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アップ・カントリー
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アップ・カントリーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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ずいぶん前に読んだのですが、心に引っかかる物があり、書くことにしました。 ネルソン・デミルのファンでこの本までのほとんどは、ワクワクしながら読みました。 しかし、この本は内容よりベトナム人に対する傲りが鼻につきました。 この後に書かれたリビアのスパイの話も少し不愉快でした。 南北ベトナムが統一されて、南のサイゴンがホーチミン市に変わったのに、戦後ベトナムに行ったときに、その国の人に対して、主人公がしつこくサイゴンと言い張るところ。 また、ベトナム戦争で敗れた哀愁のようなものが書かれていました。 そこには、今ベトナムで暮らす人の立場を思いやるものがなく、アメリカが引っかき回したベトナムへの謝意もなく。 例え、国の制度が違えども、その国に住む国民に敬意を払うべきだと思います。 アメリカの枯れ葉作戦でベトナムの人たちに、たくさんの死者・障害児をだしたこともわかっているはずです。 ベトナムは、あなた達の軍事ゲームのプレイコートではないはずです。 この作者は結局、アジア人蔑視なのかと思ってしまいます。 デミルさんも「アメリカは世界の警察」病に罹っている一人なのか。 もうずっと前ですが、アメリカの若者が原爆のキノコ雲のTシャツを、強さの象徴として着ているニュースを見ました。 日本に文句を言うとき「もう一度原爆落としたろか」というやくざまがいのことを言う若者もいました。 今では、ずいぶん変わっていることを期待したいですが、9・11後のイスラム系アメリカ人へのいじめとも言える差別もありました。 あれから時代は過ぎています。 同じ間違いをしないで欲しいです。 わたしはアメリカ映画、音楽、大好きです。 失望させないで。 日本では絶版になっているようで、よかったです。 | ||||
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前作「将軍の娘」のような謎解きミステリを期待すると大きく裏切られます。正直、真相には早い段階に気づきますし、登場人物のリストを見れば大体の想像がついてしまうのではないでしょうか。 本作は作者デミル自身の過去への旅を主人公であるブレナーに辿らせる一種のダイアリーであり、膨大なページ数のそのほとんどがベトナム戦争の歴史、文化や戦後の国家体制、人々の暮らしなどの解説をにさかれています。 話の聞き手役に、ヒロインであるスーザンを登場させていますが、自分は最後までこの偽り多き勝気な女性に感情移入できませんでした。そして彼女に依存しなければ、任務を遂行できないブレナーにも...。設定としては「将軍の娘」から1年も経過していないのに、ずいぶん老け込んだ印象になり、前作でパートナーだった女性をいとも簡単に裏切るなど、色呆けでプロらしさが全くないという感が否めませんでした。 前作から10年経って書かれた続編ということが原因なのでしょうか。デミル好きの私にとっては残念な作品です。 | ||||
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上巻は少し退屈。もうやめとこうかと思うかも。しかしこれは下巻への序章。ここから、ぐっと面白くなります。 | ||||
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文庫本上下巻で1600ページ弱におよぶミステリー大作である。 この長さを一定の緊張を保ちつつ読者を惹きつけ続けられるネルソン・デミルはやはり偉大なストーリーテラーであろう。 今回も主人公はポール・ブレナー、「将軍の娘」と背景構成は同じにもってきている。しかし、今回の舞台はベトナムに置きブレナー准尉の新たな舞台での活躍が新鮮である。 アメリカ人にとってのベトナム感は、我々日本人とは異なり一種独特の郷愁があるようで物語の通奏低音のように全編にわたって散りばめられており、単なる人探しの話を超える含みを与えているように思え、アメリカ人のミステリー作家にありがちな勧善懲悪、ヒーロー万歳的な軽さがない。 一方、物語の会話に含まれる軽妙洒脱でウィットにあふれるデミル節は健在であり、いいリズムとなっており読むものを飽きさせない。 | ||||
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面白かったです!著者自身ベトナムに対しては特別かつ複雑な思いがあるのでしょう。それが文面に表れていたと思います。個人的にはジョン・コーリーよりもポール・ブレナーの方が好きです。似たようなキャラクターだけど・・・ジョークもコーリーほどしつこくないような気がします。毎回魅力的なヒロインが登場するデミル作品ですが王者のゲームのケイトと今回のスーザンはあまり好きじゃないと言うか少しむかつく女ですね。まあ個人の好みでしょうが、 とにかく愛憎もつれる結果は見えているのになぜ?と思ってしまいます。そこは男の悲しい性なのでしょうか。東洋人蔑視の表現が多いと聞きましたがそれほどでもなかったように思います。蔑視と言うよりその辺も複雑な感情なんじゃないかなと感じました。 | ||||
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上下あわせて1700ページです。むちゃくちゃ厚いです。片手で読むのは、文庫でもきつい、という本です。 さて、『将軍の娘』がベストセラーになった、ネルソン・デミル。『将軍の娘』に登場したブレナーの、その後&活躍です。 残念ながら『将軍の娘』で活躍したシンシアは(名前はしょっちゅう出てきますが)全く登場しません。かわりに、怪しいスーザンと言う女性が色を(文字通り)添えます。 いまだにアメリカの小説にはベトナム戦争の影と言うか、何か感じさせる部分が結構あります。 しかし、既にベトナム戦争後の世代との格差が随所にあらわれるところを見ると、それでは60年間戦場に赴いたものがホボいない我が国で、反戦をうたってもなかなか若者の心には響かないだろうな、と思ったしだいです。 脇役、特にベトナム大佐がとてもいい。 ストーリー的には、これだけ厚いわりには余り混乱しないで、す、っと読めるかな。ベトナム戦争を知らない世代に、是非読んでほしいね。 アメリカの、神経質な派兵の原点がここにあります。 | ||||
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アップ・カントリー(田舎のほう)。軍隊の内輪の言葉で、都会を出て、行きたくない場所(たとえば山林やジャングル)に赴くこと。陸軍犯罪捜査部を退役したポール・ブレナー(あの『将軍の娘』での活躍が懐かしい、でも映画でブレナー役を演じたジョン・トラヴォルタはミス・キャストだと思う)にとって、それは封印した過去へ、ヴェトナム戦争での忌まわしい記憶へと遡行することだった…。三十数年前の戦場での殺人事件の謎解きと冒険、法的正義と政治的謀略をめぐる確執、魅力的なスーザン・ヴェバーとの虚実まじえた駆け引きや執拗で陰湿なマン大佐との「友情」、ヴェトナムの諸都市と山岳地域、過去と現在をめぐる蘊蓄や情報。なんともゴージャスで読みごたえのある雄編なのだが、解説子(吉野仁)がいう「観光小説」の部分がやたらと冗長で、物語のスピードと質を損ねている。(二つの小説を同時に読んだと思えば、それは許せるのだけれど。)──ブレナーとスーザンのへらず口のたたきあいがとてもいい。なかでも傑作なのは上巻の493頁。「きみと三日間も過ごしたら、そのあと三日間の保養休暇が必要になりそうだよ」「年を食ってるにしては、きちんとシェイプアップしているくせに。泳げるの?」「魚も顔負けにね」「山歩きは?」「ロッキーを駆けぬける山羊なみに」「ダンスは?」「ジョン・トラヴォルタもまっ青さ」 | ||||
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作者自身の投影である主人公、ブレナ-のセンチメンタルジャーニー。最も多感な青春時代の何年かをベトナム戦争の為に捧げた作者自身が実際にべトナムを訪れ綿密に取材した結果、謎解きはあるが既に本筋ではなく軍事小説では無くなっているが、ベトナム戦争の知識のある人ない人に係わらず。一読をお奨めする。 青春小説のような趣がある作品。 | ||||
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ベトナム戦争といったちょっと窮屈で硬く難しそうなイメージと上下巻で1800ページという量感に、手を取りたくとも躊躇する読者も多いと思う。但し、本作品は稀代のストーリーテラーであるデミルの面目躍如とでも言うべき、極上の仕上が待っている。 確かに軍事サスペンスの超大作ではあるが、ある意味 恋愛小説であり、冒険小説であり、歴史小説、旅情小説にもあてはまる多種な内容。精緻で風景、造形描写に濃い面もあり、ちょっと砕けたユーモアも交えてこの量感を全く気にせず、最後まで読めること請け合い。 デミルはベトナム戦争で徴兵制による戦争の経験もあり、本作では主人公のポールが実はデミル自身の焼く直しともいえるような大活劇を演じる。彼の代表作であろう「誓約」「将軍の狼」といった戦争・軍事サスペンスの作品の一連をつづった集大成的な意味合を十二分に感じさせる本作は、軍事ミステリーの傑作だけとは言いがたい重厚な何かを読者に必ず与えてくれる。 | ||||
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全部読まないでレビューを書くのは「違反」なのかもしれません。 実は上巻を読み終わった時点で書いています。 ストーリー展開の山場は「これから」というところですが、充分な期待を持たせてくれています。「将軍の娘」以降、中だるみの感が無きにしも非ずでしたが、 デミルの分身ではないかと思わせる「ポール・ブレナー」を登場させ、自身のベトナム経験に基づいた情景描写には「本物」を感じます。本作を携えてベトナム旅行をしてみたいという気持ちがわいてきました。 多分「ブレナー気分」にさせてくれるでしょう。(そんなツアー企画はないものか?)これから下巻に入ります。 (「星5つ」は変わらないと思います、イヤもっと増えるかも・・・) | ||||
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あああああ | ||||
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~ベトナムには幸か不幸かまだ行ったことがありません(料理はタイよりも好きです)が、旧サイゴンから海岸地帯を遡り、ラオス国境沿いの山岳地帯に分け入って、旧ハノイまでのツアーを主人公たちと共に体験しました。北と南の人と生活の違い、共産国家共通の特徴である官憲の横暴等々、途中に挿入される自身のものと思われる戦争体験を含めて作者は実に生き生~~きと活写しています。従って、ミステリーツアーともいうべき本作の謎解きの部分はともすれば添え物ではないかと思えるほど呆気なく描かれており、また例によって(デミルの作品に登場する女性に共通する)魅力的なヒロインが読む楽しみを倍加させます。すでに上下2巻の翻訳もでていますが、できれば原文で読むことをおすすめします。微妙な表現や会話に込め~~られた独特なニュアンスは日本語にするには非常に困難だと思えるからです。~ | ||||
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個人的には待望のデミル最新作。「スペンサーヴィル」「プラムアイランド」は低調の感が否めなかったが、前作「王者のゲーム」では(ハードカバーでなく文庫での登場だったので読み始めには一抹の不安があったが)、主人公と最強テロリストとの対決に興奮。ラストに若干の不満は残ったものの、デミル復活を印象づけた。そして本作「アップ・カントリー」。前作をさらに上回る上下巻の厚みにまず圧倒される。しかし、主人公が「将軍の娘」のポール・ブレナー、題材が私的デミル最高傑作「誓約」と同じベトナム戦争とくれば、これはもう期待しないわけにはいかない。はたして、その期待は裏切られることはなかった。一応米軍中尉殺しの真相がリーダビリティの核になるが、下巻解説にも書かれているように、この物語は作者の分身ともいえる主人公が自らの過去と対峙し、再生を果たす物語である。ベトナム国内の描写も場面が立ち上がってくるようで、読者はあたかも主人公と共に、ベトナムの「田舎へ」の旅をしているような感覚を持つだろう。 白石朗さんの訳も相変わらず素晴らしい。やっぱりデミルは面白い! | ||||
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ずうっと読み続けているデミルの小説の中で、General's DaughterやCharm Schoolに匹敵する傑作。現在の自身の心象と志願兵で2度行ったベトナムが交差し、非常に奥深い内容に仕上げられている。一方、相変わらずのニューヨーク的な(東部的?)皮肉やユーモアがちりばめられ、読む人を飽きさせない。女性(相変わらず少ない人数)の登場する意味が読者のサービスなのか、本当に意味を持たせているのか、よく分からない感じもあるが、まあ良い。 | ||||
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千ページ以上の超力作。登場人物も良く描けており、ストーリー展開も早いため、長さを感じさせない。正にデミールならではの筆力。 舞台はベトナムだが、デミールの目にはベトナムはまだまだ未開の地。相変わらのアジア蔑視が鼻につくが、今回は日本人の悪口を言っていないので、許せる。Lion’s Game、Charm School、General’s Daughterと並ぶデミールの代表作。 | ||||
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