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悪人
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悪人の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全301件 41~60 3/16ページ
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| 映画も悪く無かったけど、私は原作の方が面白いと思いました。 でも読後感はあんまり良くないです。 私がこの本の映画化のキャスティングするなら、祐一の役は小栗旬だったな〜と思いましたが、妻夫木聡も熱演してました。 | ||||
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| 善悪、強さ弱さ、悩み、過去現在とかすべての人が持ってる要素だけど何が人生のどんな場面で表面に顔を出すかなんてわからないし、それらはコントロールできないことも多い。それがどんな影響を生み出すかも分からない。できることと言えば自分も他人もほんの少し思いやることと、知恵をつけること、くらいか。 そんなことを思ってみたり。 ラストのシーンが印象的。 | ||||
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| とにかく素晴らしい。 人間の繊細な心の襞を淡々と描く筆致には驚嘆だ。 過不足なく嫌みのない文章で、不思議と読みやすい。 人間がとにかくよく描かれている。 増尾のような人生を歩く人間もいる。 祐一のような人生を歩く人間もいる。 残酷だがこれが真実。 以前、死刑囚を特集したインタビュー番組をみたが、インタビュアーがさりげなく、 死刑囚たちはみんな私達の隣にいるような、ごく普通の人達のような印象を受けたと語っていた。 それを思い出して、この作品のラストに生きたリアリティを感じた。 | ||||
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| とにかく素晴らしい。 人間の繊細な心の襞を淡々と描く筆致には驚嘆だ。 過不足なく嫌みのない文章で、不思議と読みやすい。 人間がとにかくよく描かれている。 増尾のような人生を歩く人間もいる。 祐一のような人生を歩く人間もいる。 残酷だがこれが真実。 以前、死刑囚を特集したインタビュー番組をみたが、インタビュアーがさりげなく、 死刑囚たちはみんな私達の隣にいるような、ごく普通の人達のような印象を受けたと語っていた。 それを思い出して、この作品のラストに生きたリアリティを感じた。 | ||||
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| 誰が悪人なのか? 法的に、倫理的に、感情的に、悪人はいくつもの顔を持つようです。 孤独な人間の弱さを見た気がしました。 | ||||
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| なんと言っても、地方都市・田舎に漂うほのかに狂った空気感、これに尽きる。時間の流れがゆったりしているような広大な風景とは裏腹に、人を取り巻く「何か」のスピードは都会とは比べものにならないほど速くて残酷。そこについて行けなかった者や置いていかれた者達は、地獄を見る。孤独で孤独な。なんとか紛らわせ抜け出そうにもツールは不足し、そもそも人が居ない。しかもそれは閑散とした風景を手懐けて、どこまでも追って来る。見えないモノにいつも追われているような焦燥感。田舎って本当にそうなんだ。何かを振り切るように車を飛ばす祐一の姿と重なる。 その決して見ることは出来ない「空気」が壮絶なリアリティを持って描かれる。これには真実を越えた真実を感じた。文字によるフィクションが現実を越えてしまう瞬間。真に迫る。あらゆる登場人物に共感してしまう心の描写も本当に素晴らしい。それだけでこの作品を読む価値があると断言出来る。 田舎で焦りや違和感、孤独を感じたことがある人にこそぜひ読んで欲しい。タイトルや帯から連想させる手垢がついた題材の物とは一味違うと思う。 ラスト、光代があの停滞した空気にまた少しずつ飲まれて行く様は、苦しくなるほど無残でやるせない。でもきっと、あれは独白ではない。対外的に一芝居打って、その時が来たら、きっと祐一を迎えに行くはずなんだ、などと勝手に救いを求めている自分が居た。 | ||||
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| 上下巻一気読み!あっという間でした。読み終えて呆然としています。久しぶりのヒットです。吉田修一氏のほかの本も読んでみたくなりました。 | ||||
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| 「怒り」が面白かったので、これも読んでみたら、怒りより面白い! やはり読み止まりませんでした。 | ||||
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| 映画を見てから、もっと詳しく知りたくなって小説も読みました。映画で見た祐一の役が、妻夫木聡だったからか小説の中でも、殺人犯の祐一がカッコよくて好きです。殺人犯のはずなのに、憎むことはできず、同情し、頑張って警察から逃れて欲しいと思っていました。結局、幸せになることもできず、不器用な祐一が可哀想です。筆者が語りかける、「悪人とは誰なのか?」という問に、みんな悪人だったんだなあと思いました。一度読み始めると、祐一のこの先がどうなるのか、ますます知りたくなって1日ちょっとで読み終えてしまいました。映画を見てから、小説を読んで良かったです。殺人さえ犯していなければ、私も祐一の側に居てあげたいと思いました。 | ||||
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| 元来読書も(国語も)苦手なのですが、ある日突然活字に飢え始め、ちょうどこのDVDを観て何だかレンタルだけでは物足りない気がして、挙げ句の果てに付録付きのDVDを購入して、それでも何かが足りない気がして本を購入しました。吉田修一が映画の脚本にまで一緒に参加して拘った感が解るような気がしました。また映画には登場しない人物が登場したりして、より祐一の不器用な優しさが感じられると思います。ちょうど又吉の『火花』も同時に読んでたのですが、『悪人』は読むスピードが全然違うくらい一気に読み進める事が出来ました。それくらいしなやか文体だし、最初に画像を観ていたせいもあるのかキャストも想像しないで済みました。星が4つだったのは、国語苦手の私が評価出来る程の者では無いのと、九州弁に慣れない人にはもしかしたらきついかもと思っただけです。 | ||||
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| 三瀬峠女性殺害事件、それに過疎の町で出会いを求める若者が重なり合って、時間を行き来し主人公たちが立体的に描かれています。個人的には桐野夏生や宮部みゆきの初期の作品群に匹敵するほどの面白さを持っていると思います。 とにかく、読みやすい。連載ものであることを考慮しても、方言もあるし登場人物も増えてくる中でこれだけ読者を引き込むのはさすがと思う。 作品は、登場人物の心情と情景を説明する「作者」と、登場人物たちの証言によって成り立っています。この証言が物語を読み解き、事件の横顔を形作る重要な要素になります。 この作品はレミゼラブルの序文を思い起こさせます。「法律と風習とによって、人為的に地獄を文明の最中にこしらえ..... 貧困よる男の失墜、飢餓による女の堕落.....」法律などによって救われない悲惨な状況がここにもあると。 他方で「人間の本質は善と悪」がテーマだとすれば、ワーキングプアの祐一、男漁りの佳乃、地方大学で王子様気取りの増尾、出会いのない光代。誰しも多少の善悪は含んでいる。これらの登場人物が法律や社会的な側面から端的に分けられる善悪の基準と、読者が感じるであろう登場人物に対する善悪の基準は少し違いがあると思う。「あんなことをするような人じゃ」「本当はやさしい人なんです。」どれも嘘ではないのに。このギャップが実は非常に不快で、かつ読みどころなんだと思います。 最後に光代の証言で出てくる疑問文の数々「...おらんですよね?」「ですもんね?」。僕には彼女の涙の符号に見えて仕方ない。そう思うと、物語の中で望んだ、善の形に光があたるということになる。 | ||||
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| 吉田修一の代表作といってもいい、かもしれない作品。ほかの作品レビューを見ていると、『悪人』と比較している人が目立つ。 本書では、登場人物がみんな“悪人”だ。章題も「彼女は誰に会いたかったのか?」「彼は誰に会いたかったのか?」「彼女は誰にあったのか?」と“彼女”とは?“彼”とは?と悩みながらストーリーを追うだろう。 湊かなえの『Nのために』のような、読者は読みながら「本当の悪人は誰だろう」と考える。本書は、サスペンスなのかミステリーなのかラブストーリーなのか、まぜこぜな気持ちで下巻に進むことになる。 映画から、小説に入った人も多い作品。それだけ映画の出来が良かったんだろう。いつか妻夫木君主演の映画も観てみたいです。 著者:吉田修一(本書で第34回大佛次郎賞を受賞) 発行:2009.11.30 – 2010.10.25 第13刷 読了:2015年/56冊(5月/7冊)★3.5 | ||||
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| ストーリー自体に共感するっていうのは無いのですが、心理描写が上手くて、ところどころ切なくなりました。 最後まで一気に読めます。 映画も見てみようかな。 | ||||
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| 新聞連載当時を思い出します。配達員のお兄さんのバイクが我が家に近づいてくる音を、午後3時から庭で待っているなんていう、アナログな行動をしたのはいつ以来だったか。お兄さん、毎夕驚かせてごめんなさい(笑)。 夕刊だからこそ、深夜番組的に挑戦できたのか新進気鋭(当時)の作家・吉田氏の衝撃の問題作を、私は連載当初「吉田氏らしからぬダサいタイトルだなぁ、悪人なんて」と斜に構えて読み始めたのです。が、やがてハマりにはまり、最終回は読み終えて紙面を広げたまま、しばらく放心状態でした。そういう意味だったのか、このタイトルはと。浅はかな読者だった自分を恥じたほど。その後単行本が出たのでさっそく家族にも読んでもらいました。夫は「せつねーなー、うまいなー」と唸り、当時思春期の娘は読了後号泣していました。 結局、悪人とは誰なのか。全員そうであり、全員そうでないような。この世に生きている限り、社会のひずみが生み出した細くて深いクレバスの底に転落してしまう危険を誰もが抱えていて、登場人物の不幸も傲慢も決して他人事ではない。深く考えさせられたドラマでした。 作家としてのタイプは全くことなりますが、重松清さんの「疾走」とテーマがどこか重なる気もします。 | ||||
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| おもしろい。 出会い系というツールから単純な社会風刺を連想したが,そこに留まらない魅力がつまった小説だと思う。 まだ上巻なので作者の意図が半分しかわからないが,登場人物の背負う寂しさ,嘘,欺瞞の形がひとつひとつ違ってそれぞれに奥行きがある感じがある。 犯人も実はわからないのだが,そのあたりも含めてカラマーゾフに少し近いような気もした。 | ||||
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| 母親に置き去りにされた少年、愛した娘を失った哀しむ父、愛する人のいない虚しさを誤魔化し続ける大学生、全てを失ってでも1日でも長く愛する人と居たい女性。愛する人を求めて、不在を怖れる点ではみんな一緒なのかもしれない。 人はどこかで自分の欲望のために悪人になる。 そういう悪人は本当は数多いるのだが、最後には一人の悪人と被害者たちという構造に世間も当事者たちも帰結してしまう。 そうやってわかりやすいストーリーで納得させるところも人間の悪人と言える心の一部なのかもしれない。 でも主人公は、敢えてその悪人となった。それは自分を受入れてくれた光代の存在に救われたからなのだろう。 そこには無償の愛のようなものがあり、彼の成長の証拠なのかも。そう自分は解釈した。 一瞬であっても、不在を補いあえた2人の愛の世界は、閉じられていびつだが 不可能なものを完成させたような、儚い美しさを感じた。 | ||||
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| やはり他の方も書かれているように、悪人とは?について考えさせられるような内容になっている。 罪を犯し、社会的に悪人と扱われる祐一。 人として最低の行動をしていながらも、社会的には無罪の増尾。 自分の名誉や欲求のためなら、簡単に人の心を踏みにじることができる被害者佳乃。 そして社会的に罪を犯した悪人を愛してしまった光代。 多くの読者が祐一や光代に好感を持ち、増尾や佳乃に軽蔑的な気持ちを抱いたのではないかと思う。 法律は絶対守るべきものだが、法に触れなくても人は簡単に悪人になれてしまう。 | ||||
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| 祐一は殺人という大罪を犯してしまいました。もちろんその罪は償わなければなりません。 でも、私は同性ながら祐一にとても憧れています。祐一のようになりたいと思っています。 なんていうか、祐一は「男」なんですよね。 無骨で、不器用で、無口でも、さりげない優しさがあって・・・。 一方、私は祐一とは真逆で、いつもヘラヘラしていて、およそ男気とは程遠い性格。 でも、そんな祐一も、やっぱり人の温もりが欲しかったんでしょうね。 たとえ出会い系サイトでの出会いでも、誰かと寄り添いたかった・・・。 佳乃と関係をもつ前に、もっと早く光代と出会っていたら、祐一と光代の人生はもっと別のものになったのではないか。 もし、あのとき佳乃を追いかけるようなことをしなければ、こんな悲劇はおきなかったのでは。 そう悔やまれてなりません。 ラストは涙が止まりませんでした。 最後まで祐一は不器用な優しさを見せてくれました。 こんなに切ない作品を読んだのは久しぶりです。 レビューを書かずにはいられません。 | ||||
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| 下巻になった途端、素晴らしい作品に。 傷付きながらも、強く生きよう、とにかく一緒に生きて行こうとする登場人物たち。 しかし、やはりとにかく何とも悲しい話。 | ||||
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| 著者の好きなことろは、(私の想像だが) 読者に伝えたいことがまずあって、そのためのシチュエーションを あとから考えいるようなところがあり、ストーリーそのものやいわゆる”オチ”的な、 ところからではなく、著者の想いが先にあるような気がして、読んでいて好感が持てる。 本作においてもやはり、シチュエーション自体には、惹きつけるような引力はないのだが、 その”事件”にまつわる人の心の動きで、圧倒的に読者をひきつけるものがある。 語られる登場人物の話に、いちいち考えさせられてしまうというか、簡単に見える話を さまざまな視点で読者に見せることにより”簡単ではない”と実感させる。 シンプルじゃないんだよ。というシンプルなことを伝えために作られたのかなと 思います。 | ||||
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