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[映] アムリタ
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[映] アムリタの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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同じ著者の「パーフェクトフレンド」が最高に良かったので、読みました。 結論から言うと、デビュー作ゆえの勢いと荒さを感じました。 文章は上手いです。イラつくことはなく、読みやすかったです。 問題点は2つ。第一に、天才・最原さん以外の人物がぼやけてます。第二にギミックが理解不能でした。ファンタジーだとしても、なぜ最原さんがそんな能力があるのか納得できませんでした。 ストーリーはままあまです。最初は退屈でしたが、最原さんが失踪したりする場面は、事件の前触れを感じさせてワクワクしました。 | ||||
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最後の畳み掛けは素晴らしかったと思う、がしかし、『終わり良ければすべてよし』とならないのが小説だと俺は思っている。 作者・野崎まどの最新刊である『バビロン』を読み、黒幕がはっきりと浮かび上がるかのようなオチに震撼させられた。 で、そのバビロンのレビューに、野崎まどはこんなもんじゃないぜ、的な文言を見て、他の著作Amazonレビューを総合するに、読後感が一番素晴らしかったと皆が感じたのはこの処女作のアムリタなのではないか、という印象を得た。 なので、大変大変楽しみに読み進めていたのだが。 大オチは捻られている。 が、ヒロインである最原最早が天才に見えないんですよねえ。 それが俺には大問題だった。 『作中の天才問題』というフレーズが、俺の中で浮かぶ。 例えば、すぐに思い浮かぶのは、さくら荘のペットな彼女のヒロインである椎名ましろだ。 作中で彼女は天才とされているが、全体的に描写がするっと読みやすいのも相俟って、例えば彼女の作品が作中に登場しても、少なくとも現実にいる俺はその『凄み』を感じ取れないのだ。 なので、俺は椎名ましろを『作中では天才と扱われている少女』として受け取る。 作中の登場人物達や作中の世間は、ましろを天才あるいは変人として扱う。取りあえずそれはラブコメにおける一つのキャラ付けであり、特に問題はない。 しかし、このアムリタは『天才性』そのものがテーマになっている。 だから、ケレン味でもハッタリでもいいから、もっと最原最早の異常性を際立たせて欲しかった。 それは、最原最早が映画によって人に凄まじい影響力を与える、だとか、映画を作る前から設計図が完全に完成している、という技術面の話ではない。 その立ち振る舞いや、セリフから、ちゃんと『天才性』を表現して欲しいのだ。 『天才性』を表現するには、モノローグもセリフもちょっと軽過ぎるし、読みやす過ぎるんじゃないか? とついつい思ってしまう。 絵コンテを見ると丸二日半くらい経過するくらい夢中になってしまう? だからどうしたのだ。 俺の目の前にはその実際の絵コンテがあるワケじゃないんだぞ? その絵コンテがどのように素晴らしくて、どこが異常であり、心身にどんな影響を与え、思想信条にどのような影響を与えるのか、微に入り細を穿ち、ちゃんと説明しておくれ。 作中の先輩が、最原最早は天才であるから、その影響力によって、元恋人を殺したかもしれない、みたいな妄想をくっちゃべるが、それもなんかこう、根拠のない軽い妄想にしか聞こえない。リアリティがないし、また、最原最早は俺にはまったく天才に見えないからだ。 俺は西尾維新のフォロワーであり、また野崎まどはそのキャラクターのネーミングセンスや、あるいは会話の軽妙さから、西尾維新からの影響を疑われるらしいから、気にしてしまうのかもしれない。 別に影響自体は受けても仕方ないし、俺は好きなものには影響をどんどん受けて、作品を面白くするために使えばいいと思っている。 しかしながら、その影響を感じさせることで、西尾維新好きからすると、どうしても比較が入ってしまう。 西尾維新は処女作である『クビキリサイクル』において、主人公の推理を一からひっくり返してみせた哀川潤、あるいは次回作『クビシメロマンチスト』で何気にエイトクイーンを頭の中で解いているいーちゃん等、何だかんだで天才や主人公が、得体の知れない凄みを持っていると感じさせるために、ある程度試行錯誤をしていたと思うし、それは成功していたと思う。 西尾維新は、今や娯楽メディアの中心にいるような人気作家だから、それと比するのはある意味卑怯だけれど、その『リアリティ』や『説得力づくり』のための努力はちょっと伺いたかったなあ、という印象は強い。 天才をちゃんと天才として魅せて欲しかったなあ、と思う。 キャラシートに、『最原最早は映画で人身操作する天才』と書かれていたところで、描写でそれをちゃんと表現しなければ説得力はない。 最原最早が、映画の技能面の描写を覗くと、ただの微エロネタが好きで、話すネタがちょっと滑っているという体のただのラノベヒロインにしか見えないんだよなあそれが結構残念だった。 オチは秀逸で引き込まれるだけに、前半部で、『これなら俺の方が凝った心理描写を展開できそう』とか思わせないで欲しかった。 勿論、読みやすさはあるし、処女作でこれを書き、そしてある程度の数の人に、オチの秀逸さで唸らせるのは才能だけれども。 最新作バビロンのレビューでも、俺はついつい西尾維新との比較を行ってしまったけれど、処女作を読んでから振り返ると、あちらでは逆に『ちゃんと自分なりの武器を見つけたんだなあ』という気はした。 モノローグやセリフではあまり深みを表現できない反面、巨悪ある政治事件の裏で暗躍する黒幕――みたいな感じで、事件を大規模にしてその裏側に黒幕を配置することで、キャラクターを(西尾維新にはない手法によって)浮かび上がらせることを実現していたと思えた。 恐らく、ここから野崎まどは技能を伸ばしていくんだろうし、バビロンではかなり満足できた、まど劇場2も爆笑できるネタがあったりしたので、処女作から最新作に向かい、その進化の過程を目にしたいと感じた。 | ||||
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挑発的な作品。主人公の恋心の芽は裏切られ、映画を愛する気持ちも裏切られる。映画を愛する気持ちに殉じたラストと言えないこともないのだが、最原の作った映像を映画と認めることができるかは微妙だ。主人公は最後には映画というものを狭く捉えてはいけないと言い出して自分の人格を賭けてそれを肯定するが、個人的にはただの薬物中毒に見えた。 この作品には「俗っぽい娯楽作品」が大事にするようなカタルシスがまったくない。ただ主人公の恋心と映画愛が天才によって踏みにじられるだけの物語。もちろんそれはそれでドラマではあるが、こんなオチなのかー、とぽかーんとした。 カタルシスはないがドンデン返しの構造的な面白さはある。まずドンデン返しありきで考えて、それを可能とするギミックと悪趣味な感性とで肉付けされて出来たのではないかと思わされる。構造的に優れているから、「ただの悪趣味な作品」という読後感で終わる人は少ないだろう。 ドンデン返しを可能とさせたギミックについては、無理がある。自分はまず主人公が二日半絵コンテを読み続けた場面で一回しらけた。とにかく登場人物が大袈裟な言葉を連呼するだけで説得力がない。何が天才かってみんなが天才と言っているだけである。人格を書き換える映画については絶対に不可能に感じたが、まぁ可能ということにしないと話が進まないのだろう、と協力的な気持ちで読み進めた。そうまでして強引に語られたオチがこれだったのでちょっとぽかーんとした。挑発的な作品には読者からのツッコミを跳ね返せる強度があって欲しい。 文章は読みやすくギャグ会話も多いので、シリアス部分が肌に合わない人でも読んで損する感覚はないと思う。 | ||||
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天才と称される女の子を軸に回る物語です。 しかし天才たる由縁については何も書かれておらず、まるで天才という看板を首からぶら下げているかのように感じました。 大まかな内容は映画撮影をする学生の日常モノですが、そこに熱いぶつかり合いなどはなく淡々と進みます。 ですので少し物足りなさを覚える方もいるかもしれないので注意が必要です。 特に考えずに読めば気持ち良く読めますが、深く考えすぎると内容の薄さと陳腐さに目がいくかもしれません。 | ||||
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他の作者のライトノベル「さくら荘のペットな彼女」を読んでいても思ったのですが、なぜツッコミセンスのないキャラほど作中でそのツッコミを持ち上げられているのでしょうか?ヒロインが美人かどうかはキャラの目を通して言ってもらわないと分かりませんが、ツッコミが上手いかどうかは読者の目で判断できます。他のキャラが褒めちぎる必要があるのでしょうか?ツッコミ役が絶賛されるたびに、むしろ作者がツッコミに自信を持っていないのだと、そう思えてなりません。 と、ツッコミに対しては厳しい事を書きましたが、主人公のモノローグは非常にナイスです。主人公の、取りも直さず作者自身のユーモアセンスが散りばめられています。冷静に面白い事を言わせています。 これがツッコミ役になった途端にテンションが跳ね上がり、センスがガタ落ちします。「!」を多用するツッコミが連発され、読んでいる途中で「三流芸人か!」とこっちがツッコミを入れたくなります。適切な場面もありますが、二見君、ちょっと興奮しすぎです。二見君、モノローグとのギャップがあり過ぎて同一人物と思えません。二見君、仲間からのキラーパスが多いとはいえ、君のポテンシャルがあれば、もっと上手く冷静にさばけるはずです。「愚か者め!頭を冷やせ!冷静に判断すれば捉えられん相手ではなかろう!二見、落ち着くんだ!」とべジータが言ってました。 化物語の阿良々木暦の真似などせずに、押し寄せるキラーパスをどう得点に変えるか作者本人の反応を見せて欲しかった。 とはいえ作者の次の作品も読みますね。 掛け合いでは落ちませんが、話のオチには魅せられました。もちろんモノローグにも、ストーリーにも。 | ||||
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親の顔を見たくなる名前や、軽妙な言葉遊びなど、西尾維新を感じさせる要素がいくつか感じられました。 内容については、ヒロインの行動の根底を全て設定上の「天才」であるから、とされてしまうと、こちらとしてはモヤモヤがそのままになってしまう。天才であることのバックグラウンドを見せて欲しかった。 あと、画素さんと兼森さんは勿体無かった。 思わせぶりな部分があっただけに、後半一気に出番がなくなったのは残念。 続きが観たいような観たくないような。 | ||||
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個人的にはストーリー自体は好きでした。 星を2つ下げた理由は一点です。 設定に説得力がないことです。 「天才」と表される人物がいますが、その人物の天才っぽさの描写を読んでも“なんか凄い”ってことは描写してるけど、どこが凄いんだが分からなくて「天才」に説得力がなく納得できない。これは作者の違う作品でもあった。 つまり、“設定としての「天才キャラ」を「天才」として納得しなければならない”と強制されている。 なんの取り柄もない平凡な主人公が周りからモテまくってハーレムになる話を 「主人公がモテるのは納得できない」って人は合わないと思う。 逆に違和感がない人は合うと思う。 | ||||
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200p位の短い話です。 個人的には登場人物の背景が薄かったり、淡々と進んだり、 会話の感じが好きでない事などが有りましたが、読みやすさも有りました。 今回新創刊されたレーベルの最初のラインナップなので、この作品が自分にとっては基準となりますが これからもこういった作品ならば期待したいです。 背表紙の内容からだと、明るい学生生活を映画製作サークルを舞台に描く物だと思っていたのですが…… 人物の特徴が「天才」とか「ツッコミ」とかだけで、固定化されているのですが ページ数から考えてもこれは短編なので、別に自分は気になりませんでした。 それよりも、中盤からのオチです。 ん〜、伏線の無いトリックは好きでは無いのですが そういう自分の好みと違っても、オチへの展開は好きです。 ただ、最原最早は映画以外の才能でもアレが可能なのか… 万の才能を扱える中で、単純に見たかったからしたのか… 現実的に有りうる、有りえないでは無く もしそうだとしたら?と考えると良い作品でした。 なんと無く雰囲気が合っているというのも有りますが、そこそこ読めた作品でした。 | ||||
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大学生が映画製作をする話です。―が、実際の「映画が出来るまでの話」である1〜3章はただの前振りです。面白いかは……。4章を挟んで5〜6章がこの本の全てです。結局の所、「…オチだけ」良く言えば「オチは良かった」という感じです。良い映画や本は人生を変えるといいますが、この本を読んだ後、自分にそんな経験があったかなあと考えさせられました。とりあえずデビュー作らしいので次巻に期待します。 | ||||
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