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中原の虹
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【この小説が収録されている参考書籍】
中原の虹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全127件 101~120 6/7ページ
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シリーズを通して裏切りもの、敵役というような位置づけであった袁世凱が最後の最後で、その本当の姿を見せてくれます。いやーこれがなんとも言えない。西太后もそうでしたが、自分が悪、鬼を演じる、バカを演じることで国を救おうとする。この心から民を思う気持ち、感動しました。。 | ||||
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極めて壮大な中国英雄活劇です。国のため、民のために立ち上がる張作霖と彼を取り巻く面々がとても生き生きと描かれております。時代を変える人のうしろ姿を見た気がしました。 | ||||
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「蒼穹の昴」から10年、待望の続編。前作からの魅力的な登場人物たちに新たに張作霖を筆頭に侠気に溢れた馬賊の面々、他が加わる。いずれも実に魅力的な人物ばかり。新しい時代を切り開こうとする英傑たちの前に立ちはだかる袁世凱でさえも好漢に思える。第4巻では、ついに生き別れた兄妹、春雷と春雲が再会し、その後、春雷は妹玲玲とも再会する。涙が出ました。「没法子(しょうがない)と言わずに生きてきた」、そして、「世の中の金持ちが束になってもかなわない立派な貧乏人」である、この兄弟達がわずかな時間、わずかな言葉を交わす場面。ここに至るまでに、充分、長い物語を楽しませてもらいましたが、こんなご褒美まで用意されているとは。強くお勧めします。蒼穹の昴からまず読んでみてください。はじめは登場人物の漢字名がすんなり頭に入らず、すらすら読めないかもしれませんが、蒼穹の昴1巻が終わって慣れれば、きっと後は一気に読めます(止められません)。 | ||||
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20世紀初頭の中国 清王朝の没落から袁世凱の台頭、そして馬賊 張作霖の勢力の拡大 と描かれてきた物語の最終巻です。 政権がめまぐるしく交代し、列強国が国土とその植民地支配を狙う中で、「自国を他国に捕られない為に何をすべきか」を主軸に行動する様子が書かれています。 登場人物は実在の人物であったり、作者の創作した人物であったりするのですが、それぞれとても魅力的に書かれていて、「この人物は次にどう動くのだろうか?」という興味だけで長い物語を一気に読ませてもらいました。 これだけの人数を書き分けながら、生き生きと活躍させ物語を編んでいく手腕には頭が下がります。 「蒼穹の昴」の主人公達も登場し、続編としても楽しみました。 とても面白い小説です。 | ||||
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高校の図書館で借りた「蒼穹の昴」が私の人生に衝撃を与えてくれて数年。何度も読み直して文庫も揃えた、お気に入りの物語の続編が出たときは本当にうれしかったものです。相変わらず個性があって魅力的な登場人物。壮大な世界観は文字を追うだけでその景色が頭に浮かんできます。改めてこの本を読み終わった後、歴史の教科書をひっぱり出してしまいました。ハードカバー4冊…というボリュームに怯まず、ぜひ多くの人に読んでもらいたい大作です。 | ||||
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浅田次郎の最高傑作は『蒼穹の昴』だと思っていますが、この『中原の虹』はそれの姉妹編とも言うべき作品に仕上がっています。清朝末期の混沌とした中国を魅力ある人物が駆け巡っており、ワクワクするような躍動感に満ちた小説で、多くの読者を魅了する内容だと思いました。以前、張学良の生涯に関心を持ち、総攬把張作霖も含めて関係する歴史書を数冊読みましたが、史実に基づくしっかりと裏付けのある描写が続きます。一千元で買われた李春雷の存在感などは、まるで実際に活躍していたような雰囲気が伝わってきます。浅田次郎は虚実をないまぜにする手法を得意としており、あたかも自分がその時代に降り立ったかのような錯覚を持たせるほど巧みな文章力と表現力、構想力を持った作家です。その筆力ゆえ、フィクション上の人物がまるで実在していたかのように感じられることもあり、本書のような企画が生まれたのでしょう。各登場人物の独白部分の外連味たっぷりな台詞回しがいいですね。京劇や昆劇での長セリフのような語りは躍動感を持って伝わってきます。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。乾隆帝の龍玉の存在が描かれる場面にはゾクゾクしました。ラストの展開も泣かせます。フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出しながら、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。中国を舞台にして、当時の馬賊の描き方も、さもありなんと言う具合で、その筆力の高さを証明した一級のエンターテイメントになっていました。 | ||||
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蒼穹の昴(そうきゅうのすばる)の続編です。蒼穹の昴を先に読んでください。読み始めたら止まらない寝不足お約束の長編小説。何度泣かされただろう、何度笑わされただろう。何度スカッと痛快な気分にさせられたことか。涙で心を洗ってくれる、人生に意味と勇気をくれる、浅田の真骨頂。蒼穹の昴から読んでね。深遠さが百倍になりますから。 | ||||
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「蒼穹の昴」から、やっとというか、とうとうと言うべきか、ここまで辿り着いてしまった。「中原の虹」のテーマが、ここへ来てくっきりと浮かび上がった気がする。科挙制度廃止、清の滅亡を経て、それまでの中国にはいなかった新しいリーダーの誕生を描いている。袁世凱、孫文、宋教仁…、だが何と言っても張作霖だろう。とは言え、ハードカバー4冊を費やし、結局彼はまだ何もしていない(笑)。浅田先生、早く続き書いて下さ〜い!宋教仁の演説シーンは、「蒼穹の昴」の李鴻章の条約締結シーンを彷彿とさせる、圧倒的な感動を呼ぶ名場面だ。彼がもっと長く生きていれば…、詮ないこととは言え、その場合の中国史を想像してしまう。 | ||||
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「蒼穹の昴」は浅田次郎の代表作とされている。ストーリーテラーとしての巧みさ、キャラのたたせ方の妙、しかも、繰り返し涙腺のつぼを突いてくるサービス精神の旺盛さ(笑)。「珍妃の井戸」はスピンオフストーリー的な存在であり、前作の登場人物の影は薄い。しかし、本作品「中原の虹」では、清朝末期の政変や辛亥革命という時代のうねりの中で、見事に続編として楽しませてくれる内容だ。そして、「蒼穹の昴」の春児や梁文秀他の登場人物も活躍する。それ以上に、この続編が、私には「蒼穹の昴」より魅力的に思えるのは、「プリズンホテル」のやくざ者に見られるような、ある意味、浅田次郎の得意技的な任侠キャラ(張作霖)や大俗物キャラ(袁世凱)も加わり、宝石箱を引っくり返したような、ワクワクと感動の交響楽が満喫できることである。教科書では扱いも少なく、陰惨なイメージがつきまとう時代背景の中で、フィクションであることは差し引いて考えても、私の偏狭な歴史観を180度変えてしまうほどのインパクトがあった。作者は、さらに続シリーズを構想中と聞く。時代は続き、さらに台頭する張作霖と関東軍、本作品では、ねたを仕込むかのように一瞬の登場だった毛沢東や蒋介石も交えた抗争、謀略が作者の筆に掛かってどういう作品に仕上がるか、また、春児や梁文秀は時代にどう翻弄されつつ、真摯に時代に立ち向かっていくのか、今から楽しみで仕方ない。 | ||||
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この『中原の虹』という作品。同作者の『蒼穹の昴』という作品の続編になります。なので、登場人物はもちろんのこと、起こった出来事まであたりまえの様に引き継いで描かれています。前作を読んでないとちょっと意味不明な部分もあります。さて、おおまかなストーリーとしては、辺境の貧乏な少年が、長城を越え中原の覇者となる大将軍になるというお話。清国、革命軍、そして主人公率いる奉天軍の三つ巴、さしずめ三国志のようです。しかしながら残念なことには、主人公達の行動がほとんど描かれずに対立する民国の描写が大半で、さらには前作に出ていたキャラクターのエピソードが多いためか主人公の軍の中にいる個性ある新しい登場人物が薄ーく感じます。また、主人公が実際の歴史上の人物で正史に即している部分が大きく、それに物語のつじつまを合わせるようにと都合の良い人物が次々と出てくる。なので、頑張った感あまり感じられませんでした…。主人公・張作霖の軍が描かれないことと相まって、「なんか知らない間に軍がデカクなってる」みたいな感覚になります。もっと言うならば、日露戦争の部分を飛ばしているので、貧乏だった描写から急に大物になった張作霖が描かれ、もはや武力も知力も無敵状態。あんまり感情移入ができませんでした。仁義に燃える、「好漢」を描くのが上手な浅田次郎氏なんですから、もっとシンプルに軍隊の男臭さと、戦争にまつわる非情な正義などをメインで書いてあったらなぁ。と思ってしまう作品でした。 | ||||
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張作霖をとても格好よく描いた作品です。非常に面白いですね。1巻では、以下の一節が「リーダーのあり方」として一つあるのかなあと思いました。======================================================袁世凱は鶏よりも早起きである。それだけならばとりたてて珍しくもないが、梟よりも夜更かしであった。副官や秘書官がたびたび交代するのは、べつに袁が馘首するからではなく、疲労の余り病気になるか、激務に嫌気がさして辞職を願い出るからである。遅寝早起きというだけならまだよい。その巨躯には人間離れした活力が漲っており、行動の迅速さは若い部下たちの追随をゆるさなかった。====================================================== | ||||
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馬賊の首領・・として有名な張作霖の登場。馬賊のどのメンバーたちの氏素性も悲しい過去・・国家が機能しない社会で、軍閥や馬賊がそれを補完する・・でも、十分にカバーできるはずもなく。「蒼穹の昴」以来の愛すべき主人公たち・・ 李春雲(リイチュンユン)の兄の存在・・ これからの春雲との絡みも楽しみです。 | ||||
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全巻完結してから一気に読めば、もっともっと、この小説の醍醐味を味わえたと思う。そう思うと、このシリーズが出る度すぐ買いすぐ読んでしまった自分が恨めしい。2巻から3巻、3巻から4巻と、それぞれ数ヶ月の間を空けて読んだのだけど、それでもやはりこの大作には星5つの評価。今からこの小説を読み始める人には、全巻一気に読むという選択肢があると思うと、うらやましくてしょうがない。何年か後、「蒼穹の昴」から一気に読み直そうかと、今から考えている次第。 | ||||
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蒼穹の昴を偶然手に取ってから文庫しか購入しないと決めている私をこの2年弱単行本でも早くよみたい気持にさせてくれた。歴史が得意でない人もその丁寧で丹精な無駄の無い言葉と構成で読み進むことができると思われる。1巻〜順次刊行されていく中で、何度読み返したことだろう。李兄弟の再会でかなりの涙をながし、その後もうクライマックスはないかと思っていたが、自分の浅はかさが感じられる。長城を超えた勇者たちについてももっと詳しくしりたくなってしまった。 | ||||
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哀しいかな、人物名が記憶の底にあるだけで、歴史の背景を殆ど忘れてしまっている私ですが、清朝末期の中国の混乱、諸外国による干渉の激化を描くにとどまらず、家族とは、民族とは何かを問う物語でもあり、人物描写も巧みで、「龍玉」のロマン的要素も盛り込まれていて、思わず引き込まれてしまいました。 | ||||
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はじめて「蒼穹の昴」を読んだのがたぶん10年ぐらい前、それ以来読む本がなくなると浅田さんの本のお世話になっています。普通は気に入ったフレーズをチェックするんですが、浅田さんの本を読むときはそれよりも登場するキャラクターをチェック今回はなんと言っても「西太后」が最高総督との会話だけでも私には満足です、彼女「蒼穹の昴」にも出てきたんですよね。第2巻以降も登場してくれることを祈っています。 | ||||
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私は浅田次郎先生の大ファンである。前作「蒼穹の昴」では久しぶりに泣かされてしまった。しかし・・・・・・。今作『中原の虹』はどうも、ぱっとしない。第1巻は文句なしに面白かった。清朝末期という激動と混沌の時代、そこに咲いた一輪の徒花・張作霖。それを聞いただけで、「うおおお、キターーー!!」と、ガラにもなくテンションを上げたものだ。しかし、第2巻からどうも感情移入できずにいる。徒に長いモノローグに煩わしさすら感じてきた。理由を考えるに、どうも魅力的なキャラクターが欠けている気がしてならない。前作の主人公・李春雲は政治的・物語的第一線から退いてしまったし、稀代の女傑・西太后はお隠れになり、天下第一等の才子・梁文秀はメインキャストですらなくなった。その他、前作を彩った魅力溢れるキャラクターの多くが舞台から降りてしまったり、いまひとつぱっとしない役に降格してしまった。引き続き現役で頑張っているのは袁世凱のジジイだけである。代わって舞台の中央に駆け上がったキャラクターはというと、主人公・張作霖ただ一人である。第一巻で李春雲の兄・李春雷が登場したが、存在感は薄い。あくまで脇役であって、この先物語に絡むことがあるんだろうか?という心配すら抱かせる。第三巻で一番ゲンナリしたのが、歴史的な転換点に西太后の亡霊が介入した、という件である。死人に口を出させるくらいなら、生きてるキャラクターを絡ませろよ!と、本気で失望してしまった。とは言え、第四巻が発売されれば、私は間違いなく購入するだろう。期待しているわけではない。これはもはや義務感と義理、多少の意地である。 | ||||
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『蒼穹の昴』の最終巻で描かれた、戊戌の政変から10年が経過しました。 義和団の乱、日露戦争が勃発し、清王朝がますます国力を失うなか、飢えることのない世の中を作ろう、民の苦しみを除こうとする青年主人公が登場します。 その名は張作霖。満洲馬賊の長、総攬把です。 清王朝を見限った張作霖は、自らの天命の証として「竜玉」を探し出しましたが、自分は満州の覇者で終わることを悟り、息子の張学良に「竜玉」を託しました。 監禁されている光緒帝が、袁世凱に「竜玉」の秘密を打ち明け、張作霖が清国の正規軍をしのぐ勢いに勢力を伸ばし、さあ、両雄の対決近し……、というところで、第1巻は終了しました。 物語の縦糸は、壮大な歴史物語ですが、浅田次郎が綴る横糸は、任侠の世界そのものです。 張作霖は幼いころに父を亡くし、貧しさの中で育ちました。同じように働き手を亡くし、故郷の村を捨てた春雷(もう一人の主人公)は、自分ひとりが生きるために家族を捨てたことが悔悟の念となって、心の奥底に沈んでいます。 故郷を捨てた日、どうしようもない(没法子《メイファーヅ》)と口にする春雷を、兄の親友は叱りました。 「おまえも弟や妹の身の上を心配する兄貴ならば、そんな下らん文句は 二度と口にするな。 没法子だと思えば、人は一歩も前に進めない。誰も生きてはいけない。 いいな、春雷。俺と約束しろ。 そうすればきっと、ひとりぼっちでも生きていける」 張作霖も春雷も、弱い者、虐げられた人々に共感の涙を流し、飢えないですむ社会を作るため、血を流し続けます。 やくざ小説でデビューし、任侠の世界を描いては天下一品の浅田次郎が書く物語は、やはり義理・人情が似合います。 心にジーンとくる小説であることは請け合いですが、できれば、『蒼穹の昴』を先に読むことをお薦めします。 | ||||
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第一巻、第二巻を読んだ。名著「蒼穹の昴」、ちょっとずっこけたかなという続編「珍妃の井戸」に続く、清朝末期の中国の混乱を描く長編歴史小説である。今回は、西太后の老化に伴う皇帝の権威の低下、日本をはじめとする諸外国による干渉の激化、華北地域における馬賊の勃興などをそれぞれの立場の視点からバランスよく描写しており、没頭して読んでしまう。ただ、登場人物が重なり、前著からのストーリーの流れがあるため、「蒼穹の昴」などを読了せずにいきなりこの「中原の虹」を読むのはお薦めではない。また、これは自分で失敗したなと思ったのだが、12月末現在でまだ第三巻、第四巻の発売予定が明確になっておらず、「いったいこの後どうなるのだろうか?」と日々悶々とさせられている状態である。4巻を通読して意味のあるものなので、あわてずに、全巻が発売されてから通しで読んだ方がよい。それにしても、いったいいつ発売になるのだろうか。 | ||||
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心に染み入る文章・・美しいのです。私はナレーターをしているのですが、読書をしていて、思わず声に出して読みたくなる小説って以外に少ない。 浅田さんの文章は思わず声に出したくなる。平易だけど、美しく、テンポ感がある。きっと著者自身が実際に声に出しながら、推敲しているのでは・・と思えてしまう。 早く三巻を! | ||||
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