■スポンサードリンク


悪人



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
悪人
悪人(上) (朝日文庫)
悪人(下) (朝日文庫)

悪人の評価: 4.01/5点 レビュー 407件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.01pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全301件 121~140 7/16ページ
No.181:
(5pt)

忘れられない本

久しぶりにここまで感動する本にあいました。

本当に身近にいそうな登場人物が登場します。それぞれの登場人物の性格、環境がとっても目に浮んだ。

そして主人公の祐一の優しさ。最後の行為。もう悲しすぎて、可哀相で。お願いだから光代にも彼の気持ちわかって、っと思うほど主人公の祐一に感情移入してしまいました。

こういう人って本当いそう。本当に本当に優しいんだと思う。

映画も是非観てみたいです。
妻夫木聡ってそこまでファンではなかったけど、私が想像していた祐一の暗さ、優しさを演じていそうな感じです。

あ〜、本当に祐一がかわいそう。。。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.180:
(5pt)

二度泣きました

紛争解決機関で働いています。
どちらが「悪い」のか、紛争の関係者どちらも「相手が悪い」と主張する場面に
多々遭遇します。いずれもそれなりの言い分があり、成程と思わされる、
まさにこの小説の場面を素で経験します。
社会常識的に「悪」と見えるようなときも、それなりの事情があって
そこに至ってしまった、そんな事情も理解しますし、その人の立場に
立った時に自分が同様に行動しない保障はない、と思います。

ですが、他の方のレビューにもあるように
登場人物が他者の命を奪った結果に変わりはなく。
それを避けるために、この者はできる限りの努力をすべきであったこと
だからこそ我が国の刑法は構成要件として故意(または過失)そして
意思能力を要求しています。

正義とは何か、という軸はやっぱり持っておかなければ、と
本書を読み終わって、あらためて思います。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.179:
(4pt)

ニュースを見る目が変わってしまいそう。

映画化でも話題のこの作品。大きなメリハリがあるわけではありませんが期待どおりに、楽しめます。被害者、被害者の父、加害者、加害者を育てた裕福ではない祖母、そして加害者への劣情?から加害者と逃避行を共にする女性。そのどの人物へも共感できるのは筆者の人間を描く力が優れているからなのではないでしょうか。被害者の女性特有の嫌な感じに嫌悪感を抱くのは自分の中にも少なからずそういう面があるからだろうし、加害者男性と行動をする女性の大胆さの背景に30を超えた女性の喪失感を感じ、共感します。また頼りである孫が罪を犯したという現実に呆然とする祖母の心細さの描写がそつなく上手い!筆者を知らずに読んだのですが共感しまくりなので女性作家かと思ってたので驚きでした。映画の話題性から興味を持ち期待感バリバリで読んだのでまあ、期待通りということで4点。何となく、前情報である程度予測できるストーリ−ながらラストの終わり方にも満足(という言い方は変ですが小説として)です。前情報無しだったら、もっと楽しめたかもしれません。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.178:
(4pt)

すっきりしないまま

雑誌や本などで「今年のおすすめ」としてよく紹介されていたので読んでみました。 よくできた小説だと思うのだけど 本当の悪人たちがのうのうと生きてて、 一生懸命生きている人たちがいっぱい傷ついている姿を見て、どんどん心が重くなっていきました。 傷ついた人たちが、また自分の足で立ち上がって再スタートする姿もあって、 きっと祐一や光代もそうなってくれるのだろうと思うのだけど… なんだかすっきりしないまま終わってしまいました。 ハッピーエンドで終わってほしかった…
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.177:
(4pt)

すっきりしないまま

雑誌や本などで「今年のおすすめ」としてよく紹介されていたので読んでみました。よくできた小説だと思うのだけど本当の悪人たちがのうのうと生きてて、一生懸命生きている人たちがいっぱい傷ついている姿を見て、どんどん心が重くなっていきました。傷ついた人たちが、また自分の足で立ち上がって再スタートする姿もあって、きっと祐一や光代もそうなってくれるのだろうと思うのだけど…なんだかすっきりしないまま終わってしまいました。ハッピーエンドで終わってほしかった…
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.176:
(5pt)

優しさって、本当はこういう事なんだ、って思える内容

読み応えのある小説は「レ・ミゼラブル」以来です。 最後の方で止め処なく自然に溢れ出る涙を拭うことも忘れてしまいました。自分を捨てた母親に対して、金をせびる祐一。 自分を捨てた母親が「負い目」を抱いている事を感じ取って、母親の負い目を軽減させる為に、本当は欲しくもないお金をわざわざ母親にせびるという行為をする祐一の気の使い方。 これで母親は「負い目」よりも、母親に祐一に対する幾ばくかの「嫌悪感」を持たせることによって、「負い目」を忘れさせてあげることができた。 灯台の管理小屋に警察が入ってくる間際に光代の首を絞める祐一。 この場面を見た警察官は「光代はやはり脅されて、連れ回されていたんだ」と信じる。 殺人犯である自分を恐がりもせず「一緒に逃げよう」と言ってくれる光代。祐一にとって心を許しあったかけがえのない人だからこそ、自分が捕まった後のことを考えて、光代に犯人隠避の罪や、他人からの誹謗・中傷・罵倒を受けたりしないようにとの思いから為せる祐一の言動・行動はあまりにもやさしくて、切ない。結果、光代は会社にも戻ることができて、普通の生活を営むことができて、祐一が光代に与えてあげることができなかった「幸せな生活」を得ることができる。 最後の部分で逆説的に光代のことを酷く語っているのは、光代がその話をどこからともなく聞き及ぶだろうことを予想して、「オレのことなんか忘れて幸せになってくれ!」との祐一の叫びだった。 もし最後に至って、まだやさしい言葉をかけたり、抱きしめたりという行動を取っていたなら、光代は祐一を忘れることができず、普通の生活を取り戻すことができない。でもこれらの優しさは祐一が頭で考えてした行動ではなく、本能のまま自然と出てくる優しさなんだろうと思う。 本当は無骨なんかじゃない、無私の愛を与えられる祐一は本当に優しい。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.175:
(5pt)

読み応えが最後に感じられる

最後の光代の独白。これが、この作品のすべてという気がしました。何なのかなと思いながら読んでいたのですが、この落としどころはすごいなあと思います。ぜひ、味わっていただきたいです。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.174:
(5pt)

何が『悪』なのか!?

心の弱さの為に殺人を犯した男!!その男を愛してしまった女!!軽く生きて背筋を伸ばしているが、見えているのは自分の周りだけの男!!自分の周りを見ないで、背伸びして高みを目指して息絶えた女!!どこまで掘り下げるのか・・・と言うぐらい人物描写が深いです。微妙に絡んでくる過去の描写は震えます。凄いです。切なく考えさせられる内容ですが一気に読めます。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.173:
(4pt)

話題作。

映画から入りました。新聞の連載と言うこともあり、多少重なった描写もありますが、何とも今どきな若者たちや、何も起こらない地方都市の現状から導入されていく。誰が主人公なのか、最初にうちはなかなかわからない。というより、章ごとに主人公が変わっていくような感じ。映画を観たせいで、おや、という感覚もあったが、特にそれによって引っ張られることもなく、登場人物たちは立体的に浮き上がってくる。誰もが、善人であり、悪人である。しかし、その価値観の基準は、実は世代によってけっこう異なっている。上巻ラストになり、ようやく、全体像が見えてくる。その辺が絶妙だった。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.172:
(4pt)

地方の閉塞感を実感する

ストーリーも重苦しいですが、それ以上に随所で描写される風景に気持ちが沈みました。電車代、高速代、そば代、年金、など大した金額でもないのに行動を左右される登場人物たち。夜間は全く人気のなくなる国道。さらに、道はあっても行き先は限定されているような感覚。また、若者は都市に出て、残ったものには介護の負担がかかってくる、老人は悪徳業者のカモになる(適切な助言をできるような者がいない)、若者の出会いの場が限られ、出会い系サイトに望みをつなぐ、、、。少子高齢化の行きつく先は、こんな感じか・・・と憂鬱な気分になりました。主人公たちが悪人というのであれば、地方の若者にはあまりに面白みの欠ける環境が、そのような人格を創りだすのかもしれません。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.171:
(5pt)

泣けました

映画を見てから読んだので、完全に映画の場面をもう一度見ているような感じでした。原作者が、映画の脚本を作られているので、きっとイメージがぶれていないのでしょう。キャストもはまっていました。ただ、映画では主人公の最後の行動の理由がハッキリとわからなかったのですが、本を読むことによってそこが明確(というより、それこそがテーマなんでしょうね)になり、悪人だったはずの祐一がここまで善人過ぎることがちょっと現実離れしているような気もしました。とともに、あまりにも切ない内容に涙が止まりませんでした。そういう意味では、映画の方が、本当の祐一の気持ちを明確に表現しない分、現実に近いのだろうと思います。そして、理解しづらい分、より祐一の悲しさ・寂しさが印象に残り、あまり後味の良いものではありませんでした。人とつながりたい…でも、どうやってつながっていけばいいのかわからない…若さを持て余し、愛に飢え、目的を見失い、傷つきやすい自意識を抱えながら…狭い地方の町での何の感動もない日常…生きているのか死んでいるのかわらないような毎日…純粋で不器用な祐一と光代だけでなく、それは殺された佳乃にも、一見調子よく世渡りをしているように見える、心の荒んだ大学生増尾にも共通の、現代の孤独な若者の姿ではないでしょうか。そして、一瞬であっても、生きていること、愛することを実感できた祐一と光代の方が幸せなのかもしれない。それが救いと言えば救いかもしれません。方言と、過疎の地方都市の情景が、さらに哀感をかき立てます。そして、愛するものを守ることができなかった被害者の両親と、祐一の祖母、房枝の苦しみもまた、親である自分にとっては胸が痛くなるようでした。芥川賞受賞作「パークライフ」とは全く違う世界で、同じ著者の作品であることに驚きました。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.170:
(4pt)

さみしい人たちの話。

出会い系サイトで知り合った男と会うことを繰り返していた女性が殺される。その犯人が誰なのか、読者にはすべてわかる形で繰り広げられるこの『悪人』。読み終わった後に、『悪人』というタイトルが妙に浮いて感じられる小説だった。果たして、犯人は悪人だったのだろうか?“悪人”とは、誰のことをさしているのだろうか?読者に考えさせてしまう。今を生きている人間の大多数が、何かを成し遂げられているわけでも、「自分は成功した」とか「幸せだ」なんて思って生きているわけではない。毎日を淡々と送っていく中で、むなしさとか解消できない怒りとか、自分への自信のなさを感じながら、時折さみしさに押しつぶされそうになる時がある。「出会い系」というツールを通して集まった、祐一、佳乃、光代はみなそうだったのではないだろうか。生命保険レディとして働く毎日で、恋人でもない男のことをさも付き合っているかのように話す佳乃。母に捨てられ、特にやりたい仕事もなく、唯一の宝物は車である祐一。ヘルスで出会った女性を一方的に運命の人だと信じて突っ走ってしまうところもある。おとなしく地味な光代は、付き合っている男に依存することで自分を保っている。社会の「その他大勢」にくくられてしまって自分が自分であるという証明すらできない毎日の中で、もしかしたら自分を認めてくれる存在に出会えるかもしれない。3人とも、どこかでそんな誰かを求めていたように思う。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.169:
(4pt)

悪とそうでないものの境界線とは

女性の殺人事件をめぐる男女の背景に焦点を当ててそれぞれの抱える小市民的な不満や不幸描いていくという手法で悪とは?という命題に迫っていくストーリー.前半では,事件が起きるまでの男女の生い立ちや現在の境遇が主に描かれている.不満や不幸の内容がリアルでそれに対する見得や,そこから逃れたいと思う気持ちととはいってもどうしようもなく,出会い系サイトに頼ってしまうような生活が詳細に描かれている.事件の真相は上巻では明かされず新たに別な女性に出会うところで下巻へと続く.
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.168:
(4pt)

孤独な人たちのスケッチ

この小説のタイトルがなぜ「悪人」なのか? (あくまで私なりの考えですが、)作者が描きたかったのは、社会通念上の「悪人」と「善人」の定義などではもちろんなくて、人間の「孤独」についてなのではないでしょうか。あくまで「孤独」の隠喩としての「悪人」なのだと思います。「善人」は「孤独」ではないですからね。 小説のスタイルとしてはオムニバス形式とでも呼ぶべきでしょうか、祐一と光代という2人の中心人物はいますが、主役は節ごとに入れ替わり、さまざまな人物の心象風景が描かれます。その複数の登場人物がみなそれぞれに孤独であり…。「人間という生き物は、みな孤独なんだなあ」と読後は切なくなるわけです。 下巻はいよいよ祐一と光代の愛の逃避行がメインになりますが、特に灯台の近くの小屋に隠れているときの2人が好きですね。孤独な魂と魂が愛し合うような、そんな恋愛小説的な部分が小説中で唯一、純粋で美しいパートになっているわけです。 
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.167:
(5pt)

「悪人」レビュー

この作品の曖昧な終わり方が読者に対して様々な問題を提起しているように感じた。主人公は本当に女を追い詰めることに喜びを感じているのか、それとも本当は光代をかばいたかったからなのか、真実は分からない。また、そもそも主人公だけが悪人であったのかという疑問すら湧いてくる。現代の社会に蔓延る問題とともに、様々な人間関係とつながりが連鎖している。小説としても入り込みやすく、考えさせられるものだと思うのでお薦めしたい。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.166:
(4pt)

人生に迷った者がまた路を見出す良作

タイトルや映画作品がモントリオール映画祭で評価された点等から、かなり重苦しい作品かと思ったが、ストーリーは単純明快。 物事の善悪の区別を見失い、生きている意味も見出せず、人生の路に迷った祐一。作品の中で出てくる「灯台」とは、真っ暗な海の中で船が暗礁しないように航路を照らし出すものであって、この「灯台」が効果的に作品にメリハリを出しているように感じる。母親に「灯台」に捨てられて真っ暗な海を彷徨った祐一は、人生の答えを見出すように、愛する人と「灯台」にたてこもる。そして、最後に二人で灯台の岬から朝日を見る。最後に朝日を見ながら祐一は笑っているので、人生の答えをやっと見つけたのだろう。「誰が悪人か」は二次的な視点であって、あくまで主人公は祐一である。 ただ、「誰が悪人か」という問いは今の世の中に問うには、秀逸だ。今の世の中は、老人を養うために、自分たちの年金がもらえるかも怪しいのに税金を払わせられる現役世代…。その老人たちは”ワーキングプア”と呼ばれる若者たちより、貯めこんだ預金で金持ちであるのに?誰かが犠牲になって誰かを支えるのは分かるが、若者が犠牲になって老人を支えるのは妙ではないのか。今までの秩序の中に生きる人々は、自分が犠牲になったように次の世代にも犠牲を求める。祐一のように、そうやって追いつめられた人のおこした犯罪には「世の中の誰もが犯罪に関わっている」と思う。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.165:
(4pt)

映画を見てから読みました。

映画館で見た後に、映画では表現できなかった、細部を知りたくて本を購入しました。文章は、読みやすくあっという間に読み終え、すぐ下巻も購入したくなる事と思います。この作品のタイトルにもあるように悪人というのは?というテーマを投げかけててある意味、読み終わった後もずっと「いったい誰が、悪人なのだろう?」と考えさせられました。今上映中であるからではなく、皆様も読まれてみてはいかがですか?
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.164:
(5pt)

お勧めです。映画もね。

なんとなく観た映画に感銘をうけて即、原作を読みました。プロローグが地理的で地理の苦手な私は四苦八苦しましたが、映画を観ていたおかげで何とか先に進むことが出来ました。映画はこの原作をほぼなぞった作りですが、人物像をより詳細に描いており、より理解を深めることが出来ました。 母が加害者意識を持たないために母から金をせびり自分も加害者となるよう振舞うような思慮深い人間が、なぜ軽はずみに殺人を犯してしまったのか。あの状況で殺人を犯さなかったとして、その後誰が、彼女ではなく彼のいうことを信用するだろうか。彼の運命は最初から決まっていたようにも思えてきます。とても良い作品です。映画とセットで読んでほしいと思います。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.163:
(4pt)

映画を観る前に

映画館で本作を観る前に、原作を読んでおきたかった。きっと自分の周りにも居るであろう物語の人物像に親近感を覚え、ストーリーが進むほど、その遣り切れない理不尽さや、無垢な心が純粋ゆえに傷ついていく様に、次第に感情移入してしまっていた。人が犯す過ちとは?人の中の悪とは?真の「悪人」とは?作品の大きなテーマが、読み終えた後に胸の辺りにズッシリとしたシコリとなって残る。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.162:
(4pt)

人の心の闇を見せ付けられる

吉田修一さんの10年間を総括する一冊。人の犠牲になってでも 愛を貫き通す強さを持ちながら人を殺めてしまった男。 その彼を取り囲むのは、ねたみ、嫉妬、猜疑心、卑屈な心 など暗黒な心を押し隠し、巧みに人当たりが良い人間を演じる 心弱き人間たち。 他には比べ物にならないほどの深い愛情をもちながらも、犯罪をおかしてしまう人間と、邪悪な心をもちながら、かろうじて犯罪をおかしてはいない人間の心の葛藤。 全編、ドロドロとした人間の暗い面をみせつけられます。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!