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レッド・ボイス



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【この小説が収録されている参考書籍】
レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)

レッド・ボイスの評価: 4.00/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

オンタイムで手配されてきました。

期限2日前に到着し、包装も本もきれいでした。何も問題ありません。
レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
4152089342
No.2:
(4pt)

新作は期待を裏切りません

共感覚。翻訳者のあとがきによれば「話し言葉や音楽が鮮やかな色を伴って見える人や、食べ物を舌で味わうと形を感じる人がいるらしい」「ある刺激を受けたとき、本来の感覚に別の感覚が伴う現象」ということだそうだ。三年前、火災にあったホテルから人々を救おうとしたサンディエゴ市警の刑事ロピーは、六階の窓から地上に転落し、一命をとりとめた。その時から、彼は話し手の言葉にこめられた感情が色と形で見えるようになった。しかし、この事実は妻のジーナしか知らない。
そんなある日、市の倫理局の捜査官ギャレットが何者かに射殺された姿で発見された。彼は、八ヶ月前、三歳になる娘を失ない、そのショックから立ち直ろうと市警察から転属したばかりだった。彼が追っていたのは、市の上層部を巻き込むような売春事件だったことが分かる。
ロビーは相棒のマッケンジーと真相を追求する。

なぜ、共感覚という特別な能力をもった主人公にしたのか、初めのうち、よく分かりませんでした。ストーリーを左右するほどの要素でもありませんでしたし。最後まで読み終えたとき、ようやく分かりました。ストーリーの面白さ以上に、キャラクター一人一人の描写が繊細なのが、著者の美点だと思うのですが、今回もそこは十分に活かされています。


レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
4152089342
No.1:
(4pt)

・・・を見ることはできない、そして手放すこともできない。

サンディエゴ市警のロビーは3年前に転落事故にあうが奇跡的に回復。しかも共感覚という特種能力まで身につけて。ロビーの場合の共感覚とは話し手の言葉の奥の感情が色つき図形で見えるのです。例えば言葉に欺きの心があれば赤い四角形とかが話者の口元からどんどん溢れるのが見えるのです。まさに人間嘘発見機しかも殺人課刑事。と、ここまでくればサイキック刑事が超常能力をフル活用し悪人を追い詰めるという展開が想像されますがジェファーソン・パーカーはそうはいきません。そういう能力も当たり前の事として描かれ照準はあくまでも登場人物の細やかな心の動きなのです。

事件の被害者は元SD市警・内務調査課刑事で数カ月前からは公職や政財界の汚職を扱う公的機関の捜査官。当然ながら職務上の敵は多い。議員、財界の大物、それにまとわり付く高級売春組織や市警風紀課などなど。職業柄用心深い元刑事が何故いかに殺害されたかをロビーが丹念に地道に捜査していきます。作者独特の透徹な筆致とロビーの内省があるのみです。

その内省とは、被害者とその妻が直面した辛い出来事とその後の二人の変化、そしてロビーの妻の唐突な行動への対処と感情の揺らぎに向けられます。不慮の出来事に対する絶望と不信、拒絶的態度からいかにその出来事を達観し受容して再出発するかが多層的に描かれてます。実直な語り口が心の奥底を柔らかく照らし出すかのようです。ミステリの側面からは多少の不満もあるかもしれませんが巧みな語りにページはひらひらと舞うでしょう。
レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:レッド・ボイス (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
4152089342

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