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悪人



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【この小説が収録されている参考書籍】
悪人
悪人(上) (朝日文庫)
悪人(下) (朝日文庫)

悪人の評価: 4.01/5点 レビュー 407件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.01pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全64件 21~40 2/4ページ
No.44:
(3pt)

映画が原作を凌駕した一例

「都市」と「地方」、「富」と「貧」、「もてる」と「もてない」、「既婚」と「未婚」、そういう対立軸のなかで劣位にある男女の主人公は、逃避行の中でつかの間の恋を燃え上がらせる。
いや二人が渇望したのは恋というよりはもっともっと根っこにあるもの、かけがえのない人間として互いに求め、求められるという存在の意味そのものだったかもしれない。
それは、誰もが欲望や嫉妬、憎しみに翻弄されるこの世界の中で、逃避行という例外的な状況においてのみ純粋に成立しえた善悪を超えた特権的な経験であったろう。

祐一が逮捕されたあとの光代が、「昔のまんまです。あの人と出会う前の生活のまんま。」と語っているように、その出来事は光代の表面的な人生を変えてしまうことはなかったが、恋愛というよりもお互いの存在そのものを求め合う根源的な経験は、「生きた証」として二人の中に深く刻みつけられて生き続けるに違いない。

九州の福岡、佐賀、長崎を舞台に、実際の地名を挙げてそれぞれの土地の特色をよく描き出していることが、この作品のリアリティを支えている。
特に佐賀平野のあののっぺりとしたとりとめのなさの描写は、不発の人生を送ってきた光代が住む舞台としてぴったりで(佐賀の人すいません)、効果をあげていたと思う。

映画を見てから原作を読んだのだが、むしろ映画が原作のエッセンスをつかんでよく表現できていることに感心した(原作者も映画の脚本を担当したらしい)。もともと場面転換の手法などが映画的で、映画化に適した小説だったともいえるかもしれない。
主演の深津、妻夫木の二人は言うに及ばず、樹木希林、柄本明の真に迫る名演、久石讓の音楽、李相日の演出と、脚本、俳優、音楽、監督の揃い踏みで、個人的には映画を見さえすれば十分にこの作品を味わうことができると感じた。映画が原作を凌駕しえた一例だと言えるのではなかろうか。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.43:
(3pt)

名作にちょっと及ばないのが残念

映画化しにわかに話題になった本作。

話は非常に面白く、あっと言う間に読み終わってしまった。
しかし名作、大作にはちょっとおよばないなあという感じ。

回想シーンに突然移行してわかりにくかった部分や、
あまり必要ではない登場人物が妙に個性的だったりといったところが少し気になった。

それと登場人物のルポタージュによる構成がちょくちょく出てくる。
これが素晴らしいので、ミステリーの金字塔といえる宮部みゆき氏の「理由」のように
このルポだけで構成したら凄い作品になったかもしれない。

悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.42:
(3pt)

善悪の判断

上下巻通しての感想ですが、終盤のもっと盛り上げて欲しい部分が弱かったせいか、
あの最後の光代の言葉にそこまで揺さぶられる事も無く少し残念でした。
序盤から色々な角度からひとつの事件を語っていくのは面白いと思いますが、
長い割に伏線になっていないものもあり、正直上巻は重たく長く感じました。
光代という重要な役が参入して徐々に面白さも加速したのは良かったです。
ただ加害者側がメインのせいか被害者側に嫌悪感を抱かせるような表現が多く、
そこは少し勘違いを誘ってしまいそうな気がします。
殺された佳乃の父親の、父親として娘を守ろうとする気持ちや言葉が一番温度を感じて、
伝わってくる言葉でした。
殺人に至るまでの理由が薄いので現実的ではないように思います。
ただ昨今のニュースでは「そんな事で?」と思わず耳を疑ってしまうように
感情的に自分勝手に殺人を犯す人間もいますから…そんなところがまた怖いなと感じます。
自分の善悪の判断が本当に正しいのか。
時としてそれは逆転するという事を改めて感じる事が出来ました。
ただもっと掘り下げて欲しかったなというのが本音です。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.41:
(3pt)

悪人

素直に面白かったし、もっと長く読んでいたかった。DVDが出たらぜひ観てみたい。でも登場人物がみんなどこか安っぽい。主人公2人の出会いが出会い系とゆうのもどうかと。それに、殺人者と殺人を許していた女に共感は難しい
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.40:
(3pt)

映画を先に観るか、本作を先に読むか。

私は本作を読む前に映画を観ましたが、映画では柄本明さんの印象が強すぎて、肝心の祐一と光代のストーリーがちゃんと腹に落ちなかったので、復習のつもりで本作を読みました。なぜ祐一は、これほどまでに誰かと出会いたかったのか。なぜ光代の相手が、祐一でなければならなかったのか。本作を読んで、映画では理解できなかった二人の“業”が、彼らを未来のない逃避行へ駆り立てたのだと理解しました。また映画だけでは知り得なかったエピソード(例えば、祐一にとって車がどれほど大切な宝物であるかとか、彼がどんな気持ちで母親に金銭を要求していたか、など)も明らかになり、映画の中で聞いたり見たりした登場人物のセリフや動作の一つ一つが、ようやく命を持って目の前に現れたような気がします。ただ、本作では、序盤から中盤は、様々な登場人物の生い立ちや生き方を描いた群像劇となっており、中盤からようやく祐一と光代の関係を軸とした人間ドラマとなり、最後は口数の少ない祐一本人の長い語りによって淡々と本作が締められるなど、ストーリー展開に多少、ちぐはぐさを感じました。その点、映画は、祐一が殺人を犯してから、光代と出会い、逮捕されるまでを一貫したトーンで描いているので(先に述べたように、柄本明さんの圧倒的な存在感は否めませんが)、美しく一つにまとまった印象を持ちました。結論としては、やはり本をまず読むべきでしょうね。本作で、祐一と光代の“業”をじっくり味わった後なら、灯台から見える刹那的に美しい夕日のワンシーンが、さらに目に染みると思います。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.39:
(3pt)

悪人

悪人とはどういう人を指すのか。法を犯した人は悪人なのか。必ずしもそうとは言えない。しかし、罰は受けねばならない。法を犯していない悪人。咎められずに、のうのうと生きてるそういう人が一番腹正しい。ふと、そんな事を読み終わった後に思いました。なんて書いてみましたが、悪くない本だと思います。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.38:
(3pt)

2度読んだが、うーん・・・・

とても上手な作家だ。誰にでもある孤独、ふと起きてしまうありふれた殺人、事件に巻き込まれた人達の生活感も心理描写もきちんと描かれていて、どんどん読めてしまう。特に久留米という町の疲弊を「松田聖子」全盛時代と比較し、時代の流れを、地方の衰退を描いた出だしのあたりは十分読ませる。いや、本当に巧みな作品なのだ。だが、この本がミステリーでないと分かっても、恋愛小説だとしても、やはり何処かで不意打ちの感動の・・・じわっとしたものが欲しかった。多分、私は吉田修一の描く登場人物が苦手なのかもしれない。あまりにも流されて生きる登場人物ばかりで、カタルシスがない。殺人者と一緒に逃げる女よりも、颯爽とした女が好きなのだ。男に媚びて殺される女より、男を振り回す女を読みたかったのかもしれない。あと、やはり何人かの方が書いているように、どこかで、この手の小説に飽きているのかも? どうしても既視感が・・・・・。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.37:
(3pt)

好き好みがあるけど、ひっかかるものはあります

初めてこの著者の小説を読みました。確かに。。。あまり、小説家、文章として巧いとは思えませんでした。わざと下手に書いているのか。。。ライトノベルのような感じがしました。とってつけたような稚拙な表現がいくつか目につきました。ただ、物語そのものは、ぐいぐいと読ませます。上下巻、一気に読みました。読後も、何かこうひっかかるものが残りました。祐一。どこにでもいそうだし、新聞上でもあまり珍しくないような事件。そういった事件の数々の裏に、こうした祐一が存在するのかななどと思いました。「悪人」というタイトルから、カポーティの「冷血」のような構成と文章が重厚な小説をイメージしてしまった私がいけなかったのかも。これはこれでいい小説なんだろうなと思います。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.36:
(3pt)

私には合わなかった

発売当時、すぐに購入し、読了しました。全く刺激を受けるような作品でなかったと記憶しております。だから、現在映画化に伴い、かなり売れているという話を聞いて不思議な気がします。どこかで読んだような話である気もするし、盛り上がりにも欠けるし・・。まあ、私には合わなかったということでしょうか。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.35:
(3pt)

感情移入できない恋愛関係

殺人犯である男と,愛ゆえに男を支えようとする女の姿が下巻のテーマになっている.上巻にも通じる卑近的な不幸を抱えた光代の背景と,恋愛関係が深まって行動を共にしていく心理描写が細やかに描かれている.しかしながら,残念なことに,光代が祐一にそこまでのめりこむのが今ひとつ理解できなかった.過去につきあった男性のことや,今置かれている境遇についての描写を考慮したとしても会っていきなりラブホテルに誘う男がそれほど長い付き合いでないうちに殺人犯だとわかったあとも,一緒にいるためにすべてを投げ出すというところにリアリティが感じられなかった.また,祐一の行動も,過去の風俗嬢や殺してしまった佳乃に対してとった行動も含めてかなり思い込みが激しく,ストーカーまがいに感じられる.そういう少々ゆがんだ恋愛像も含めて小説のテーマなのかもしれないが,2人の恋愛関係にどうしても感情移入できなかったため,悪とは?という命題に対して投げかけられたラストの祐一の行動もなんだかとってつけたような印象を受けてしまった.
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.34:
(3pt)

ハッピーエンドじゃダメなんですか?

ちょっと読み終えて時間をおいてレビュー。結論としては、悪人っていうのは居なくて、全てが人間らしい人達だった。不器用で無知な主人公も、出会い系にはまる女も、脅してお金を搾取しようとするヤツも。ちょっと真摯に見れば、前半から人間の嫌な面をクローズアップしてあって「こんな人間居るのか?」と、本当に不幸で不器用すぎて、アル意味現実的では無い感じは否めない。というか、ただ可哀想。また、事件発生もなんだけども、無いことは無いが、本当に運の悪い感じだから、ソレは作者の匙加減だとは思うんだけども、出来れば最後で報われて欲しかった。下のストーリー的には流れるようで、事件が発生したから光代と出会うことも出来た、その辺りは切ない。愛を知ったから主人公は光代の為に嘘を言ったように思える。ただ、光代がしていたのは恋であって、最後の最後の、主人公の嘘に、気付けていないのが哀しい。九州訛りだからなおそんなん解らないヒト居るの?とも思うから、ソレはせめて作者の匙加減で、幸せに、せめて主人公の刑期くらいは付け加えて欲しかった。読者に丸投げは、哀し過ぎると思う。哀し過ぎると言うか、そんな風にした方がバランスがあるように思える。終始人間の影の部分を見せ付けるような感じだから、最後くらい陽の部分も。人間は報われたい(救われたい)といつも願っているもんだろうから
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.33:
(3pt)

ちゅまんない

読後感・普通。 被害者はクソ生意気に書かれてるし 加害者は気の毒な生い立ちを丁寧に書かれてるし。 フィクションの世界で、誰がこの被害者を気の毒がるんだろう。 読者は皆「あーこんな女殺されて当然」って、加害者に同情したのでは? ラストの一文も無いわ、あれは。 あの問いは「はい」って答えちゃいけないんでしょ? 「本当の悪人は○○みたいな大学生だ」とか言わなきゃいけないんでしょ? 「はい」とは答えないで下さい、と作者が言ってるようで白けた…。 被害者の友人とか両親とか、加害者の祖母とか街とか地理とか書き込むより、 もっとがんがん加害者を描き込んで欲しかった。 被害者には落ち度は無く、加害者には成育時にも犯行時にも同情すべき点は全く無い。 なのに加害者は殺人を犯す。 加害者がはっきり悪人としりながら、それでも加害者に惹かれていくヒロイン(読者)。 …そういうハードな話だと思ってたのにな…。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.32:
(3pt)

老人を養うために犠牲になる現役世代を生んだ世の中への、問い。

タイトルや映画作品がモントリオール映画祭で評価された点等から、かなり重苦しい作品かと思ったが、ストーリーは単純明快。  物事の善悪の区別を見失い、生きている意味も見出せず、人生の路に迷った祐一。 作品の中で出てくる「灯台」とは、真っ暗な海の中で船が暗礁しないように航路を照らし出すものであって、この「灯台」が効果的に作品にメリハリを出しているように感じる。母親に「灯台」に捨てられて真っ暗な海を彷徨った祐一は、人生の答えを見出すように、愛する人と「灯台」にたてこもる。そして、最後に二人で灯台の岬から朝日を見る。最後に朝日を見ながら祐一は笑っているので、人生の答えをやっと見つけたのだろう。「誰が悪人か」は二次的な視点であって、あくまで主人公は祐一である。  ただ、「誰が悪人か」という問いは今の世の中に問うには、秀逸だ。 今の世の中は、老人を養うために、自分たちの年金がもらえるかも怪しいのに税金を払わせられる現役世代…。 その老人たちは”ワーキングプア”と呼ばれる若者たちより、貯めこんだ預金で金持ちであるのに? 誰かが犠牲になって誰かを支えるのは分かるが、若者が犠牲になって老人を支えるのは妙ではないのか。 今までの秩序の中に生きる人々は、自分が犠牲になったように次の世代にも犠牲を求める。 祐一のように、そうやって追いつめられた人のおこした犯罪には「世の中の誰もが犯罪に関わっている」と思う。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.31:
(3pt)

他人から汲み取る能力

寂しさを埋める為に他人に出来る限り応えてあげたいとする男。人から関係を切られない限り自分から関係を断つ事がない。母親の後悔を軽く思わせる為、金を無心する行動で自分を厄介な人間とする深い優しさ。一つの事件でそれぞれの人生が主人公を推測させる。殺したのは誰か?は明確だが、背景が見えた時、彼に何かを思わずにはいられない。そして、彼は一緒に行動した女を本当に好きだったのだろうか?と。他人の優しさや思いやりを汲み取れない、気が付かない、もどかしさ。読み終わると寂しくなるような本でした。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.30:
(3pt)

普通

誰が本当の悪人なのか?って日常的に何かと目線を変えれば悪人が善に善人が悪になるものです。なにやら深いお話かと思ったけどそうでもなかった。難しく深く考えようとするといくらでも考えられるけど、さらりと流してしまう事もできる。祐一と光代はさみしさ繋がりの男女。でもそんな恋愛ってゴロゴロしているんだろうと思う。二人の心の描写には涙するけど・・悪人ってタイトルにもっとアクの強い作品だと思っていたのでちょっと拍子抜けしました。でも映画のキャスト妻夫木さん深津さん樹木さん榎本さんそれぞれ好きな俳優さんなのでちょっとおまけの★3つです。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.29:
(3pt)

登場人物のあまりの浅はかさに気持ちが入らない

決してつまらない小説ではない。清水、光代、増尾、佳乃などの登場人物の心情をよく書き出されていると思うが、正直なところ、どの感情にもあまり共感ができない。あまりに短絡的、浅薄すぎないだろうか。ドラスティックな展開にしようとするがゆえに、軽薄になってしまっているような印象がある。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.28:
(3pt)

映画から入った

珍しく映画の方が出来が良いと思える作品だった。 映画館を出た後、しばらく何ともどよーんとした重い空気に包まれ…、でも登場人物それぞれの想いに胸がいっぱいになり、友達に映画の評判を聞かれてもうまく説明出来なかった。でも確実に頭の中を占領されたから気になって原作を読んだ。 なんでそこで殺しちゃうのー?って腑に落ちない部分もあったし。 で、原作を読んでみたがちょっと期待はずれ。これは確実に役者陣の演技で原作の何倍も役柄を魅せていると思う。 この小説の吉田修一の文もあまり好きではない。映画を観た後だったので、本の中の様々なシーンで妻夫木さんや樹木希林さんの表情が思い浮かび、まだ楽しめたけど。 同じく映画から入って気になってる人いたら、映画だけでいいと思う。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.27:
(3pt)

悪人(下)

結末を迎えるまでの前フリが長すぎて、最後何故そうなったのかが全然書き切れていないと思う。何が言いたかったのかがわからない。
悪人(下) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.26:
(3pt)

『悪人』?タイトルは『馬鹿』に変えた方がいい

ヤンキーだの今どき大学生だの普通の人に紛れてるビッチだの、薄っぺらい『馬鹿』ばかりが登場する作品。 『悪人』はて?誰のこと?という感じ。 ワイドショー好きな自分は楽しく読めたとこもあったが、出会い系でよくありそうな殺人事件を裏がこうだったらおまえらどうよ?俺の妄想聞いて! と言われてる感じ。 口が悪い自分も、気を付けないと、カッと来やすい馬鹿に殺されちゃう馬鹿になっちゃうなぁ、とちょっと反省。 あのビッチは馬鹿過ぎでしょ。殺されて当然の振る舞い&キャラクター。 父親の振る舞いを見ても、だからこんな娘に育っちゃったのねーと、思う。 薬やってた自分の娘を棚に上げて押尾を糾弾してる例の両親思い出した。 この作品の中に『悪人』なんていませんよ、世間の底辺で生きているのが納得出来る、はたまた相応しい、『馬鹿』がいるだけ。
悪人Amazon書評・レビュー:悪人より
402250272X
No.25:
(3pt)

光代は愚かだけど切ないですね。

本当の悪人はだれか?というテーマが込められたタイトル。悪人は祐一に限らない,というのであれば,それはそうかなと思うけど,でも祐一は人間としてダメですよね。佳乃は嫌な子かもしれないけど,だからといって殺してもいいわけないです。自分の急場しのぎに人命を奪うような祐一に対して,私は,まったく同情する気になれないし,感情移入もできないです。しかも,そのあと別の女と逃避行かよ,と思ってしまいました。私は,むしろ光代に興味を持ちました。殺人犯相手に,生まれて初めての「愛されてる感」に夢中になってしまう彼女は,ものすごく寂しい女だと思うし,不幸になるとわかっている道を選んでしまう不器用な女だと思いました。祐一の最後の行動がなければ,彼女は,ずっと祐一を待ち続けていたと思います。最後の祐一の行動は,彼なりの本当の愛情だと思うけど,彼女は,どうもそれに気づかず,むしろ愛は幻だったのかなと思う。でも,それによって,きっと人生の仕切り直しも可能となったと思います。映画は見に行きたいと思います。深津絵里さんが楽しみです。
悪人(上) (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237

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