵への昇進を告げられた。アンウィンは探偵社の有能な記録係だった。探偵が意味のありそうな事実の断片を集めてくると、それを整理して謎と解決を結ぶひとすじの糸を残すのが記録員の仕事だ。 昇進したアンウィンが頼りにするのは、『探偵術マニュアル』と助手となった居眠り病の中年女性エミリーである。アンウィンがエミリーに命じた最初の仕事は、自分の昇進が間違いではないかと確認する上司宛ての手紙のタイプだった。 アンウィンが専属記録係を務めた、「探偵のなかの探偵」シヴァートが行方不明になり、その肩代わりとして探偵に昇進したのだ。そしてシヴァート探しが始まる。アンウィンはシヴァートが関わっていた事件に首を突っ込み、奇怪な犯罪者たちが出没する怪事件に巻き込まれていく。 なぜか外はいつも雨が降っていて、アンウィンは雨の中を傘をさしながら自転車で走り回り、身体中がびしょ濡れになる。 ダリの描く絵のような奇妙な世界の中で繰り広げられる、シュールな幻想ミステリ。カフカの作品を彷彿とさせる。 | ||||
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粗筋 「雨の降り続ける名も無い都市の<探偵社>での上司の殺人を巡る奇々怪々な事件」 という謳い文句に 強烈なハードボイルド探偵小説サスペンスの”予感”を感じて読了したのだが、正直な所、粗筋に偽りはないが、予想を遥かに 越えた、”奇妙奇天烈”ダーク・ファンタジー小説だった。色々な毛色の変わった映画のアイデアを継ぎはぎしたような小説と言うべきか。 まず設定、<雨の降り続く、時代不明の8番街急行の走る街=NY、電話はあるが、ほとんど使用されない。41階建ての探偵社が街の中心で、 誰も彼も記憶があやふやで、街の外に出られるのかどうか不明。夜中には街中○○が徘徊し、パーティなんかを催している> これなんか、映画『ダークシティ』= 夜だけの街、午前0時には全ての住民が眠りに落ち..云々の設定を彷彿とさせ、探偵専用地下鉄の 描写なんかは、映画『ミミック』。 さらには中心的仕掛けに関しては、後書きにもある最近の映画に似た仕掛け... 訳者後書きには、この<中心的仕掛け>を”言いたいのだが言えない”、とか記載あるが、私にはこの仕掛けの一端を明かしたからと言って、 ネタばれになるような、そんな一筋縄で行くような小説にはとても思えないのだが.... それくらいグチャグチャで、私は多くの場面で状況を把握できず、ついには誰が(上司)を殺害したのか?など、ミステリー部分など 如何でもよくなってしまった。 要は、この小説は本格物ではない、ファンタジー色が非常に強いストレンジな、ファニーな表現の小説であり、そこを理解した上で読了すべきであり、 他レビュアーの方が五つ☆を付けている様に、好きな傾向に合うヒトには合うし、私のように合わない者には、とことん敬遠したい小説。 | ||||
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