■スポンサードリンク
悪魔パズル
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
悪魔パズルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小生,Webb+Wheeler=Patrick Quentinの作品のひとつである「病院の怪事件(1968年,ポプラ社)」を読んだことがきっかけとなり,一生の仕事が決まった一人.登場人物はロナ(看護師)とロード(外科医).そこにヒース警部(彼はロナの実兄である)が絡んで物語が静かに,しかし極度の緊張状態をもって進行する.ロードは外科医でありながら,バセドウ病の研究をしている,実は設定に少し無理のある人物.そして彼の恩師は….おっと,これを書いてしまうとネタバレしてしまうので暴露しない.この作品,実は日本独自編集物であった.「他人の毒薬」と,原題は忘れてしまったが,白いカーネーションがキーワードとして出てくる作品を2 in 1にしたものであった.ポプラ社様,ぜひ再発刊して下さい.この作品,とーっても面白かった.ちなみに小生,内分泌・代謝疾患を専門領域とする仕事をしている.前置きが長すぎた.「悪魔パズル」はピーターが単独で活躍する珍しい作品.アイリスは物語の前後に間接的に登場するのみ.四面楚歌ならびに絶体絶命(怪我を負って,自由にならないという意味)の環境下でのピーターの考察ならびに行動が文句なく面白い.それは,Wheelerの分担である心理的描写の場面で最大限に増幅される.クライマックスの暗闇の中でのどんでん返しなんぞ,Patrick=Wheelerがもっとも得意としたところであろう.時としてワンパターン化してしまい,ある程度先読みができてしまう箇所もあるのだが,それも最後の最後でひっくり返されてしまう痛快さは残っている.ところで,彼らのうちどちらかがジョナサン・スタッグというペンネームでいくつかの作品を発表していたのだが,いまだにお目にかかることがない.どなたか御存知だろうか.さらに,WebbはWheeler以外の複数の人物とチームを組んで作品を発表していたようである.作品のみならず,作者らも,実にミステリアス!これがまた良いのである.小生の一生の仕事を教えてくれた作家,ヴィンテージであるが,ミステリー好きは避けて通れない! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画「トータ・ルリコール」を連想するような冒頭場面だ。 勿論、本書の主人公はあれほどクールでもスマートでもなく、派手なアクション場面は最後に少しあるだけだ。 ふと目覚めると、見知らぬ部屋のベッドに寝ている。自分の名前も、此処がどこかも、目の前の美女が誰かも分からない。 自分が記憶喪失に掛かっていて、ゴーディという名前らしく、美女は母、更に美しい、妹、妻が出てくる。しかし、何かがおかしい。 自分は誰なのか、彼女たちは何者なのか、そして、自分の身に何が起こったのか。奇妙な詩を暗唱させようとするのは何故なのか。 「家族」の中に協力者を見つけ謎解きに挑むが、意外にもその結末は・・・・。 飛びっきりの美女が何人か登場するのに、色っぽい場面が全くないのは、海外詳説にしては珍しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
兵士の慰問のため、東京へと旅立つ妻で女優のアイリスを空港で見送った、ピーター・ダルース。その帰り道、ピーターは何者かに襲われ、記憶が途絶えてしまう。――目覚めたとき、ピーターはまったく覚えのない部屋で右腕と左脚にギプス をはめられ、ベッドに寝かされていて、自分が誰かも思い出せなかった。 やがて、母親と、妹と、妻と名乗る見知らぬ女たちが次々に現れ、彼のこと をゴーディという名前で呼び、二週間前に交通事故に遭ったことを告げる。 だが、何かがおかしい。 何故女たちは自分を監禁し、珍妙な詩を暗唱させようとするのか? ピーターは、女たちが自分を別人に仕立て上げよう としているのではないかという疑惑にとらわれ……。記憶喪失者の正体は最初から読者に明示されているので、焦点となるのは、何故女たちはピーターを別人に仕立てようとしているのかという謎と、その別人――ゴーディなる人物――が犯したとおぼしき殺人事件の真相になります。手足にギプスをはめられ、行動の自由を奪われたピーターが、女たちの“罠”を回避しつつ、自らのアイデンティティと事件の真相を探す――という本作の趣向は、独特のサスペンスを生んでおり、調子よく読ませてくれます。そして、終盤に用意された周到などんでん返しも実に巧妙で、サスペンスとして、非常によくできた作品といえると思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!