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悪人



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【この小説が収録されている参考書籍】
悪人
悪人(上) (朝日文庫)
悪人(下) (朝日文庫)

悪人の評価: 4.01/5点 レビュー 407件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.01pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全301件 181~200 10/16ページ
No.121:
(5pt)

夢にまで出てくる衝撃作!!

悪口ではありません、褒め言葉です。文章から、まるで光が感じられませんでした。本の向こうに広がる世界は鬱蒼としていて暗く重い。ストーリーの先が気になって仕方がないのだけれどもなかなか読むスピードが上がらない。ページをめくる度に胃の底にシクシクとした鈍痛が走り、気持ちも滅入ってくる。帰宅途中の車内で読了後、ふと顔を上げたとき、男性と眼があいました。きっと、私の全身から、なんとも言い難いオーラが漂っていたのでしょう。怪訝そうな表情を浮かべ、フッと私から視線をそらし場所を移動されてしまいました。また今作には、予想以上のインパクトを脳が受けていたらしく、その日の夢の中にまで作品が登場してきました。果たして、その夢で見た続きは正夢になるのか。これより早速下巻を読み始めてみます。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
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No.120:
(5pt)

二度と読まないけど、傑作だった

人間て誰しも悪人の部分をこころに抱いているのかもなと考えさせられた。ほんの些細な偶然の重なりによって人生が変わる様を見事に描いている。法で裁かれる立場の人間だけが悪人では決してない。祐一と光代がもう少し前に出会っていれば二人は幸せになれたのだろうか?僕はなれなかったと思う。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.119:
(5pt)

近年にない大傑作

吉田修一の「悪人」です。本作は凄いです。近年稀に見る大傑作です。本書を読まずして何を読むのですか、あなたたちは、と声を大にして言いたい。それほどの名著です。何故本書は傑作なのか。それは人間を描ききっているからです。人間というより、現代の日本人と言ったら良いのか。本書に描かれている登場人物は、全ての日本人になんらか似ている。つまり、本書の中に読者は自分を見出すのである。それはつらい経験です。なぜなら登場人物はみんな「悪」の側面を見せるからである。その「悪」は誰しもが経験のある「悪」なのである。それはつまり自分の中の「悪」を見つめることである。自分を見つめる行為は結構つらい。でも目を背けてはいけない。自分の「悪」と正面きって対峙しなければならない。そうすることで、自分を再度見つめなおせる。ポンコツの宗教書なんか読むより、ずっと救われる読書経験になるはずです。自分を知ることは、自分の「悪」を知ることであるからです。その悪を認識するだけで、きっと救われるはずです。本書のタイトル「悪人」は、作中の登場人物を指していると思っていましたが、きっと読者自身のことを指しているのだと確信を持ちました。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
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No.118:
(5pt)

彼と、彼女たちの孤独に胸が締め付けられる

「悪人」とは誰のことだろうか。 読み終わった後もそれがわからない。 そして、それこそがこの作品で吉田修一が書きたかったことなのだろう。 それぞれの人が、それぞれに生きているこの世界で、今この瞬間も生活している「悪人」、そして「善人」。「人を愛する」ということがそれを作ってしまうのだとしたら、はたして、「人を愛する」という行為は人間の生まれもった美徳なのか、それとも原罪なのだろうか? 吉田修一の作品は、都会を舞台にした「パレード」を読んだのが最初だった。地方都市で暮らす地味な登場人物を扱った近作とは幾分印象が異なるが、現代に生きる人間の孤独、を描いている底流の部分でやはり吉田修一の作品だ、と個人的には感じた。間違いなく秀作だと思います。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.117:
(4pt)

本当の悪人が一番優しいのかもしれない。

GW、新幹線に乗るので本が読みたいと思い、手に取った作品。結末は、「こうなるんだろうな」と想像できたのですが、それぞれの心情が絡むと、こんなにも切ない作品だったのかと改めて感じさせられました。特に、年代も似ている光代に共感してしまって…。「あぁ…馬鹿な女だねぇ」と思いつつも、何故か憎めない。祐一に関しても、光代の為についた嘘だと信じたいのは、自分が女だからかもしれませんね。光代・祐一以外にも、彼らに関係する人達も登場してきて、その面白さで一気に読んでしまえる作品です。2010年の秋には映画化も予定されているので、その時は、是非観に行きたいですね。(^^*
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No.116:
(4pt)

殺人という非日常のリアル

上下一気に読んでしまえます。登場人物や風景の描写がすばらしく、あっというまに物語の中に引き込まれてしまいます。登場人物それぞれの抱える思い、それぞれの求めるものが出会っていくなかで、どうしてこうも切なさをつきつけられる結末となるのか。登場人物それぞれに、立場がまったく違う中でもなぜか共通するような弱さと強さ、人への思いのようなものを感じてしまう。そこにとてもリアルを感じます。悪人とは殺人者のことなのか?この物語に「悪人」は登場するのか?そもそも「悪」とは何なのか?映画も楽しみです。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
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No.115:
(5pt)

引き込まれました。

私、九州出身なんですね。それも、舞台となった長崎、佐賀、福岡はすべて所縁があって…そんな単純な理由で購入した文庫本なんですが、読んだら最後、引き込まれてしまいました。購入しても飽きっぽくてなかなか読破できない私が、上下巻とも短期間で読んでしまうほど、面白かったです。陳腐な表現しかできませんが。共感したのは、やはり光代。彼女が感じることは、実は私が心の底に抱いている想いだったりしたし。光代みたいに愛にのめり込みたい!けど、愛って、儚くて脆くて一瞬のことなんですね。そんなことを感じつつ、それでも、恋じゃない愛に触れたいと思いました。登場人物は誰も切ないけれど…。電車の中で泣きながら読んじゃいましたよ。吉田修一という作家、実は初めて知りました。同じ長崎出身、しかも年が1つしか違わないんだぁ。九州弁も本当に自然でした。映画化、されるんですね。妻夫木くんと深津絵里、小説みたいに泣けるかしら。秋が楽しみです。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
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No.114:
(5pt)

「悪人とは誰か?」ではなく、「悪人とは何か?」を問いかける傑作

保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか?2007年刊。その内容とサスペンス仕立てのストーリーが大きな話題をさらって、吉田修一の新境地を開拓したと言われる一冊。著者本人も「代表作」と自認している小説。あらすじの重要部分は上に引用した公式の紹介文が的を得ている。☆×4.5。これだけでは分かりにくいので少し補足すると、主人公の清水祐一は寡黙な青年で、土木作業員を職業としている。車を唯一の趣味としているが、まわりからも少し何を考えているのか分からないとされている人物像で描かれている。被害者になる女性・佳乃は短大を卒業し、OLをしながら出会い系で男を適当につかまえ、そのなかで祐一と出会う。彼女は意中の人がいて、その大学生・増尾は何から何まで自由になっているように思える人物。その三者が絡み合い、ある日、事件が起き、ストーリーが転がりだす。この小説は確かにサスペンス仕立てのストーリーが魅力ではあるが、自分は推理モノに興味が無いため、そこで面白さを感じることはなかった。(また、この小説の本筋でも無い) やはり、この小説で際立っている魅力はひとつの事件を対象に、登場人物たち、そしてその家族・友人たちの様々な視点が交錯していて、物語を多重的・多層的にさせている部分に間違いないと思います。具体的には殺された佳乃の親の気持ち、佳乃を見てきていた友人たちの複雑な感情、容疑者にあげられる祐一を親代わりで育てた祖母の思い、祐一と交流があった元・風俗嬢の過去の話、祐一を捨てた母の言葉、増尾の親友が見る増尾の姿、そして何より、一緒に逃亡することになる光代の愛情と激情。それぞれの人物の事情・それぞれの人物が見た主要人物が角度を変えて語られることで、一人の人物には良い部分も悪い部分もつかみきれない部分もあり、それがストーリー(「悪人とは誰か?」)と絡みあうことで、得もしれぬ説得力を持たせています。これは構成の妙。基本的な文体は三人称で客観的に書かれていますが、要所要所でそれぞれの人物の一人称に大胆に視点を預け、ストーリーを深堀りさせていくのです。特に後半部分に絶え間なく語り部を変えながら差し込まれる第三者の独白(供述内容)は、このストーリーをどんどん加速させていき、本当にスリリングな内容になっていきます。この小説では「悪人(悪いの)は誰か?」ということを、作者が固定したひとつの視点で見せるのではなく、視点を揺さぶることで読者を混乱させます。それが非常に心地よい。ただ、この小説の魅力は構成だけではなく登場人物にあり、彼ら(彼女ら)が翻弄されながらも懸命に生きて行こうとする姿に惹きこまれずにはいられません。特に祐一と光代の逃亡劇、祐一の祖母の孤独な戦い、佳乃の父の復讐劇、すべてが愛しく、切ない。ラストシーンの光代の独白(載せたくてしょうがないのですが、自重します)は胸に来るものがあるのですが、個人的に良いと思ったのはその前の祐一のもうひとつ手前の風俗嬢の美保の独白。これがあることにより、当人たちの視点からの独白では誤解が生じる祐一の性質(人間性)がエクスキューズされていた。ここに吉田修一の愛情を感じたのは自分だけだろうか?この小説は文庫本で上・下とあり、ボリュームが多い。それでも推したい作品です。本作の読後感は「悪人とは誰か?」というただの推理小説レベルではなく、「悪人とは何か?」を問い直してくる骨太のもので、これは小説の力、吉田修一の才能のひとつの到達点を感じさせます。※蛇足1:この小説は非常に完成度が高く好きなのですが、どうしても作品の性質上、重松清の疾走 上 (角川文庫)と比較してしまう部分があり、☆5つの評価には至りませんでした。この小説の読後感に心を動かされた人は、ぜひ「疾走」を読んでみてください。※蛇足2:本作品は映画化されることが決定していています。公式ページも充実していますので、興味を持った人はぜひ。(キャストを知ると想像しながら読んでしまうかもしれないので、読み終えるまでは知らない方が良いかもしれません)
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
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No.113:
(5pt)

人とは哀し、寂し

昔の歌の文句で[生きてることはただそれだけで、悲しい事だと知りました]ちなみにかぐや姫の赤ちょうちんなんだけど、それが頭の中で何度も流れてくるような感じだった。人とは愚かで哀しく、寂しい生き物なんだ、と改めて痛感する作品でした。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.112:
(5pt)

素朴であること、ひとに真面目であること、悪人

なぜ吉田修一さんは「いま」を生きる人たちの心をこんなにもうまく描けるのだろう? この高度情報化社会の中じゃいろんな「意見」やら欲望すべき「情報」やらが垂れ流されているけど、そんなものに興味も関心も持てないのは「悪い」ことなんだろうか? 馬込光代が登場してから主人公=悪人は自分が大切にしたいモノコトに(やっと?)気付く。主人公・清水祐一がそんなにたくさんのことを望んだわけじゃないと思う。ひとがひととして尊重され、きちんと向き合いあえる関係を望んだだけだと思う。その素朴な気持ちが裏切られたときに「悪」が生まれてしまう。傑作「パレード」に次ぐ作品だと思います。舞台が著者の出身地である九州であり、方言もきちんと織り込まれているのもとても重要なことだと思います。おすすめです。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.111:
(5pt)

切なすぎる

僕はこの悪人と言われる佑一を嫌いになれないし、たぶんもし僕が光代なら同じ行動をしていたような気がする。大好きな人に一緒に逃げてくれって言われたらついていきそう。(僕はね)あと被害者の佳乃っていう女は殴りたいくらいムカついた、オメエ何様のつもりだってね。最後に光代の(私はただ利用されていただけなんですね?ただ舞い上がっていただけなんですよね。)と言う詞、たぶん否定して欲しかったんじゃないかな、たった一人でも良いから。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.110:
(5pt)

なんだこれは?不思議な筆力の技巧派?

吉田修一という作家は、うすっぺらーい文庫本の「パーク・ライフ」をちら見して、あまり好みじゃないな、という印象だった記憶があるだけで、ちゃんとは読んだことがなかった。でも、この本は少しは分厚かったし推理もの?だったので手に取ってみた。最初は正直、それだけの理由だった。なんだか読みにくいなぁというのが、第一印象。なんだろう、まるで新聞の記事を読むように、地の文の説明が少ない。映画でもとっているかのように、誰の立場にも立たない、全員からイーブンのスタンスで書いているというのか、誰に対する思い入れも感じられずに、すごく固くてしらじらした印象。かちかちになったトーストを噛むような気分で読み進む。・・・あれ?途中から急に、ストーリーが加速する。印象はあくまで深入りせずの等間隔なのに、自分もそれに慣れてきたのか、ページをめくる手がスムーズに。そうして止まらなくなる。最後の一行を読んだとき、ほうっとため息。主人公の立場にあえて踏み込まなかったのは、この一文を際立たせるための技巧だったのか?もしそうなら、この作家、コワイ。そうしてスゴイ。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
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No.109:
(4pt)

面白い!だけど・・・悲しい

ぐいぐい引き込まれて、一気に読み進めることができた。それだけ、面白い。展開のテンポもよい。「悪人」を装って、周りの愛する人達をまもった主人公。でも、それはなぜ?不器用さ?愛されたかっただけ?なんだか、やりきれなくて悲しい気持ちになった。「悪人」というタイトルが、悲しく響きます。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.108:
(4pt)

読みやすい、一般受けがよさそう

もともと殺人とかがばんばんでてくるミステリー系は好きではないのだが、(残酷な事件をたくさんいれることで、なりたっているようなストーリーは好まないので)この作品は、非常に落ち着いた気持ちで読めた。おそらく、保険外交員の女性が殺された事件をもとに、周りを取り巻く様々な人物の心理描写がうまく描かれていることと、一人ひとりの登場人物の個性が、「ああ、こういうひといるいる!」といった感じで身近なものであることで、とても現実的な話として、吸い込まれていくのだとおもう。殺された女性は、よくいる若い女の子という感じがして、等身大の女性を描いている感じがした。田舎から都会に出てきて、虚勢を張りたいがゆえについてしまう小さな嘘、出会い系サイトで知り合った男性をぞんざいに扱うことで成り立つプライド。殺人者になった土木作業員の男性も、寡黙で武骨、うちなる葛藤を続ける姿にも好感が持てたし、容疑者であった大学生の、薄っぺらさも、ああこういう子いるなあ・・・という感じ。時を忘れて、読書に没頭したいわ!というときに、お勧めの小説でしょう。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.107:
(4pt)

自分の中に潜む自分たち。

自分の中に住まわせている多くの自分。 時折、誰が本物の自分かわからなくなる。 何でこんなことができるんだろう? 何であんなことを思ったんだろう? 全部自分だということがとてつもなく怖い。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.106:
(5pt)

号泣しました。

上巻は出会い系殺人なんてよくあるストーリーだなぁ、でも人間描写うまいなぁ、とか思いながら読んでいました。下巻の後半から涙がとまらず、号泣しながら読了。もともと祐一と光代のシチュエーションに弱いのもありますが。誰が悪人で、誰が善人でというよりも、とにかく心に響きました。佳乃の父の言葉、祐一の祖母の言葉も印象的でした。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.105:
(5pt)

誰もが

「悪人」にも「悪人」以外にも為り得ること。事件は一面から捉えることが出来ないのだと、胸に刻まれた気がしました。作者の強い魂を感じた小説でした。個人的にはなんといっても房枝に声をあげるほど、泣かされてたまりません。「正しい事ばせんといかん」と。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.104:
(5pt)

小説の極み。

悪人とは誰なのか?悪人とは何なのか?ラストに絶妙な心情の表現。あれ以上じゃダメだと思うし、あれ以下でもダメ。まさに小説だと思いました。映画になるみたいなので楽しみです。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.103:
(4pt)

この人は悪人なのだろうか、それとも…

若い、祖父母とひっそりと暮らす青年が、一人の女性を殺害する。田舎に暮らし、車以外特に娯楽もなく暮らす青年。その暮らしぶりは、ストイックそのもの。出会った女性に対しては、とにかく尽くす。出会いが風俗や出会い系サイトなど、どんな形であれ。不器用に尽くす彼が、どうやって女性を殺害するに至ったのか、そしてどうやって、逃げて行くのか…読み始めた時に、彼は悪人に見えました。でも読み進めて行くうちに、彼は本当に悪人なんだろうか…という疑問がわいてきました。そして読み終わった今、私たちが、実際に目にしていない事件の真髄を知ることなど、まれなのだろう、と思っています。そんなことを考えさせてくれた小説でした。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.102:
(5pt)

書店員ですが

よくお客様が買っていかれるので気になっていました。吉田修一さん作品のなかでは芥川賞をとったパークライフよりこちらが評判が良いみたいなので上下巻を購入し、あまりの面白さで1日半で一気に読んでしまいました。本当にどこにでもいる若い男女が田舎的環境や閉塞感や孤独感から出会い系をつかい思いがけず殺人事件へと発展していき…、表題通り悪人という悪人はでてきません。殺された被害者は私は好きではないですがどこにでもいる若い見栄っぱりな女性でやはり被害者なのに出会い系で簡単に男と寝たりしてるところで叩かれたりしてますが父母の悔しい気持ちが痛い程、かかれていて上巻ではイケメンバカボン大学生の不信な行動やらで真実を知りたいと引き込まれたり。スピード感あり心理描写や情景が上手くまるでそこにいるかの様に山あいの空気の冷たさや田舎の寂れた風景やらが浮かび上がり大変、見事です。売れてるの納得しました。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237

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