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紫のアリス
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紫のアリスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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「書店員が選んだもう一度読みたい文庫第1位」の意味がよく分かった。1度読んだだけでは理解 出来ないのだ、このミステリー。というか、多分何度読んでもすっきりとはしないと思う、絶対に。記憶に 欠落の問題がある女性紗季。OL時代に不倫の経験がある彼女は会社を退職したのちに、訳ありの ようなマンションを購入する。やがて彼女は「不思議の国のアリス」に出てくるキャラクターが関係するような 妄想あるいは現実を経験する。死体も見る。それでも移転先のマンションで親切にしてくれる年配の 女性菊子や事件に巻き込まれたときに助けてくれたブティックの店長新田の協力で何とか真実に 迫ろうとするのだが。冒頭にいつまでもすっきりとしないと言ったが、この作品は欠落した記憶を 快復させていく過程と、精神が崩壊していく過程が描かれている。つまり、何が真実か、すっきりと 描かれていないのだ。きわめて実験的な試みと言える。この作品をミステリーとよぶ場合、決して すべての謎が文末で解決されるということを前提とすべきではないということ。じゃあ、それが ミステリーと呼べるかということ。しっかりとした作家だけに決して駄作ではないのだが。読者によって 大いに評価のわかれる作品である。 | ||||
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賛否両論ある結末ですが、作中示された結末「以外の」可能性に読者が思い当たるかどうか、で評価が変わるのではないかと思います 紙の文庫版にはそのあたりも解説に入っているとか(電子書籍版には残念ながら未収録でしたので未読ですが) 芝居がかり過ぎな点は否めませんが、あくまでもテキトーに読者に結末を委ねたものではなく、「考えて読めば解答にたどり着く」ようになっている小説だったと思います | ||||
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物語としては一気に読ませてくれる面白さはある。 しかしながら謎解きに行こうとすると、難がある。 信頼できない語り手のミステリーでは中々ロジカルに推理をすることは難しい。 | ||||
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面白かったです。柴田作品は全部読んでいるつもりでしたが、これは抜けていましたので。 | ||||
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可愛らしい表紙からは想像できない怖いお話しです。 イヤミスなんでしょうね?再読ですが、あの頃はイヤミスという言葉はなかったなぁ。 この本を最初に読んだ時はただただ恐ろしくて深読みできるほどの人生経験もなく、 今回改めて読んでみて、また違った視点で読めて感じ方も変わったことが大きな発見です。 白うさぎを追いかけているような追いかけられているような、 そんな錯覚を覚え読み終えた後もその世界観からしばらく抜け出せない私がいました。 | ||||
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新装版ということでおそらく17年ぶりの再読。 今回も一気に読まされましたが、 何度読んでも楽しめるイヤミスだなと思いました。 とても緻密で冷たくて温かくてリアルで恐ろしいけどどこか別の世界にいるような不思議な一冊です。 時々出てくる菊子さんのちょっとしたお料理がいつも美味しそうで現実か幻想か、 周りの誰も自分自身さえも信じられない不安の中でふわっと心が温まります。 | ||||
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ずいぶん前に初めて読んだ時は、どうなるんだろうという期待とワクワクで、ページをめくるのももどかしいほどでした。ネタバレをせずにこういうお話の魅力を語るのは難しいですが・・・。確かに結末にはいろいろな感じ方があるでしょうが、作者が語るように、読み終えてもなお迷路に置き去りにされたような、現実に戻れないような不思議な感覚が味わえます。私にとって魅力的なお話とは、「今いるここではないどこか」へ連れて行ってくれるものだと思っているので、そういう読書体験をお探しの方にはぜひ読んでほしいです。★を一つ減らしたのは、ひそかにアリスモチーフが好きなので、何も知らずに今この本に出会って、ジャケ買いして中身にびっくり、みたいな経験をしたかったなーという悔しさで(笑)新装版でそういう体験する方がうらやましいです。 | ||||
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読み終わった時、心の中にずっしりと重石が残る作品だ。 冴えなかった子ども時代は大人になってからも続いていて、 その虚しさを破り、夢を手に入れたいがために道を誤る。 その一方で、過去の自分も殻を破りたいがために動いていた。 哀れと言い切るには、あまりにも残酷で切実だ。 ラストはあまり好きではないが、この作品らしさが集結していると思う。 | ||||
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