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悪人
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悪人の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全301件 21~40 2/16ページ
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| 小説を読み終えてからすぐ、レビューが気になっていろいろ読んでみました。好き嫌いがはっきりする小説のようで、悪評を書いた方の意見も十分共感する部分もありました。確かに、この小説の主人公はみな、どこかキャラが固定的すぎて、主人公の祐一を除くと、予め答えを決めてある性格になってしまったような気がします。ただ、そんなところを考慮しても、この小説には人を引き寄せる力があるんだなぁ、と感心して読み終えました。 日本語ネイティブではないので、九州の方言は少しきつかったですが、話の理解に邪魔になるくらいではありません。逆にあとで翻訳版を覗いたら、あまり方言をしゃべる話者の雰囲気を生かすことができず、この話の舞台となった「実際する九州の地名」及び地方独特の雰囲気がかなり薄れてしまったので残念でした。こういって地方色が強く表れている小説は、言語の壁を乗り越えることがかなり難しいとも感じました。 小説の内容からいうと、まず序盤は「佳乃」の周りをかなり細かく書いていきます。彼女は事件の被害者でありますが、作家は多分彼女を「あるキャラ」にしたかったらしく、「死なれたことも理由がなんとなくわかる」と、読者を納得させてしまいます。だからといって死んでいい人は一人もいないことをわかりつつ、読者は「ワイドショーで人の人生を軽くふみじるようなコメンテーター」と変わりなく、彼女の死をなぜか納得してしまうのです。 そして主人公であり、殺人者である祐一。この小説は推理小説ではないので、最初から事件の全模や犯人を読者に知らせてから、その事件にまつわる人々の話を「証言」の形で多角度から見ていきます。祐一自身の声はあまり出ませんが、周りの人物の話から彼の人生を読んでいくと、「殺人犯」という断定的な単語では表現できない、なぜか彼のことが少しずつ分かってきます。ましては、読者は「光代」に感情が入り、愛し合う二人を応援したくなってしまいます。 彼は本当に悪人だったんだろうか、と最後に光代が聞いてくるところで、読者は混乱するかもしれません。ただ、その前に、私たちに単に人を悪人、善人と決めつける権利はあるのか?と、最初の前提から疑問になってきます。この小説に登場するほとんどの人物は、両方を持っている人かもしれません。 感情描写にかなり力が入っていて、セリフも多く、読みやすい小説ではあります。映画のほうも気になりました。 向き不向きはある小説ですが、人間の感情を扱い、代理体験をすることが小説の目的であるなら、その点でこの本はかなり目的を達成しているとも思います。 | ||||
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| 悪人である者の生い立ちや犯行に到る経緯は善人と紙一重と思いました | ||||
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| 芥川賞作家だけあって、登場人物はそれぞれ、光の部分も影の部分も巧みに描いている。父にも母にも捨てられて祖父母に育てられ、車にだけ強い興味を持ち、ただ毎日労働だけで生きてきた青年が殺人を犯す。絶望の中で人を愛した彼が選んだ選択は... このクライマックスは決して忘れないだろう。 | ||||
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| 読了後、しばらくこの世界観から抜け出せないほど心が揺さぶられました。 まだ若いこれからなんでもできる年頃なのにも関わらず、親の介護、安い給料、毎日同じことの繰り返し…そんな閉塞感の中暮らす主人公の物語です。無口で自分の殻に閉じこもり、コミュニケーションも上手ではない彼だからこそ、出会い系で出会う女性、ヘルスで出会う女性、それぞれに期待をし、運命の相手だと錯覚し、裏切られる。 母親を待ち続け、信じ続け、結局裏切られたそんなトラウマが相手の気持ちの前に行動が暴走してしまう祐一を作り出したのかもしれません。 そんな不器用で脆い祐一を助けてあげたい、支えてあげたい、私がそばにいてあげたい…と光代もまた依存していく…。 登場人物すべての心の動き、 相手に認められたい、誰かと繋がりたいという孤独に対抗する言動に共感できます。 もし、自分の愛する人が殺人犯だったら… この先ずっと一緒にいたいと思えた人が 許されない罪を犯していたら… 綺麗事、一般論、常識なんて全て投げ捨てて 一分一秒でもそばにいたい。 そう誰しもが思うと思います。 とても切なく涙が止まらない作品でした。 | ||||
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| 見方によってはある種の正当防衛に思える殺人であり、人間の欲や感情が発端となり怒った殺人。 祐一を取り巻く人間模様がよく書かれており、祐一を直接的に表現しておらず、他人を通じて祐一という人間を表現しています。 最後までどんな人間だったのか、分からないまま終わる書き方に人のわからなさ、裏切られたような感覚とその裏に揺れる切なさに感化しました。 分かっていた信じていた本当の愛だったと信じたい光代に涙してしまいました。 現代で起こってもおかしくないストーリーです。 | ||||
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| 加害者、被害者、それぞれの家族、野次馬的な人達。 それぞれの視点がわかりやすく良かった。 一体、本当の悪人は誰だったのだろう。 ラストも切なかった。 彼のあの行動の意味、本当に伝わらなかったのかな? だとしたら、残念なような…それで良かったような…。複雑です。 | ||||
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| 加害者、被害者、それぞれの家族、野次馬的な人達。 それぞれの視点がわかりやすくて良かった。 一体、誰が本当の悪人なんだろう。 ラストも切なかった。 彼のあの行動の意味、本当に伝わらなかったのかな? だとしたら、残念なような…それで良かったような…。複雑です。 | ||||
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| 加害者、被害者、それぞれの家族、野次馬的な人達。 それぞれの視点がわかりやすく良かった。 一体、誰が本当の悪人なんだろう。 ラストも切なかった。 彼のあの行動の意味、本当に伝わらなかったのかな? だとしたら、残念なような…それで良かったような…。複雑です。 | ||||
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| 260頁そこそこの本を上下に分けないで1冊にしてくれれば良いのに!商売上手って言う以前にちょっとムカつく! | ||||
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| それぞれの登場人物のそれぞれの立場でのストーリーが感情を高めてくれます。納得感が得られず、また明るい話でもないですが、読後に不思議な充実感・満足感が感じられる上質なコンテンツと思います。 | ||||
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| 凄い小説でした。余りに辛く精神に影響するのではないかと思いました。ラストは一言一句丁寧に読みました。涙が止まりませんでした。この小説は心に必要な一部という感覚があり大事に持っていようと思います。ただ、どう解釈すれば良いのでしょうか。感じた事が正解で良いのでしょうか。映画も観たいのですが小説の中の全ての登場人物が心に実在してしまったので観たら消えてしまいそうで哀しいです。 | ||||
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| 登場人物全員の造形の細やかな事。 動機と犯行へいたる描写。 被害者、加害者、親族、友人の心の変遷。 どれひとつ書き込みがおろそかにされていない まるで小説とはこういうものだという見本のような 小説です。 うまいな~。 | ||||
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| 作品自体は良いと思いました。 一度読み始めたらサクサクと読んでしまい、あっと言う間に時間が過ぎて行きました。 ただ、風景や登場人物の行動等、描写が長いと感じました。 少しだらだらとした印象を受けるかもしれません。 想像が好きな方はなお楽しく読めると思います。 | ||||
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| 佳乃の父親の言葉に全てが詰まっている気がした、大切だと思える人がいないのか?という言葉に 描かれてる人間模様が現代の希薄な人間関係をリアルに表現されていた | ||||
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| 何もない九州の地方都市で一人暮らしをしていた学生時代を思い出しながら読みました。 若さを持て余している。でも、何もない。日々の単調な暮らししか無い。そんな毎日に、非現実をもたらしてくれるんじゃないか。そんな期待をほのかに抱いてアクセスする出会い系サイト。その非現実の関係の中で、現実を思い知らされる事で感じた劣等感。ただ、人の温もりを求めただけなのに。 映画も見ましたが、描写がとてもリアルで、原作に劣らずとてもよかったです。 | ||||
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| 登場人物それぞれの立場での感情の揺らぎを一つ一つ丁寧に掬い取っている。 最初はすぐに視点が変わることに戸惑ってしまったけれど、一人の言動に読み手が固執してしまわないような描き方で、例えば、自己中な人物が殺されて、まあ、当然かも・・などと思っていても、娘を失くした父親の、身を裂くような悲しみに接して反省したり^^; 祐一の、自分を捨てた母親が目の前で悔いて号泣した直後からとりはじめた非道な行いの裏にある想い。一緒に逃亡している光代に最後にとった行動の真意。 法で裁かれるのが悪人ならば、裁かれなければ悪人ではないのか。 本当の悪人、とは。。 フィクションではあるけれど、いや!そうじゃないんです!私は知っています!と裁判所に詰め寄って情状酌量を訴えたい気持ち(笑) 結末はかなり空しいけれど、房江とバスの運転手の言動には前へ前へと進む力を貰ったように思う。 | ||||
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| 偶然予期せぬ人物に町で会ってしまう、そしてうまく離れられず楽しくない時間を過ごす・・・ 悪意あっての殺人ではなく、恐怖に似た感情から逃げるための殺人 追い詰められて、パニックになってとんでもないことをしてしまう 祐一と光代、お互いを必要とし、思い思われる人に会えたとたんに離れる事態に 生まれてからずっと何年も、変わりのないつまらない日常の繰り返しだったのに かけがえのないものを手に入れたとたんに手放さざるを得ない状況に・・・ 普通に今まで暮らしてきたのに、突然悪意のある押し売りにあい毎日が恐ろしい日々に 普通のよくある家族として暮らしてきたのに、娘を失ってしまい、なぜ?と問う日々 ちょっとした好奇心や楽しみ、意地や人を愛すること そんなことは誰にでもあることなのに、ちょっとしたボタンの掛け違いで 悪人にあったり、悪人になったりと読んでいて辛く、怖い本でした 上、とはうって変わった話の展開に最後まで一気読みでした | ||||
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| 人を殺めることは絶対に許されることではない しかし朴訥な青年祐一が「悪人」かと言うとそれは違うと思う 不器用だけど、自分の置かれた環境で精一杯生きているのだから 裕福な家庭に生まれた人、恵まれない家庭に生まれた人 田舎に生まれた人、都会に生まれた人 友達に見栄をはる気持ち、見栄を張られもしない友達 色々な人の立場からのリアルな人の動きで上巻一気読みでした | ||||
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| 始めて吉田修一さんの本を読みました。 引き込まれました。 私が光代でもゆういちを愛してしまったと思います。 | ||||
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| 本作品は、端的に言ってしまうと、一時の激情にかられ殺人を犯してしまった男の物語である。 吉田修一さんの作品には、何を考えているかわからないヤツがよく登場するのだが、本作品の主人公も同様だ。主人公の周辺は詳細に描かれているものの、主人公そのものは、外側から語られていくのみで、つかみどころがない。主人公の心情をことさらに明示せず、物語に厚みを出していくという著者の凄腕が堪能できる。 男女間の、恋愛ヒエラルキーともいうべき格差において、”悪人”というババを引いてしまった孤独な主人公。最後の最後に、主人公の激情の発露が見られるわけだが、ここは、ジェームズ・キャグニー主演「汚れた顔の天使」をふと思い出してしまった。 | ||||
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