■スポンサードリンク


神の手



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

神の手の評価: 4.06/5点 レビュー 51件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全51件 41~51 3/3ページ
<<123
No.11:
(5pt)

寝食忘れて読みました!

現代の医療問題を理解しながらの、ミステリー。
次はどうなるんだろう!と寝食忘れて読み進めました。

読後、ハラハラドキドキだけではありません。、
新しく議論される物事の周辺には少なからず、
ありそうな陰謀や寝返り…新聞やニュースで見聞きすることを
立体的に見ることができる、知的な医療ミステリーです。
神の手 上 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:神の手 上 (幻冬舎文庫)より
4344418603
No.10:
(5pt)

医療問題、否現代日本の抱える最大の宿痾に対する最終解決処方箋

当著者であられる久坂部羊医師の問題意識は、これまでの著書(小説・社会評論問わず)で明瞭である。即ち予算・人員から限りある医療資源は、少子高齢化の趨勢のもとでは持ちませんということに尽きる。当著では「安楽死」という現時点では大きく口にはされていないが社会として通奏低音的に徐々に広がるであろう問題を正面に据えて小説を組み立てている。

登場人物というより駒は、医師(会)、政治家、官僚、マスコミ、警察、患者、医薬品業界と総てが揃い極めてリアルな筋書きで踊り切ります。「廃用身」「破裂」では最後には読者に問題意識だけ残す後味が悪い形で医療改革は挫折して終えている点と比較すると興味深い。

小説だからこそ「安楽死」という問題を、綺麗事も汚いことも含めて患者・医師そして「社会」という面から照らし出すことに成功している問題作といえる。
神の手(上)Amazon書評・レビュー:神の手(上)より
4140055839
No.9:
(5pt)

医療問題、否現代日本の抱える最大の宿痾に対する最終解決処方箋

当著者であられる久坂部羊医師の問題意識は、これまでの著書(小説・社会評論問わず)で明瞭である。即ち予算・人員から限りある医療資源は、少子高齢化の趨勢のもとでは持ちませんということに尽きる。当著では「安楽死」という現時点では大きく口にはされていないが社会として通奏低音的に徐々に広がるであろう問題を正面に据えて小説を組み立てている。

登場人物というより駒は、医師(会)、政治家、官僚、マスコミ、警察、患者、医薬品業界と総てが揃い極めてリアルな筋書きで踊り切ります。「廃用身」「破裂」では最後には読者に問題意識だけ残す後味が悪い形で医療改革は挫折して終えている点と比較すると興味深い。

小説だからこそ「安楽死」という問題を、綺麗事も汚いことも含めて患者・医師そして「社会」という面から照らし出すことに成功している問題作といえる。
神の手 上 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:神の手 上 (幻冬舎文庫)より
4344418603
No.8:
(4pt)

なぜ人は人を殺すのか?

老人医療の話も2度目。と言うか、破裂とこれしか知らないけど。なぜ、人は人を殺すのか。皆、年をとる。非常に悩ましい。ぼろぼろになってまで生きていたいか。徘徊するまでになっても生きていたいか。目しか動かなくなっても生きていたいか?何も感じなくなって生きていたいか?あなたはどう思う?私は正直わからない。それは誰に対しても。答えは出せそうにない。私の父が肺がんで死にそうになったとき回復の余地があるのなら生きていて欲しい。しかし、苦しむのなら、、苦しみが長いのなら早く逝ってほしい。とも思った。もちろん、良くなる訳はないので最終的には亡くなったが、この時に安らかに死ねる薬があればひょっとすると私も頼んだかも知れない。とにかく見ていて辛かった。そういう経験がある人が読むとまた違った感想があると思う。まじめに向かい合ってみるべきことだろう。そこから医者も患者もそして家族も逃げられない。

この話ではある医者は逃げている。最終的に一番幸せそうだがそういうのは欺瞞で許せない。

神の手(上)Amazon書評・レビュー:神の手(上)より
4140055839
No.7:
(4pt)

なぜ人は人を殺すのか?

老人医療の話も2度目。と言うか、破裂とこれしか知らないけど。なぜ、人は人を殺すのか。皆、年をとる。非常に悩ましい。ぼろぼろになってまで生きていたいか。徘徊するまでになっても生きていたいか。目しか動かなくなっても生きていたいか?何も感じなくなって生きていたいか?あなたはどう思う?私は正直わからない。それは誰に対しても。答えは出せそうにない。私の父が肺がんで死にそうになったとき回復の余地があるのなら生きていて欲しい。しかし、苦しむのなら、、苦しみが長いのなら早く逝ってほしい。とも思った。もちろん、良くなる訳はないので最終的には亡くなったが、この時に安らかに死ねる薬があればひょっとすると私も頼んだかも知れない。とにかく見ていて辛かった。そういう経験がある人が読むとまた違った感想があると思う。まじめに向かい合ってみるべきことだろう。そこから医者も患者もそして家族も逃げられない。

この話ではある医者は逃げている。最終的に一番幸せそうだがそういうのは欺瞞で許せない。
神の手 上 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:神の手 上 (幻冬舎文庫)より
4344418603
No.6:
(4pt)

責任ある生き方

生命のあるものには必ず「死」が存在する。ラストシーンでM氏が白川に手渡した新薬。含みのある小説の幕引きであった。
十人いれば十人の考え方、見方、生活環境があり、百人いれば百人とも違う空間に生き、この地球上で誰一人として同じ環境に住んでいる人間、生命体はあり得ないものだと思う。そのことを前提として「安楽死」に対する考え方は人それぞれであろう。康代に対する不満、白川に対する同情、関連して死を迎えた十二人の人たちへの思い、それは私たち読者が決定すべきものだろう。
その上で、私は私なりに思えることがある。
それは、「死」がこの宇宙上すべての「無」に帰するなら、人はその一生の中で、たとえ他人がどう思おうとも、自分勝手に振る舞い、自分勝手に生きられるはずだ。しかし、そういう生き方はエゴイズムの固まりであろうことは道徳的に誰しもが認めることである。であるなら、人は自分で思っている以上に無意識のうちに現在ある自分の生き方に責任を持っているのではないだろうか。そして、ほとんどの人は「死」は「無」を意味するのではなく、「死」は「次への生」を意味するのだと、無意識な感覚として生命それ自体が覚えているのではないだろうか・・・。それが責任を持った生き方といえないだろうか。
適当かどうか自信はないが、言葉で表すならば「因果応報」というべきか。でなければ、「死」というものを軽く見てしまいかねない。同時にそれは「生」というものを軽く見てしまいかねないと思う。
最初に述べたように、その考え方は百人いれば百様。でも、「安楽死」には「生・死」に対する哲学的思想が必要だと思うのは私一人ではないだろう。「生」ある以上「死」は必ず訪れる。確信ある生き方、責任ある生き方が必要だと改めて気づかされた一書ではなかったかと感じる。
神の手(下)Amazon書評・レビュー:神の手(下)より
4140055847
No.5:
(4pt)

責任ある生き方

生命のあるものには必ず「死」が存在する。ラストシーンでM氏が白川に手渡した新薬。含みのある小説の幕引きであった。
十人いれば十人の考え方、見方、生活環境があり、百人いれば百人とも違う空間に生き、この地球上で誰一人として同じ環境に住んでいる人間、生命体はあり得ないものだと思う。そのことを前提として「安楽死」に対する考え方は人それぞれであろう。康代に対する不満、白川に対する同情、関連して死を迎えた十二人の人たちへの思い、それは私たち読者が決定すべきものだろう。
その上で、私は私なりに思えることがある。
それは、「死」がこの宇宙上すべての「無」に帰するなら、人はその一生の中で、たとえ他人がどう思おうとも、自分勝手に振る舞い、自分勝手に生きられるはずだ。しかし、そういう生き方はエゴイズムの固まりであろうことは道徳的に誰しもが認めることである。であるなら、人は自分で思っている以上に無意識のうちに現在ある自分の生き方に責任を持っているのではないだろうか。そして、ほとんどの人は「死」は「無」を意味するのではなく、「死」は「次への生」を意味するのだと、無意識な感覚として生命それ自体が覚えているのではないだろうか・・・。それが責任を持った生き方といえないだろうか。
適当かどうか自信はないが、言葉で表すならば「因果応報」というべきか。でなければ、「死」というものを軽く見てしまいかねない。同時にそれは「生」というものを軽く見てしまいかねないと思う。
最初に述べたように、その考え方は百人いれば百様。でも、「安楽死」には「生・死」に対する哲学的思想が必要だと思うのは私一人ではないだろう。「生」ある以上「死」は必ず訪れる。確信ある生き方、責任ある生き方が必要だと改めて気づかされた一書ではなかったかと感じる。
神の手 下 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:神の手 下 (幻冬舎文庫)より
4344418611
No.4:
(5pt)

待ってました、本領発揮♪

今さらだが、書きたいことを書きたいように書ける場所、というのを探すのは、今、世の中に訴えたいことがある者にとっては至難の業のようだ。
前作の「まず石を投げよ」で不完全燃焼ぎみだった著者の主張が、ここにすべて出ているという感じ。
これまで「廃用身」で脳疾患、「破裂」で心疾患に対する過激な解決策を提示してきた久坂部氏が、今回は若者のがんを例に挙げて「安楽死」に対する問題提起と解決策を示してきた。
同じ医師作家として海棠氏の作品も好きで読むが、真剣さ及び解決策の具体的なところはこちらが断然上である。
個人的なことを言えば、私はアレルギー性の喘息持ちであるから、医者には「喘息で死んだやつはいない」と言われても(とんでもないわな)、小さいころから「死ぬとき」を考えてきた。
テレビなんかで家族に「今までありがとう」的なことを言って微笑んで死ぬ場面を見るにつけ、自分にはできないなーと真剣に悩んできた者にとって、これは魅力的な提言だ。
まあ、夫も子どももいない身なので、病院でだれかに看取られて死ぬ確率はかなり低いわけだが、こういう薬が本当に承認されたらと思う。
満足。
神の手(下)Amazon書評・レビュー:神の手(下)より
4140055847
No.3:
(5pt)

待ってました、本領発揮♪

今さらだが、書きたいことを書きたいように書ける場所、というのを探すのは、今、世の中に訴えたいことがある者にとっては至難の業のようだ。
前作の「まず石を投げよ」で不完全燃焼ぎみだった著者の主張が、ここにすべて出ているという感じ。
これまで「廃用身」で脳疾患、「破裂」で心疾患に対する過激な解決策を提示してきた久坂部氏が、今回は若者のがんを例に挙げて「安楽死」に対する問題提起と解決策を示してきた。
同じ医師作家として海棠氏の作品も好きで読むが、真剣さ及び解決策の具体的なところはこちらが断然上である。
個人的なことを言えば、私はアレルギー性の喘息持ちであるから、医者には「喘息で死んだやつはいない」と言われても(とんでもないわな)、小さいころから「死ぬとき」を考えてきた。
テレビなんかで家族に「今までありがとう」的なことを言って微笑んで死ぬ場面を見るにつけ、自分にはできないなーと真剣に悩んできた者にとって、これは魅力的な提言だ。
まあ、夫も子どももいない身なので、病院でだれかに看取られて死ぬ確率はかなり低いわけだが、こういう薬が本当に承認されたらと思う。
満足。
神の手 下 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:神の手 下 (幻冬舎文庫)より
4344418611
No.2:
(4pt)

安楽死は是か非か?究極の問題を問う医療ミステリ。

医療崩壊がもはや既定路線となった日本で、その再生と安楽死問題という一見相容れない問題をうまく取り扱った医療ミステリ。患者の苦痛を取るための安楽死は認められるのか?医師のノブレス・オブリージュを取り戻すことで可能だと考える新見と、安楽死は医師が楽するためとする阻止連の大塚という2人の極論を軸に話は進むが、その裏には大きな陰謀が隠され多くの人間が巻き込まれいく。安楽死が問題になる背景には、医療が進歩しすぎて死ぬに死ねない状況になったことが大きな要因だろう。現場の混乱に関係なく、人の知識欲は1秒でも長く生きながらえされる術を模索する.いまのがん医療などまさにそれで治せるわけでもないのに、延命目的で毎月一人当たり100万以上の医療費が浪費される.だが安楽死を導入すれば医師の苦悩は増えるばかりだと思う。だれが進んで死刑執行人になりたがるだろうか?凶悪な犯罪者の死刑執行でさえ、それを行うものには多大なストレスを与える.ましてや患者の家族は自分勝手で苦しいときは助けをこい、結果が悪いと罵倒する。がん患者も老人も苦しめばいい。それが自然に逆い、長生きした罰だ。
神の手(上)Amazon書評・レビュー:神の手(上)より
4140055839
No.1:
(4pt)

安楽死は是か非か?究極の問題を問う医療ミステリ。

医療崩壊がもはや既定路線となった日本で、その再生と安楽死問題という一見相容れない問題をうまく取り扱った医療ミステリ。患者の苦痛を取るための安楽死は認められるのか?医師のノブレス・オブリージュを取り戻すことで可能だと考える新見と、安楽死は医師が楽するためとする阻止連の大塚という2人の極論を軸に話は進むが、その裏には大きな陰謀が隠され多くの人間が巻き込まれいく。安楽死が問題になる背景には、医療が進歩しすぎて死ぬに死ねない状況になったことが大きな要因だろう。現場の混乱に関係なく、人の知識欲は1秒でも長く生きながらえされる術を模索する.いまのがん医療などまさにそれで治せるわけでもないのに、延命目的で毎月一人当たり100万以上の医療費が浪費される.だが安楽死を導入すれば医師の苦悩は増えるばかりだと思う。だれが進んで死刑執行人になりたがるだろうか?凶悪な犯罪者の死刑執行でさえ、それを行うものには多大なストレスを与える.ましてや患者の家族は自分勝手で苦しいときは助けをこい、結果が悪いと罵倒する。がん患者も老人も苦しめばいい。それが自然に逆い、長生きした罰だ。
神の手 上 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:神の手 上 (幻冬舎文庫)より
4344418603

スポンサードリンク

  



<<123
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!