■スポンサードリンク
絆回廊 新宿鮫Ⅹ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
絆回廊 新宿鮫Ⅹの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 41~59 3/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2011年発表の本作品は、「新宿鮫」シリーズの第10作になります。 思い起こせば、第1作が発表されたのは、1990年、その年の「このミステリーがすごい!」というランキングでも第1位となり、引き込まれて読んだのを記憶しています。 当時、「これでこの作者は10年は食っていける」という趣旨のことを述べた評者がいましたが、10年どころではなく、20年もの間、このシリーズは続いています。 第4作「無間人形」(1993年)では、直木賞を受賞し、このシリーズがメジャーとなっていったのは、読者としては嬉しい限りでした。 今回のストーリーの主軸は、「長六四(ながむし)」【長期刑のこと】を終えて出所した大柄の男が警察官殺害を目論んでいることを、鮫島が麻薬の売人から情報として掴むことから始まる。その大男は一体誰なのか、捜査を進める鮫島に立ちはだかるのは、謎の犯罪組織「金石」、また、署内では麻薬犯罪対策課との軋轢も生じる。 そんな折、恋人の晶の率いるバンド「フーズ・ハニイ」に麻薬の内偵が入ったとの情報がもたらされるが…。 5年ぶりの新作ですが、読み始めてすぐに、大沢節のストーリー運びにのめり込んでしまいました。 このシリーズは、「新宿」という巨大な街の裏で、本当に刑事と犯罪者の間の戦いが、このストーリーそのものではなくても、これに近いことが起こっているのではないか、と思わせるほど、現実味のある筆づかいであるというのが特徴。 第9作まで通読されている方なら、必ずや満足できる作品になっていると思います。 なお、未読の方は、ネットでの検索にご注意を。 「新宿鮫」で検索すると、上位に辞書的に使えるある有名サイトが出てきますが、今回新作を読むにあたり、頭の整理をしようと見てみたら、本作品の結末で明らかになるある重要な事柄が、さらりと記述されていました。 ここを読まなければ、もっと楽しむことができたのに…と、後悔することしきりです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大沢氏のファンで特に「新宿鮫」シリーズは発売と同時に購入しています。 今回は久しぶりの「新宿鮫」シリーズということで非常にワクワクしながら読むすすめたのですが、何かがいつもと違います。 縦横の人間関係が複雑に絡みつつ一つの解決口に向かってゆくところは今までと同じで引き込まれるのですが、全体的に説明が多い気がして登場人物に感情移入するタイミングを見失いがちになります。 また、本シリーズのなかでは鮫島にとって最大の試練が降りかかるのですが、それが重なり合うことでそれぞれの重要性が軽くなっている感じもします。 ラストシーンに関しても今までの様なすっきり感というよりも喪失感のほうが大きく、これは主人公も読むほうもお互い年を取ったせいかもしれません。そのせいか、今までの躍動感みたいなものがあまり感じられませんでした。 はじめての方はもしかすると本作よりも以前の作品から入ったほうがいいかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作『狼花』以来5年ぶりの待望の最新刊となる『新宿鮫』シリーズ。 本シリーズが始まって20年の歳月を迎えたが、本作は10作目となり、ひとつの区切りを迎えたせいかシリーズの中でも重要なターニングポイントを迎えた作品となっている。 今回は長期刑を終えて出所した伝説のアウトローが警察官を殺す事を知った鮫島が阻止するために捜索するなかで中国残留孤児二世の犯罪集団である『金石(ジンシ)』との攻防などを描いたスリリングな内容である。 今回の登場人物も犯罪を見逃してくれるかわりに鮫島に情報を与えて捜査に協力するクスリの売人・露崎、22年間の服役中ただひたすら復讐の想いを遂げて来た伝説の愚連隊・樫原茂、恩人である樫原に力を貸す栄勇会若頭補佐・吉田敏夫、樫原を慕うゲイバーのママ・笠置敏美(トシミ)、『金石』と関わりを持つ中国人実業家・陸永昌(ルー・ヨンチャン)、鮫島と晶の関係を嗅ぎまわる週刊誌記者・下里宏一、といった一癖もふた癖もある人物が錯綜するのも本作の特徴である。 今回のメインゲストとなる伝説の愚連隊としてケンカの達人でもある樫原茂にどこか花形敬を思わせるところがあり、また前作で警視庁を退職した香田元警視正が内閣情報調査室の関係者として再び鮫島の前に登場したのは嬉しかった(鮫島とは対立するもののやはり本シリーズには欠かせない大切な人物だ)。 しかし、上記に述べたように節目となる今回は、鮫島自身や『新宿鮫』という物語自体にもひとつの転機を迎えた内容となっており、鮫島と晶の関係にひとつの節目を迎える一方、ある展開に対して私自身、『相棒 -劇場版II-』を鑑賞した時と同様のかなりの衝撃を受けて残念な気持ちだった。 また、今回の結末の唐突さにも若干すっきりしないものの(この展開は次回に持ち越す予定なのか?)、これからの鮫島を取り巻く関係が今後どのようになっていくのか次回作が気になるところだ。 追伸…ちなみに私は本作を読む時は、鮫島を真田広之氏(注:その昔、本作の初めての映像化である作品で主役を演じていた当時)のイメージで読んでいるのですが、みなさんは誰をイメージして読んでいるんでしょうか? また現在だったら、どの俳優が鮫島にふさわしいのか気になります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久々の『新宿鮫』最新刊です。 『新宿鮫』の誕生から20年が過ぎ(鮫島や晶は一体いくつになるんだろう?)、このシリーズを十作目を迎えた今回も面白かったです。 出世作として作家・大沢在昌の名前を一躍世に広めた『新宿鮫』であるが、このシリーズにブレがないから今でもブランド力が強く、また中身も毎回それにふさわしい内容が描かれていますね。 ちなみに私は本作を読む時は、鮫島を真田広之(注:その昔、本作の初めての映像化である映画で主役をされていた当時)のイメージで読んでいるのですが、他の方は誰をイメージして読んでいるんしょうか? また今だったら、誰が鮫島にふさわしいのか気になります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久々の新刊なので前作までのストーリーはほとんど覚えてなかったのですが、途中途中に説明があり、だんだん思い出してきました。 他のレビューにもあるとおり、今回は鮫島の人間関係が色々変化します。書くとネタバレなのでこれ以上は書けませんが。。。 恨みのある警官を銃で殺そうとする大男がでてくるところから話が始まるのですが、大男の正体とは?恨みのある警官とは?そして謎の犯罪集団の正体とは? といった謎が最後まで話をぐいぐい引っ張って飽きません。 最後は読んでて涙ぐんでしまう展開になります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
5年ぶりなんだけれど話としては前作からそう月日が経っていない設定なので、すんなりと筋に入っていけた。それでも細かな道具だては時代を反映しているあたりが、今、の小説なんだと感心する。はじめに出てくる犯人の出所を待ちわびる語り役なんかは、なるほど、在りか、と変に納得してしまった。 新宿鮫では犯人役が極悪人とは描かれないことも多い。毒猿なんかもそうだが、今回もある意味で本当の悪人は出てこない。それが、かえって悲哀を感じさせるのかなと思う。鮫島や晶たち登場人物の持つ矜持が、今度も丁寧に描かれていて、やっぱりどこまでいっても鮫島はかっこいい。今回は大事な人を亡くすという絶望がラストにあるが、これからの展開に少しだけ希望の光が見えなくもない。 昔NHKで新宿鮫を番組にしたときは、舘ひろしが鮫島役だった。舘ひろしもずいぶん歳をとったし、今なら誰がいいんだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
長期シリーズの常かもしれないが、たとえば第2作の『毒猿』などの傑作に比べ、やや迫力が不足してきたように感じます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
組織に頼らずすべて一人で行動し解決(フォローしてくれる数少ない上司 仲間もいますが) する鮫島はかっこよかった。 でももし自分の部下だったら・・・ とんでもない奴だろうなー とづくづく思ってしまうのです。 リアルタイムで読んできた・・・そう読者が年が取ってしまったのです。 鮫島はデビュー当時は36才ぐらいだったと思います。今は、45歳くらいかな。 でも一匹狼的ではあるけれど、 実は「アクション(行動)によるフォローアップ(追査)なきプロジェクト(計画) はパフォーマンス(実績)を生まない」なのでした。 そしてついに新宿署に全署を挙げて擁護すると言わしめた。 今回はシリーズのターニングポイントとなる作品かも? 次回作の展開が楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「俺は警察官を辞めたくても、辞めれないんだ。」と叫んだ鮫島が、恋人のために警察官を辞めてもいいとまで考える。 そして、新宿署で唯一鮫島の理解者である桃井まで失ってしまう。 しかし、新宿署で孤立した存在だった鮫島にも新しい理解者が生まれる。 新宿鮫5年ぶりの待望の新作にして、区切りの10作品目。 鮫島は最後まで新宿鮫でありつづける。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何時よんでも「新宿鮫」は期待を裏切らない。本作はシリーズ'10作目の区切りの1作ながら、主人公新宿鮫こと「鮫島」が愛する恋人「昌」と、絶対の信頼をおくる上司「桃井」との、悲しい別れが訪れる。本作の内容は、22年間の長期刑を終えた「伝説の人物」が新宿に帰ってきて、ある警察官を殺すとの行動より、物語は展開します。本作は、物語のプロット、登場人物云々より、読みだしたら止まらない、激走、爆発するストーリー展開が本当にお見事。 本作も、まさに一気読みです。鮫島の恋人と仕事のどちらを取るかとの葛藤、次作を早く読みたくなる登場人物達の今後、本当なら、本作を大長編の上巻、次作を下巻に一気に読ませてほしかった。それだけ、次のページを捲りたくなる葛藤を、久々に感じた一作です。鮫島が今後、どうなってしまうのか、非常に気になります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿鮫をシリーズで読んでいる読者としては、たまらない内容です。晶との関係も、桃井との関係も新たな局面を迎えます。(と聞くと、一日も早く読みたくなるはず・・) 今回のエピソードとしては、敵との戦いもこれからが本番。当然、後半に続くものと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ほぼ日」の連載で前半は読んでいたが、後半は今回の出版で読んだ。 そのような読み方でも、おそらくじゅうぶん楽しめるであろうとの確信があったが、 その期待は裏切られることは無かった。 今回も完成度の高い作品に仕上がっている。 自信をもってお薦めできる一冊である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔から「新宿鮫」は面白いと聞いていたが、ハードボイルドとかミステリーとか、ジャンルでくくられるものとそれを熱く語る人たちに嫌悪感があったので敬遠していた。 しかし今回は、複数の人間に「とにかく読め!内容は教えられないけど」と同じような表現で進められたので購入。 一気に読了。よくある「感動の物語」が薄らぐ怒濤の感動。 「とにかく読め!」の意味分かりました。どこをどう説明しても、ネタバレになるからなんですね(笑)。 シリーズの主人公は刑事だが今回は「大男を待つ人」でしょう。その人以外も、脇役たちの人生、心情の描き方が素晴らしい。…とはいうものの、それらが淡々と描かれるのならただの人情物だが、狂気をはらんだ男が帰還することによって巻き起こる一連の事件の描き方の、なんと不気味なことよ。 そして怒濤の後半に突入、読了し、感情の根本を揺さぶられるような衝撃が走り、しばらく小説から抜け出せなかった。 小難しいことは一切描かれていない。物語も古典的と言っていいほど明快。だけど深い。それはこの作品が「人間」に正面から向き合っているからだろう。 食わず嫌いを反省。シリーズ一巻から読みます。遡るのも悪くないでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ある警官に拳銃で復讐しようとする大男を追っていた鮫島は、図らずも『風化水脈』の事件で衰退した藤野組に代わって栄勇会が伸長したカラクリを知ることに。一方、恋人の周辺には麻薬捜査の手が。果たして鮫島は動き出した殺人の連鎖と警官殺しを止められるのか? 恋人との関係は? 前作で警察内外の好敵手との決着をつけた新宿鮫シリーズ。区切りの10作目となる本作では、警察官としての鮫島を長く見守り擁護してきた上司、そして人間・鮫島を理解し心の支えとなってきた恋人との関係が、転機を迎えます。 殺人を未然に防ごうとした鮫島の捜査は、仮面を被って社会に浸透する犯罪組織に脅威を与え、過剰な防衛行動を招いてしまう。死体が増えていく中、鮫島は事件の全体像を理解しますが、肝心の大男の姿を捉えられない。報恩の機会を求めた暴力団幹部、大男の帰りを待ち続けた女、中国から来日した青年、彼らの絆が交錯する場に鮫島が辿り着いたとき……。 序盤から漂う不穏な空気、ひたひたと迫る見えない敵、追い詰められているのは敵か鮫島か。雲を掴むような話を少しずつ具体化していく前半にはワクワクしますし、材料が出揃いスピーディーに展開する後半もいい。クライマックス後の描写を端的に切り上げる恒例のスタイルも、余韻を残すのが私好みです。偶発的でシンプルな事件を描くこと、登場人物の個性がしつこくないことから、食い足りない印象を持つ方もいるでしょうが、私にはむしろ余計なところで引っ掛からずに読めてよかったです。 ラスト、もはや鮫島は孤立した存在ではなく、新宿署の中では幹部が一致して人格と能力を認める存在となっていることが示されます。悲劇の先に、今後の展開への希望を見ました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
待望の新宿鮫Xに胸をときめかせ、じっくり読もうと思ったにもかかわらず数時間で読み終わってしまった。 やはり新宿鮫はおもしろい。なにがあっても★は5つです。 しかし、全体的な構成は新宿鮫のそれだったが、いかんせん内容が薄いというか、これまでの新宿鮫における人間関係を散りばめたばかりにまとまりが無かったように思う。 「まったく、新宿って街は妙なところだ。いろんなことがあって、ばらばらに飛び散ったもんが、いつのまにかまた集まってきちまうのだからな」 バーに来た吉田のこのセリフで、いろいろなものを結びつけたかったのかもしれないが、それは残念ながら叶っていない。 登場人物同士の因果が弱すぎて、何かをまとめることができてない。 絆と書いてあるにもかかわらず、その絆がうまく説明出来ていないというか、すべてが感傷的になりすぎていて読者のイマジネーションに任せきりになっている感がいなめない。ファンだったら分かってくれるだろうという大沢在昌の甘えだろうか。 期待しすぎてちょっとがっかりしたのかもしれない。 連載ものなので仕方ないかもしれないが、もう少しボリュームを持たせて、いろいろと引っ張ってくれたらさらに良かったのにと思う。 次回作も間違いなく買う。 今回書ききれていない内容(人間関係の結末)がどのように描かれるのか、今から楽しみだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
待望の新宿鮫Xに胸をときめかせ、じっくり読もうと思ったにもかかわらず数時間で読み終わってしまった。 やはり新宿鮫はおもしろい。なにがあっても★は5つです。 しかし、全体的な構成は新宿鮫のそれだったが、いかんせん内容が薄いというか、これまでの新宿鮫における人間関係を散りばめたばかりにまとまりが無かったように思う。 「まったく、新宿って街は妙なところだ。いろんなことがあって、ばらばらに飛び散ったもんが、いつのまにかまた集まってきちまうのだからな」 バーに来た吉田のこのセリフで、いろいろなものを結びつけたかったのかもしれないが、それは残念ながら叶っていない。 登場人物同士の因果が弱すぎて、何かをまとめることができてない。 絆と書いてあるにもかかわらず、その絆がうまく説明出来ていないというか、すべてが感傷的になりすぎていて読者のイマジネーションに任せきりになっている感がいなめない。ファンだったら分かってくれるだろうという大沢在昌の甘えだろうか。 期待しすぎてちょっとがっかりしたのかもしれない。 連載ものなので仕方ないかもしれないが、もう少しボリュームを持たせて、いろいろと引っ張ってくれたらさらに良かったのにと思う。 次回作も間違いなく買う。 今回書ききれていない内容(人間関係の結末)がどのように描かれるのか、今から楽しみだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
登場人物の作り込みや彼らの人生が物語の後半に向かって収束する展開は相変わらず圧巻でした。出所した男の心情設定にやや無理があるものの、荒唐無稽な要素は少なく、ここにも作者の熟成ぶりが伺えます。 ただし、過去作品の説明的要素が簡素な分、初めて読む方には分かりづらい部分が多いのではないかと思います。 クライマックスに関しては桃井、晶ともに心理描写を掘り下げない分、彼らのセリフや行動に心情が反映されており非常に効果的演出になっていたと思います。ラストはあっけない感がありますが、それもまた「あとは読者の想像にお任せ」的余韻を残しており、スマートな印象を受けました。 新宿鮫も10シリーズ目になり一区切りついた感がありますが、作者にとっては縛られる設定が少なくなった分、今後は書きやすくなるのではないでしょうか。それがファンに受け入れられるかは別問題ですが…。 新宿鮫と出会って15年以上になり自分も鮫島と同じくらいの年齢になりました。変わらない鮫でいて欲しいのですが、時代や新宿と共に変わるのも鮫なのかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人気シリーズの最新刊。 登場人物の誰にも救いがない感じが、ある種リアリスティックな 味わいとなっていると思います。 普通に考えれば「鮫」も年をとっていくのが自然ですが 本作品は「鮫」の老いを感じます。 それもまたリアルなれど、ヒーローなんだからあまり弱くならないでほしいなぁと思ったりして少し複雑でした。 桃井、晶という長らくおなじみの登場人物との関係が 新たな局面となります。 大沢さんは出来るだけクールに描いたのかもしれません。 ただ、新宿鮫ファンの私は、もっともっとディテールを 描きこんでほしかったです。 材料はいい味付けも基本的にはいい。 だけど、コクが足りない感じなのです。 「鮫」の心情、「桃井」の心情、「晶」の心情を もっと踏み込んで、その痛々しい傷をえぐって 描いてほしかったのです。 新宿鮫シリーズはこれにて終わりなのでしょうか? 不完全燃焼な気持ちなので、未だ続いてほしいのですが。 桃井のように枯れた境地の「鮫」も少し興味ありますし。 率直な評価は星3つですが、このシリーズが好きなので 次回作への期待を込めて星4つです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非常に複雑な人間模様で、この本だけ読んだ人には背景が理解できないのではないか。 また今までに一番中途半端な終わり方。これは続きが有りそうで、 鮫島と金石の対決の第二ラウンドがありそうな予感。 その分マイナス1 今回10作目まで主人公と一緒に活躍してきた鮫島の上司や恋人が去ったことから、 物語も次は大きな転換が予想され、新宿鮫の再出発を期待してしまう。 本作の評価は次の新宿鮫11で評価されるだろう | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!