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雪虫
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雪虫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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警察組織を書きたいのか、警察官を書きたいのか、人情の機微を書きたいのか、本格推理でもないし。これが「新しい警察小説」とはさすがに言い過ぎ。主人公の境遇や年齢、役職、服装、思考はとてもアンバランス。こんな人はいないでしょう。親子の関係もイマイチ。事件のつながりも散発的で無理がある。筆力のない人ではないので、半分の長さにして言葉を選び抜いてほしい。1作目だけに書きたいことが多すぎててんこ盛りでそのまま出したら大味だった、と思える。これが本当に売れているのかと疑問を持たざるを得ない。時間があって、適当におもしろい警察小説が読みたい時にはうってつけ。しかし、中公文庫も紙質が悪いなあ。再販本の処理も雑! | ||||
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物語そのものより、なぜか後味がパッとしなかった。私なりに理由を考えてみたところ、どうも主人公が生意気な感じがして・・。もっと人間臭く滑稽な部分も見せた方が読者としては微笑ましく思った。この一話を読見終えて、次作の破弾を読み始めたばかりであり、まだまだ主人公の人となりを評価するのは早いのであるが、次作に出てくる女性刑事も今のところ可愛げがない。もう少し読み進めてから最終判断しようと思っている。 | ||||
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題材は面白いのに、ストーリーが単純で、大した謎も、伏線もなく、起承転結も無いため、まったくハラハラしませんでした。また、主人公以外の登場人物がキャラが立ってないせいか、すべて不自然な言動をしているように感じました。特に、あの新聞記者は何の為に登場したのか、意味不明。次作への伏線?だとしても、大した関係には発展しそうにないですね。刑事モノとしても、捜査体制と犯人の絶妙な絡み、攻防も一切なく、ただただ主人公が一生懸命なだけで、著者の自己満足が伺えます。これに4つ星や、5つ星を点けるレビュアーは、真保裕一氏の「奪取」、「盗聴」、「震源」などを読んでないのではないか、と思えます。 | ||||
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日本には、欧米で言うところの探偵という職業にあたるものは実際にはないから、「推理もの」「探偵もの」「事件もの」のすべては、「警察もの」に集約されると思う。だから、様々な方向から警察と警察官を扱った、サスペンス、ドラマ、謎解きが生まれている。従来型の、ただヒーロ的な警察官が謎、事件を解くだけではなく、切り口が様々な作品がどんどん生まれ、楽しみだと言える。本作の作者堂場瞬一も、その文脈で、新しい警察小説を切りひらこうとしているのだと思う。そして、本作はこれから続く刑事・鳴沢了シリーズの第一作であり、今後を占うすべてのコンテンツが足早に紹介されたものだと考えられる。その意味では、多少ストーリー展開に緩慢なところ、意味の余り感じられない登場人物の現れ方など気になるところもあるかもしれないが、それは今後の布石として、我慢できる。捜査一課という晴れ舞台だけど、その舞台自身は新潟という、これまでの首都圏とは違う、地方警察に置かれているところがおもしろい。一方、新潟を余りに知らないことで、当初不安があったが、その点は主人公が青春を東京で過ごしたとの設定で、うまく新潟を紹介する形をとって、とても自然に溶け込めた。もう一つの特徴は、祖父・父・息子、という男系家族における葛藤、歴史という部分に警察という組織を絡めたところ。これが、ドラマの厚みを増している。スリリングな展開は、ページの厚みを感じさせないおもしろさがあった。今後の展開が期待される作品と思える。 | ||||
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祖父・父を継いで刑事になった、鳴沢了と新米刑事の大西海のコンビが事件を解決する。湯沢で殺された老女はかつて宗教教団の教祖で、五十年前の殺人事件に関わったことを突き止めた。鳴沢了は二つの事件の関連を確信し、祖父に尋ねてみるが結論はどうなるのか?本書は、あまり器用とは思えない鳴沢了の成長物語として読むことが出来るのではないでしょうか。いろいろな人とかかわり、行動することで成長することになるのだろう。そこで、どう祖父や父との関係を修復するのか。そこがポイントとなっていくだろう。今回の相棒である大西海君は、新米刑事として鳴沢了とは全く違う性格であるが、彼と共に仕事をすることでどんどん成長して行く姿をみるのも面白い。本書は内容の割にはちょっと長い(全470ページ)ような感じがしました。長く感じました。それでも、全巻読んでみようとおもいます。 | ||||
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人気シリーズの第一作目としては静かなスタートです。比較的読みやすく話に入り込みやすい分、多少の物足りなさを感じました。(殺人事件の内容もいまひとつでしたし。)警察小説やハードボイルド系を読み漁っている人はやはり、満足感が得られないかもしれません。ただ、主人公である鳴沢了が案外不器用な男で、読み進めていくとひそやかに母性本能が目覚め、彼の持つ魅力が二作目へと続きます。(まだ、未読ですが二作目購入してしまいました)事件や謎解きというよりも、刑事、鳴沢了の成長物語としてなら文章は巧い作家さんですので存分に楽しめるのではないでしょうか?もうひとつ、この作品は女性のほうがファンが多いかもしれません。なんせ、鳴沢了ほっとけない魅力です。 | ||||
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大沢在昌、横山秀夫を読み込んでくると、この作品はどうかなと思います。プロットにかなり無理があり、テンポが非常に遅くていらいらしました。2作目も読みましたがどうも恋愛の描き方が中途半端でこんなのありか?と思えてしまいます。祖父が自殺にいたるところも医学的な観点からするととんでもないことが起こっており、現在の病院ではまずありえない状況です。こんなことが起こったらまず医療サイドが捜査対象になってしまいます。(笑)人気シリーズとのことで期待しながら読みましたが、結末も暗く正直期待はずれでした。以降の作品群に期待したいところです。 | ||||
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主人公は29歳の刑事。信条は立派だけど、自分の実力がわかっていないただのガンコ親父みたい。大事な場面で役立たずだし、それでいてなんだかんだ言い訳がましい理屈をこねまわす。文章もテンポがいいんだか、余分な描写がない割には展開が遅いし、事件の真相も途中から想像がついて、後はただそこに主人公が行き着くのを眺めてるだけ。話しをきれいにまとめるためか随分強引な部分もあり、現実離れしていて興醒めです。読み終わるのが待ち遠しかった。 | ||||
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田舎町の片隅で老女が殺された。当初は簡単に片が付く事件に見えたが、意外にも捜査は難航する。老女がかつて新興宗教の教祖だったことを突き止めた県警の鳴沢刑事は、所轄の新米刑事と組んで被害者の過去を洗っていく。やがて浮かび上がった事実は、鳴沢自身の人生をじわじわと揺るがしていく。警察小説の主人公というと、何かしら固い信念を持った男臭いキャラというのが定番ですが、この主人公鳴沢刑事はまた随分と極端です。純粋な正義感で突っ走り、杓子定規で全てを測り、測りきれないものは切り捨てるか見下す。しかも見下したことをそのまま言葉で相手にぶつけるという、ちょっとむかつくキャラです。相棒はというと、人柄はいいけど新米で全然使えない。そんな二人が事件を掘り起こしていく序盤は、読んでいて正直少々イライラしました。ところが物語中盤、事件に新たな局面を見せるとともに、主人公達にも変化が表れます。鳴沢は自らの頑ななまでの信念を初めて疑い、そして新米刑事は見よう見まねで少しずつ刑事らしくなっていく。ミステリーの展開と主人公の心理描写が絡み合うストーリーに惹き付けられ、一気に読みました。自分の選んだ道で自信を付けた人間が、そこに留まらずにさらなるレベルを目指すためには、己の限界に気付いて打ち破る必要があります。だれもが経験するであろうそんなブレークスルーの瞬間を刑事の視点で描いた、警察小説というよりは男の成長物語と言える佳作でした。試練を経た主人公のその後は続編で描かれるということで、この1冊では食い足りない感じもあり、また途中までのうんざり感で★四つにしましたが、読んで損のない1冊だと思います。 | ||||
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この内容なら、こんなにページ数いらないんじゃないのというのが、正直な感想。一杯一杯手を広げて、どれもが落ちどころに落ちずに、中途半端に終わったっていう感じ。ハードボイルドというには、ちょっと足りず、純然たる警察小説というには、警察内部の人間関係の描き方が物足りない。横山秀夫で、目が肥えてる読者が多いのでこのジャンルは大変だろう。きびしめのレビューだが、期待の裏返しととって欲しい。鳴沢がどう成長していくのかには、興味があるし。(実社会でも、29歳で本庁(社)勤務だと、たいした実力もないくせに、なんか勘違いしている奴が多く、ほとんど年の違わない支社の人間に説教たれる奴が多い)星も4つにしてもよかったのだが、帯が大げさな分減点した。著者は、スポーツものも書いてるとのことだが、結構面白うそうなものが多いので、今度は、スポーツモノを読んでみたい。本当の評価はそれからかな。 | ||||
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ハードボイルドな刑事、鳴沢了をクールな文章で書いたかっこいい小説です。祖父から続く三代目刑事としての苦悩、仕事をとるか恋愛をとるかという苦悩、正義とは何かという苦悩…一見すると完璧な刑事に見える鳴沢の心の葛藤、祖父・父との微妙な関係、さらには戦後間もなくして登場する新興宗教、田舎町特有の閉鎖性などの書き方が巧みで非常に読み応えのある作品だと思います。鳴沢のパートナーとなった新米刑事大西の成長や鳴沢の恋人(?)喜美恵のおちゃめっぷりがひたすらマジメな鳴沢を描く時のいいアクセントになってて面白いです♪ただ、ラストの犯人を追い詰める部分の描写がもうちょっとほしかった気がします。これからの鳴沢と作者自身の成長に期待して☆4つです。(上から目線ですいません) | ||||
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新潟を舞台にした刑事小説シリーズの第1作です(2作目以降は諸事情により舞台が変わります)。敏腕刑事だった祖父、父に続いて3代目の警察官となった主人公・鳴沢了の物語。 雰囲気的には、横山秀夫とかあの辺りに少し感じが似ている気がします。ただし、主人公が29歳と比較的若いので、目線は全然違いますが。 ストーリー的にはしっかりしていて良いと思いますが、主人公もヒロイン役の女性も考えが古風で封建的すぎる気がしてあまり共感できず、感情移入できなかった点が今ひとつでした。そのため、星3つとします。 | ||||
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まるで映画「ブリット」を連想させる、新しい警察小説の登場。しかしそのテイストはあくまで新潟という日本的な背景の中でうまく生かされている。そして日本のこの手の小説にありがちな、よくいえば背伸びした、悪くいえば自己愛的な登場人物はここには一人も出てこない。欧米の警察小説で登場する親子三代にわたる警察官一家の確執とか、コメディリリーフの役を受け持つ新米刑事の成長とか、映画「ブリット」でいえばジャクリーヌ・ビセットを連想させる主人公の恋人の危機とその別れとか、風景自体は新潟の秋から冬にかけてでちょっと暗めだが、ストーリー自体はそんなに重くない。ちょっとご都合主義じゃない?と思うところもあるが、まぁいいです。 | ||||
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刑事になったのではない。刑事になるために生まれてきたんだ。そんな自負をもつ「私」、鳴沢了。祖父、父と三代続く県警捜査一課の刑事だ。事件を追うことにすべてを費やす生き方、妥協を潔しとしない姿勢が、ハードボイルド的な魅力を醸し出す。老女殺しに端を発する事件を追及する「私」が、出会う私をめぐる事件の数々。父と子、祖父と孫、男と女、現在と過去、さまざまな対比を横糸に、緊張感をもって結末まで一気に読ませる佳作。 | ||||
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